・聴力いいなメイコ
・チルノ、⑨を発揮!
・蛾きもい(率直)
「うう・・・緊張するなぁ・・・」
「大丈夫だよ、ここにいれば見つかることはないと思うし」
「ほんと・・・?リグルちゃんがいいところがあるっていうからついてきたけど・・・」
「うん、ルールの抜け穴をついたやつだからよほどのことがない限りはこないよ」
どうやらリグルとみすちーは同じところに隠れていたようだ。
「にしてもさ、ルーミアちゃんが人間を連れてくるなんてほんとに珍しいね」
「僕も思った。いつもなら食べていそうなのに」
「まあ人間じゃないって言いまくってたけどね・・・」
「僕たちからすれば人間にしか見えないんだけどな・・・でもルーミアって割と鋭いところもあるし」
「うん・・・やっぱルーミアちゃんってただものじゃないのかも。だってあの頭についてるリボンってさ、私たちにはさわれないじゃん。なんか不思議だよね・・・」
「確かにね・・・」
がさがさっ
「!?みすちー、静かに・・・」
「う、うん・・・」
二人はとっさに声を小さくする。
リグルは木の陰から向こう側を確認した。
「え、来てる・・・」
「ど、どうするの・・・?」
「うーん・・・みすちーの能力で鳥目にしている間に逃げよう!」
「わ、わかった!」
■■■■
メイコは蛾の壁の奥に来ていた。
「うーん・・・やっぱたまたまなのかしら、引き返した方が・・・」
「か~ら~す~、なぜ鳴くの~。カラスの民意でしょ~♪」
「!?」
どこからか歌が聞こえた。
「鳥目に~なあれ~♪あ、今昼だった~♪」
「えっ・・・(困惑)」
「鰻と~どじょうは~、たれ塗れば同じ味~♪」
意味不明の歌に困惑していると、突然目の前に蜂の群れが飛んできた。
「えっ!?い、いつの間に・・・ってそんな場合じゃない、早く逃げないと・・・!」
メイコは慌てて方向転換し、走り出した。
「みすちー、今のうち!」
「うん!」
「みすちー・・・ってやっぱりここにいたのね!」
みすちーとリグルはメイコの前で逃げだした。
「うわっ!み、見つかっちゃった!」
「と、とりあえず逃げよう!」
リグルとみすちーははそういいながらテントウムシやスズメなどの生き物たちを集合させ、メイコの行く手を阻んだ。
「うわっ!?虫が多い・・・っていたたた!」
メイコはスズメに頭をつつかれていた。
そしてそれを避けながら二人を追いかけた。
そうして、突然人影が止まった。
「・・・?とにかくこれで・・・」
メイコが人影に手を伸ばした瞬間、それはたくさんの蟲となって散ってしまった。
「えっ・・・逃げられた・・・」
(・・・いや、まだ遠くには行ってないはず・・・いやでもどこにいるのかしら)
メイコは周りを見渡した。すると、さっきまで追いかけられていた蜂が別の方向に向かっているのが見えた。
「・・・もしかして」
メイコは蜂を刺激しないよう、静かに蜂を追いかけた。
そして蜂はあるところで止まった。メイコは少し離れたところから様子をうかがうことにした。
「ありがとう、蜂さん。おかげで助かったよ」
「やっぱりリグルちゃんの能力は強いね」
「えへへ、ありがとう。とりあえず蜂さんたちはメイコさんの見張りを頼むよ。近づいてきたら教えてね」
「これでメイコさんが来てもわかるんだね。そういうところまで手が回るなんてすごいよ」
「嬉しいなぁ。とにかくこれで逃げ切れ・・・」
「リ、リグルちゃん、後ろ!」
「え?どうしたんだ・・・ってわあっ!?」
リグルが慌てて振り返ると、ちょっと遠くから追いかけてきたメイコと目があった。
「き、来てたの!?逃げるよ、みすちー!」
「うん!」
リグルとみすちーは慌てて立ち上がり、逃げだした。
(気づかれた・・・!どうしよう、追いつけるかしら・・・)
そう思いながら走る間にも、距離はどんどん開いていく。
「はぁ、はぁ・・・」
こつっ
「えっ、あっ・・・!」
メイコは目の前の二人に気を取られ、石に躓いてしまった。
気づいた時にはもう視界は下に下がっていた。
だが、手だけは前に突き出していた。
普通ならその手は届くはずのない手だったのだが・・・
ヒュンッ
「えっ!?」
手から何か出た。びっくりしたのもつかの間、メイコは地面に頭をぶつけてしまった。
ボンッ!
