「何?セリカと連絡が取れない?」
「はい…朝、インターホンを押してみても反応が無く鍵を開けてみたのですが…靴も鞄もライフルも無かったんです、モモトークも電話も反応なしで…」
「そりゃ困ったね…ってアヤネちゃん凄くさらっと言ったけどセリカちゃんの部屋の合鍵もってるんだ」
ポンポンポン
リズミカルな音が部屋に響く…正体はシロコがスマホの画面を何度もタップしている音だ。
「シロコちゃん?」
「ん、確かに…いつもならスタ連すればすぐ既読がつくのに今日はつかない」
「いつもやってるんですね…」
「とりあえず、今はセリカの所在を探す事を優先しなければ…もし拉致だったら」
「拉致だったら、どうするの?」
ホシノがいつになく真面目な目で見てきた…彼女も後輩が姿を消した事実にかなり衝撃を受けたのだろう。ここはしっかりと応えなければならない。
私は彼女と向き合ってこう言い放った。
「多少…いやかなり荒い手法をと取る事になるだろうな」
ニヤリとするホシノ。
「へぇ~良いね、おじさんも同じかなぁ」
「私も同感ですが…一体どうやって見つければ良いのでしょうか…砂漠は広いですし、もし他校の自治区に入っていたら…」
「問題ない」
「え?何か方法が?」
私は頷き、マントからある物を取り出した。
シッテムの箱だ、これがあれば探し出すのも容易だろう、ここはアロナの力を借りる事にする。
「連邦生徒会の生徒情報を管理しているデータベースにアクセスすればいい、そこからセリカの端末の位置情報を特定すれば一発だ」
「そ、そんな権限もシャーレにあるんですね…」
「いや、ない」
「へ?」
超法規的な権限を持つシャーレでも個人情報を好き勝手する事はできない…バレたらまぁお叱りを受けるだろう…しかし今はそんな事を考えてる場合ではない。
「まぁ大丈夫だ、連邦生徒会の役員とは仲が良くてな、彼女に頼み込めば許してくれるだろう…他の人間よりかは話の分かる者のはずだ」
すまない…リン…仕事を増やしてしまって。
「そうなんですね…とっとにかく見つけてください!お願いします!」
「あぁ」
シッテムの箱を起動させる。
(アロナ、今大丈夫か?)
『あっ!先生お疲れ様です!って…何かありましたか?』
(察しが良くて助かるな、黒見セリカの現在地を特定してほしい)
『黒見セリカ…あっ!アビドスの生徒さんですね、了解です!5秒で特定します!』
(流石、仕事が早いな)
ポロン♪
早速、座標がでた…しかもliveで位置情報が分かる、凄いなこいつは便利だ。
「発見した」
「早いですね~!」
皆に画面を見せる。
「ここだ」
「ここは…郊外の砂漠ですね」
「しかも移動中…早いね、これは車両に乗ってないと出せないスピードだよ」
「セリカは確か免許は持ってないはず、それにここを走るバスも電車もない」
「…あっ!ここの座標、前に破壊したカタカタヘルメット団の拠点があった付近ですよ!」
「学校を占拠できないなら、人質にとってどうにかしようと言う考えか、控えめにいって…いや、やめておこう
奴らがセリカを人質に何を求めてくるかは知らないが…そんな要求をさせる前に彼女を救出しなければならない、それが先生としての役目だろう。
「位置は分かったけど…どうやってここに行くかねぇ~先生が運べるのもせいぜい二人が限界でしょ」
サラッと私の事を乗り物扱いしてきたホシノに目を丸くしたが、彼女のいう通りだな…ここまでどう行こうか、しかも相手は移動の真っ最中だ…追いつくのも至難の業だろう。
「移動方法の関しては安心してください!策があります!」
「「「アヤネ(ちゃん)?」」」
アビドス郊外の砂漠、人っ子一人いないカラカラの砂漠を砂煙を上げながら移動している車列があった。
セリカを拉致した張本人、カタカタヘルメット団である。
『おい、第二小隊!予定時刻を15分もオーバーしてるぞ!』
「仕方ないだろ…こちとら大事なブツと交渉の材料を運んでんだ。それに足の遅い
『うるせーな。上から支給されたのがそのドンガメしかなったんだ、良かったじゃないか中で紅茶を飲んでもこぼれないぞ』
「アタシが紅茶飲むような女に見えるか?トリ公じゃねぇんだぞ」
『はいはい、分かったから…早くしろよ』
「チッ…わーってるよ」
ガタッガタッ…
「んん…ラーメン…って、はっ!ここは?」
揺れによって目が覚めたセリカ…徐々に目が覚めてきた事によって、自分が今いる状況に気づいた。
「この振動にエンジン音…って事は車内?って手と足が縛られてる…まっ、まさか私…拉致られたって事…?」
昨日の事を思い出す…変な機械音…金色のバケモノ…青白い閃光…そして憎たらしい聞き覚えのある声。
あぁ本当に私…
…何にも抵抗出来ないで捕まってさ、みんなに迷惑かけて…うぅっ…このまま埋められたりとか…拷問されたりとかするのかな…爪とかはがされたりするのかな?
