東方歌謡録   作:みかみりん

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前回のすじこすじこ
・魔理沙、独り立ち!
・なるほど、これがツンデ((殴
・おう、荷物ほっぽらかすなよ\(^o^)/


また来てよね

「・・・まあ、こんな感じかしら」

「なんか、想像以上に長い話になったな。飽きて寝ちゃうぞ」

「なんかちょっと恥ずかしいな・・・2人とも、どうだった・・・って、え?」

「うぐっ・・・メ、メディスン、ぞんな、ぞんなにずらがっだんだな・・・!」

「魔理沙ぁ・・・大変だったんだね・・・うう、ひぐっ・・・」

 

・・・そう、チルノとカイト、ガチ泣きしていた。

 

「・・・そんなに泣くか?」

「え、泣く要素あった?」

「あるでしょぉ・・・ってか、すべてにおいてだよぉ・・・ぐすっ」

「うう・・・メディズン、あどで甘々堂で甘いものおごるよぉ・・・う、うわあああん!」

「駄目だこの2人特にチルノが」

「カイトが泣いてるのも十分インパクト強いけどな」

「・・・そういえばこの2人って属性近いわよね。氷、涙もろい、あと天然」

「「確かに!」」

「「天然じゃない!」」

「うわ綺麗にハモってるわね」

 

スーさんがせっせとハンカチを持ってくる。

 

「あ、ありがとスーさん・・・ズビッ」

「は、鼻かんじゃった・・・なんかさっきも見たよこれ」

「大丈夫、ハンカチは趣味で大量に作ってあるから」

「相変わらずよく分かんねえ趣味だな」

「うう・・・少し落ち着いたかも。うう、あんな泣いちゃって、ちょっと恥ずかしい・・・」

「あ、カイトが収まった。ってかお前にも恥ずかしいって感情あったんだな」

「君は僕のこと何だと思ってるの」

「人生楽しそうなやつ」

「は?」

「今割とガチの「は?」だったな」

「魔理沙は人をキレさせる天才だよね」

「カイト結構温厚そうなのにキレさせるなんて・・・」

「・・・いやまあ、うん、キレてないよ。うん」

「いや語気が・・・まあいいか。これ以上言うと悪化しそう。あとチルノ、どんだけ涙でるの・・・」

「だ、だってぇ・・・うう、ひぐっ・・・」

 

スーさんが何回もハンカチとチルノの間を往復している。

 

「・・・これ以上やるとスーさんが過労死しちゃうんだけど!?」

「で、でもぉ・・・涙が、止まらない・・・!」

「この空間に玉ねぎでもあるんじゃねえか?」

「いやどんな玉ねぎよ。流石にこうはならないでしょ」

「・・・あ、良いこと思いついたかも」

 

カイトはおもむろに手を前に出す。

 

ぽんっ

「・・・なんだこれ。丸いな」

「アイスだよ。何故か出せる」

「本当に何で出せるんだよ・・・」

「それは一生の謎だと思う。・・・ほら、チルノ。これ」

「ひぐっ・・・うう、何、これ・・・」

 

チルノはアイスをつまんで、口に放り込んだ。

 

「・・・んっ、お、美味しい!バニラ味?え、美味しい・・・」

「結構おいしいよね、これ。いつでも食べられて便利なんだよ。バリエーションも増やしていく所存。クッキークリームとか出せるようになりたい」

「なんでちょっとドヤ顔なんだよ」

「カイト!もう一個食べたい!ってかいっぱい出してよ!」

 

チルノはカイトの腕を握ってブンブンする。

 

「うわっ・・・ちょ、痛いって」

「まあ、何はともあれどっちも泣き止んで良かったわ」

「そだな。・・・あ、そうだ。ずっと聞きたかったんだけどよ」

「ん?どうしたの?」

「お前が持ってた・・・あの、なんか黒くてシャープなやつ。ほら、透明なレコード?を入れてただろ。あれ誰から貰ったんだ?」

「ああ・・・あれ?多分黒幕から」

「ふーん、黒幕から貰っ・・・えええええ!?」

「いや逆に「元から持ってました」となるとでも?」

「いや、そうじゃなくて!黒幕って、率直!」

「だって実際そうなのだもの。それとも、元凶の方がいい?」

「そういうことじゃなくて!・・・まあいいか、その元凶ってどんな奴だった?」

「うーん・・・女の子で、髪は青緑色で、長くて・・・ごめんなさい、これしか思い出せない」

「え・・・そ、それミクじゃん!」

「だよな!?」

「ミク・・・?え、あなた達の知り合いなの?」

「そうだ、っつかカイトの仲間だよ!最近幻想入りしてきた、最強の方向音痴!」

「方向音痴・・・」

「確かに、あれから聞こえてきた声はミクに似てたけど・・・でもあいつは私達の仲間だ。こんなこと、絶対にやらねぇ」

「そうだよね・・・寧ろ、ミクはこの異変の解決に頑張ってるし」

「・・・その円盤から聞こえてきた声を聞けば分かるんじゃない?その人がミクって子かどうかがさ」

「確かに・・・って、あれ聞いたらやべえぞ!なんかこう・・・ぐにゃっとして・・・こうだ!こうなるんだよ!」

 

手をばたつかせる魔理沙。いまいち言いたいことがよく分からない。

 

