てことで銀河破壊するね。ま、ゆるしてちょーよ。
「邪魔です!」
ノノミの弾幕による制圧射撃を前面に出し、カイザーの兵を蹴散らしながら市街を進んでいく。
プロの軍隊…とは聞いていたものの、その実態は烏合の衆。
確かに集団での火力は高いがタイマンに持ち込むと動きがぎこちなくなる為、一体一体丁寧に対処していければ負ける事はないだろう。
が、いかんせん数が多い…一対一にはなかなか持ちこめない。
「その調子だ、このまま戦線を突破し後方から叩く!」
「で、ですがこちらは先生を含めても5人…私は戦闘要員ではありませんので…実質4人ですよ!」
「アヤネちゃん!そんな事言ってる場合じゃない…!」
弱腰のアヤネにセリカがカイザー兵の頭部を踏みつけながら叫ぶ。
「今はとにかく数を捌くことだけを考えるべき」
「…わかりました!航空支援を続行します!」
アヤネの言っていることが間違っている訳ではない、誰がどう見ても数人対軍隊規模の衝突など前者が圧倒的に不利だと言うだろう。
だが我々はやるしか無い、やらなければならない。不利だろうがなんだろうが戦う。
何もせずいたら可能性なんてものはない、ならほんのわずかな希望が見れるのなら抗ったほうが面白いではないか。
「ここら辺はクリアね…!進みましょう!」
「ん、セリカが強くなってる」
「ふっふ〜ん!マガジンも60発入りの大容量に変えたのよ!まぁ…ドラムは高くて流石に変えなかったけど…」
「継戦能力の向上化か…考えたな」
「これは心強いですね…!!」
伏兵に警戒しながら乗り捨てられた車の影などを利用し慎重に進んでいく。
現代の戦いでは総大将を討ち取ったら終わり…なんて事は滅多にないだろうがとにかく指揮官を探し出し、シバキ倒すとシロコとメタナイトは考えていた。
「なるほど、分かった…まだ始めるな、私が帰ってからにしろ。あぁそうだ…任せた」 ピッ
理事は調査基地からの報告を受け取る。
電話を切った後、首を縦に小さく何度も振る…握った拳も少し上がりかけていたが…大の大人が車内でしかも部下の前ではしゃぐわけにはいかない。
しかし興奮しているオーラは確かに出ていた。
「その様子じゃ、もしかして…?」
「あぁ、そういう訳だ…お前は先に基地に戻り準備を進めてくれ、一応研究者でもあるんだろう?」
「わかったでゲス…ドライバー?ちょっと止めて〜」
側近のスラッグは車を乗り換え来た道を戻る。
構想していた計画が見乗りかけている事実につい笑みが溢れてしまった。
だがふと思い出す…先ほどの報告を、アビドス高校に向かったヘリが撃墜された事を…まだ足掻く虫けらの事を。
「こちら親衛中隊…はぁ?撤退!?馬鹿ッ…相手は市民だぞ…ハ?市民じゃない…?」
理事を護衛している部隊の無線機にそんな報告が飛び込んできた。
「アビドスだ」
「理事?」
通信兵が周囲に聞こえるほどの大きな声で話していたので窓越しにも理事の集音器に入った。
車はちょうど大きな十字路手前で停止し、理事は車外に出る…そうして交差点の向こう、対岸を睨む。
「あっ!アイツは!」
狙ったかのようなタイミングで対策委員会も交差点に到着する。
「ヤァどうも。アビドス高校の諸君…こちらから伺おうと思っていたが、そちらからお出迎えとはな」
「出迎える気はない」
シロコはそう言い捨て、カイザー理事の姿を照準内に収めた。
親玉と直接ぶつかったのだ、後はどっちが最後まで立っているかで決まる。
銃口を向けられても動揺せずに口を開く…大企業の重鎮はこういう事には慣れているのだろうか。
「そうか、そうか、ならば…道を開けろ」
「それは出来ないわ…!学校には行かせない…」
「そもそもこの侵攻はなんなんですか…!いくら土地の所有権があるからって市内を攻撃するなんて…!それに先ほどあなた方の攻撃ヘリが私たちの学校を襲撃しました…まだ、あの校舎はアビドスの自治区内…違法行為として連邦生徒会に通報する事だって可能なんですよ!」
「ふむ…」
「悪党め…!ホシノ先輩を返してッ…!」
理事は少し上を見上げ空を見ると首を横に振りながらため息をついた。
「通報?面白い…!やってみろ!」
「…!」