嫌だよそんなの…うぅ…ぐすっ…誰か、誰か…
誰か助けて…
我々はアヤネが倉庫で見つけたと言う4輪駆動車…そいつに乗り、ヘルメット団を追いかけた。
ただ追うだけではなく待ち伏せするような形で移動し、現在アタックのタイミングを岩場の陰でうかがっているところだ。
「来ました、あれがヘルメット団の車列ですね」
「あらぁ~中々戦力が豪華だこと、ほんとどこから資金が沸いてるんだか、金策に関してだけは見習いたいねぇ…そしてあのバンかな、セリカちゃんがいるのは」
「そうだろうな…それにしても本当になかなかの護衛だな、装甲車に…あれは戦車か…まるで箱だな、堅そうだ」
アヤネ、ホシノそして私は双眼鏡での斥候、ノノミとシロコはジープにつなげてきた『ある物』の準備に取り掛かっていた。
「戦車…あれは歩兵戦車のチャーチルですね…かなりの装甲を誇る重戦車です」
「はぁ…面倒だ…」
「そしてあのデカいのが、戦車運搬車ですね…運んでいるのは…タープがかかっていて分かりませんね」
「うへぇ…装甲車もたくさんだぁ…しかもあれ、積んでるの機関砲じゃなくて戦車砲かなぁ」
装甲車…あれか、8輪のやつだな。ホシノの言う通り機関砲ではなく太くて立派な戦車砲がついている、これまた厄介だ。
「SdKfz 234《ゾンダークラフトファールツォイク》ですね、あれは高貫徹の5㎝砲です。しかし、ノノミ先輩のミニガンならあの装甲を貫通できます!撃たれる前に撃ちましょう」
「ぞんだー?えっと?何語かなアヤネちゃん?」
「ホシノに同感だ、まったくもって何を言っているのか分からない」
「ゾンダークラフトファールツォイクです!ゲヘナ語で『特殊車両』を意味します」
「うへぇ~おじさんにはさっぱりだなぁ…若い子ってすごいね~先生もそう思わない?」
「あぁまたもや同感だ」
「先生はともかく、先輩に関しては…ってもう言い疲れました…」
若さとは凄いものだ…なんでもすぐ吸収するし、身体も良く動く…そしてなにしろ冷えない、健康…それが一番羨ましい。
ガチャン!
金属音が響く。なんとも重々しい音だ。
「ん、言われた通り」
「準備しました☆」
「あぁ、ご苦労だ」
よくあんな鉄の塊を容易に動かせるな…と感心してしまう。
二人が用意していたのは、対戦車砲…車両に牽引する形で持ってきた秘密兵器だ。
アヤネによるとこれもまた倉庫に弾薬とセットで埃をかぶっていたらしい…今回使えるかもしれないと思い引っ張り出してきた。
対戦車砲も久々の仕事に喜んでいる事だろう。
「7.5 cm PaK 40…かなり強力な対戦車砲です!これなら重戦車も容易に破壊できます。持ってきてよかったですね!」
「あぁ早速だが出番だ。こから狙撃する形でヤツら撃つ」
「ん、操作は任せて」
「シロコちゃん頑張って〜ここで重戦車を破壊できれば後はヤワな装甲車を相手するだけだからねぇ」
「確実に気づかれるでしょうが…チャンスはいかさないと☆」
「うん、確実に貫く」
シロコは照準器を覗き、ハンドルを回し仰角を調整…トリガーに指をかけた…これでスタンバイOKだ。
「先生の合図で撃つよ」
「責任重大だな……フフッ…任せてくれ」
「ん!」
まだだ…もう少し引き付けて…真横から弾を命中させられるように…偏差の事も考えて…
今だ!
