メタナイトでGO! inキヴォトス   作:スラバヤサトゥ

17 / 21
やっぱスマブラのギャラクシアくん爪楊枝だヨォ、けど使うけどサ。


サバクユカバ

早朝、メタナイトは会議室の窓際に腰掛け剣の手入れをしながら朝焼けの空を眺めていた。

空の上には巨大な輪っか、もう見慣れた光景…というか見飽きた光景だろう。

この世界に来て知らぬ土地はまだまだあるがあの輪っかに関しては何処からでも見えるため当たり前となってしまった。時間の経過とは恐ろしいものだ。

 

「うーむ、ポップスターの空はどんなものだったかな」

 

完全に忘れたわけではないが、長く見ていないと薄れてくる…別にそれが何かの障害になると言うわけではないが…なんかな。

寂しくないと言われればまぁ嘘になる…部下達が心配だ。

 

「はぁ」

 

「あららせんせー朝からため息とはよくないね〜」

 

「…ホシノか」

 

ガララっと扉を開けて入ってくる少女。

彼女には失礼だが一番乗りで登校してくるとは正直驚きだ。

 

「今、失礼な事考えたでしょ…おじさんの朝は早いんだよ」

 

「それはもう老人では…」

 

ラックにショットガンとシールドを置きながら「うへへ」と笑う。

あの…昼寝が多いのはその早起きが原因では…とふと思ったがまぁおいておこう。

 

「生徒の前でため息とは失敗したな」

 

「いいよいいよ、リラックス効果もあるって言うしね」

 

「詳しいな」

 

「雑学って調べると面白いよ〜特におじさんは魚の雑学には強いんだぁ」

 

ふんすと胸を叩くホシノ、機会があれば聞いてみるとしよう。

 

「でー?なんかあったの?ず〜っと空なんか眺めちゃってさ、手止まってるし」

 

「…見てたのか」

 

「まぁね、部屋に誰かいるなーってどしたの?」

 

「ちょっとした考え事だ」

 

「ふーん…ま、そりゃ悩みの一つや二つあるよね~聞かないでおくよ」

 

悩み、悩みか…

視線には敏感だと自負していたつもりだったが…まさかな…まぁ流石の一言だろう。

 

「さーて、おじさんは二度寝と行こうかなぁ」

 

「…ホシノよ…それでは早起きして登校した意味が」

 

「ふふふ、甘いね先生」

 

「甘くて結構だ」

 

「そこはもっと食いつこうよ!」

 

「…では説明を頼む」

 

「任されたよ。まず寝たい…これが大前提」

 

ホシノはいつもの定位置のいすに逆に座り、背もたれに腕を置きながら語り出す。

 

「うむ」

 

まぁそうだなと頷く。

 

「なら家で寝れば?になるわけだけど…ここがポイント」

 

指を立てて言う。

 

「家で寝たら寝坊して遅刻したら大変」

 

「遅刻しないように努力するのが普通なんじゃないか?」

 

「あ、じゃあ学校で寝ちゃえば登校してるし寝坊しても遅刻にならないじゃん…これが名案なんだよね、ぷぷぷ!」

 

空気がシーンとし仮面の奥の目が細まる。

愛すべき生徒に対してこんな事を思っては行けいないのはわかっているが…すまない言わせてくれ。

お前は何を言っているんだと…

 

「………ふっ」

 

「忘れてほしいかなぁ!!!!!」

 

顔を赤らめ、叫ぶ。

早朝のアビドス高校に大きな声が響き渡った。

 

 

「おはようございます」

 

「おはようございまーすって…うわ、ホシノ先輩が起きてる」

 

いつもだったら別室でグースカしている先輩がピンピンしているの状況に驚くセリカ。

 

「…セリカちゃんひどいよぉ、おじさんだって傷つくよぉ」

 

「ごめんなさい…いつもアレだから…どうしてもね」

 

「そうだぞセリカ、今日なんてホシノはかなり早く来て… 「せんせ」…すまん」

 

「?」

 

言ったら仮面を叩き割られそうだったので急いで口を噤んだ。

彼女に言われた通り忘れた方が良いかもしれない。

口では笑っているが目が笑っていないぞホシノ。

 

「あはは…良い事じゃないですか、早起き」

 

「んふふ、あやんちゃんは分かってるね〜」

 

「ちょ、く、くすぐったいですよぉ!」

 

「ん…」

 

「あら?シロコちゃんもお求めかな?」

 

指をうねうねと動かしシロコに迫りよるホシノ。

 

「いや、私は大丈夫」

 

「あらそう」

 