「前にもあったんじゃないか?連邦生徒会に緊急要請を出しても無視される…そうではなかったのか?それで借金が減った事はあったか?その他諸々、誰かが手を差し伸べてくれた事は?」
「そ、それは…」
そんな事は……無かった。
助けを求めても、その声にだれも興味を持たない。
「お前たちがどんなにあがこうと何も変わらない…そして今、アビドス最後の生徒会は消えた…そう小鳥遊ホシノは退学したんだ」
理事はじりじりと近づいてくる。無防備な姿だ、今撃ってしまえば…と思うがどうも引き金に乗っている指が動かない。
「もう、お前たちは何者でもない」
大柄な姿から吐き出される低く冷たい言葉は重かった。
顔を一度引きつらせるもセリカが噛みつく。
「せ、生徒会がなくたって…!アビドスには対策委員会がある!まだ、まだよ!」
「セリカちゃん…」
「へっ?」
「アヤネちゃん?」
「対策委員会ができた時…アビドスに生徒会は存在しなかったから認可なんて話はそもそもない…ホシノ先輩がいたから特例中の特例だっただけ…」
生徒会は存在しなかったが、構成員であるホシノはいた。
ホシノが所属しているという理由で対策委員会は存在できていた訳だが…繋がる橋であった彼女がいなくなった時点で機能は失われた。
「だが君たちにとっても良い話があるじゃないか」
「は、は?」
「アビドスは無くなった…おかげで借金地獄から解放された訳だおめでとう」
ぱちぱちと静かな戦場に理事の拍手が鳴り響く。
「コングラチュレーション…とでも言おうか」
この様子じゃやはり金には興味がないようだ、目的はアビドス…そこまであの学校が欲しいのか。
浮いた土地、あの周りはすでにカイザーの物だ…後は流れで学校は奴らに併合されるだろう。
「そ、そんな…それじゃ私たちの努力が…!」
「ほう…本気で返済しようとしていたのか?あの額を?」
「なっ…」
「てっきり私は口実にする為だと思っていたな。諦めるとき頑張ったからと自らを慰めるため言い訳を用意しているだけだと…はぁ、なんのための努力だ… ガチャ
「それ以上言ったら…!」
「本気で撃つよ」
「ふむ、撃てばいいじゃないか…もう始まっているぞ」
理事が片腕を上げる…あれが振り下ろされれば攻撃が始まる訳だ。
後方には大部隊、恐ろしい。
「…無理です…やはり兵力差が大きすぎます…」
「アヤネ…?」
ぺたんと力が抜けたようにアヤネはその場に座り込んでしまった。
「どう事が運ぼうと私たちの負け…学校がなくなってしまったら私たちは何者でもない、もし奇跡的に学校を取り戻してもまたあの借金との睨めっこ…」
「ホシノ先輩はもういない…もう戻ってこない…私たちはどうすれば…」
彼女はふと目を伏せ、瞬きの間に瞳が潤むのが見て取れた。肩がわずかに震え、声にならない感情がその小さな仕草に滲み出ていた。
「…」
「立ちたまえ、奥空アヤネ」
「へっ…」
メタナイトはアヤネの方に目をやる事はなく、理事の事を睨み続けながら言う。
ビル風にシャーレの白いマントをなびかせる。
「敵を前にして座り込むなど、どうぞ殺してくれと言っているのと同義だぞ」
「せ、先生?」
「そして悩むのは、まず勝利を手にしてからだ。奴らをこの場から追い出してから、あの会議室で散々今後について考えればいい…」
「か、勝てるんですか…?」
「勝てるさ、勝たなきゃならん…そうしなければ私はホシノの願いを叶えられん」
「…!」
メタナイトによる事実上の勝利宣言。
対策委員会に対しては激励として、カイザーに対しては挑発として機能したその言葉。
「…このッ!このボールごときが…!」
思った通り、このデカブツは噛みついてくる。
「その、ボールごときに負けたとき…どんな感情が待っているんだろうな?ちなみに私は経験済みだ」
「このぉぉ!……」
攻撃開始の合図を出そうとした瞬間、待機していた部隊は爆発と共に火に包まれる。
衝撃は大きく、理事もバランスを崩し転ぶ。
「なっ!敵襲ですか…?!」
「せ、先生なにかやったの…!?」
「い、いやまだ私は何も…」
「理事っ!移動中の戦車旅団が地雷を踏んだと…!」
「目標ガンマの歩兵中隊が爆発ッ?そんなバカなッ…」
「な、なにが起きている…!」
「はぁ…」
