・グランギニョル座やべえな!?
・物理的に振り回されるカイトさん
・ついにアリスを追い詰めたぞ!多分!
「聞いてみたいこと・・・?」
「ああ。・・・お前の目的は、何だ?」
「・・・あなたには関係ないわ」
「ふーん。まあ、あれだろ?自我と自分がうんぬんかんぬんってやつ」
「っ!?なぜ、それを・・・」
「人形の時にお前から聞かされたんだよ。なんかよくわかんねー話だったぜ」
「・・・知ってるなら聞かなくても良かったじゃない」
「お前の口から聞きたかったんだよ。・・・でもな、私は違うと思うんだ」
「はぁ・・・何言ってるの?本人が認めてるのよ?」
「そうだな。・・・今のお前にとっちゃあ、それが理由だろうな」
「何訳の分かんないことを・・・」
「単刀直入に言うぜ。・・・お前の目的は・・・私、だろ?」
「なっ・・・!そ、そんなこと・・・根拠は!?」
「もちろんある。私が人形から戻る時に、お前はなんとか留まらせようとしてきた。泣き落としまで使ってだ。知的で冷静なお前が、泣き落としなんて使うわけない。つまり、それぐらい私は重要ってことだ」
「・・・人形は1人でも多い方がいいわ。それだけよ」
「でもよ、それはおかしい。だって、別に人形化は一回失敗したらもう使えない、なんてことはないんだろ?鉄のネットで囲まれたとき、「バラバラになってもくっつけて人形にするから」って言ってたもんな。つまり、一回人形化された私も人形化できるわけだ」
「・・・それが何よ」
「じゃあ、別に人形化が解かれてもあんなに焦る必要は無くないか?もう一回やればいいんだから」
「それは・・・まさか、解かれるなんて思ってなかっただけよ」
「まあ、それはそうだな。実際、メディスンとチルノを捕まえていた人形にはバリアが張られていなかった。お前のことだ、予想していたなら張っているはずだったからな」
「そうよ。だからあなたの理論はおかしい」
「じゃあ、人形の時に出てきたお前はなぜ焦っていた?」
「・・・そもそも、それと私は無関係よ。あなたが見た幻覚でしょ」
「そうなのか?へぇ、私が作った幻覚が、私でも知らない事を教えてくれたんだな」
「それは・・・」
「私は、お前が無意識で作り出した分身説を推してるぜ。いい推理だろ」
「・・・でも、その話が私の目的があなたということには繋がらないわ」
「そうか?しっかり考えてみろ。人形化はもう一回できる。それをお前は知っている。じゃあ、解かれたってもう一回やればいい。でも、お前は焦った。私でも分かることを、お前が分からないはずがない。じゃあなぜ焦った?・・・目的が私だから、だろ」
「そんな・・・そんな理論が通用するとでも思ってるの!?それはただのあなたの妄想!それに、それが目的ならもう一回やればいいだけよ!」
「でも、そうなるとは思ってなかったんだろ?お前の弱点は、予想外だもんな」
「っ・・・!ふざけないでよ!」
「図星で怒ってんのか?結構分かりやすいな」
「これ以上しゃべらないで!」
アリスは掴まれていない方の手を握り、魔理沙の顔面を殴ろうとした。
・・・しかし、手は寸前で止まった。
「・・・っ」
「どうしたんだ?変な理論を展開され、小馬鹿にされたんだろ?なんで殴れないんだよ。簡単なことだろ」
「ま、魔理沙・・・それ以上挑発したらまずいんじゃ・・・」
「カイトは心配性だなー。大丈夫だって。私を信じろ」
アリスは拳を下ろした。
「・・・そうよ。それが、目的」
「やっと認めたか。でも、なんでそれが目的になったんだ?教えてくれよ」
「あなたは・・・魔理沙は、人間だから。妖怪の私よりもすぐに死ぬから」
「それが理由・・・?どういうことだよ」
「・・・もし、この先大きな事件あったら・・・きっと、あなたはそれに首を突っ込む。今まではそれでも特に大きな怪我もなく、生きてこられた。でも、いつまでもそうなるとは限らない。人間は、妖怪より弱いんだから」
「まあ、それは・・・気をつけてるつもりだ」
「それだけじゃない。人間の寿命は、妖怪より遥かに短い。大きな事件が無くとも、あなたが私より先に死ぬのは確定してるの。だから、私は種族としての魔法使いになってほしかった。だけど・・・あなたはそれを拒否した。でも、あなたのために納得した・・・つもりだった」
「お前がそういう気持ちになるのは分かるよ、けど・・・」
「分かってる!・・・これが、ただの私のわがままだって。それでも・・・怖いの。あなたが、私の前からいなくなるのが・・・!だから・・・私は、あなたを人形にしようとした。でも、1人じゃ寂しいだろうから・・・幻想郷にいる人みんなが人形になったらいいと思ったの」
「なんでそうなるんだよ!人形になりたいなんて、一言も言ってない!」
「じゃあどうすればいいの!?あなたを失う恐怖を一生感じてないといけないの!?そんなの、耐えられない!」
「あのなぁ!生き物っつうのは絶対いつか死ぬんだよ!霊夢だって、メディスンだって、レミリアだっていつかは死ぬ!それはお前も同じだろ!魔法使いは、蓬莱人と違って不死では無いんだからよ!それが生き物ってもんだろうが!」
「っ・・・!」
「お前も私もいつかは死ぬ!それは変わらない!だけどな、だからいいんだろ!生きる意味とか、生の美しさとか!魔法だってそうだ!先人が書き記した魔法を覚え、何かを足し、次につなげる。それが、私達魔法使いの生き様だ!人形になったら、それができないじゃないか!そんな状態で生きてる意味なんてねえ!」
