変なところもあると思いますが、生暖かく監視してください()
プロローグ
銀河に願いを。
星煌めく闇のソラ…そこに浮かぶ機械仕掛けの大彗星、そして対峙する一人の仮面の騎士がいた。
『READY・>』
『おひさ・しぶり・・デスネ・・>』
「まさか覚えてるとはな…不思議な星だ…」
二人(?)の出会いは少し前の事、その時は騎士の願いに応え、銀河最強の戦士を封印から解いた。
機械仕掛けの大彗星、『ギャラクティックノヴァ』ミルキーロードの星を繋げ、夢の泉の力によってその姿を現わす…古代の民によって作られたとウワサされるが真偽は定かではない…
そんなノヴァは呼び出すたびに一つだけ、願いを叶えてくれる…その力によって一度ポップスターに危機が訪れたこともあったが、彼には悪気はない。
そして仮面の騎士、メタナイトがノヴァを呼び出したのはこれで二回目になる…部下に何も告げず、出た旅の最終地点がこのノヴァだった。
『アナタの・ねがいを・・ひとつダケ・カナえて・さしあげマス・・・>』
「私の願いは強くなりたい事、大切なモノを守れる強さ…」
「だからだノヴァ、あの銀河最強の戦士を上回る強大な敵と…戦わせてくれ!」
『OK・・>』
『では・別世界に現れた・・バケモノと・・戦わせテ・あげ・マショウ>』
別世界のバケモノ…聞いただけで武者震いがする…いや騎士震いか?まぁ、いい…一体どんなヤツなのか。
『バケモノと・・対決スル・・までは・時間がカカル・・かも・しれま・せんガ・・>』
「構わない…それも修行の一環だ」
『OK>』
『では・・・3・2・1・GO!>』
気が付いた時、私は見知らぬ空間に居た…列車…の中のようだが。記憶はある…が色々曖昧だ。
さっきまでは宇宙にいて、ノヴァに願いを…別世界のバケモノと戦いたいなら別世界に行け…という事か。
ふりかえり、窓の外を見てみるが、全く知らない大地が広がっていた、宇宙広しともこのような星は見た事がない…このような近代的な列車があるなら街が栄えていても良いはずだが…
一瞬『機械の星メックアイ』かと思ったがあそこの景色はここまでよくない、というか寧ろ汚い、排煙やらなんやらでどんよりとしている。
なんだろう、見知らぬ空間なのに安心感がある…グリーングリーンズの野原にいるような温かさだ。
頭が痛い。自分で言うのもなんだが、私は冷静沈着だ。
とりあえずこの列車を散策し、情報を集めるとしよう。
「…」
何もない大地だ…これはこれで美しいが…流石に見飽きてきたな、早速散策を開始しよう、そう思い席を立とうとしたその時自分の目を疑った。
血だらけの女性が向かい側の席に座っていたのだ。
いつの間に…気配がしなかった。
…私とは違う頭身の女性…ポップスターやあの銀河では見ない類いだが…対亜空軍の際に私より大きい戦友達を知っているので彼女もそう言った類いの者なのだろう。
兎にも角にも出血が酷いな、とにかく手当をしなければ。
「お嬢さん、大丈夫…ではなさそうだな、今簡単な手当をしよう」
残念ながら私は医者ではないのでその場しのぎの手当しかできない、何処かに医者がいれば良いのだが…街どころか駅すらない。
"…私のミスでした…"
「しゃべらない方がいいぞ、傷が広がってしまう」
"私の選択、そしてそれによって招かれたこの状況…"
「ミスは誰にでもあるさ…その傷をミスで済ませていいのかは…分からないがな」
注意してみるが彼女は聞かず、話を続ける。まるで私の言葉が聞こえていないようだ…それに、体が急に動かない、謎の力が働いているのか?
傷ついた女性を放っておくのは色々あれだが…話を聞く事としよう… 今の私にはどうもできない。
″今更図々しいですが、お願いします。メタナイト先生…いやメタ先生とお呼びした方が良かったですか‥″
?!なっ…今私の名前を?そしてメタとは…まぁ良い…それにしても先生?なぜ私を先生と呼ぶのか、私は教師の経験なんてない。
″…きっとこの話を忘れてしまうでしょう…ですが構いません‥″
″先生、あなたの事です、おそらくあなたは同じ状況で同じ選択をなされるでしょうから″
″ですから…大事なのは経験ではなく選択″
ダメだ、会話が一方的すぎる、話の内容はなんとなく分かるが、それでも。
″大人としての責任と責務。そして、その延長線上にあったあなたの選択″
責任、責務…あぁ部下たちの事を思い出す…無責任に修行の旅にでてきてしまったな…
″ですから先生。私が信じられる大人である、あなたになら…この捻じれて歪んだ先の終着点とは、また…″
信じられる大人…初めて会った私が?