すっと拒否すると素直にホシノもやめる。

そんな様子を見たアヤネはズレたメガネをなおしながら叫ぶ。

 

「えぇぇ?な、なんで私だけが被害を受けてるんですか!」

 

「被害…って」

 

「アヤネ、それは致し方のない犠牲と言うやつだ」

 

「意味もなく犠牲になりたくないんですけど…」

 

「朝からみなさんお元気で大変よろしいですね☆」

 

 

 

「おっほん」

 

アヤネのわざとらしい咳払いで切り替える。

 

「さて、せっかく早めに集まれたんです、早めに会議を終わらせて残りの時間を有意義に使いましょう」

 

『はーい』と全員が返事をする。

さてさてどんな話題が上がるのやら。

 

「あーいい?」

 

セリカが手を挙げる。

 

「黒見さんの発言を許可します」

 

そのノリまだやるのね…えっと学校に来る前に柴大将のお見舞いをしてきたんだけどね」

 

「あぁどうだった?」

 

数日前に便利屋の意図的…ではない爆破に巻き込まれ負傷し入院する事になってしまった柴大将。

 

「大丈夫よ、かすり傷と軽い火傷だけって。当の本人はピンピンしてたわよ、またラーメンを作りたいって」

 

「よかった…」

 

「噛み締めるわね」

 

「当たり前だ、久しぶりに食事が楽しいと感じれたのはあのラーメンのおかげだ大将には感謝しかない」

 

甘いものは正直、紛らわせだったが…今は普通の食事が楽しみだ…ありがとう大将。

プププランドの二人よ、君たちが食べ物に執着する理由も少し分かった気がした…まぁ完全に理解はしたくないがな。

 

「思ったより感情が重い…」

 

「私も今度お見舞いに行くので一緒に行きませんか?」

 

「あぁそうしよう」

 

「そういえば、お店の瓦礫の前にバッグ一杯の大金が置かれてたらしいです」

 

「多分、味に感動したた人が善意で置いて行ったんだと思うの!」

 

大金と聞いてすぐさまシロコの方に目をやると、私じゃないと首を小さく振る。

そしてメモに何かを書きこっそりと渡してくる。

 

「ん」

 

「?」

 

メモには簡単に『68』の数字が。

……少し考え、気づく…なるほど便利屋か。

失礼だが彼女のお財布事情はかなり寂しかったはず…バッグ一杯の大金なんてどこから…

バッグ一杯の大金?まて…

 

「先生どうかしましたか?」

 

「…いやなんでもない」

 

多分あれだ、アビドスとヒフミで強盗した時にまさかで盗んでしまった金だろう。

あの時は道にバッグを置いて行ったが…あの後便利屋が回収したのだろうか、あの場にはアルも居たしな。

 

「それでここからが本番よ」

 

切り替えるセリカ。

 

「何かあったんですか?」

 

「はい、お見舞いに行った際に知った事なのですが…」

 

アヤネの口から衝撃の事実が明かされた。

 

 

 

「柴関ラーメンに退去通知だと…?」

 

「はい、それもかなり前から届いていたそうで…」

 

流石にこの情報には先輩チーム、メタナイトも驚きを隠せないでいた。

 

「…」

 

あの大将の事だ、滞納や何かをやらかしたとはどうにも思えない…しかし退去通知とはな。

 

「おかしいと思って調べてみたんです」

 

「この短時間でですか…?」

 

「やってやったわよ!」

 

ドヤァと腕を組むセリカ…うむ、これは誇ってもいいだろう。

朝起きてお見舞いに行きつつ、調べ物までこなすとは…アビドスの一年生はハイスペックだ。

 

「そういえば、退去通知ってどこから来たの?」

 

「そう!そこが大事なのよシロコ先輩!」

 

ダン!と机を叩き、シロコの事を指さすセリカ。

怒りで暴走している…というわけでは無さそうだがかなり熱くなっている様子まるで議会の政治家だ。

 

「大将もうろ覚えだったみたいで曖昧ですが…カイザーグループで間違いないそうです」

 

「…ここでそいつらの名前が出てくるか…」

 

「カイザーで土地関係だとコンストラクションかな」

 

「ホシノ先輩の考えで合っていると思います…ですがここはアビドスの自治区、一企業であるカイザーが退去通知を出しても意味がない…と思っていました、これを見るまでは…」

 

アヤネが渋い顔で手に持っていた書類を机の上に広げる。

 

「これは…地図?」

 

「はい、ですがただの地図ではなく所謂『地積図』になります…簡単に言えば土地の面積や所有者などがのった物なのですが…」

 

