東方歌謡録   作:みかみりん

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前回の生牡蠣(当たらないように注意しよう)
・球体との熾烈すぎる鬼ごっこ、ファイッ!
・フランちゃんはね、強いんだよ
・すべてはここから始まったのだ・・・多分


もう1人

「・・・で、今に至るってわけ」

「なるほどね・・・思ったんだけど、あんた不運すぎない?」

「まあ元から不運体質だし・・・」

「前とか道に落ちてたバナナの皮で転んだあと鳥の糞落っこちてきたもんな」

「あれはびっくりしたなぁ・・・ガチで落ちてるんだバナナの皮って思った」

「まあ、それは置いといて。今の話で現状がだいぶ分かってきたわね」

「そうなのか?私にはよくわからんから詳しく頼む!」

「はいはい。・・・まず、前にあったメイコの昏睡とレンの暴走。ここでサード、フォア、セカン、フィストの4人が出てきたわね」

「ああ・・・そんなこともあったな・・・」

「・・・レン、なんで下向いてるの?」

「おそらくその4人は知り合いで、さらにその中でも今回の異変・・・フィストが言う「計画」ね。それに賛成しているのがフォアだったわ。他の3人はその計画に反対だったようね」

「あの時は緊張したわね~」

「そうね・・・っていつの間に起きてる」

「そして、今回でてきたフィブ。こいつは十中八九賛成派ね。実際カイトを使ってこっちに敵対してきたんだし」

「なんか僕が乗り物みたいになってない?」

「・・・確かにそうかも」

「んじゃあこの異変は終わりってことか?よっしゃ宴会d」

「んなわけないでしょ泥棒バナナ」

「泥棒バナナ!?」

「・・・「あいつ」、「あの子」、「俺たちの妹」。呼ばれ方はさまざまだけど、おそらくもう一人いる。そしてそいつも、賛成派な可能性が高い。つまり・・・」

「・・・つまり?焦らすなよなー」

「別にいいでしょ。・・・つまり、私たちの敵はもう一人いる」

「えー、終わりじゃ無いのかよ」

「あんたは一回黙りなさい。・・・ただ、おそらく私たちの中でそいつに会った人はいないでしょうね。表仕事は2人に任せて潜伏してるんじゃないかしら」

「・・・じゃあ、どうやって探すの?カイトの時は分かりやすかったけど、そうも行かないんでしょ?」

「存在する以上、どこかで手掛かりは残すはずよ。それに、今回の異変はおそらく幻想入りした奴が起こしたもの。見たこと無い人物がいないか、地道に聞き込みしましょ」

「おいおい、幻想入りした奴が異変って聞いたこと無いぞ?ここにいる奴なら恨みとかでまだしもよ・・・」

「いや、あったでしょ。オカルトボールの時」

「あっ」

「・・・外の世界にはもうここのことは知られているのかもね。まあ、動機については私もよく分からないけど」

「復讐・・・だったっけか?何になんだろうなー」

「そこはおいおい分かるでしょ。今は関係ないことよ。さっきも言ったけど、聞き込みして、地道に手がかりを探す。これに尽きるわ」

「そうかー。振り出しに戻ったようなもんだな」

「何いってんのよ。確かに状況はあまりよくないけど、やっとミク達が全員揃ったわ。これで人捜しに使っていた労力も黒幕探しに全振りできるってもんよ」

「あー、まあそう考えるとそうか」

「・・・えっと、一つ質問なんだけど」

「ん、どうしたのミク」

「カイトの話の中で「博霊神社にいくと元の世界に戻れる」的な話があったよね。それ本当?」

「それあたしも気になってる!」

「・・・え、えっと、それは・・・」

「確かにな。俺もちょっと気になってた」

「そんな話があったの~?」

「そういえばその時寝てたわね・・・でも、帰る方法があるなら教えてほしいわ」

「どうやって帰るんだろう。やっぱゲートみたいなやつかな!」

「・・・うっ、そ、それは・・・」

 

霊夢は目を泳がせながら言い淀む。

 

「・・・霊夢、私が言うのもあれだが、こういうのはちゃんと話した方がいいぞ」

「うっ・・・分かってるわよ・・・」

「えっ、どうしたの霊夢」

「・・・えっとね、博霊神社に行けば元の世界に戻れるって話。あれ、半分は嘘なのよ」

「「「「「「・・・えっ?」」」」」」

 

綺麗に6人の声が重なった瞬間である。

 

「・・・まあそりゃそうなるわよね。実を言うと、私は幻想入りした人をどうこうする事はできないのよ」

「えっ・・・じゃあ何でそんな話が出回ってるの?」

「それがね・・・私の神社によく出てくる「八雲紫」っていうスキマ妖怪がいるんだけど、そいつが戻してくれるのよ。だから博霊神社に来れば戻れるって言うのはあくまでも戻れる確率が高いってだけ」

