ARMED CORE FINAL ANSWER01   作:ありすたちばな

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ジノ「お手柔らかにな」


03新機能実戦テスト

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兵器試験のテストパイロットを公募する。

腕に覚えのある者なら、だれでも構わん。我々は現段階の戦闘データが欲しいだけだ。

 

場所は当社の占有のBAWS第二工場内だ。好きに暴れてくれ。

 

ただし、報酬金は勝った場合のみだ。

手を抜かれては意味がないんでな。

優れた独立傭兵には少々相手不足かも知れんが

それで金が手に入るんだ。楽な仕事だと思うがね。

 

依頼主BAWS
作戦領域べリウス北部-BAWS第二工場
作戦目標詳細不明
敵勢力 BAWS製無人兵器
特別加算なし
詳細なし

 

RESEARCERS REMARK

RESEARCHERS REMARK
作戦概要:

 星内企業BAWSからの公募依頼だ

 

テスト対象の詳細は不明だが既存のMTを無人化、

武装を対ACに特化させたものらしい

 

情報を伏せている所が気になるが

あのBAWSに限って変な話ではないだろう

 

尚、試験前には工場員が機体を整備してくれるそうだ。

 

前回の依頼で得た金はミールワームとドーザーへの上納金で溶け切った。

そのため、ルビコン上空のグリッドを通るための金がない。

どこまでも世知辛い世の中である。

 

よって、今回は上空からの投身ではなく、ルビコン中空を飛行して作戦領域に向かうことになった。

ルビコンの空は、惑星封鎖機構の衛星が目を光らせており、長時間の飛行は好ましいものでない。

が、金がないので仕方ない。

解放戦線や封鎖機構に見つからない事を祈って大陸横断を敢行した。

 

エレナのオペレートを頼りに、企業勢力を避けつつ移動すること数日。

クソ寒いべリウス北部の降雪地帯を横断し、遂にBAWS第二工場のある半島までやってきた。

途中、解放戦線の雑兵に攻撃されたが、無視してきたので問題ない。

やり返したら後が怖いため無視が一番だ。

 

本島から伸びる連絡橋に沿って、海上を進んでいくと、海の向こう側に巨大な埋め立て施設がうっすらと確認できた。

ACの下半部を濡らしつつ近づくと、それは四方を外壁に囲まれているであろう巨大な工場だとわかった。

 

ここが星内企業BAWSの第二工場か。

 

海につけていたACの半身部を引き上げ上陸すると、工場関係者と思わしき人物から通信が入った。

 

『公募を受けた傭兵は君か。メールは受け取った。今正面ゲートを開けるから入ってくれ』

 

『施設内に入った後はこちらが指定するブロックに機体を入れてくれ。テスト場までは我々が運ぶ』

『万が一操縦を謝って、工場を傷つけられたらたまらんからな』

 

 

通信の声に促されるままに指定されたコンテナに機体を入れると輸送が始まる。

次いで聞くと、機密保持の観点からACを下りることはできないそうなので、コクピットで寝ることにした。

 

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場所はBAWS第二工場の沿岸部地下に位置する、地下空間。

シミュレータのテスト空間に近い大きさと雰囲気を持つここがBAWSのテスト会場らしい。

 

『少々遅れたが、これより四脚MT無人機化プロジェクトの実戦テストを開始する!』

『君には、今から出現するMTを全て排除してもらう。手心は要らん!全力で相手しろ!』

 

≪メインシステム 戦闘モード起動≫

 

早速現れるは、四脚MTのMT-J-048。MTの中でも高性能な部類で、ACを超える大きさと量産型にしては豊富な武装で、数多の勢力に利用されている機体だ。

 

中でも、特大ブレードによる斬撃と頭部に装備したグレネードが脅威だ。

 

有人機として何度も相手取った経験はあるが、AIが操るMT-J048は初めてだ。気を引き締めていくとしよう。

 

『…………』

 

徐に、無人機がグレネードを発射。かなり弾速があるそれを勘で躱すと、アリウスも接近を開始。

アサルトブーストで急加速し、ブレードを構える。

グレネードを警戒して、斜めから切り込んだ一撃を、当然のようにバックで空振らせる。

 

無人機は、後退しつつ散弾を引き撃ち、マシンガンを斉射しつつ牽制を行う。

 

