東方歌謡録   作:みかみりん

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ZeNkAiNoArAsUzI(読みづらいわ!)
・リンちゃん、頑張ります!
・頑張れええええ!(あらすじ書けよ!)
・そりゃミクちゃんも心配するわな


戻ってほしいから

その時、リンの言葉に答えたように雨が降り始めた。

 

(・・・急に雨が降り始めた。こいつの能力かなんかか・・・?)

ドゴーンッ!

「っ!」

 

突然カイトの近くに雷が落ちた。

とっさに避けたものの、少しかすってしまった。

 

「これ、あの時の・・・雨だ!あたし達を助けてくれた・・・!これなら行ける!」

 

リンは連続で矢を放つ。矢自体とそれからでる雷がカイトを襲った。

 

「ものすごい量だな・・・」

(雨で視界が悪い状態でこれか・・・ちょっときついな)

ドンッ!

「っ!」

 

考え事をしていたせいか、矢からの雷に当たってしまった。

 

(カイトの動きがさっきより遅い・・・!そっか、霊夢が削ってくれたんだ!・・・でも)

「やっぱり、きつい・・・。何でカイトが・・・こんなことに・・・」

 

痛む心を抑えながらリンは矢を打ち続けた。

 

(・・・今はそんなこと言ってる場合じゃない。なのに・・・!)

ひゅんっ「考え事か?」

「わっ!?」

シャッ!

「っ・・・!べ、別に何も考えてなかったし!」

「何むきになってるんだ・・・」

「むきになってないしー!」

(・・・そういえば、前にもこんな会話したなぁ・・・。何だか、懐かしいや)

シャッ!

(でも、やっぱり強いなぁ・・・。あたしだけで、勝てるのかな・・・?というか、勝つ以前にカイトは本当に、戻ってくれるかな・・・)

『黒い人がフィブって前提で行くけどさ・・・もしあの時レンが真っ黒になっちゃってたらどうなってたの?』

『・・・今までの記憶をすべて破壊される』

(・・・もし、フィブって奴がカイトをこんなことにしたってことなら、もうカイトは戻らないんじゃ・・・?真っ黒から少し戻ったとはいえ、黒くなったのは事実だし・・・)

「・・・さっきから何考え事してるんだ。俺が言うのもなんだか、戦闘に集中しないと死ぬぞ」

「べ、別にー・・・」

「・・・変わった奴だな。考え事もそうだし、この状況を見て一騎打ちなんてな」

「別にいいでしょ!そっちこそ、何で急に・・・」

「・・・今なら、見逃してやる」

「・・・えっ?」

 

その言葉に、リンは攻撃の手を止めた。

 

「な、何で急に・・・」

「お前は、博霊より弱い。俺はその博霊を打ち負かした。・・・こんな状況で、お前は一人で俺に勝てると思ってるのか?」

「そ、それは・・・」

「・・・これ以上、傷つきたくないだろ」

「それって、霊夢達はどうなるの・・・?」

「・・・お前には関係ない」

「はぁ・・・!?霊夢達を見捨てて逃げろって言うの!?」

「・・・さっきこいつも言ってただろ、逃げろって。何故頑なに逃げないんだ」

「だって、あたしはカイトを・・・!」

「そんなのどうだっていいだろ!」

「っ・・・!?」

 

急にカイトが声を荒げた。

だが、その声に驚いたのはリンだけではなかった。

 

(・・・何言ってるんだ、関係ないだろ、そんなこと。・・・なんでこんなことを・・・)

 

言った本人である、カイトも驚いていた。

 

(・・・もしかして、カイトはあたしを逃がそうとしている・・・?ってことは、少しずつ自我が戻ってきているのかも・・・!)

「それなら・・・、なおさら逃げれないや」

「・・・で、どうするんだ」

「・・・提案してもらってくれて悪いけど、あたしは逃げない。・・・だって、あたしには助けないといけない相手がいるもん」

「はぁ・・・もういいだろ、お前だけでも生きて帰れるんだぞ?」

「確かにそうかもね。・・・でも、もう一つ生きて帰れる方法がある」

「・・・どうせ、『あんたを倒す!』とか言うんだろ?」

「うっ・・・まあ、そうだけど」

「・・・出来ると思ってるのか?」

「・・・出来るかどうかじゃない、やるの!だって、あたしには助けないといけない相手がいるもん!」

「言ってることが変わってないぞ・・・」

「それはどうでもいいの!結局これが結論だし!」

(・・・言い方はともかく、だんだん戻ってきてるかも!これなら・・・)

「とにかく!絶対に戻すから、待っててね!カイト!」

「・・・そうか、言ってることはよく分からないが・・・、残念だ」

「いや、何が残念なの・・・?まいいや、動かないなら、あたしから先にやっちゃうよ!」

 

リンは矢をカイトに向かって放った。

 

ヒュッ!

「よしっ、まだまだ行く・・・あ、あれ?」

 

いつの間にか、カイトはリンの前からいなくなっていた。

 

(ど、どこいったんだろ・・・いや、こういう時は大体背後にいる!)

 

リンは振り返りざまに矢を放った。

しかし、そこには誰もいなかった。

 

「・・・あれ、おかしいなぁ・・・横にもいないし・・・もしかして逃げた?いや、あんな事言っておいて逃げるなんて流石に・・・」

 

グサッ

「うわっ・・・!?」

 

背中に鋭い痛みが走る。いつの間にか背後をとられていた。

幸い刺さった瞬間に何とか振り向けたので、そんな深くには刺さらなかった。

そして、振り向いた勢いでリンはバランスを崩してしりもちをついてしまった。

 

(いつの間に後ろを・・・やばい、早く立たないと・・・!)