「でも・・・っ!私は、あなたに生きてほしくて・・・!」
「・・・お前はさ、私の余命があと1日だと思ってんのか?」
「何よ、急に・・・思ってるわけないでしょ。そんなの、ありえない」
「ああ、ありえねえ。・・・私はな、よぼよぼの婆になるまで生きるつもりだ。その時間は、お前にとっちゃあ瞬きするような短い時間かもしれえねえけどな。私にとっては、めちゃくちゃ長い人生なんだよ」
「・・・だから、何よ」
「私は・・・そのくそ長い人生の間で魔法を研究し、極めたい。そして、私は、それをお前と一緒に・・・やりたいんだ」
「えっ・・・?」
「・・・この際言うが、私はお前を一番大切な人だと思ってる。霊夢よりもだ。だから・・・もう、こんなことはやめてくれ。私は・・・人形にならなくても、お前のそばにいる。私が死ぬまで・・・いいや、死んだ後も人形とかに取り憑いてそばにいる。絶対、一人にはしない」
「それは・・・本当、なの?」
「ああ、だって・・・」
「お前は・・・アリスは、私の師匠であり、親友であり・・・大切な、姉だから!」
掴んでない方の手で掴まれていない方のアリスの手を握る。
そして、掴んでいた手も腕から手の方に移動した。
そして・・・まっすぐ目を見て、泣きながら、笑った。
「・・・なんなの、それじゃあ・・・馬鹿みたいじゃない」
「あんなに・・・あなたに固執していた私が・・・!早く、本音を言ってれば、こんなことに・・・ならなかったのに・・・!」
アリスもいつの間にか泣いていた。
「・・・ねえ、私、また魔理沙と一緒にいていい・・・?また、一緒に魔法を研究して・・・弾幕ごっこして・・・喧嘩して・・・笑って、いい?」
「ああ・・・もちろんだよ、姉ちゃん・・・!」
「・・・姉ちゃん、ね。魔理沙がそう言ったのは初めてかも」
「魔理沙とアリスって姉妹だったんだ・・・あれ、でもアリスってアリス・マーマレードみたいな感じだったよね?じゃあ、魔理沙も魔理沙・マーマレード・・・?いや、マーマレード魔理沙・・・?」
「マーマレードじゃなくてマーガトロイド。似てるけどさ。・・・あと、あそこに血のつながりはないよ。色々あったからね」
「ふぇぇ・・・でも、マーマレードの方が美味しそうだよ」
「名前においしいそうも何もないでしょ。こんな空気なのに、チルノは相変わらずだね」
「まあ、そっか・・・じゃあ、メディスンをメディスン・マーマレードにするね」
「毒飲ませるよ?」
どさっ
「「・・・えっ!?」」
「あ、ごめん・・・力抜けちゃった・・・」
チルノとメディスンの横で、カイトがぶっ倒れた。意識はあるようだ。
「・・・えっと、倒れるタイミング間違えた・・・?」
「いや・・・倒れるタイミングは別にいいよ。というか、そんなギリギリだったんだ・・・いやそうだ私が致命傷レベルにしたんだったわまじでごめん」
「大丈夫だよ、生きてるし・・・」
「そういう問題・・・?」
「・・・それに、あれよりかはましだから」
「あれ、なんか言った?」
「あ・・・ううん、何でもない」
「そっか。・・・というか、そろそろ話しかけた方がいいかな。おーい」
「ん・・・あっ、そういえば居たな。存在忘れてた」
「開口一番それはひどくない?霊夢にさっきのこと言うよ?」
「お願いだからそれだけはやめてくれ」
「半分冗談。さっきまで泣いてたのに、もう元気だね」
「まあ、元気には自信があるんでね。・・・ってかなんでカイトはぶっ倒れてんだ?」
「本人曰わく、力が抜けたらしいよ」
「なるほどな。おーい、喋れるかー?」
「うん・・・でも、まじで動けない」
「まあこっち来た時点で重傷だったもんな・・・ちなみにどんなことをされたんだ?」
「腕をぶっさされ片腕が麻痺してスズランに拘束されて地面に叩きつけられ内臓が破裂する毒を飲みかけた」
「大変だなおい」
「それでも生きてる自分の生命力が怖い」
「言っちゃ悪いがゴ○ブリ並みだな」
「褒めてるのそれ??」
「褒めてるぞ多分」
「・・・で、どうしようこれ。多分家の中にも入れないほど力が抜けてるし痛い」
「なるほど・・・状況は分かったわ。少し、力を抜いてくれる?」
「もうとっくに抜けてるよ」
「そういえばそうだったわね。じゃあ、少し待ってて」
人形達がカイトの周りに集まってくる。
周りをくるくると飛び、時には手足にふれてくる。
「・・・よし、上半身上げるわよ」
「えっ、それどういう・・・」
するとカイトの上半身が上に上がる。
「わっ!?な、何これ!?」
「大丈夫よ。人形化するなんてこともないから。ただ、家の中に移動するだけ」
「そっか・・・凄いね、アリスって。強いし、器用だし!」
「・・・そうね。私は強いし器用な魔法使いだもの」
「相変わらず自信過剰だな」
「自信はあるけど、過剰ではないわ。事実だもの」
「ははっ、そーかもな」
「さて、家に入りましょうか。みんな、まだ朝ご飯食べてないでしょ?お詫びもかねて、ちょっと豪華にするわ」
「やった~!アリスのご飯食べれる~!」
「じゃあ、和食にしようぜ!魚とか最近食ってないし!」
「え魔理沙って和食派なの・・・?その見た目で・・・?」
「意外だよね。私は魚より肉が好きだな。もっと言えば人間の肉」
「えっ」
なんだか物騒なことを言っている人が居るが・・・
とにかく、5人はアリスの家に入っていった。