ARMED CORE FINAL ANSWER01 作:ありすたちばな
テネブリオン(Tenebrionidae):テネブリオン科・ゴミムシダマシ科
ちな、ゴミムシダマシ科の幼虫はミルワームと言います
あっ(察し)
旧エレメールシティ郊外にある
テネブリオンファームを調査してほしい。
当施設は大規模なミールワームの養育プラントだ。
10年前に稼働停止が確認されていたが近年、
施設を出入りする機影の報告が相次いでいる。
そこで、施設状態の確認を兼ねて、
この機影の調査を頼みたい。
惑星封鎖に際して、我々SGはここを侵入禁止区域に指定している。
施設内で遭遇するものはSGの決定にに違反する害悪として、
例外なく排除してくれ。
それでは、よろしく頼む
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| 依頼主 | 惑星封鎖機構 |
| 作戦領域 | べリウス地方南部:第8テネブリオンファーム |
| 作戦目標 | 施設調査/データ回収 |
| 敵勢力 | 作業用MT:hive worker |
| 特別加算 | データログ回収で加算 |
| 詳細 | ・スタッフルーム最深のサーバー回収 ・敵撃破に応じて報酬を加算 |
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| XXXXX年1月10日 |
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| 親愛なるご友人 お元気でいることと思います。前にお会いしてから長いことたちますね。 私は先日、古くからの友人の宅で舞踏会に参加しました。 残念ながら友人に会うことはできませんでしたがミルクトゥースは喜んでくれました。 招待状を同封したのでぜひ行ってみてください。 そうそう、テネブリオンファームでは毎月収穫祭を開催しているようです。 あなたもお忍びで参加すると風の便りで聞きました。 私も何度か参加してダンスパーティーに興じたましたので、隈なく案内できます。
ぜひ、私もご一緒させていただけないでしょうか |
| 無題 |
追加の参加は禁止されてるんだ。 残念ながらお前の入る枠はない。
そういえば、最近シンダー・カーラが寂しいってぼやいてたぞ。 慰めに言ってやったらどうだ? |
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先日の依頼で中破した機体の修理を急がせ、急遽出撃することになった。
グリッドの垂直カタパルトを改造したガレージの足場から、操縦席に乗り込むとエレナから通信が入った。
《リニアライフルの整備が間に合わなかったの》
《変わりに、この前拾ったレーザーライフルを載せといたわ。使い心地は現地で確認して》
今先まで機体の整備をしていたためか、操縦席に漂う油臭さに顔を歪めつつ出撃準備に取り掛かる。
ヘッドセットを装着し、ハッチを閉じて、各種スイッチを操作してアリウスを起動する。
≪メインシステム 通常モード起動≫
《準備は終わった?ガレージを開けるからカタパルトまで移動して》
正面のゲートが開き、ガレージに光が差し込む。
外に出て、レール沿いに設置されたコーンの誘導に従い、貨物に溢れた搬入場を進む。
コンテナが不規則に置かれている搬入場を静かに進み、外に繋がるゲートでアリウスを停めた。
すると、再び通信が入った。
《第3ゲート、ロック解除。今開けるわ》
正面に群設されたゲートの内一つが開き、狭い窓枠にルビコンの氷山が映る。
(いつまで続くんだろうな、このルビコンの寒気は)
再度コーンを追って機体を移動させ、空母の飛行看板にも似たグリッドの埠頭を進んでカタパルトまで漕ぎ着けた。
カタパルトは、搬入場から続くレールに繋いで、段差を儲けた上に設置されている。
近づいてアクセスすると、ランプが点灯しアラートが鳴り出す。
そして、蒸気の噴出とともに足元のレールが上昇し、段差上のレールと連結された。
背後で射出板が持ち上がり、アリウスの脚部ブースターに合わせて斜めに展開された。
《カタパルト準備完了》
機体の姿勢を低く落とし、停止する。
さあ準備は整った。
《カタパルト、発射》
カタパルトがレールを走行し機体を押す。
勢い良く走行した機体がレールの端に達すると、ガコンと高速で宙に押し出された。
《そのまま沿岸まで飛行した後、市街付近の農場に着地して。勢いが殺せるのはそこしかないわ》
「こういう時、強化人間って便利だな。対G調整から衝撃緩和までできるもんな」
《そんな都合のいいものかしらね......》
フライト中の暇を潰すように、通信を介して談笑を始めた。