わざとらしい大きな溜息が燃える市街に響く。
「…聞いていれば、泣き言ばかり…ちょっと失望ね、どんな強大な相手にも噛みつくアウトローと思っていたのに」
聞いた事のある凛々しい声…そうか、このタイミングでお前たちが来てくれるか。
「アッ!あなた達は…!」
「声は聴いた事あるけど…うっ…まぶしい」
ビルの屋上…淵のギリギリにコートをなびかせながら構える影。
サンサンと輝く太陽をバックにしているせいか直接見ると目が焼けそうになるが…確かにそこに居る、来てくれたのだ。
「ん…高い位置」
その影を見てシロコはにやりと笑う。
現れた影はビルの屋上から伸びているケーブルを素早く駆け、対策委員会の前に姿をハッキリと現わす。
便利屋68…アウトローでエレガントな登場は本人的にも満足だろう。私もこれには心が躍る。
「そこに居るクールなナイトが大体いってくれたけど…私からも言わせてもらうわ」
「ッ?」
「目的も存在意義も失い途方に暮れ、その場で足踏みどころかただ立ち尽くすしかない…なんとか一歩を踏み出しても失敗。この場ではなんとかなってもその先は真っ暗…」
アルの演説を阻止する為かのようにビルの裏からハインドが現れ、理事が『ヨシッ』と言葉を漏らす。
機関銃の射程圏内までもう少しのところだが、アルは動揺する事なく片手で愛銃を構える。
「…だからッ!何なのよ…!!」
荒々しい言葉と共に銃弾に一種の怒りを乗せ発砲する。
ズガン
ハインドの風防を貫き、そのまま制御不能になった機体は落下し、メインローターが外れ地面を転がりカッターの如くカイザー兵を切り刻んだ。カイザー勢力に混乱がはしる。
弾薬と燃料がマシマシのおかげか大爆発が起こり、景色が赤色に変わる。
アルはその光景をバックに振り向き対策委員会に言う。
「大事な仲間が危機に瀕しているんでしょう…!!!それなのにくだらないことばっかり考えて、このまま全部奪われて、それで納得できるわけ!?あなたたちは、そんな情けない集団だったの…?大強盗、『覆面水着団』はそんなダッサイ連中だったの?!」
「っ!」
「お先真っ暗でもそのもっと先に何かある…そう信じる方が面白いわよ」
「な、なんでアンタたちが…」
「別に?ちょっとした食後の運動よ…」
「食後って言うか、今から食べようと思ってたんだけどね…まぁ対風紀用デモンストレーションにはいいかな」
「まぁまぁアルちゃん、強い言葉はやめてあげなよ~」
ムツキはとてとてと座り込んでいたアヤネに手を差し伸べる。
彼女から眼鏡を取り、汚れをふき…元の位置にもどした。
「メガネっ子ちゃんは繊細なんだからさぁ…」
「だ、だから私はアヤネです…!」
「アハハッ!いいね~やっぱ涙は似合わないや~って事で…一度でもアヤネちゃんを泣かしたヤツは~」
マシンガンのコッキングレバーを力強く引き、構える。
「ぶっ殺すしかないよねッ!!!」
「じっ…準備はできています…ふへへへ…爆薬は大量に…!」
「まぁ、いきなりだけど加勢させてもらうね…」
戦闘体勢に入る便利屋…目標は目の前の元雇い主…カイザー…しかもその親玉が前線にでているではないか。
「…フッ!」
表では冷静を装っているが、内心ではクライアントへの反攻と悪の大企業の親玉との直接対峙という最高のシチュエーションのダブルパンチに興奮しまくっているアルであった。
「君たちが来てくれるとはな…社長。依頼は特に出していないぞ」
「そうね、依頼は受けていないわ。まぁサービスよ、お試しでウチを使ってみてあなたの今後、私達との取引をどうするか判断材料にでもしてみて欲しいわ」
「なるほどな、共闘は何回かあるが…今回はしっかりと見極めさせてもらおうか」
「えぇ、任せておきなさい…それで?アビドス対策委員会…どうなの?」
「ふんっ!」
セリカが『分かっているでしょ?』と鋭いの目のまま口をニカっとさせライフルを構えなおす。
「ん、もちろん…」
「ノノミ~やっちやいます…!!」
二人は見つめ合いお互いに頷く。
ウィィィンとドローンのモーター駆動音がまた鳴り始めた。
「支援……続行します!」
綺麗になった眼鏡がキラリと輝いた。
社長、君には人を動かす何らかの素質があるようだ…!
