・チルノぉぉぉぉぉ!?
・ルーミア、腕が・・・!(シャン〇ス?)
・チルノぉぉぉぉぉ!?(使い回しは、やめようね)
「みんな!だいじょ・・・うっ・・・!?」
一番前を走っていたリグルはその光景に驚き、声を漏らした。
そこには片腕をなくし血を出して倒れているルーミアと、それを見下ろしているチルノ、そしてその状況を見て固まっている大妖精がいた。
「な・・・え、なんで・・・チルノちゃん・・・?」
「リグルちゃん?どうしたの?」
「・・・!こっちに来ちゃ・・・!」
後ろから来たみすちーとメイコにとっさに声をかけた。
だが、その声も遅く、二人もその惨状を見てしまった。
「え・・・!?ルーミア・・・ちゃん・・・!?」
「・・・喧嘩じゃないわよね・・・?だとしたらなんで・・・」
「・・・チルノちゃん!」
我に返ったリグルがチルノに呼び掛けた。
「駄目だよ・・・チルノちゃん、ルーミアちゃんや私の呼びかけにも応じなかったの・・・」
「そんな・・・」
「・・・ま、まだルーミアちゃんは生きてる・・・わよね?妖怪って人間より生命力が強いって聞いたし・・・」
「まあ、生きてはいると思いますが・・・僕たちも不死身ってわけではないですし・・・」
「どうにか止血とかってできないかしら。私、少しはそういうのに知識があるから。・・・ちゃんとできるかはわからないけど」
「そうですね・・・じゃあメイコさんはルーミアちゃんを・・・」
ヒュンヒュンッ!
「うわあっ!?チルノちゃんが・・・メイコさん、ルーミアちゃんのことは任せましたよ!」
「ええ!」
メイコは攻撃をよけながらルーミアを抱き上げ、急いで木の裏に駆け込んだ。
「ここなら大丈夫よね。えーっと、ポケットに何か・・・」
メイコは自分のポケットに手を突っ込み、何かないか探した。
しかし、ポケットには何も入ってなかった。
「ええ・・・いつもリンレンのために絆創膏が入っていたと思うんだけど・・・いや、絆創膏で治る怪我じゃないわよね。とりあえず、何か止血できるものを・・・」
辺りを見回したが、特に役に立ちそうなものはない。
ふと、視界の中にルーミアのリボンが映った。
「・・・小さい傷程度なら、これで止血できるかも。・・・よし!」
メイコはルーミアのリボンをほどくことにした。
「とりあえず、僕たちはチルノちゃんを止めよう!スペルカード発動!蛍符『地上の流星』!」
「う、うん!スペルカード発動、声符『梟の夜鳴声』!」
一方、リグルとみすちーはチルノを止めるため戦っていた。
リグルはオレンジ色に輝く蛍の群れを、みすちーは音符型の弾幕をチルノに放った。
「や、やっぱり強くなってるよね・・・?言っちゃなんだけど、チルノちゃんルーミアちゃんより弱かったし・・・」
「めちゃめちゃに言うなぁ・・・でも、強くなってるのは確かだよ、油断しないようにしないと」
「そうだね・・・ってこれって・・・!?」
辺りに冷気が立ち込める。細かな氷の粒子は一つ一つがとげとげしており、吸ったら肺にダメージを受けそうだ。そしてこれには、二人にも見覚えがあった。
「「パーフェクトフリーズ・・・!?」」
「え、チルノちゃんスペル唱えたっけ!?」
「いや、聞いてないよ!というか、これがパーフェクトフリーズなら、この後・・・」
リグルが何か言いかけた時、猛烈な吹雪が二人を襲った。
そしてそれと同時に、つららも二人に向かって飛んできた。
「ぎゃっ!?み、みすちー、大丈夫!?」
「私は大丈夫だよ!というか、喋らないほうがいいんじゃない!?」
「ゲホッ・・・そういえばそうだった・・・」
(・・・メイコさん大丈夫かなぁ・・・あ、そういえば大ちゃんも・・・!)
「だ、大ちゃん!」
みすちーは座り込んでいた大妖精に向かって走り出した。
それと同時に、後ろから声がした。
「スペルカード発動、凍符『パーフェクトフリーズ』」
「えっ・・・ってきゃああっ!?」
突然吹雪が強くなった。
そして後ろを向いていったみすちーは気づくのに遅れ、体が宙に浮いてしまった。
「みすちー!!」
それに気づいたリグルはみすちーへ手を伸ばした。
しかし、その行動によってバランスを崩したリグルも宙に浮いてしまった。
「うわっ!?バランスが取れない・・・!」
「リグルちゃん落ち着いて!収まるまで待と・・・」
ヒュンヒュンヒュンッ!
「・・・えうわっ!?」
みすちーはチルノから集中攻撃を受けていた。
みすちーは頑張ってよけようとしたが、うまく体が動かせなかった。
リグルも助けようとしたが、その場で手を伸ばすので精いっぱいだった。
そして吹雪は止み、二人は地面に落ちた。
「・・・っ、はぁ、はぁ・・・」
みすちーは攻撃されたせいか、うまく立てなくなっていた。
「・・・ねえ、なんでそんなことになっちゃったの?私の話、聞こえてる?」
「・・・」
「・・・まあ、聞こえてるわけないかぁ・・・」
「・・・聞こえてるよ」
「えっ?」
突然の返答にみすちーは驚いた。
見上げると、さっきの虚ろな表情と打って変わって、今にも泣きそうな顔をしていた。
「な、なんでこんなことになってるの?チルノちゃんの意思じゃないんでしょ?」
「うん・・・あたいもわかんないよ、でも、体が勝手に動いて・・・だんだん意識もそれに吞み込まれていって・・・」
「それ、チルノちゃん側からどうにかできないの?」
「できない・・・ねえ、あたい、ずっとこうだったのかな。これが普通で・・・」
「・・・!そんなことないよ!チルノちゃんは・・・!」
「みすちー!どうしたの!?」
リグルがみすちーのところに駆け寄ってきた。どうやら足を痛めていたようだ。
そしてリグルもチルノの顔を見て少し驚いた表情をした。
「しっかりしてよ、チルノちゃん!」
リグルはチルノの肩をつかんでゆすった。
「ねえ、助けて・・・助けて、大ちゃ・・・」
話していた途中で、チルノはさっきまでの虚ろな表情に戻ってしまった。
「・・・今の、まだチルノちゃんって意識があるんじゃない?」
「そう、だよね・・・?でも、どうしたらいいんだろう」
「とにかくルーミアちゃんが来るまでチルノちゃんを足止めするしか・・・ってわっ!?」
「えっ・・・!?」
その時、リグルが横に吹っ飛んだ。
不意打ちだったようで、みすちーも困惑していた。
「リ、リグルちゃん!」
「僕は大丈夫だよ。でも・・・さっきの氷攻撃で手が地面にくっついちゃったみたい・・・」
「えっ・・・」
「とにかく、そこから離れて!多分、攻撃が・・・!」
みすちーはその声にハッとし、慌てて立ち上がろうとした。
しかし、先ほどのように足に力が入らない。
「う、動かないよ・・・!」
「えっ!?」
リグルはその場で手を伸ばした。
当然、届くわけなんてなかった。
そしてみすちーを中心として氷のつららが展開された。
「『アイシクルフォール』・・・!?やっぱりスペルを唱えていないのに・・・ってみすちー、逃げて・・・!」
その声が届く前に、つららがみすちーに向かって発射された。