「ふむ…」

 

地積図を広げ、その上で指を動かしながら説明していく。

紙のやつれ具合を見るに古いものなのかもしれない…と思ったら、記録が二年前で止まっているな、思ったより最近だったのか。

まぁ過酷なアビドスの環境だとこうなってしまうのだろうか。

 

「見ると柴関ラーメンの建物周辺がアビドスの自治区ではない表記になっているんです」

 

「そんな…っ…本当ですね…」

 

「それも、一部じゃないわ!アビドスの大半の土地が奴らのものになってるのよ…ここも!ここも!ぜーんぶ!」

 

セリカは置いてあったペンで失った土地の線の内をガリガリと落書きを描くように塗りつぶしていく。

 

「はぁ…なんなのよもう…」

 

「これを見るに正式にアビドス高校が持ってる土地はこの校舎と周辺の数キロ圏何のみってわけだ」

 

「はい…どうしてこうなったのか…」

 

「学園自治区の土地を同行できるのはそこの生徒会のみ……っ…生徒会…!まさかっ…!」

 

「とられたか…売ってしまったかだな…傾向を見るにカイザーは一応の合法を求める、生徒会が売ってしまった…が有力だろう」

 

ぴくりとホシノが少し動く。

 

「アビドスの生徒会と言うと…とっくの昔に無くなった…あの」

 

「本当っ何考えてるのよ…!売ったとしてもとられたとしても、学校の主体は生徒でしょう!気でも狂ったの生徒会の連中は!」

 

「こんな重大な事に私たちは長く気づかなかったなんて…失敗しました…」

 

「そんな抱え込まないで、アヤネちゃんの責任じゃないよ」

 

「あぁ、ホシノの言う通りだ。君の責任ではない…負う必要もないさ」

 

「ありがとうございます…でも悔しいんです!知らないところで好き勝手されて…」

 

「アヤネ…」

 

アヤネが目頭をあつくし自分の気持ちを吐露していく。

『悔しい』この場にいた全員が思っていた事だろう…この気持ちをどう開放すればいいのかわからず心の中で燻り、蓄積されていく。

 

「あっそう言えば…ホシノ先輩も確か生徒会のメンバーで最後の副会長だったと聞いていますが」

 

「んへ?あぁそうだったね〜二年前の話だけど」

 

「えぇ?言ってよそれぇ結構強い言葉使っちゃったじゃん…」

 

「いいのいいの、生徒会のようで生徒会っぽくなかったしアレ」

 

「どう言うこと?」

 

「おじさんが入学した時点でアビドスは崩壊しかけててさ〜生徒会の先輩達とは顔を合わせる事すらなかったし」

 

「えぇ…挨拶ぐらいしないの?」

 

「そもそも挨拶する相手がいないからね〜全校生徒数も二桁切るかってところだったし、授業なんかはおじさんが来るとっくの昔に終わってた」

 

頬杖を吐きながら過去を語る姿はおじさんと言うよりお爺さん。

特に感情の起伏などは無くただ淡々と話していく。

 

「大人と話したりって事はぼちぼちあったけど、土地がどうのこうのなんて話はしなかったかなぁ…多分その時にはすでに大半の土地の所持権を失ってたんだと思う」

 

今回の話なんてほぼ初耳だ。

 

「砂嵐もきつくってさ、埋もれては疎開して、埋もれては疎開してって…結局最後に行き着いたのがこの別館の別館」

 

「別館でこの大きさ…昔のアビドスは強力だったってのは本当なんですね」

 

「まぁ…おじさんも最盛期を生きた人間じゃないしね、どっちかと言ったら末期だし…」

 

「でも副会長って凄い」

 

「副会長かぁ…一年生がなっていいものじゃないよねぇ。おじさんも嫌な性格の新入生だし、肝心の生徒会長は校内屈指のダチョウ頭だしで…あの人は本当にもう」

 

「だ、ダチョウ頭ぁ?」

 

どういう意味…と困惑するセリカ。

ダチョウか…まぁ直接的に言わないのは配慮なのか…

 

「ま、まぁそのお頭が…そのね?」

 

ノノミがそれとなーく言う。

 

「お頭が…えと…あぁ〜なるほどねぇ〜バカって訳ね…ってそんな人が生徒会長で大丈夫なの?」

 

言ってしまった…これには一同苦笑い。

 

「成績と役回りは別だよセリカ」

 

「セリカちゃんも人の事言えないんじゃ…」

 

「まぁ…得意不得意はあるさ」

 

トリプルコンボ。

 

