・チルノ、死んだけど生きてた!(?) ↑気でも狂ったんか
・言葉の意味が分かってない・・・さすが⑨・・・
・黒い人!覚悟の準備をしておいてください!
「・・・で、はんげきって何?」
「そこからかよ!?とにかく、あいつに攻撃だ!」
「分かった!スペルカード発動!氷符『アイシクルフォール』!」
黒い人の周りに弾幕がドーム状に張り巡らされる。
「いっけー!」
ヒュンヒュンヒュンッ!
「・・・チルノって割と器用だよな」
「割とって何!?」
「はは、すまんな。私も行くぞ!」
妹紅は勢いよく黒い人に向かっていく。
手には炎の槍をつかんでいた。
「妹紅、それあたいの攻撃も当たらない!?当たったら痛いよ!?」
「大丈夫だよ、こちとら何千年も妖怪退治してるんだからね」
「・・・本当に不老不死なのか」
「信じてなかったんだな、さっき復活して見せたのに」
「正直化け物とかの部類だと思ってたぞ」
「ひどいなぁ、私はれっきとした人間なのに・・・」
「不老不死で「れっきとした」なんてよく言えるな」
「確かにそうだね。・・・あ、そういえば、お前は人間なのか?」
「・・・さあな」
「ほんとに何も教えてくれないなぁ・・・」
「さ、さっきから何の話してるの!?」
「あー、こっちの話だから気にしないで」
「えー!?気になるー!」
「後で話すから、今は集中するぞ」
「そっちが話してたんじゃん・・・ま、いいや!」
チルノの弾幕の密度が濃くなっていく。
だんだん黒い人の動きも鈍くなっていった。
ドスッ!
「っ・・・!」
「動きが鈍ってきてるぞ?そろそろ終わりか」
「やっぱり、あたいはさいきょーだね!」
「そ、そうだな」
「何その反応!?」
「・・・強いんだな、妹紅。それと、チルノ・・・と言ったか」
「何そのおまけ扱い!?」
「・・・私の名前知ってたのか?」
「・・・いや、自分たちで名前呼びあってただろ」
「まあそうだが・・・」
(だとしたら、私とチルノでわざわざ言い分ける必要はないだろ・・・こいつと会ったことなんてあったか?)
「妹紅どーした?」
「あー・・・ちょっと考えてただけだ」
「ふーん・・・ってうわっ!?な、なにこれ!?」
「どうしたんだ・・・ってほんとになんだこれ」
「反応薄っ!?」
いつのまにか地面には黒い霧が充満していた。
すると、チルノの足元の霧から黒い手が出てきて、チルノの足をつかんだ。
「うわっ!?ちょ、きもいんですけど!?」
「チルノ落ち着け!飛べないのか!?」
「な、なんか力が入らない・・・」
「・・・わかった。ちょっと待ってろ!」
妹紅は生えてくる手をよけながらチルノに近づき、手首を握ったと同時に上空に飛び上がった。
ぶちっ!
「わっ!?ちぎれた!ありがとう、妹紅!」
「良かった、幸い手自体は強くはなさそうだな。飛べるか?」
「うん!」
「これで、空中戦となったわけだが・・・」
妹紅が呟いたと同時に手が空中にいる二人に向かって伸びてきた。
「やっぱきもっ!ってか多くね!?」
「まあそうなるだろうな、チルノ、あいつを探すぞ!」
「う、うん!」
妹紅とチルノは手をよけながら空から黒い人を探す。
だが霧も相まってなかなか見つけることができない。
「はぁ、はぁ・・・ほ、ほんとにいるの!?」
「どっかにはいるはずだが・・・」
「もうさ、いっきにどかーん!って出来たらいいのに・・・」
「どかーん!ってなんだよ・・・」
手の勢いもだんだん早くなっていく。
さらに手から弾幕に似たものが発射され、よけるのがどんどん難しくなっていった。
ドンッ!
「痛っ!」
「チルノ!?大丈夫・・・」
ボンボンッ!