「ファイアーーー!!!」
「発射。」
ドゴォォォォン
シロコがトリガーを引いたと同時にの爆音と爆風が発生した…そして7.5センチの徹甲榴弾が敵戦車めがけて飛んで行った。
綺麗なコースを飛んだな、これは命中だろう。
数秒立った時、また砂漠に爆音が鳴り響く。
「ヒット、敵戦車大破炎上…沈黙」
燃え上がる戦車から搭乗員が脱出しているのが見える…そしてこちらに気がついた別の車両たちが方向転換し、こちらに向かってくる。
「…来るぞ!」
戦闘開始だ。シロコの放った弾は戦の合図、
「よしっ戦闘開始だよみんな!先生もよろしくぅ!」
「了解です上空から支援します!」
「あぁ、行こう」
私はマントをひるがえし、翼をひろげる。仕上げに鞘からギャラクシアを抜いた…砂漠の太陽光が剣に反射し黄金に輝く。
フッ…なるほどな、ギャラクシアもやる気のようだ。
「いくぞ!まずはセリカの救出が最優先だ!」
「うんうん☆セリカちゃんを助けましょう!」
「多分今頃、セリカは泣いてるはず」
それぞれが武器を構え、応戦を開始した。
そしてセリカはというと…
「うぅ…私なんて、私なんて…先輩ぃ…」
シロコの言った通り、泣いていた…しかもガチ目な方の泣き方だ。
そんな彼女の耳に外で起きている惨事の音が入り込んでくる。
高速回転するバレルの爆音、ショットガンポンプアクション音、ライフルのフルオート、ドローンにモーター回転音…そして素早い剣先の音。
「何⁈何が起きてるのよ!あぁもうこの結束バンドムカつく!」
「セリカちゃんを返してください!」
Brrrrrrrrrrrrrrrrr
「クソっまたあの脳筋弾幕女だ!戦車砲を撃て!」
「そうはさせないよ」
装甲車のボディをよじ登り、ハッチをこじ開け、中に手榴弾を投げ込むホシノ。かなりの荒技だが洗練された動きだ。そして飛びおりた瞬間に手榴弾が起爆し、装甲車の砲塔が宙を舞った…弾薬に誘爆したのだろう。
「小鳥遊ホシノ…やはり只者じゃないな…強い…素晴らしい!負けてられん」
また別の装甲車に向かってダッシュするメタナイト、その間も主砲弾と機銃弾が飛んでくる…がその攻撃は全てディメンジョンマントの瞬間移動で回避し、一瞬で彼の剣の間合いに入ってしまった。
「見るがいい…」
剣を突き立て錐もみしながら突進する大技、『ドリルスラッシュ』だ。装甲車はモロに攻撃を受け、機能を停止…からの爆散してしまった。
「いやぁ流石だね、先生」
「フフッ…君もなホシノ」
「あら、おじさん褒められちゃった?」
どれも聞いた事のある音だ。本来ならうるさく、耳をふさぎたくなるような雑音ばかりだが、今のセリカには美しい聞き心地の良い希望の音となっていた。
「先輩達…アヤネちゃん…うぅ…、メタナイト先生…」
ガチャ
「へっ?」
「ん、ガチ泣き中のセリカを発見…確保した」
シロコはすぐにセリカの拘束具を取った、これで自由の身だ。
『ナイスですシロコちゃん☆』
『ガチ泣き中だったかぁ、よかったでちゅね~セリカちゃん、ママがきましたよぉ~』
「…は?」
突然の事に困惑し脳が停止していたが、すぐ状況を理解し袖で涙を拭きとった。
「なっ泣いてなんかいないわよ!」
「嘘、しっかり泣いてる。乾いた涙が顔についてるし」
「ずな゛ぁお゛おがみ゛っ!!!」
『やった!いつものセリカちゃんです!』
『あぁ、おじさんもセリカちゃんの泣き顔…見たかったなぁ~先生もそう思わない?』
『別にそういった趣味は無いのだが…』
女性の泣き顔は正直見たくない部類の物に入る…いや、醜いという訳ではなく…やはり笑顔で居て欲しい……いったい私は何を考えているんだ…
「だから泣いてないっt…え?先生?どうして…」
『さらわれた姫を助けに行くのがナイトと言う物だろう。それに私は先生だ、生徒を助けるのは当たり前さ』
『ひゅ~先生かっこいい~』
『全力で茶化しにくるな、ホシノ』
「…ばっかじゃないの?やっぱりナルシストじゃない!」
『フフッそれでいい…ところでセリカ、自分を拉致した奴らをボコボコにたいとは思わないか?』
「はぁ何言ってんのよ…もちろんyesに決まってるじゃない!!!」
明らかにキレているセリカはバンから飛び出し、瞬く間に敵を蹴散らした…飛び蹴りに顔面パンチ…挙句の果てにはチョークスリーパーと…まぁやりたい放題だ。
こちら側の戦力も増えたこともあり、カタカタヘルメット団の戦力すぐに壊滅してしまった。
散り散りに団員は逃げ、結局の残ったのは地面に這いつくばっている隊リーダー各の彼女だけ。その相手にセリカが銃を突きつけた状態だ…メタナイトは後の判断を彼女に任せた。
「観念なさい!」
「クソっ…」
「どうしたのよ?いつもの三流悪党みたいなセリフはまだ?」
