東方歌謡録   作:みかみりん

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最近、カロス地方でAランク目指し始めました(*´∀`*)
・フルボッコにしてるフランとこころ
・起きたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
・よかった、ハッピーエンドでよかった(´;ω;`)


あの日見た、地獄桜

「・・・ってことなんだ。これが、今までのことの全てだよ」

「・・・そうだったんですね。私も一部しか知りませんでした・・・って、お、お空?」

 

・・・お空はお燐の膝の上で寝ていた。

 

「・・・どうしよう、感動して泣きたいのに泣いたらお空に涙がかかっちゃうから泣けない」

「おーい、起きて、お空〜」

 

こいしがお空をつつく。

 

「・・・ん・・・あれ、寝ちゃってた・・・ごめんね、こいし様・・・」

「大丈夫だよ、私の話が長過ぎたのが原因だしね」

「・・・改めて、さとり様もこいし様も、色々あったんですね」

「そうですね。こいしがいなくなってた時は、人生で一番落ち込んでましたから」

「お姉ちゃんって、意外とメンタル弱いからね〜」

「ちょっ・・・そ、そうですけど・・・!」

「・・・そういえば、寝てたからあんまり話覚えてないんだけどさ、ここって元は「地獄」だったんだよね?なんで今は地獄じゃないの?」

「・・・元々、場所の問題で地獄は移設される予定でした。計画では、移設と同時に私達も新しい地獄に移る予定でしたが・・・今回の件で、こいしには安全な環境で育ってほしいと思いまして。閻魔様と話し合って、私は地獄の主を辞退したんです」

「で、ここは旧地獄改め、地底になったってことだね」

「へー」

「あなた達を飼い始めたのも、ある程度平和になったので、少し飼ってみたいなと思ったからなんですよ」

「うん、お姉ちゃんがある日「新しい家族ですよ」って持ってきたんだ!」

「まさか人型になれるとは思ってなかったですけどね・・・」

「そういえば、初めてここで人型になった時さとり様ありえないぐらい驚いてましたもんね・・・」

「そ、その事はもういいでしょう・・・!」

「あははっ、やっぱりビビりだね、お姉ちゃん」

「こ、こいし・・・!」

「・・・でも、そんなお姉ちゃんが、私は大好きだよ。ちょっとポンコツだけど、誰よりも優しいお姉ちゃんが」

「・・・も、もう・・・私だって、そうですよ・・・

「お姉ちゃん、なんか言った?」

「い、いや何も言ってません!」

「そう?まあいいや、これで話はおしまい。色々わだかまりも解けて、結果論だけどいい日だったよ」

「・・・そうですね。まぁ、こんな日は二度と来てほしくないですが」

「・・・そういえば、あたい達なんか忘れてるような気がする・・・」

「えっ?何かありましたっけ?」

「あったと思うんですけど・・・うーん・・・」

「確かに・・・私もちょっともやもやするなぁ・・・」

「・・・あっ、ピクニックはどうなったの?」

「「「・・・あっそれだ!!」」」

 

お空の一言に、全員が思い出した。

そういえば、今日はピクニックをしようとしていたのだ。

 

「・・・い、今から、やります?」

「お燐、もうお姉ちゃん体力はゼロだよ」

「は、恥ずかしながら・・・」

「そっかぁ、すっごいきれいな所をお燐と一緒に見つけたのに・・・」

「・・・すっごい綺麗な所?どんなところなの?」

「うーんとね・・・なんだっけ」

「ど忘れしてんじゃん!」

「・・・そこだけでも見に行きましょうか。多分、それだけの体力はあるので・・・」

「お姉ちゃん、ほんとに大丈夫?」

「そうですよ、別に明日とかでも全然大丈夫ですし・・・」

「いえ、せっかくお燐とお空が見つけてくれたんですもの。それに、純粋に気になりますから」

「そ、それなら良いですけど・・・疲れたら無理せず言ってくださいね!」

「分かってますよ、第一そんなに早くバテる体力ではないですし(フラグ)」

「よし、じゃあ案内よろしくね、お燐!」

「任されましたっ!!」(`・ω・´)ゞ

 

お燐はビシッと敬礼し、早速道案内を始めた。

 

■■■■

 

お燐の道案内のもと、順調に目的地に向かっていた。

・・・1人を除いて。

 

「はぁ、はぁ、はぁ・・・!」

「・・・お姉ちゃん、「そんなに早くバテる体力ではない」んじゃなかったっけ」

「だって、こんなに、遠いとは、思わないですよ・・・!」

「まだ歩いて10分くらいだよー?」

「道もそんなに急でもないですし・・・」

「やっぱりあれはフラグだったね」

「そ、そんなことはないですからぁ・・・!」

「でも、一応もうすぐ着きますよ」

「ほ、ほんとですか?よかったぁ・・・」

 

やがて、視界が開けてくる。

そして、そこにあったのは・・・

 

「・・・着きましたよ、地獄桜の群生地!」

「・・・あ、お姉ちゃん、ここって・・・」

 

さとりとこいしは思い出した。

あの惨劇の前、2人で訪れた所とまるっきり一緒だと。

 