「っ・・・!割と痛いな・・・」
「どどど、どうすんの!?あたいたち、また・・・」
「・・・よし、チルノ、あれやるぞ」
「あれ?」
「前に話しただろ・・・必殺技のこと」
「あ!あれね!わかった!・・・でも、できるかな・・・ちょっと心配」
(・・・そりゃそうだよな。チルノだって、そこまで馬鹿じゃない。でも・・・)
「お前なら大丈夫だよ。・・・だって、チルノは幻想郷最強の妖精だろ?」
「・・・!うん!」
「じゃあ行くぞ!スペルカード発動、不死『火の鳥 -鳳翼天翔-』」
すると妹紅の体が燃え始めた。
そこから翼が生え、きれいな尾が生えてきた。
そして妹紅の体が燃え尽きたころには炎はフェニックスに変化していた。
「スペルカード発動!凍符『パーフェクトフリーズ』!」
フェニックスになった妹紅に向かってチルノがスペルを放つ。
妹紅の周りに冷気が集まり、そして冷気をまとったフェニックスが誕生した。
「ほんとにできた!名付けて、「パーフェクトフリーズフェニックス」!」
「名前やっぱダサいよそれ・・・」
「妹紅それで喋れるの!?」
「あ、うん。普通にできる」
「ええ・・・まあいいや!妹紅、いっけー!」
チルノの掛け声と同時にフェニックスが地面すれすれで飛行する。
辺りに青白い炎を残して、フェニックスは飛び続けた。
チルノは黒い人を必死で探す。
「んー・・・あ、いた!」
黒い人はフェニックスの攻撃をよけるのに精いっぱいのようだった。
「これで決めてやる!スペルカード発動!吹氷『アイストルネード』」
黒い人を取り囲むように冷気をまとった竜巻が現れた。
そして、黒い人の下にも竜巻が現れ、黒い人を巻き込んだ。
「た、竜巻・・・!?」
「お前はあたいを怒らせたんだ!それに・・・」
「妹紅をめっちゃ傷つけた分まで、お前を苦しめてやる!!」
■■■■
「はぁ・・・ぐっ・・・はぁ・・・」
黒い人は竜巻を何とか耐えていた。だがかなりのダメージを食らってしまった。
(まずいな・・・さすがに、逃げるか・・・)
「・・・!逃がすか!」
逃げようとした黒い人を妹紅がつかみ止める。
「お前、まだいたのか・・・!?」
「勝手にいないことにするな!あと、私はお前を逃がすつもりはない!」
「は、放せ!」
「放すわけないだろ!自分がしたことわかってるのか!?」
「っ・・・!」
「さっきのからして、私たちが初ではないようだな。今ここでお前を殺らないと幻想郷の平和が脅かされるし、何よりお前は私を怒らせたからな」
黒い人はじりじりと妹紅に引っ張られていく。
「もう抵抗する力はないだろ、あきらめておとなしく・・・」
「うるさい!」
「っ!?」
黒い人が叫んだことに驚き、妹紅から力が少し抜けた。
(こいつ、急に叫んで・・・)
グサッ!
「・・・は?」
突然、胸に鋭い痛みが走った。
妹紅は刺されたと一瞬で理解した。
だが、足に力が入らない。
(やばい、視界が・・・!・・・でも、こいつは今ここでやらなければ・・・!)
最後の力を振り絞り、つかんでいる手に力をこめる。
ビリッ!
鈍い音が鳴った。黒い人の服の一部が破けた音だった。
それと同時に妹紅の力が行き場をなくし、後ろに倒れていく。
「・・・あぁ、くそっ・・・!」
視界の隅で、黒い人が消えたのが分かった。
それを気にする間もなく、だんだん意識がぼやけていく。
「・・う、も・・、・きて・!」
(チルノ・・・か?ごめんな、もう無理そうだ・・・)
その呼びかけに応じる間もなく、妹紅の意識はそこで途絶えた。