・その服って誕プレだったのね
・物騒な依頼ですなぁ・・・
・魔理沙・・・うん、留まれ
「・・・じゃあ、行ってくるわね。留守番は任せたわよ」
「ああ!行ってらっしゃーい!」
アリスは森の中に入っていく。
姿が見えなくなったことを確認し、魔理沙もどこかに行った。
■■■■
(・・・今回の依頼は、いつもよりも相手の情報が少ない・・・慎重に行かないと)
「にしても・・・凶暴になってしまう、ね。どんな能力なのかしら。ってか、そもそも能力由来の物?眷属化等の魔法や、呪術。あるいはマジックアイテム。外の世界由来の物って可能性もある。魔法等なら対処はできるけど、外の世界とかの場合は・・・って、道それちゃった。考え事しすぎるのも、悪い癖ね」
元の道に戻り、数分歩いた。
そして、目的地の無名の丘についた。
「到着。あまり入ることは無かったけど・・・ついでにここら辺の調査もしようかしら。でも、まずは依頼を終わらせなきゃ」
アリスは周囲を見回す。
あたり一面綺麗なスズランが咲いており、この地の過去を知らなければ、ずっといられるほどだ。
「・・・てっきり、すぐ来る物だと思ってたわ。誰も来ないなんて。まあいいわ、まずは・・・」
ふにっ
「・・・?」
アリスは何かを踏んでしまった。
すぐに足をどけ確認すると、そこにはぼろぼろのぬいぐるみが置いてあった。
(ここに、捨てられた物かしら。・・・少しほつれてるけど、これぐらいなら縫えばいいわね。曰く付きでも無さそうだし、持って帰りましょう)
アリスはバックの中にそのぬいぐるみを入れる。
(割と、色々捨てられてるわね。おもちゃに、服に、ぬいぐるみ。全く、自分で処理すればいいのに。ゴミ箱ぐらい各家庭にあるでしょ)
「・・・あれ、あれは・・・?」
向こう側に、小さな丘があるのを見つけた。
その上には、何か灰色の物が置いてあるようだ。
「何あれ。手がかりにはならなそうだけど・・・」
アリスはそれに近づく。
灰色の物は石碑のようで、少しかすれているが何か書いてあるようだ。
『間引かれた数多の子、ここに眠る』
「・・・慰霊碑だったのね」
アリスは慰霊碑に向かって手を合わせる。
(でも、特に手がかりは無さそうね。一応、裏側も見ておきましょ)
アリスは後ろ側を覗き込む。
そこには、何か人の名前らしき物が書いてあった。
(名前・・・?ここで亡くなった赤子達には、名前はないはず。それに、何かで溶かして作った感じ・・・恐らく、あとから書かれたものね。じゃあ、この名前は・・・?)
じゅっ
「えっ・・・?」
後ろから、何かが溶かされたような音がした。
しかし、振り向いてもそれらしき物はない。
「・・・空耳かしら」
その瞬間、背中に熱い物を感じた。
炎の熱さというよりは、酸の熱さだ。
(バックに、異変が・・・!?)
アリスはすぐに、バックを脱いで投げる。
バックは、一部が溶けていた。
「魔法・・・!?いや、魔力は感じなかった・・・」
そうこうしてる間に、バックは全て溶けてしまった。
ただ、あのぬいぐるみだけは溶けていなかった。
「・・・恐らく、あのぬいぐるみのせいね。でも、一体どうやって・・・」
「どうやって?へえ、そんな事気にするんだ」
後ろから声がする。
振り向くと、そこには金髪の少女が立っていた。
「・・・ようやく、来てくれたのね。あなたでしょ、最近の失踪事件の犯人は」
「黒幕がいるのに、やけに冷静だね。慣れてるの?」
「まあね。結構、強いから」
「自信満々なようで・・・」
「・・・私が推測した所、あの人形には酸が詰まっていたようね。私も、魔力は分かるけど、酸は分からないもの。このタイミングで出てきたってことは、あなたが遠隔操作して酸を出したのかしら。酸の濃度を操ったとしたら、染み出てないのも納得だし」
「わっ、想像以上だよ。そこまで分かるなんてさ。・・・ま、生憎私は酸使いじゃないけど」
「そう。じゃあ・・・毒?」
「ええ・・・分かるんだ。流石にちょっと怖くなってきたかも・・・」
「魔法使いの知識と直感、舐めないでちょうだい。あなたよりも長く生きてるんだから」
「そうだね・・・うーん、でも、実を言うとあなたにはさほど興味ないんだよねー」
「そうでしょうね。私は人間じゃないから。あなたが殺してるのは、人間のみだし」
「そうなんだよ。人間相手じゃあんまやる気でないって、分かってよこして来たのかな」
「もしかして、案外物分かり良かったりする?」
「んなわけないでしょ。それはそれとして、追い出すよ」
「まあ、そうなるでしょうね。・・・いいわよ。最近は本気で戦えていなかったもの」
アリスは何体か人形を召喚する。
「・・・綺麗なお人形さんだね。手入れもしっかりしてる」
「そうでしょ。見とれている間に、倒されても良いのよ?」
「それはお断りかな。まあ、でも綺麗なお人形さんを見せてくれたお礼として・・・」
「こっちも、それ相応の毒をお見舞いしてあげるよ」