「そ、そこから私の成績に持ってくのは違くない!?だって気になるじゃんそこ!生徒会長だよ?!」

 

「うへへ、まぁその通りだね〜実際会長もバカだしおじさんもバカ…そんなダメなコンビで色々やったもんだよ」

 

「へぇ〜」

 

「ほんっと、色々やったなぁ…って…」

 

そう言いうつむいてしまった…さっきまでの姿とは打って変わってなんだか不穏な方面へと落ちていきそうだ。

ふと前にノノミに言われた事を思い出す。

 

『ホシノ先輩が一年生の頃…ある先輩がいたそうで…』

 

『生徒会長の方だったそうです』

 

『今は行方がわからないそうですが…』

 

その先輩の事が引っかかったか?行方不明というが…本当にそうなのだろうか。

とある人を思い出して落ち込む…か…私も数えきれないほどの別れを経験してきた。

『あれは戦争だった』と、なんとか言い訳をつけられるが、彼女の場合だと…どうなのだろうか…

 

「そして今はこれだよ…」

 

これ以上は自己嫌悪のゾーンになってくる。

 

「そんな事は無い…ホシノ先輩が責任を感じる必要もない」

 

「えぇシロコちゃんの言う通りです!」

 

シロコとノノミがフォローする。

 

「そうかなぁ…」

 

「先輩がいなければ今のアビドスはありませんから」

 

「ホシノ先輩は凄い…対策委員会を作ったし、強いし、強いし、強い…素直に尊敬できる」

 

腕を組み、目をつぶりながら語るシロコ。

 

「いや最初以外全部同じ!機械みたいになってる!」

 

「そうだな、強いのには同感だ。それにただ強いだけでは無い、仲間の為に動ける…立派な先輩であり戦士の証だ」

 

ある少年にも同じような事を言った気がする…どの世でも仲間の為に行動できる者は素晴らしいと私は思うぞ。

 

「うへ…それは可愛い後輩ちゃん達に傷ついてほしくないから…」

 

頭をかきながらそんな事をホシノが言うとセリカが突っ込む。

 

「はい、でた!ナチュラルにそーゆーこと言う!それよ、それが凄いのよ」

 

「前衛の大変さは良く分かる…あれは…うん、えぐい」

 

「その気持ちはホントにうれしいですが…ホシノ先輩自身も可愛いのでほどほどにしてくださいね」

 

「やめてよもぉ…そーいうのおじさんには毒だよぉ」

 

褒められる事に慣れていない様子。

確かに後輩に褒められるのは恥ずかしいかもしれない…私だったらすぐその場から去るだろうな…

 

「っ!これがホシノ先輩を攻略する方法!」

 

パッとシロコが目を見開き、考え事を始める。

褒めちぎれば勝てる算段なのだろうか?

 

「それで勝った判定になるのかは色々と疑問が残りますね…」

 

「とっ!とにかくおじさんは復活したからさ、話にもどろうね?ね?」

 

「そうですね…とりあえずひと段落したらもうひと褒めとなでなでを追加しようかと♪」

 

ニコニコするノノミ。

そんな彼女を横目で見てホシノの目が泳ぐ…こりゃ後で逃げる気だな。

 

「えーと、資料を詳しく見せてれないか」

 

「あっ、はい!こちらです」

 

アヤネから紙を受け取り、読み進める。

 

「ふむ…」

 

確かにアビドスの主要地域の権利が根こそぎ持ってかれているな…まだ生きている市街地から何もない砂漠までも…

残された兵力を殲滅する為に着々と包囲を縮めてきている…奴らの手はすぐそこ…いやすでにふりかかっているだろう。

 

「でも土地なんて売りますか?普通…」

 

「借金返済の為に仕方なく…ってところかな?」

 

「割には借金減って無くない?」

 

「ほとんどが砂の大地、資源もないからな…利子の返済程度にしかならなかったはずだ。それに時間経過につれて借金は膨れ上がる」

 

「その時の生徒会の人たちも頑張ったはずだよ、バカにはできない…人間追い詰められたらなんでもしちゃうからね」

 

「うーん、でもなぁ…」

 

「ん…」

 

「しかし、砂漠を手に入れてもな…手に余るだろう…広い土地がどうしても必要だったとかだろうか」

 

「そもそもの目的がお金じゃなかったら」

 

「「「!?」」」

 

シロコの発言に皆が反応する。

借金の回収を名目に本来は土地を目的として動いている…まぁ債務者を潰そうとしてきているんだ、そう考えるのがいいかもしれん。

 

