・いや出る条件きっつ
・記憶がふっ戻った(??)
・ふぁっ(いや何か書けよ!)
強く腕を引っ張られ、とっさに目をつぶった。
グサッ
手に強い衝撃が走る。一瞬何が起こったか理解できなかった。
しかし、状況はすぐに理解できてしまった。
・・・少年の腹部には、カイトが作ったナイフが刺さっていた。
「えっ・・・!?」
慌ててカイトはナイフを勢いよく引き抜く。
幸い、血は出てこなかった。
「っ・・・!」
「うわっ!?あっごめん、引き抜いたら痛いよね・・・ってそうじゃない!な、何で急に・・・」
「・・・もう、見たくなかった」
「えっ?」
「苦しんでいるお前を、もう見たくなかった。・・・それだけだよ」
「・・・で、でも・・・」
「最初から、こうすれば良かったんだ。お前に刃物を作ってもらって、それで自分を刺せば。・・・苦しむ必要も、無かったのにな」
「でも、そしたら君が苦しむじゃん・・・」
「・・・そうか、結局、俺は苦しみたくなかったんだ。苦しいことは全部お前に押し付けてさ。・・・ほんと、最低だ」
「・・・そんなことない」
「そうなんだよ。結局、逃げたかっただけの・・・」
「そんなことないっ!」
「っ!?」
「だって、君は最後まで僕のこと考えてくれてじゃないか!ここで起きたときも、ここの説明してくれた時も!こんな状況で安心できたのも、全部君のおかげだ!・・・だから」
「もう、これ以上、自分を否定しないでよ・・・」
「否定・・・」
「・・・最期ぐらいさ、笑顔で終えようよ」
「そうだな。・・・でも、お前が泣いてちゃ笑顔になれないよ」
「・・・君だって泣いてるじゃん」
「・・・えっ?」
「何驚いてるの。・・・もしかして気づいてなかった?」
「・・・そうか、これが、「泣く」なんだな」
「・・・?」
「気にするな。ただ、嬉しかっただけだ。・・・初めて、ちゃんと生き物になれた気がして」
「・・・やっぱり、訳ありだったんだね」
「そうだな。・・・まあ、お前らと似たり寄ったりだが」
「・・・えっ?いや、僕訳ありじゃないけど」
「・・・いつか分かるさ」
「え、何か怖い」
「・・・そうだ、最後に聞いておきたいことはあるか?そろそろ終わりだと思うから」
「うーん・・・そうだ、君の名前!ずっと君って呼んでたし、最後くらいちゃんと名前で呼びたいし!」
「・・・フィブだ」
「フィブ・・・なんか変わった名前だね。・・・ファイブに似てる?」
「・・・なんか妙に鋭いよな、お前って」
「えっ当たり!?・・・でも、何で由来がファイブなのさ」
「いつか分かるよ。・・・すべて終われば」
「終わるって・・・世界が?」
「飛躍がすごいな・・・というか、むしろ逆だよ。世界が終わるのを、終わらせる」
「???」
「・・・今は分からなくていい。でも、きっとこれはお前にとって重要なことだ。覚えていてほしい」
「・・・うん。絶対覚えとくね」
「あ、あと俺からも一つ質問をしたい」
「いいよ。知ってることなら何でも」
「・・・お前は、仲間が好きか?」
「仲間・・・って、もしかして・・・」
「ああ。いつも近くにいる、5人だよ」
「・・・もちろんだよ!」
「・・・そうか」
(偶然なのか、必然なのか・・・深いところでは、同じなんだな)
「俺もそうだよ。お前と同じ、5人の仲間がいた」
「そうなんだ。・・・何だか似てるね。僕達って」
「・・・そうだな」
刺したところから少しづつ、フィブの体が消えていく。
「・・・きっと、これからも困難があると思う。でも、きっとお前なら、お前達なら乗り越えられる。俺もずっと、見守ってるよ」
「そっか・・・うん、僕頑張るよ。君の・・・フィブの分まで、絶対に」
「・・・そうか、頼もしいな」
「じゃあな、カイト。・・・俺達の妹を、よろしく頼むよ」
その言葉を残し、フィブは完全に消え去った。
「・・・見守ってくれるんだね。最後まで、君は僕に優しいなぁ」
暗い空間に、声だけが響く。もう、答えてくれる相手はいなかった。
「・・・むしろ、僕が謝りたいよ。君のために、何もできなかった。・・・でも、もう行かなくちゃ」
「君が残してくれたもの・・・絶対、無駄にしないから」