「・・・魔理沙、よく分かんない」

「とりあえず、持ってきてみたわよ。中に入ってた円盤も」

「おー、なんかかっこいいな。凍らせてみたい!」

「チルノ、やめて。これ手がかりなの」

「てがかりってなんだ?」

「・・・うん、そうなるよね。知ってた」

「・・・あれ、これって・・・」

「カイト、なんか心当たりあんのか?」

「これ・・・CDじゃないかな。幻想郷にあったんだ」

「えっと・・・なんだ?しーでぃー?レコードの亜種か?」

「だいたいそう。この黒いのも、CDプレイヤーかも。これはイヤホンか。でもこんなの見たこと無いな・・・ってか、どこから充電してるんだこれ。なんか僕が知ってるのより近未来感すごい」

「・・・よくわかんねぇけど、少なくともCDとか、イヤホンとか初耳だぞ」

「私もよ。じゃあこれは、外の世界由来のもの・・・?」

「ってことは、犯人は幻想郷出身ではないってことじゃない?幻想郷出身の人が、外の世界に出て帰ってきたなんて聞いたことないし」

「・・・現時点では情報が少ないな。でも、元凶が「ミクに似た容姿の幻想入りした人物」って事は分かった。収穫はあったな」

「似てるって・・・何か、僕達と関係があったりするのかなぁ」

「ただ単純に他人の空似かもしれんぞ。ま、深く考えたって何もわかんねぇし。今はこれを霊夢達に伝えることが先だ!ってことで、私達はもう行くぜ!」

「ちょっと待ちなさい。忘れ物があるわよ?」

「忘れ物?んなのねえけど」

 

扉が開いた音がして、人形達が何かを持ってくる。

それは、青いマフラーだった。

 

「あなた達が来た理由は、このマフラーでしょ。直しといたわよ」

「すっかり忘れてた・・・」

「いや本人は忘れちゃ駄目でしょ」

「まあ、状況が状況だったし仕方ないわよ」

 

カイトはマフラーを受け取り、首に巻いた。

 

「・・・一つ言いたいのだけど。あなたのマフラー長すぎない?」

「そうかな?そんなに長くないと思うけど」

「いや、めちゃくちゃ長いわよ。それに、素材何?透明な布なんて初めてよ」

「・・・分からない」

「いや分からないんかい。分かっときなさいよ」

「カイトのマフラーすべすべだな!ひんやりで気持ちいい!」

 

チルノはカイトのマフラーを触りまくってる。スーさんもマフラーにじゃれてる。

 

「やっぱあると落ち着くなぁ。僕のトレードマーク的なところあるし」

ひらひら

「・・・ちょっと待ってめちゃくちゃ動いてない!?」

「おおっ!なんか、なんか楽しい!」

「・・・チルノ、猫みたい」

「確かに猫みたいね・・・で、なんで普通に動いてるの」

「よく分からないけど動くよ」

「動くよ、じゃないわよ!?え、呪物!?呪物なのそれ!?」

「違うと思うなぁ・・・でも呪物マフラーはちょっとかっこいいかも

「しれっとやばいこと言ってんな」

「まあ、結構便利だし、僕は気に入ってるよ」

「気に入ってるよ、じゃなくて!あなたはなんかこう・・・もうちょっとマフラーに興味持ちなさいよ!いや、マフラーに興味持つって何!?」

「やばいアリスがバグってきちゃった」

「あいつはああなると止まらん」

「これ、僕のせいなの?」

「半分は」

「理不尽」(´•ω•`)

 

少しへなったマフラー。ほんとにどういう原理なんだよ。

 

「じゃあ、今度こそ帰るぞ!メディスン、しっかりいい子にしてるんだぞ~」なでなで

「うっ・・・わ、分かってるってば」

「ならよし!じゃあな、アリス!また来るぞ!」

「・・・ええ、また来てよね」

「よーっし、カイト、帰りもほうきだ!乗れ!」

「え・・・今室内だよ?」

「ん?だからなんだ?」

「え、いや、普通外でのr」

「つべこべ言ってねぇで行くぞ!」

 

魔理沙は強引にカイトをほうきの上に載せ、窓を突き破って出て行った。

 

「ま、魔理沙!?ちょ、窓割ってくなって毎回言ってるでしょうが!」

「・・・アリス、もう魔理沙いないよ」

「全く・・・掃除、しないとね・・・」

「うう・・・じゃれてたら、疲れた・・・」

「チルノ、溶けちゃった」

「氷属性魔法で治るかしら」

「扱いが雑ぅ・・・」

「・・・そうだ、メディスン。なんだか今日は優しかったわね」

「どういう事?私だって、いつもつんけんしてるわけじゃないんだよ」

「違うわよ。カイトにあまり嫌悪感を抱いてなかったから。彼、人間でしょう?」

「・・・あの人には、人間特有の気持ち悪さが無かった。多分、私が人間嫌いだから感じるものだと思うけどね。・・・そういえば、まだ魔理沙にはかすかにするのに、あの人には全くなかったな」

「優しい人だったものね。・・・まあ、気にする事じゃないでしょ」

「そう、だね・・・」

「だ、誰かあたいを助けてくれぇ・・・」

「あ、そうだ。かき氷作ろうと思ってたのよね。今回の件、あなたにも迷惑かけたし!」

がばっ「ほんと!?やったぁ!」

「あ、復活した」

 

ふと、割れた窓の外を見るアリス。

空は、青く澄みきっていた。

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