「・・・さとり様、こいし様、どうしたの?」

「何か変なのでもありましたか?」

「・・・いえ、ただ、懐かしいなと」

「懐かしい・・・って、まさかさとり様が話してたこいし様と来た場所!?ご、ごめんなさい!完全に抜けてました

!えっと、えっと・・・!」

「大丈夫、もうあれは乗り越えたから」

 

さとりとこいしは、一歩地獄桜に近づく。

 

「・・・地獄桜は長寿だとは聞いていましたが、本当にそうなのですね。あの日と変わらないどころか、少し大きくなってる気がします」

「そうだね、もう地獄からの血は止まったのに、まだ成長するなんて」

 

あの日の事がフラッシュバックする。

けれど、もうあれは断ち切れた。

・・・だからだろう、一層美しく見えたのは。

 

「・・・帰ってこれてよかった。帰ってこれなかったら、お燐とお空に会う事も、またこの桜を見ることも、無意識に消えちゃった記憶を取り戻すことも、お姉ちゃんと一緒にいることもできなかったから」

「・・・私も、こいしが帰ってきてくれてよかったです。まあ、殆ど何もしてなかったですけどね」

「そんなことないよ、お姉ちゃん。お姉ちゃんのお陰で、最後まで「家に帰る」っていう目標を見失わなかった。あれがなかったら、途中で私は無意識に飲み込まれ消えちゃったと思うから。・・・だから、ありがと」

 

風が起こり、地獄桜の花びらが散る。

しかし、さとりとこいしには当たらなかった。

 

「・・・そういえばさ、あの日、結局、地獄桜の花びらを押し花にできなかったけど・・・今日ならできるかな」

「そうですね。せっかくだし、みんなでやりませんか?」

「・・・さとり様、押し花もいいけど・・・異変のこと、霊夢に言いに行かなくちゃなんじゃないですか?」

「・・・あっ」

「それもそうだね・・・ってか、そもそも今押し花キット持ってきてないよね?」

「おっしゃる通りです(´・ω・`)」

「じゃあ、先に霊夢のところ行こっか」

「行くならあたいも行きます!!」

「私も、霊夢さんの元に・・・」

「いや、お姉ちゃんはもう満身創痍でしょ。先に帰ったほうがいいよ」

「そ、それもそうですね・・・」

「じゃあ、わたしがさとり様を守るよ!」

「お空、迷子にならないでよ?」

「だいじょーぶ、多分!」

「まぁ、道なら私が覚えてますので大丈夫ですよ。帰ってきたら、みんなで地獄桜の押し花を作りましょうか」

「そうだね、じゃあ行ってくるよ」

「やっと・・・やっとリンに会える・・・!あたいと名前がおんなじ子に・・・!早く行きましょこいし様!!」

「えっ、うん・・・」

 

いつもよりテンションが高いお燐に困惑しつつも、お燐に手を引かれこいしは走っていった。

 

「・・・2人が帰ってくる間に、準備しちゃいましょうか」

「うん!」

 

さとりとお空も、その場を後にした。

 

「・・・全く、あの仲の良さはほんっとに妬ましいわ」

 

近くの森の中からパルスィが出てきた。

 

「・・・この桜も妬ましいわ。吸った血は全て穢れてるはずなのに、咲いた桜はあまりにも美しい。・・・そう思わない?」

 

・・・

 

「いることはとっくに分かってるわよ」

 

「・・・気配を隠していた訳でもないが、よく気づいたな」

 

森からもう一人、青緑ハーフテールの少女が出てきた。

 

「あなたから漏れ出る妬みが強すぎてね。嫌でも分かるわよ」

「妬み、か」

「一応言っとくけど、私は読心術のような事も、さとりみたいに心を読めたりもしない。ただ妬みの強さがわかるだけよ。・・・それにしても、本当に強いわね。狂人でもそんなに強くはない」

「・・・それ以上、詮索をするな」

「さっきも言ったでしょ、私は心を読めないって。詮索するも何も無いわよ」

「・・・」

 

少女は喉元に手を当てる。

 

「やめなさい。私なんてただの雑魚妖怪、操ったところで何の得もない。それどころか、魔力の無駄遣いですらあるわ」

「・・・何故分かった」

「見ていたからね。まぁ、呼びに行っただけでさほど凄いこともしてないけど。喉元に手を当てるのは、あなたが攻撃、または洗脳する時の癖ってのは見てたから分かるわ」

「・・・私を止める気か?」

「いいえ、どうせここで勇敢に戦ったって私が負ける。・・・けど、まあ忠告程度はしておくわ。・・・調子に乗らないことね」

「・・・」

「幻想郷はどんなものでも歓迎する。けど、この世界を壊そうとするなら、幻想郷全てが敵になるわ。私よりも、こいしよりも強いやつなんか幻想郷では腐るほどいる。いわゆる「神」って奴もいる。・・・全てが思い通りになるなんて思わないことね」

「・・・戯言を」

「そうね。所詮あなたに勝てない弱者の強がりよ。・・・それを戯言と取るか、アドバイスと取るかは、好きにしなさい」

 

少女は少し考えたあと、その場を去っていった。

 

「・・・にしても、とんでもない爆弾が幻想郷に入ってきたわね・・・」

 

パルスィは、そのまま地獄桜を見た。

桜は相変わらず、綺麗に咲き乱れていた。

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