こちらも、負けじと両腕のリニアライフルを射撃。中距離での撃ち合いを演じる。

 

マシンガンの斉射を逃れるよう、機体を横に滑らせ、スラッグの弾幕にはクイックブーストの短距離ダッシュで逃れつつ、時折見せる隙をついてチャージショットを見舞う。

 

削り合いでは、こちらがリードしている。AI故の正確な弾道は、逆算的に避けやすく、相手の動きも寧ろ予測しやすい。

 

≪ 左腕 残弾30% ≫

(これじゃあ、有人機の方がまだ厄介だぞ)

 

丁度、MTがスタッガーすると、急接近し跳躍。上空からグレネードを砲射すれば。榴弾はMTの頭部に直撃する。

爆風で後ろに押し飛ばされた無人機に、すかさずブレードの追撃を入れる。

 

(”泣きを入れたらもう一発”だっけ)

 

テスト場の無機質な床を、四脚が削るように移動し、再びグレネードを放ってきた。

 

「それ、さっきもやったぞ」

 

距離を維持しようとブースターで滑りつつスラッグガンを構える無人機。その動きを読んだアリウスのチャージショットが無人機のカメラアイを撃ち抜き、派手に爆発を引き起こした。

 

胴と四本足が爆散し崩れる四脚。これで終わりだろうか。

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四脚の無人機が蹂躙される光景に、BAWSの指揮官は圧倒されていた。

 

『想像以上の強さだ....重量機でここまで圧倒するとは』

 

自身が開発した最新の戦闘AIは、赤子の手をひねるように圧倒された。

 

『どうしてかな。負けたというのに嬉しさがある』

(?)

指揮官の真意が分からず、眉を寄せる。

 

『そのAC。長いこと使っているようだが、うちの製品か?』

 

「ああ、そうだな。結構頑丈で毎回助けられてるよ」

 

自機アリウスとは、数年来の付き合いだ。かなりの間、このBASHOフレームで幾度となく戦地を駆け抜け今もなお戦場を共にする、半身だと思っている。

 

『解放戦線の師父に劣らない戦いぶり、見事だった』

『よいものを見れた。感謝するぞ傭兵』

 

「…ああ、まあ。そうだな、その.....どういたしまして?」

 

予想外の言葉に面食らった。思わずにやけてしまう口元を覆って応じた。

 

 

『予定通り、テストはこれで終了だが、提案がある』

 

『わが社では、優れたパイロットの駆るAC同士の戦闘データを欲していてな』

『追加で依頼がある。受けてみないか?』

『私も、君ならば、彼を相手取るに相応しいと思っている』

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追加依頼について、特に断る理由がなかったので、承諾した。

機体の損傷は、マシンガンに削られたぐらいで軽微だったが、弾薬は別だ。

分厚い装甲の四脚にスタッガーを狙ったため、リニアライフルを酷使し過ぎた。両腕に装備したそれは、遠慮ない連射により、残弾が30%を下回っている。

 

これらの物質を補給して、小休憩を挟んだ後、次のテストに移る運びとなった。

 

 

 

 

 

『では、AC戦を始めよう』

 

『このテストでは、優れた技能を持つパイロット同士を戦わせて、その戦闘データを記録する』

 

『隔壁、上げてくれ』

 

テスト場を囲む壁の一つが、音を立てて上昇していく。

となりにもう一つ、試験場があったのかと感心していると、隔壁が上がって広がった光景の先に、機影が見えた。

全身を紺青と藍色で塗装した中量二脚。

ベイラムとアーキバスの二陣営のフレームを組み合わせた機体だ。

統一性のない機体構成。独立傭兵だろうか?

 

『お前が例の傭兵か』

『ホーキンスには随分買われているらしいな』

 

回線が開き、聞こえた通信。それを聞いた途端、全身に悪寒が走る。次に感じたのは本能が出す危険信号。

 

《待って、この機体は....まさか....!》

 

嘗て無い程の悪寒が全身を走る。舌が乾き、あいつは危険だと告げている。

 

『退屈させてくれるなよ』

藍色のヘッドパーツから覗くイエローの一つ眼は、固く此方を捉えていた。

 




(眼鏡)「あいつどこ行った?」


今回は前編・後編に分けてみました。
次回は、ルビコンエンジョイ勢とのAC戦です。
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