アビドス完全復活…と言いたいがまだだ…ホシノが帰還してからが本当の復活だ。
このカイザーの蛮行から見るに彼女は騙されたのだろう…借金を負担なんて考えてみれば奴らが笑顔で『いいよ』なんていうハズがない。
小鳥遊ホシノ…切れ者だと思いきやまだ未熟な部分があるな……まったくカワイイ奴だ。
君の為にも…君の後輩の為も…絶対にアビドスの校庭の土をまた踏ませてやる。
「このッ…何人群がろうが変わらん…!おい!今だ計画を発動する!巨人を要請ッッ!!!」
スーツに被った埃を掃いながら理事が怒り叫ぶ!
そのまま体が変形せいてミサイルでも乱射しそうな剣幕だった。
そんな上司をみておびえながら兵士が言う。
「り、理事ッ!あれは試作機です…正真正銘の第一号機ですよ…!危険です!」
「では何故、本作戦の予備戦力として待機させている?」
「…」
「呼べ」
「ハッ!」
理事は何を呼んだのか、それが気がかりだが…恐れる必要はない。
仲間がいるから…シンプルだがそれで充分だ。
「スライスか…もしくは輪切りか」
低く、威厳のある声が響き渡ると、マントが大きく翻った。
その瞬間、黒い稲妻が夜空に刻まれるような音とともに、彼の背中から漆黒の翼が広がった。
黄色の目が黄緑色に変わる。
またまた爆音が市街に鳴り響く…爆発音ではないな…またヘリだろうか。
何度こようが落とすまで、そんな覚悟だったアビドス・便利屋連合だったが、敵機の予想だにしない行動に驚く。
チヌーク型のヘリよりも大型、箱の四方にローターがあるように見える…輸送ヘリだ…攻撃機ではない。
高度を下げる事がなく、
「来る!来るぞ!」
興奮気味に落下物を目線で追う理事。
「なっ…何なのよ!」
「ば、爆弾かもしれません…!皆さん衝撃にそなえて!!!」
アヤネがそう叫ぶと、慌てて身構える…と同時に地面が揺れた。
砂煙があがりそれを防ぐ為本能的に目を閉じる……次開けた時、目の前には驚きの光景が広がっていた。
「なッななななによこれぇぇぇぇぇ!!!」」
アルが目を真っ白にし叫ぶ。
その反応は真っ当な物だろう…なんせ…
「フハハハハハ!」
デカく、数多の火器で武装したロボットが立っていたのだから。
腕は回転式のグレネードランチャー、背中のバックパックから生えている一本の長い砲身は太くなんとも禍々しい雰囲気がある。
「わーお、おっきぃ~」
「ムツキ…」
「クソっ!私はまたデカいロボットと戦わないといけないのか!うんざりだ!」
絶対に教育者として、誇り高き剣士として言ってはいけないセリフをメタナイトは思いっきり叫ぶ。
デカい…というかロボットには中々の因縁がある為、咄嗟に悪態が出てしまった。
理事がその言葉に反応して、ロボットの中心部…むき出しのコックピットから叫ぶ。
「何もわかっていな、先生。これはロボットなどではなく強化外骨格だ!」
「…説明どうも…まぁどっちにしろ破壊するまでだ」
「お前のような一頭身のちんちくりんがかぁ?」
「ちんちくりんだからって弱い訳じゃない…ホシノ先輩がいい例」
「あはは…シロコちゃん…」
強化外骨格というのはどうやら態度までもデカくし、強化するらしい…冷静な大人と言う姿はもうサヨナラしたみたいだな。
「メタナイト卿…貴様の技は協力者からすべて、伝えられているぞ!」
「えっ?」
「そ、そんな…協力者って!?」
理事の脅しともいえる発言に対して声をだして動揺する生徒達…だが当の本人は笑って返す。
「フっ…その情報がいつのものか知らないが…すべてを知った気でいると痛い目にあう…」
右手にはギャラクシアを。
「それと」
左手にはシッテムの箱を。
「私自身…そして私の生徒を愚弄したこと…そう簡単には許さん」
「なんだと?」
「アロナ、『戦闘指揮モード』…ギャラクシア、やるぞ」
『了解です!先生!』
『…む』
「総員、いいな?」
振り向かずに聞く。
かえってくる言葉は大体同じで、分かり切っていた。
「ん、ばっちこい」
「もちろんよ!」
「いけるよ…まさか正面からやるとは…って感じだけど」
「問題ありません!」
カイザーとアビドス・便利屋。
始まった。
アルちゃんにカリスマ性はあります、絶対に。
Switch2でエアライドの新作出る事に9億デデン賭けます。
カービィシリーズのプレイ経験は?
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ガチ勢なのサ