「覚えてろよ…と言うと思ったか?はっはっはっは!」
「はぁ?」
「ヘビーロブスター起動!!!!!」
叫ばれた名を聞いたとき、メタナイトの脳に衝撃が走った。
ヘビーロブスターだと?何故キヴォトスにも存在して…なるほど、あの時見たパーツはヘビーロブスターの…クソっもっと早く気づければよかった。
重低音と共に運搬車のトレーラーのタープの下から姿を現わしたのは、黄金のバケモノ…『メカ魔獣・ヘビーロブスター』だ…ロブスターとは言うが正直ロブスターには全く見えない…のはおいといて戦闘能力に関しては本物だ…
「まさかここで会えるとはな…ヘビーロブスター」
「ヘビー?えっと一体どういう事ですか?!」
「ヘビーロブスターだ…私が元居た世界の住民…いやメカ魔獣だ!」
「め、メカ魔獣⁈しかもメタちゃん先生が元いた世界の物って…」
「とにかくアレは危険だ、一刻も早く止めなければならん!」
咆哮する怪物の姿を目にし、セリカは冷や汗を流した…足も震えている。身体が覚えているのだろう、一種のトラウマだ。
「あっアイツよ私を気絶させたのは!」
「ヤツの攻撃を受けて気絶で済むとは…流石キヴォトスの民だな」
ガッシャンガッシャン
「おっと~ロブスターちゃんがこっちに気づいたみたいだよ」
「ん…先手必勝」
ボシュボシュ!
シロコのドローンから数発のミサイルが発射され煙を吐きながら敵めがけて飛んでいく。
起動し始めだからだろうか目標の動きは鈍い、必中コースだ。
ドゴォォォォン
ミサイルは全弾命中し、爆風で煙が上がりヘビーロブスターの姿は埃と砂に包まれた。
「ナイスシロコちゃん!」
「ん…やったか?」
「シロコ先輩…それだけは、それだけは駄目なんですよ…」
「アヤネ、これは様式美だから必要」
「はぁ…駄目そうね…」
シロコのお約束が済んだところで煙が晴れ、姿を現わしたのは無傷の金ピカボディ。
特撮映画の怪獣ごとくミサイルが全く効いていない。
「流石だ…並大抵の攻撃ではヤツに傷をつける事もできん」
「先生!敵を褒めてないでどうにかしてよ!何かないの?!」
「…あるにはあるが…この作戦には皆の協力が必要だ…いけるか?」
「うへぇここでも出番かぁ…まぁあんなのを暴れさせとくのもマズいしねぇもう一仕事やろっかぁ」
「やってやるわ!」
「セリカちゃん、足が震えてるけど大丈夫?」
「アヤネちゃん…これは武者震いよ…アイツがグチャグチャになった姿を早く拝みたいわ!」
「やる気みたいだな…では作戦概要を説明する…時間がないすぐ行動に移すぞ」
その言葉に全員が頷いた。
彼女たちに簡潔に作戦を伝える…うまくいくは分からないが成功を信じよう。
「へいへい、ロブちゃん~こっちこっち~」
「こっちですよ~☆」
ホシノとノノミがまず引き付ける…言い方は悪くなってしまうが囮役だが…本作戦ではこれが大事だ…ヤツの正面は異常に硬い。
持ってきたpak40の徹甲弾でもへこませる程度のダメージしか与えられないだろう…しかしだヤツは後ろからの攻撃に弱い、それはハルバード強襲そして鹵獲品の研究によって分かった。
その時は、凍らせる事によって動きを鈍ら後方からの攻撃によって撃破できた…それをここで再現する…凍らせるのは流石に無理だがな。
「いいぞ二人とも、その調子だそのまま引き付けてくれ!セリカ、アヤネ!君たちは脚部の破壊だ、いくぞ!」
「了解しました先生!セリカちゃん、そっちのタイミングで爆薬を投下するから言ってね!」
「分かった、アヤネちゃん!絶対に外さないから!」
その会話の間にもヘビーロブスターの攻撃は激しさを増していた…ハサミからの火炎放射やビーム攻撃…
特にビームに注意した方が良いだろう。弾着した場所は青白い火柱が立ち、デカいクレーターができるほどの高威力…被弾した時、体の無事は保証できない。
「うっへぇ~おじさん達もきつくなってきたなぁ!」
Brrrrrrrrr
「このままじゃ弾薬がもちませんね…!」
「大丈夫よ先輩!アヤネちゃん今!」
「はい、投下します!」
ドローンのアームが開き、そこから落ちてくる赤い箱…炸薬マシマシ爆薬だコイツをロブスターの脚部付近で撃ち抜き、爆破…その衝撃で移動能力を奪う作戦である。
脚を止めさえすれば主導権はこちらの物。
「もう少し引き付けて…できるだけ近くで爆破しないと…」
スコープを覗き、いつでも撃てるように構える…今のセリカには世界がスローモーションのように映っていた…原理は分からないが極限まで上げた集中力の賜物だろうか、それとも神秘か。
「今っ!」
爆薬が地面と数十センチとの距離になった時トリガーを引く、勢いよく発射された5.56ミリ弾は見事に目標を貫いた。
ガシャーン!