内容は真人間と強化人間の違いから両者に対する企業のスタンスまで脱線して、到着まで続いた。
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予定通り、アリウスは農場の畑(何を作ってるかは知らない)に着地した。
畑の土をブレーキに、畑の土壌を盛大にまき散らす。
≪メインシステム 戦闘モード起動≫
《ミッション開始 テネブリオンファームに侵入して内部の調査及び不明機体の捜索を行うわ》
《目標施設は農園の東にあるわ》
《今いる畑から山が見えるでしょ?この前依頼で行った所よ》
《山を向いて右に進んで。そうすればプラントが見えてくる筈よ》
「了解。アリウス、移動開始する」
背部のバーニヤを噴かし、土壌を派手に削りながらだだっ広い農場を横断するアリウス。
暫く進むと、土くれの絨毯から整備された路面に出た。
(あれか)
建物全体が鮮明に映る所まで移動したとき、急にレーダーに反応が生まれた。
(警備用の無人機か、よく動くな)
「もう守る奴もいないってのに」
アリウスの周囲を数機の逆脚ガードメカが囲む。全機、シールド越しに兼ね備えた機銃を構えている。
《周辺に機体反応!向かって来るわ、迎撃して!》
言われるまでもなく既にアリウスはレーザーライフルを構えている。
構えた銃口から撃ち出される銃弾に突っ込み、レーザーブレードでシールドごと薙ぎ払う。これで一機。
脚部のブースターを利用して、クルりと振り返りレーザーライフルを発射。
光線が射線上に重なったガードメカ2機を貫く。それを見て、脅威レベルを引き上げたのか、更に多くのガードメカが霧の中から姿を現した。
「増援....あの中からか」
アリウスを狙った複数の射線を横移動で躱しつつ、レーザーライフルを撃ち一機ずつ数を減らしていく。
しかし、倒した端から追加ガードメカが現れ、その総数は一向に変わらず足を止められている。
《落としても次から次へと....キリがない......》
「あいつらはもう無視して入るぞ。ゲートにアクセスする」
ガードメカを蹴り飛ばし、アサルトブーストで警備部隊の中を突っ切ってゲートまで接近。
アクセスを開始する。
《......ダメ。OSが反応しない》
「入れないってことか?クソッ」
背後には先ほどより数を増やしたガードメカが横に並び、機銃を構えている。
(逃げ場は…上だ!)
上昇し中空を飛行することで包囲網を脱出。
プラントとガードメカに背を向けて、後退する。
そのがら空きの背中を、ガードメカの銃撃が襲った。
「クソッ、こいつら、いつもより狙いが正確だなっ!」
ジグザグにアリウスを動かし、銃弾の雨の隙間に逃げ込むことで耐え凌ぐ。
(数が多い......こいつらを全部やるのにどれ位かかる?リペア一つで足りるか?)
「せめていつものリニアがあれば......」
依頼を諦めて帰還することが頭を過る。
その時だった。
《待って。これは....暗号付きのメッセージ?》
≪解除条件をクリア。メッセージを再生≫
(誰だ?レオか......?)
『ご友人!私です!』
「は?」
『私はグリッド086に向かう道すがら、このメッセージを録音しています。サプライズとしての出来に心もとなさを感じていますがあなたはきっと、驚いてくれたことでしょう』
(あ、撃たれてる)
突然すぎるメッセージに呆然として機体の操縦を忘れていた。ACS負荷の上昇が鳴らすアラートによって、ハッと気づく。慌てて操縦桿を倒して銃撃を避けつつ、今はこれにすがるしかないとメッセージに耳を傾ける。
『まず、ファームの主はいじらしい性格です。恥じらいを覚えているのでしょうか.....正面からは入れてくれません』
『カーラと同じですね』
『こういう時は、こちらがリードしてあげるのが正しい姿です。会場を上から覗いてください』
『ガラス張りの天井が見えますよ』
『乱暴でスマートではありませんが......ガラスを割って、内部に入るのです』
(なんで知ってんだこいつ)
『会場の主は本当にいじらしい......表立って声を上げるわけにはいかず、今も王子様の到着を待ち焦がれている......』
『暗い、エントランスホールで、一人で.........』
『ああ、不憫だ.........』
《.........》
(.........)
無言でレバーを操作しアサルトブーストを起動。ファームの屋上に向けて飛び立った。
上空から見下ろせば、透明な壁とその内部が見える。
(ガラス張りの天井、確かにあるな。あれなら壊して入れそうだ)
《色々言いたいことはありけど先に進みましょ。強度はそこそこありそうだけど、ACが垂直落下するだけで壊せるとおもうわ》
次回は楽しい工場見学です