「あ・・・あれ、立てない・・・!な、なんで・・・!」

 

腰が抜けてしまったのか、立ち上がることができなくなっていた。

 

「・・・さっき残念だって言ったのは、逃げていれば助かった命をお前がわざわざ捨てたからだ」

「っな、なにが言いたいの・・・!?」

「そのままだ。・・・お前はここで死ぬんだよ」

「っ・・・!」

「もう見逃すことはできない。それが、お前の選択だからな。まあ、間違えたことを天国で恨んでればいい」

(・・・同じだ。レンの時も、こんな感じで追い詰められて・・・。カイトの言う通りなのかもしれない。あんな意地張ってないで、逃げたらよかったのかもしれない・・・。でも、やっぱり見捨てられないよ。あたしは・・・どうすればよかったの・・・?)

「・・・嫌だ、死にたくない・・・!」

 

(なんで、動かないのよ・・・!早く、リンを助けないとなのに、体が全く動かない・・・!せっかく能力を身に着けて、強くなったのに、動けないんならなんの意味もないじゃない!)

『私にそんなこと、託さないでください!』

(・・・結局無責任なだけだった。わかったような気になって・・・大妖精ちゃんも、こんな気持ちだったのかもしれない。今回だって行けるかもって出しゃばって、結局何もできなかった)

 

(何も・・・できなかった・・・っ!)

 

■■■■

 

「パチュリー様ー、紅茶持ってきましたー!」

「ありがとう、こあ」

「おー、もてなしてくれるのか!サンキュー!」

「今回は特別ですからね!いつもならあなたにこんなことしませんから!」

「そんなこと言うなって!それはそれ、これはこれだろ!」

「ミクのおかげでとどまれてるってこと、忘れるんじゃないわよ」

「わかってるって!」

「ん~、おいしいね、紅茶!初めて飲んだかもしれない・・・!」

「お気に召してくれたようで、よかったです!」

「これ、こあちゃんが淹れたの?」

「はい!まだ咲夜さんみたいな紅茶は入れられないですが・・・」

「私はこあの紅茶が一番好きよ」

「あ、ありがとうございます~!」

「ねえ、今度私も紅茶淹れてみたい!こあちゃん教えてくれる?」

「えっ!?いや、咲夜さんの方が・・・」

「だって、咲夜さんって忙しいでしょ?わざわざ悪いなーって」

「私もまあまあ忙しいですけど・・・でも、ミクさんがそう言ってくれるなら、がんばって教えますね!」

「ありがとう!あ、あとミクさんってなんか堅苦しいから、「ミクちゃん」にしてよ!」

「ええっ!?ミ、ミク・・・ちゃん?」

「そうそう!できれば敬語もいらないんだけど・・・」

「お客様なので、さすがに・・・あと恥ずかしい

「こらこら、こあはそういうのに慣れてないの。あまりぐいぐいいかないでね?」

「あっ・・・すみません・・・」

「分かればよろしい」

「じゃあ、私も「魔理沙ちゃん」って呼んでくれよ!」

「嫌です」

「えー」

「しょうがないよ、魔理沙が悪いし。本盗んじゃダメでしょ、普通」

「人聞きが悪いなー。私は盗んでるんじゃない、死ぬまで借りてるんだ!」

「じゃああんた殺せば返してくれる?」

「おーっと、私を殺したら霊夢が黙ってないぞー?」

「うっ・・・それは嫌ね」

「だろー?大人しく私が寿命で死ぬまで待ってるんだな!」

「むきゅー・・・」

「物騒な会話・・・」

「そうですね・・・あれ、なんかすごいのありません?」

「すごいの・・・?何それ」

「ほら、あの・・・外の!」

 

こあが指差した先には、すごい局所的な雨雲があった。

 

「・・・あれ、前もこれ見たような・・・?」

「いや、あんなのポンポン現れるものじゃないですって!魔力も含んでるし、やばいですよこれは・・・」

「・・・あっ!これこの前の奴じゃん!ほら、レンがやばいことになってたときの!」

「あっそういえば!・・・え、これ大丈夫かな」

「え、何がだよ」

「だって、前行ったときはリンすごいピンチだったじゃん。それに相手は黒い奴でしょ?だから、もしかしたら・・・」

「だから大丈夫だって!」

「ええ・・・」

「・・・あの雨ってリンって子が出してるんでしょ?そして、あの雨には魔力と電気が流れていた。つまり、雷の攻撃が出来るあの子にとっては有利な状況になってるってわけ」

「そうそう!それにこういうのは逆境になってこそ真価を発揮するってもんだしな!」

「それはなんか違うけど。・・・まあ、あの子達が自分で決めたことよ、信じて待ちましょう」

「大丈夫ですよ、ミクちゃん!私も一緒に待ちますから!・・・あっそうだ!」

 

こあはテーブルの上のミクの手をつかみ、ぎゅっと握った。

 

「・・・えっ?」

「本に書いてあったんです。不安だったり、心配だったり、悩みだったり。そういうのを抱えてる人には、手をぎゅーってするといいって!ミクちゃんの不安がなくなるまで、私ぎゅーってしてますね!」

「・・・そっか、ありがとう、こあちゃん!」

「はい!」

「こあも成長したわねー。召喚したてのころとは違う、優しい子に」

「私には冷たいけどな」

「あたりまえでしょ泥棒ネズミ」

「ま、召喚主がこんなんじゃそうなるかー」

「あら、喧嘩売ってるの?」

「うわ過去一怖い顔」

「それ、レディに言っていいことじゃないわよね?」

「100歳が何言ってるんだ」

「魔理沙地雷踏みすぎ・・・」

「もー、パチュリー様になにされても知りませんから!」

「あはは・・・」

 

(でも・・・安心したな。後でお礼言わなくちゃ)

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