しかし…言葉から感じられるその本気度、そして重み…なんだこの感覚。
"選択肢はきっと見つかるはずです…だからメタ先生、どうか…"
視界が揺れてきた…足が浮く感覚、世界が崩れて…
「まってくれお嬢さん!まだ話が…終わってはいない…一体君は、私の何なのだ!くっ…ノヴァァァァ!」
大彗星が招いた事態なのだと思い込みあの星に対する怒りを叫ぶ。
「ダメだ…力が…」
私の意識はどんどん朦朧になっていった。これも修行の一環…なのだろうか。
はぁ…考えるのもつらくなってきた、温かい…だめだ、もう…寝よう。
「先生、起きてください!メタナイト先生!」
鋭い声が聞こえる…女性の声だ、うっ…起きなければ。
「こ、ここは?」
「気がつきましたか、先生」
「君は?」
見上げると、背の高い女性が立っていた…別に驚きはしない…イヤ驚きはするさ、この状況に。別に身長の差に関しては過去に経験している。
…謎だ、過去に起きた事は覚えている…ピンクの悪魔、頭の悪い大王、部下や気色の悪い旅人…そこはしっかりと覚えているのに、最近の事が全く思い出せん…
「はい、私は
「生徒会…ここは学校、という事か?」
「学校というわけでは……まぁそれは後々」
「あぁ、分かった、私も混乱していて…申し訳ない、えと?リン殿と言ったな…自分で言うのも何だが…こんな丸っこいヤツを前に落ち着いているな、初めてだろう私みたいなヤツは」
「最初は驚きましたが、ニ足で歩く犬もいるのでそこまでは…」
生徒という事はまだ子供?しっかりしているな…私が見てきた大人よりも大人をしている気が…それと2足で歩く犬か、ポップスターにもそのような者がいたような。
私はノヴァに願いを…そうか!バケモノがいる別世界というのがここと言う訳か…なるほど。
「混乱しているところ、申し訳ないですが…おそらくあなたが、私たちが呼び出した先生…のようですが」
「まってくれ…なぜ推測形なんだ」
「…実は私も先生がここにきた経緯を詳しく理解できてない状況で…」
「…」
頭を抱えようとしたが堪える。
呼び出した経緯を呼び出した張本人達が理解していないとは。
「混乱されていますよね」
「あぁ…」
心を読んでくるな…それとも困惑のオーラが体からあふれ出てしまっているのか。
「…遺憾に思いますが…とりあえず今は私について来てください…目覚めていきなりですが、やっていただかなければならない事があります」
リンの顔を見るに、かなり深刻のようだ…面倒ごとにわざわざ頭を突っ込むようなマネは普段しないが…いまの私には何もない、部下やうるさい友人から解放された状態、案外私が求めていた状況かもしれない、なんだか楽だ。
そして今の立場は先生…困っている生徒は助たい…それにこれも修行になるはずだ。
「分かった…大丈夫だ、目は完全に覚めた…なんでもやろう」
「ありがとうございます、先生」
リンについていき、エレベータに乗る。全体的に白で統一された建物だ、それに設備も最新式の用に見える、あの世界に無い物もありそうだ。ハルバードよりも進んだ技術かもしれない。
目新しい物ばかりで、正直興奮してしまう自分がいる…が外には出さないようにしよう。
「キヴォトスへようこそ先生」
「あぁ、よろしく頼む」
窓の外に広がる、知らない大地、『キヴォトス』
青い空はポップスターと同じ…しかし空に浮かぶ巨大な輪、そして高層の建物が無数に建っている…遠くに見えるのは山…ではなく建物。
「キヴォトスは無数の学園が集まってできている学園都市です…今日からの先生の職場でもあります」
「学園都市…面白い響きだ」
「そうですか…慣れたらその感想は変わってしまうと思いますね」
「苦労しているんだな」
「…」
子供が出していい雰囲気ではないな、つかれた社会人のようだ。
エレベーターから景色を眺める。冒険は好きだが…怖いところはある。
「きっと先生がいらっしゃった所とは色々な事が違っていて、慣れるまでに時間を要するかもしれませんが…先生、あなたなら大丈夫でしょう」
「期待されているのかな?」
「あの連邦生徒会長が、お選びになった方ですから…まぁ、それは後々話します」
「そうか…連邦生徒会長がどのような者か分からないが、最善を尽くそう」
今日から私はここで過ごし、働く事になるのか…不安はある、新しい環境という事もあるが…あの世界の部下たちは大丈夫だろうかその心配が…だが、まぁヤツらなら何とかなるだろう。
今は前の事に集中しなければ。
エレベーターのベルが鳴る。
「着きました、先生」
長く生きてきたが、まさかこの様な事になるとはな…そうか…
ふっ… いよいよ私も先生か…。
「ふふふっふっふっ…」
「せ、先生?」
急に笑い出すメタに困惑するリンであった。
本作のメタ先は、アニカビの謎のマントの羽織り方がデフォルトです。
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