「えっ!?きゃっ!」
「みすちーどうした・・・ってちょっと待ってうわっ!?」
声だけ聞こえたが、なにやら大惨事になっているようだ。
「いたた・・・って二人とも!?」
メイコは頭を押さえながら立ち上がった。
そこには、みすちーに上から覆いかぶさられてるリグルがいた。
どちらも気を失っているようだ。
「あ・・・ご、ごめんなさい・・・」
そうは言いつつも、しっかりタッチした。
「ふ、二人とも、大丈夫?」
「うーん・・・ってど、どういう状況!?みすちー、ちょっと、重い・・・」
「うう・・・ってリグルちゃん!?ご、ごめんね、今退くから・・・」
「二人とも、怪我はない?」
「はい・・・みすちーは?」
「ちょっと背中にやけどっぽいのがあるかな・・・」
「ほんと!?ちょっと見せて!」
リグルはみすちーの背中を確認した。
少し背中の服が燃えていて、ちょっとやけど跡があった。
「・・・そんなに深いものでもなさそうだよ」
「そっかぁ・・・よかった・・・」
「多分私が・・・私が・・・なのかしら?」
「うーん・・・多分そう・・・なのかな?」
「やっぱり・・・ごめんなさい」
「いいですよ。僕もみすちーも大した怪我ではないので」
「私も大丈夫です。背中の痛みも引きましたし」
「そうなのね・・・よかった。あ、あと聞きたいことがあるんだけど・・・ここどこ?」
「「・・・あっ」」
そう、3人はかくれんぼのエリア外まで来てしまったのだ。
「・・・こっちまで蝶で囲むの忘れてた・・・」
「それって・・・」
「・・・普通に反則になる」
「リグルちゃん、しっかりしてよぉ~!」
「ごめんって!メイコさんがここまで来ると思ってなかったんだよ・・・」
(・・・しれっと私ディスられたんだけど)
「やっぱりあそこだけ蛾だったのってわざとなの?」
「はい、こうしたらルールにも基づいてるなーと思ってたんですけど・・・」
「リグルちゃんってうっかりさんだもんね」
「ええ、恥ずかしいなぁ・・・」
「でも、そんなに離れてないはず。ちょっと飛んで確認してみるね」
そういうとみすちーは飛び上がった。
「と、飛べるのね・・・いやまあ羽生えてるからそうだろうとは思ってたけど」
「ここの世界では飛べるのは普通のことですよ」
「ええ・・・常識が通じない・・・」
「・・・もしかしてメイコさんって外から来たんですか?」
「そ、そうだけど・・・」
「えっ!?すごいなぁ・・・外の世界はこっちよりも文明が発展してるらしいから、行ってみたかったんですよ!」
「そうなのね。でも、こっちには妖怪だとか妖精だとかはいなかったわよ。都市伝説とかならいるけど・・・」
「へー!やっぱ外の世界って不思議ですね!」
「私たちからすればあなたたちの世界も不思議だけどね・・・」
「おーい!あっちだよ!」
「あ、ほんと?ありがとうみすちー!じゃあメイコさん、行きましょう!」
■■■■
空を飛んでいるみすちーを追いかけていくと、蝶の壁が見えてきた。
「よかった・・・メイコさんも、巻き込んじゃってすみませんでした!」
「大丈夫よ、私の方もみすちーちゃんに怪我させちゃったんだし」
「ほっ・・・」
ぱたぱた「そういえば私たち以外に誰か見つけたんですか?」
「えっと・・・チルノちゃんかしら」
「チルノかぁ・・・隠れるの苦手だもんね、あの子」
「僕も隠れるのは苦手だなぁ・・・見つけるのは蟲さんに協力してもらえば簡単だけど」
「リグル君も苦手なのね」
「うん・・・ってあれ、いまリグル君って・・・」
「え?名前、間違えちゃってる?」
「いや・・・その、えっと・・・」
「?」
「あの・・・リグルちゃんは女の子です・・・」
「えっ!?」
「リグルちゃん、一人称と見た目のせいで男の子と間違われるんですよ」
「そ、そうだったのね・・・ごめんなさい」
「大丈夫ですよ、こういうのは慣れてるので・・・」
「やっぱりスカートとかにした方がいいんじゃないの?」
「うう・・・そうなのかな・・・」
「でも私はどっちのリグルちゃんでもかわいいと思うよ!」
「ふぇっ!?」
リグルはびっくりしすぎたのか裏返った声で反応した。
「?リグルちゃん、どうしたの?」
「な、何でもないよ・・・うん」
「そーなの?まあいいや、メイコさん、後二人頑張ってくださいね!」
「ええ、このまま全員捕まえちゃうんだから!」
リグルとみすちーはそのまま戻っていった。
「・・・さて、後二人だけど・・・」
さっきのことを思い出したのか、メイコは自分の手のひらを見た。
(間違いなく、手から何か出たわよね・・・そして、みすちーちゃんの状況を見て、手から出たのは炎・・・?)
「・・・能力が出かかってるのかも?この調子で行けば・・・!」
この状況に喜びつつ、残りの二人を探すために歩き始めた。