「よしっ」 ッグ
大きくガッツポーズを披露するセリカ。
自分を一回、気絶に追い込んだ宿敵に一泡吹かす事が出来て言葉にできない興奮が溢れてきた為、素で喜びを出してしまった。
ガッガガガガ
脚を吹き飛ばされたヘビーロブスターはバランスを崩しその場に倒れこんだ。
フシュ-フシュ-と冷却機構がうなり、出力を最大にしようとするが重い機体を片方の脚だけでは支えきれない…負荷がかかり残りの脚部も破損してしまった。
…それでも動こうともがいたせいか、破損部分から冷却液やオイルらしき液体が染みだしてくる。
「シロコ聞こえるか!今だ!ヤツにデカいのをお見舞いしてやれ!」
『ん…丁度いいところに止まってくれた』
作戦のフィナーレ…それはヤワな胴体後部にpak40の徹甲弾をぶち込む事…その任を先ほど移動中の戦車に見事弾を命中させたシロコに託した。
静止目標に命中させるなんて事、彼女にとっては容易い仕事だ。
「狙って狙って…ファイア!」
バゴーン!
「爆発するぞ、離れろ」
「それ、もっと早く言ってよね!」
「ほらっホシノ先輩走ってください…!」
「ちょっとまってよ…足がもうガタガタでぇ」
バコォォォォォン!!!
ギリギリで爆風から逃げ切れた…とは言い難いな、ホシノが吹き飛んでいた。
見たところ怪我は無さそうだ、フッ…流石タフだな。
夕日をバックに燃えるヘビーロブスターを横目に一言。
「諸君、ご苦労だ…今日は帰るとしよう、それはそうとセリカが無事でよかった」
「先生…あ、ありがとう…」
「うん、復帰お祝いに柴関ラーメンに行こう」
「わぁ!シロコ先輩いつの間にぃ?って復帰祝いって別に入院したわけじゃあるまいし」
「賛成です、行きましょう☆」
(フフフ…良い光景だ…さてと、少し調査を…)
意気揚々と会話する生徒達を背に爆散したヘビーロブスターに近づき、その機体をなでる…我々が保有していた個体とは別だろうが、姿は同じであり…元居た世界、自分と同じそこの住民…敵ではあったが何とも言えない感情がこみ上げてくる、懐かしいような…なんだろうか…そんな事を考えてるメタナイトに一つの影がかぶさった。
「先生、どうしたのさ」
「ん?あぁホシノか、いやまさかこのキヴォトスでコイツに出会うとは思っていなかったからな、かなり遠いが同胞を倒してしまったと思うとすこしな…」
「そっか、ほんと先生の世界は不思議だねぇ~こんなロボットみたいなのもいるし、先生と同じような人たちもいるんでしょ?凄いねぇ」
「あぁ、呆れかえるほど平和…とは正直言えんが、いいところだった」
「へぇ~見てみたいなぁ~」
脳裏に美しい平原の姿が映る、この世界も好きだが、やはり…はぁ…私らしくないな、切り替えよう。
ところでこの残骸をどうしようか…この魔獣の技術を悪用されても困るのでシャーレとして回収した方が良いだろうか…って…このロゴは…
めくれ上がった装甲の下…露になった部品に刻まれていた文字、それは…
『
全身に鳥肌が立つ、体が冷たくなる。
「……ホシノ」
「ん~?どしたの先生」
「この残骸を…シャーレとして回収させてくれ」
そんな…まさかな。
ヘビロブちゃんに関して…と言うか魔獣全般ですが設定が良く分からないのでかなり妄想がぐちゃってきています(語彙力)
カービィシリーズのプレイ経験は?
-
あるポヨ
-
無いZOY
-
ガチ勢なのサ