東方歌謡録   作:みかみりん

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ゼンカイノアラスジ(読みづらっ)
・ルーミア生きてた!(勝手に殺すな)
・リボン取ったら強くなるのかー
・さあ!第二ラウンドだ!ファイッ!


弱くても

「ルーミアちゃーん!大丈夫ー?」

「あ、大丈夫なのだー」

 

ルーミアは弾幕の雨の中、平然と後ろを向いて返事した。

 

「す、すごいね。強者の余裕というかなんというか・・・」

「・・・あんまり気にしたことなかったのだ。まーいいや、スペルカード発動、闇符『ダークサイドオブザムーン』」

 

ルーミアの後ろに小さな赤い月がたくさん出てきた。

そしてそれぞれの月から弾幕やビームが放たれた。

 

「え・・・あれ、ルーミアちゃんそんなのもできたんだ・・・知らなかった」

「まあいつもだと魔力の消費量半端ないからな、でもこの姿だと普通にできるのだ」

「・・・もしかしてさっき思った大人っぽい雰囲気って魔力によるものだったのかなぁ・・・」

「そうなんじゃないかな。僕も何となく思ってたし」

「やっぱそうだよね・・・とりあえず、私たちはルーミアちゃんの援護しよう!」

「うん!」

 

リグルとみすちーはそれぞれ弾幕を飛ばす。

それに続きメイコも攻撃に加勢しようと思ったが、ふと視界の端の大妖精に気が付いた。

 

「・・・私、大妖精ちゃんのこと見てるわ。ちょっと心配だし、まだ能力?に慣れてないから」

「分かりました!」

 

そういってメイコはルーミアたちを背に、大妖精に駆け寄った。

 

「大妖精ちゃん!大丈夫?気づくのに遅れてごめんなさい・・・」

「・・・私は、大丈夫です。でも、私のせいで・・・チルノちゃんが・・・!」

「・・・大丈夫。チルノちゃんは、ルーミアちゃんたちが助けてくれるわ。私も近くにいるしね。・・・そうだ、一回木の裏に行った方がいいんじゃないかしら?あそこなら少し落ち着けそうだし」

「・・・は、はい」

 

メイコにつられて大妖精は立ち上がった。

そして木の裏に行こうとしたのだが・・・

 

「・・・!」

ヒュンヒュンヒュンッ!

「えっうわっ!?」

 

突然チルノが標的を変え、メイコに向かって弾幕を放ってきた。

 

「メイコ!?な、なんで急に標的を・・・相手はこっちだぞ、チルノ!」

 

ルーミアが呼びかけるも、その声には反応せず、メイコを攻撃した。

そしてメイコはなんとか木の裏に逃げ込むことができた。

 

「・・・」

「お、おさまった・・・急になんで・・・いや、それよりも今は・・・!」

 

「・・・はぁ、びっくりした・・・あ、ちょっと足が・・・」

 

そこでメイコはふと思った。

さっきのは自分に向かってきた攻撃だったが、当たっていない弾幕もある。

後ろにいた大妖精は大丈夫なのか?と。

メイコは木の陰から大妖精を見た。

少なくとも目に見える外傷はなさそうだ。

 

「・・・よ、よかった・・・」

 

胸をなでおろしたのもつかの間。そこである疑問が浮かんだ。

 

(・・・()()()()()()()()()()?さっきの攻撃で当たらなかったのは幸いだけど、傷が一つもないのはおかしいんじゃ・・・)

 

続いてルーミアたちに視線を向けた。相変わらず弾幕が飛び交っていた。

リグルとみすちーも、すでにけがを負っていた。

 

(・・・リグルちゃんの氷を溶かしていた時も、流れ弾は飛んできた。それに、今までにもチルノちゃんはものすごい密度の弾幕を放ってきたはず・・・なぜ、無抵抗の彼女には一つも・・・?)

 

疑問を抱えつつも、大妖精が心配なのでメイコは再び大妖精に近づいた。

 

「・・・!」

ヒュンヒュンヒュンッ!

「うわっ・・・!ま、また・・・!」

(・・・でも、少しわかった。私が今、やるべきことは・・・!)

 

メイコは弾幕をよけながら大妖精の前に座り込んだ。

 

「メ、メイコ!座らないほうがいいのだ!」

「いえ・・・さっきのでわかったんだけど、チルノちゃんは大妖精ちゃんを守ってると思うの。だから、今近づいた私が狙われてるってわけ」

「は・・・!?いや、そうなのかもしれねーけど、分かってるなら立てよ!お前馬鹿なのか!?」

「・・・大丈夫よ、ルーミアちゃん」

「はぁ・・・!?」

「・・・ここはメイコさんに任せよう。僕たちはチルノちゃんの攻撃をできるだけ防ごう!」

「そうだね、それにメイコさんに攻撃が集中している今なら、ダウンさせられるかも!」

「・・・まあ、そーかもな。しょうがない、そっちは任せたぞ、メイコ!」

 

その言葉を受け取ったメイコは、少し深呼吸した後、大妖精の手をつかんだ。

 

「え・・・?」

「・・・これは私の憶測にすぎないんだけど、多分チルノちゃんにはまだ意識があると思うの。さっきの行動だって大妖精ちゃんを守るためって考えればつじつまが合うし」

「・・・そうかもしれないけど・・・」

「きっと、チルノちゃんはあなたに助けを求めてると思うの。だから、力を貸してほしい」

 

真剣なまなざしで、大妖精を見る。

 

「・・・り」

「え?」

「無理です・・・無理ですよ!」

「!?」

「私にはどうにもできないんですよ!弱いし、足も速くないし、いつもチルノちゃんの近くにいるだけなんです!大妖精って言ったって、名前負けしたただの弱虫なんですよ、私は!それに、私より強いチルノちゃんをどうすればいいんですか!私にそんなこと、託さないでください!」

「・・・」

「・・・私には、無理ですよ・・・こうなったのも私のせいで、私にはどうしようも・・・」

「そんなことない!!」

「えっ?」

 

辺りにメイコの声が響いた。

それにはルーミアやチルノでさえも動きを止めてしまった。

 

「本当にあなたのせいでチルノちゃんがああなったとしても、結局嘆いてても過去は変えられない!弱くたって、できることはある!」

「で、でも、私なんかに・・・」

「・・・それに」

 

「もし今チルノちゃんを助けられなくても・・・それでもいいの?」

「・・・!」

「・・・あっ、ご、ごめんなさい、ちょっとカッとなっちゃって・・・」

「・・・ふふっ」

「・・・?」

「・・・そうですね、ごめんなさい、私も・・・どうかしてました。・・・そうですよね、いつまでも守られてるだけじゃ、駄目ですもんね」

「・・・そ、それって・・・」

 

「・・・頑張ってみます。できることは・・・少ないですけどね」

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