・お母さんお父さん!?
・ここからのぜは始まった
・魔理沙頑張れ〜!
魔理沙がアリスの家に来てから、かなりの月日が流れた。
魔理沙は空を飛べるようになり、さらに弾幕も打てるようになった。
しかし、魔法だけは使うことができないままでいた。
今日は、どうやら魔理沙の誕生日なようだ。
「魔理沙、お誕生日おめでとう。今年はいつもより頑張ったのよ!」
「ありがとう、アリス!めっちゃ嬉しい!それで、今年のプレゼントは何なんだ?」
「全く、急かさないの。ちょっと待ってね・・・あ、あった、ほら」
アリスはタンスの中から服を取り出す。
そして、それを魔理沙に渡した。
「これは・・・?」
「とりあえず、それに着替えてきてちょうだい」
魔理沙は一回自室に帰る。
ものの数秒後に、大きな声が上がった。
「わっ!?こ、これ・・・魔法使いの服!?」
「そうよ。あ、しっかり帽子もあるからね。とりあえず、それを着て」
「わ、わぁ・・・!着て良いのか!?これ!」
「もちろんよ」
「あ、ありがとう・・・!」
がさごそ聞こえた後、魔理沙が勢いよく自室から出てくる。
「帽子!帽子!早く帽子を!」
「分かってるわよ。おとなしくしててね?」
アリスは人形達が持ってきた帽子を手に取ると、魔理沙に被せた。
「わぁ・・・!」
「あなたの金髪が引き立つように、モノトーンで作ってみたの。どう?気に入ってくれた?」
「もちろんだよ!マジでありがとう!」
「どういたしまして。・・・あ、でも何か足りないわね・・・そうだ」
アリスは魔理沙の頬の横の毛を三つ編みにしていく。
そして、それを白色のリボンで結んだ。
「これで完璧。よく似合ってるわ」
「ほんとにありがとう、アリス!今日はさいっこうの誕生日だよ!よし、この気分のまんま練習だー!」
魔理沙は勢いよく外に駆け出していった。
「あっちょっと・・・全く、最近の若い子は元気ね。さて、準備しないと・・・」
■■■■
「これで全部かしら。えっと・・・魔導書よし、杖よし、絆創膏よし。準備完了」
アリスは身支度を整え、玄関のドアを開ける。
「魔理沙、遅くなってごめんなさい。れんしゅ・・・って、仰向けになってどうしたのよ」
魔理沙は地面に仰向けになっていた。
「ぜんっぜんできねぇ・・・」
「テンションの落差激しいわね」
「煙しか出ねえよぉ・・・何でだよぉ・・・魔女服パワーで今日こそはって思ってたのに・・・」
「まあ・・・うん。とりあえず、立ちなさい」
「うん・・・」
(・・・弾幕は出せるようになったし、空も1分程度なら飛べるようになった。だけど・・・依然として、魔法はまだ・・・)
「・・・私、魔法使いになれるかな」
「ええ、もちろんよ。・・・そうだ、視点を変えてみるのはどう?」
「視点を・・・?」
「ええ。一回、魔法を出してみて」
「え?私、出せないけど・・・」
「いいから」
魔理沙は少し困惑した後、杖を構える。
「・・・えいっ!」
杖から「じゅっ」と音が鳴った。
しかし、杖からは煙が出るだけだった。
「ほら・・・毎回こうなるんだよ」
「魔理沙、これは失敗だと思う?」
「え・・・?そりゃ、魔法出てないし・・・」
「これは、魔法の定義にもよるものだけど。私はできてると思うわ。何の変哲もない杖に魔力を込めるだけで煙が出てるのよ?普通におかしいじゃない」
「た、確かに!じゃあ私、魔法使えてる・・・!?」
「実用的とは言えないけれどね。でも大丈夫、きっとできるわよ」
「うん!そうだよね!よーっし、もっと練習だ!アリス、付き合ってくれ!」
「もちろんよ。じゃあ、まずは準備運動からね」
「はーい!」
■■■■
「・・・よし、今日はこれで切り上げましょう」
「えっ?早くないか?」
「それがね・・・実は、今日依頼が入ってるのよ」
「へえ、そうなんだ!どんな依頼なんだ?」
「えーっと・・・魔理沙は、無名の丘って知ってる?」
「ああ知ってるぞ!無名の丘って名前が付いてる丘だよな!・・・矛盾してないか?」
「いいえ。これには由来があってね。かなり昔なんだけど、間引く目的で名も無い小さな赤ん坊を置いていって、スズランの毒で安楽死させてた地だったのよ。今はそういうことは無いのだけど、名残なのかいらなくなったおもちゃとかをを置いていく風習があるのよ」
「お、思ったより重い・・・」
「それで、そこで最近人がいなくなる事件が多発しているの。なぜかいなくなるのは人間だけで、妖怪や妖精は平然と帰ってくるらしいわ。だけど、その代わりなのか人間に対して凶暴になってしまうらしいの。それの調査よ」
「怖っ・・・で、でも、それじゃあアリスが危険じゃないか。だって、アリスは人間だろ?」
「それは・・・ま、まあ、私って強いし」
アリスは少し目をそらして答えた。
「・・・そうだよな!うん、アリス強いし!」
「そ、そうよね、うん」(単純で助かった・・・)
「あっ、じゃあ!私もついていっていいか!?」
「・・・ごめんなさい。流石に危険だわ。今日に予定を入れてしまった私が悪いのはそうなのだけど・・・我慢してくれないかしら」
「むぅ・・・でも、しょうがないかぁ」
「・・・そうだ、今日は依頼が終わったら、魔理沙の好きな物を買ってきてあげる。何がいい?」
「えっとねー・・・松茸!」
(うっ・・・財布へのダメージが・・・しょうがないわ、私が言ったことだもの・・・だけど、やっぱり高い・・・!)
「・・・わ、分かったわ。しっかり買ってくるから。とりあえず、準備してくるわ」
「はーい!」
アリスは家の中に入った。
「・・・でも、やっぱり気になる・・・遠くからなら、いいよね?」