「あっちは何億も貸し出して、帰ってきたのは砂…そんな事をあのカイザーがするとは思えないけど、土地が欲しいならやるかも」

 

「お金を貸したのも土地を買ったのもカイザー…多分、アイツらはアビドスが土地で借金を返済する事をわかってたんじゃないかな、それかそうするように促したか」

 

「最初は外周の無人地帯を…そこぐらいなら売ってもいいと生徒会は判断したのでしょう、何もない所ですから」

 

「まぁ何もない土地だからこそだな…デカい金額にはならず、次へ次へと」

 

「返済の為に手放し続けた結果、この校舎と付近の土地しかのこらなかった…」

 

流石にどこかしらでまずいと思い、土地を売るのをやめたか…もしくは土地のを売る前に生徒会が崩壊したか。

どっちにしろ危なかったな…ここが落ちたらアビドスは本当の終わりだ。

 

「生徒会が消えた後に残ったこの校舎を確保するためにヘルメット団や便利屋の方々を雇った訳ですね」

 

「最初は生徒会との取引で一応合法的に土地を手に入れる事が出来ましたが…生徒会がなくなってしまったため、最後の一手まで行けずに…兵を雇い力ずくで奪いにきたと…」

 

「かなり大規模な計画だったって訳だね、確実にカイザーの本社の立案だよ」

 

「アビドスは騙された…?」

 

全てはカイザーの手の上…か。

何十年も前からの計画をコツコツと目標を見失わずに続けてきたのは凄いが…今は褒めている場合ではない。

本社も容認しているとなるとまた話が変わってくる…このプランの主導者をどうにかしない限り終わらないぞ…ポップスターなら主犯を吹き飛ばせば解決だったがココだと…むず痒いな。

 

「そういえばゲヘナの風紀委員長が言ってた事ですが」

 

アヤネがメモを見ながら言った。

そんなこともあったな…と思い出す。

 

「あぁ、『カイザーがアビドスの砂漠で何かをしている』だっけ?ふわっとした情報よね…」

 

ゲヘナの情報部がなぜアビドス砂漠を見ているかは分からないが今の対策委員会からしたらありがたい情報だろう。

対策委員会のメンバーでもわざわざ砂漠方面まで出向く者はいないのでこのまま知らないかった…という未来もあったわけだ。

 

「あの風紀委員長がわざわざ言及すると言う事はかなり重大な事なのでは?」

 

「なんなんだろうねぇ」

 

「話を聞くより自分の目で見た方がよかろう、相手さんだけにお邪魔してもらうのもアレだこっちからも伺ってやるのはどうかな?」

 

丁寧に言ってるがただ単に『殴り込みにでも行かないか?』と誘っているだけ。

冷静に見えて中々血の気が多いのがメタナイトだ。

 

「ん!それって…」

 

「どうだかな」

 

「うへへ、結局はフィジカルかぁ」

 

「まぁ手っ取り早いですから♪」

 

「えっと…エンジンかけてきた方がいいですかね?」

 

決まったら早い。各々が準備を開始する…と言ってもカバンにマガジンや手榴弾を入れるだけだ。

いつ襲撃が来るか分からない状況のためマガジンやベルトに弾薬を詰める作業は普段からやっている。

今から準備する必要はない、防衛だけではなく攻勢も可能だ。

 

「動作確認よし、弾よし…セーフティ入れて…おっけ!いつでも行けるわ!」

 

「こっちも大丈夫です、バッテリーも満タンです♪」

 

「よし行こうか〜」

 

「…今更だが大規模な戦闘にならないと良いが…」

 

「先生」

 

「ん?」

 

部屋を出ようとしたところで、シロコに呼び止められた…彼女の表情を見るに結構重大そうな話の様子。

 

「何かあったか」

 

「…そのホシノ先輩の事なんだけど…」

 

「おーい、シロコちゃんにせんせー早くぅ!」

 

廊下の方から催促の声が響いたため、彼女と顔を見合わせる。

長く話す時間はなさそうだな…車の中で、も無理だな。

 

「帰ってから満足いくまで話は聞こう。なぁに行くと言っても相手を全滅させようって訳じゃない少しばかり見るだけだ、すぐ帰って来れる」

 

「…そうだね、そうする敵をボコボコにする事だけを考えておく」

 

「戦争をしに行くわけじゃないんだからな…?」

 

そうしてアビドスの校舎を後にした。

…シロコの話が気になるな…

 




いつか生徒の誰かに『卿』って呼ばせたい欲がガガガ…

カービィシリーズのプレイ経験は?

  • あるポヨ
  • 無いZOY
  • ガチ勢なのサ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。