「そ、そうなんだ・・・あ、でもその紫さんに会えるなら帰れるんだよね。別に問題はないんじゃ?」

「それがねぇ・・・いくら呼んでも出てこないのよ!なんっでいつも邪魔しにくる癖にこういうときだけでないのよほんとに!今度会ったら一発殴るじゃ済まないわよ・・・!」

「怖っ」

「大体それ以外にも今の異変で聞きたいことがあるってんのに来ないんだから!めんどくさいことは私に押しつけて自分は悠々自適ですかくそがあああああ!」

「・・・何これ新手のジャンプスケア?」

「霊夢、ミク達が困惑してるぞ」

「・・・おほん。まあつまり、そいつがこないことにはどうすることもできないの。無理やり戻すこともできなくもないだろうけど、普通に危険だと思うし。まあ、どうせすぐにくるだろうし、少し滞在時間が延びたと思えばいいわ」

「そっか、でも大丈夫だよ。まだ一緒にいれるのはうれしいし!」

「・・・そう、ありがとう。・・・これで話は終わりかしら。明日から本格的に探し始めるから、しっかり休息とっておきなさいよ」

「・・・あ、そうだ。ずっと気になってたことがあるんだけど・・・」

「ん、どうしたの?」

「あのさ・・・さっきから僕のマフラー動かないなーって思ってみたらさ、ちぎれてたんだけど・・・なんか知らない?」

「ああ、それなら私の・・・ってちょっと待ってマフラーが動く?」

「えっうん、動くけど」

「あんたのマフラーは付喪神かなにか?」

「多分違うと思う」

「ええ・・・。何、これいつものことなの?」

「・・・まあ、普通に動くわねカイトのマフラーは」

「なんか大人しいなって思ってたけどそれか」

「だめだこれ」

「・・・で、マフラーのこと何か知ってる?」

「あ、うん・・・なんやかんやあって今そのちぎれた部分は私が持ってるわ」

「あっそうだったんだ、よかったぁ。でも、どうやって直そう・・・」

「普通に縫えばいいじゃない」

「いや縫い物できないんだよね・・・霊夢は?」

「できるわけないでしょ」

「ええ・・・」

「・・・そういうことなら、いい奴を知ってるぞ」

「えっほんと!?」

「ああ。善は急げだし、明日行くぞ!」

「あ、明日!?まだ疲れが・・・!」

「メイコ、明日カイト1日借りるな!」

「分かったわ。あんまり外でないし、ぜひ運動させてやって」

「止めてよ!?というかもう運動はしたってば!」

「んじゃきまりだ!ま、ほうきに乗せていくし安心しろ!」

「そ、それなら少し安心・・・?」

「・・・カイト、ご愁傷様」

「え、ミクどうしたの?」

「今日は早めに休めよ!私はそろそろ帰るぜ!じゃあな!」

パリーンッ!

 

魔理沙はほうきに乗り、窓を突き破って帰っていった。

 

「・・・あいつ、ナチュラルに窓破壊してるわね」

「明日お姉様にしばかれると思うよ。そろそろ霊夢も帰ったら?」

「いや私はここで夕飯食べるけど」

「霊夢もそろそろしばかれるんじゃない?」

「まあその時は博霊の巫女に逆らったってことで実力行使すれば問題なし」

「問題しかないよ」

「さーて今日の夕飯何かしらー」

「だめだこの巫女」

「・・・そうだ、さっきメイコから言われたんだけど。レン、僕のこと待ってたんだってね」

「えっ、あ、まあ・・・」

「何かあったの?もしかして、またリンと喧嘩した?」

「いや、そうじゃなくて・・・」

「え、そうなの?」

「・・・なんかさ、ここにきてから女子にしか会ってない気がして・・・だから、その・・・」

「・・・なるほど、照れてたんだね」

「そうそうてれ・・・っては!?違うしそんなんじゃないし!」

「あはは、レンは隠すの下手だなぁ」

「は!?いやそういう訳じゃないって・・・!」

「・・・レン、そうだったの?」

「リ、リン!?だから、違っ・・・!」

「そうらしいよ、なんかほっこりした」

「い、言うなよこのバカイト!」

「なんか新たな言葉誕生してる」

「・・・レンってそういうとこあったんだね、あたし知らなかった」

「だから違うってば・・・!」

 

顔を真っ赤にするレンと、火に油を投下しまくるリン。

そしてそれを眺める、この状況を作り出した張本人のカイト。

 

「・・・なんだか、いつもの日常が戻ってきた気がするなぁ」

「やっぱさ、レンってそういうとこ甘いよねー」

「だから違うって!カイト、責任とれよ!」

「えー」

「えー、じゃねえって!」

 

「・・・やっぱり、見ててあきないわね。あの子達」

「相当気に入ったのですね、お嬢様」

「そうね。やっぱり何百年と生きてると、時にこういう刺激が欲しくなるものだからね」

「今日のお夕飯は何にいたしましょうか」

「そうねぇ・・・たまには和食が食べたいわ」

「承知いたしました」

シュッ

 

「・・・こういう日が、続けばいいのだけどね」

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