・まだ終わらねえんだよこの異変は!
・マフラー動くんだね~・・・えっまじでか?
・レンくんかわいいですね~^^
七色の人形使い
「ん・・・もう朝かぁ・・・」
(昨日は色々あったなぁ・・・なんか闇落ちしてたっぽいし、夕飯時に霊夢とレミリアさんの大乱闘が始まるし、妖夢にも会えて、ガチで半人半霊だったし・・・)
ベットから体を半分起こし、窓の外を見る。
窓はいつの間にか修理されており、赤い森と日の出が辺りを包んでいた。
「・・・今日からまた頑張らないと。せっかくだし、異世界生活楽しもっと!というか、昨日パジャマに着替えるの忘れてたな・・・」
カイトはベットから起きて、背伸びした。
「今は・・・6時か。誰か起きてると良いけど・・・」
パリーンッ!
ドゴーンッ!
「!?」
突然、何かが割れる音と同時に背中に強い衝撃が走る。
「カイト、おはようだぜ!今回はしっかりベッドに着地しないよう調整したぞ!」
「ま、魔理沙、僕下・・・ふまないで・・・」
「・・・わっ!?ベッドから出てたのかよ・・・」
「なんで君は毎回窓を突き破るの・・・」
「え、窓って割るためにあるんだろ?」
「倫理観家に忘れてきたの・・・?あと降りて」
「うーい」
スタッ
「にしても起きるの早いな」
「いたた・・・いつもこのぐらいに起きてるよ。ってか魔理沙だって早いじゃん」
「まあな。早寝早起き朝キノコ!これが健康な魔法使いになるための秘訣だ!・・・というか、その格好で寝てたのか?」
「うん。いつもはマフラー以外ちゃんと着替えて寝るんだけど・・・昨日は疲れちゃったのかそのまま寝ちゃった」
「へーそうなんだな。・・・え、マフラーは付けて寝るのか?」
「え、うん」
「いや脱げよ・・・」
「付けてないと落ち着かなくって」
「・・・まあ私もほうきと寝てるから気持ちは分からんでもない」
「でしょ」
「そんなことは置いといて、早速行くぞ!そうだ、これ」
カイトは魔理沙から何かを投げ渡された。
「こ、これは・・・え、ポーション・・・の容器の中に味噌汁・・・?」
「キノコ味噌汁だ!一気に飲めるぞ、あつあつじゃないから安心しろ!」
「あ、ありがとう・・・?まあじゃあ、いただきます」
ゴクッ
「・・・あっ普通においしい。なめこかなこれ」
「ま、あいつのとこいったら朝食出してもらおうぜ。あいつの作る飯はうめーぞ!」
「そうなんだね。・・・っていうか、あいつって今から会う人のことだよね?名前知っておきたいんだけど」
「ああ、そうだな。あいつの名前は・・・」
「アリス・マーガトロイド。七色の人形使いさんだ!」
■■■■
ヒューン
「・・・ね、ねえ、思ったんだけど・・・」
「ん?どうしたんだ?」
「運転・・・荒くない?」
「そうか?緩急があった方が楽しいだろ!」
「空中で回転するのは緩急ではないよね?」
「ま、別に良いじゃんか!」
「よくないよ・・・気持ち悪くなりそう・・・てかなった」
(もしかして、あの時ミクが言ったご愁傷様ってこれのこと・・・!?)
「・・・お、そろそろつくぞ!」
「や、やっとぉ・・・?」
「じゃあ行くぞ!魔理沙流魔法、ブレイジングスター着地っ!!」
ほうきはエネルギーをまとい、物凄い勢いで突っ込んだ。
ドゴーンッ!
「どうだ!まるで流れ星のように魔力をまといながら着地する事で周りの敵を一掃しながら着地できる!私が編み出したすごい魔法なんだぜ!・・・ふう、噛まずに言えた。やっぱり口上は大切だもんな!そうだろ、カイト?」
「・・・吐きそう」
「どしたんだよ、元気ないなー」
「いや・・・魔理沙のせいだから。せっかく飲んだなめこ味噌汁が・・・」
「まあ新鮮な空気吸えば治るだろ!」
「無責任・・・」
「・・・ちょっと、何荒らしてんのよ。ここ、私の家の庭よ?」
「・・・えっ?」
後ろから声をかけられ、地面に手をついていたカイトはその体勢のまま振り向いた。
そこには、黄色いショートヘアの女性が立っていた。
「何ぽかんとしてんの。足元見てみなさい?」
言われたとおり、地面を見る。
そこには、いくつもの潰れた花があった。
「・・・あっやば!?」
「やっと気づいたのね。さて、どうやって落とし前付けてもらおうかしら?」
「ちちち違うんです!これは、えっと、魔理沙が・・・!」
カイトは慌てて立ち上がり、魔理沙がいた方を指差す。
しかし、もう魔理沙はいなくなっていた。
「・・・いないけど」
「ええっ!?でも確か・・・いない!?」
「・・・この地面のへこみ具合・・・なるほど、あなたが言っていることは本当のようね」
「えっ?」
「そして・・・何勝手に家に入ろうとしているのかしら?」
シュッ
「うわっ!?」
遠くから声が聞こえた。カイトはそこを見る。
そこには、いつの間にか移動していた女性に捕まえられた魔理沙がいた。
「前より気配を消せているわ。だけど、自分だと分かる痕跡は残さないこと。・・・あと、人を巻き込まない」
「ちぇー、今回はいけると思ったのに」
「・・・えっと、もしかしてこの人が・・・」
「ああ、こいつがアリスだ!」
「そ、そうだったんだ・・・さっきはすみません!花潰しちゃって・・・」
「いいのよ、怒ったのも演技だし。・・・災難ね、こんな奴の悪ふざけにつきあわされるなんて」
「ほんとに・・・反省してよ、魔理沙」
「え、嫌だが」
「ひさしぶりにキレそう」
「お前がキレてもあんま怖くなさそう」
「それはそうだと思う」
「・・・で、来た理由は何?あんなに庭荒らして人巻き込んで、何も無いじゃ許さないわよ」
「あーそれなんだが。こいつのマフラーを直してほしいんだ」
「マフラー?・・・ほんとね、千切れてる」
「こいつも私も縫い物はできなくてな・・・お前ならできるだろ?」
「それはもちろん」
「よ、よかったぁ・・・あ、これ布です!あとマフラーも・・・」
「・・・なるほど、見たこと無い生地ね・・・。わかったわ、今日中には仕上げるから」
「ありがとうございます!・・・あ、まだ名前言ってなかった。えっと、カイトです!」
「カイトね。先に言われたけど、私はアリス・マーガトロイド。よろしくね。あと、敬語はいらないから」
「・・・うん、よろしく、アリス!」
「そうだアリス、ついでに朝飯も作ってくれ!まだ何も食べてないんだ!」
「・・・はぁ、しょうがないわね。けど、交換条件があるわ」
「条件?なんだそりゃ」
「・・・実はね、数日前からメディスンが行方不明なの」
「え、そうなのか?」
「そう。遊びに行ってくるって言ってから帰ってこないの。私も探したけど、痕跡すらも見つからない」
「ふむ・・・どこに遊びに行くっていってた?」
「えっと・・・ああ、そうだ。無名の丘よ」
「ああ、なるほどな。確かに、私が最初に会ったときもそこだったな」
「・・・えっと、そのメディスンって誰・・・?」
「そうか、知らないか。本名はメディスン・メランコリー。人形の妖怪で、毒を操って戦うんだ」
「人形の妖怪・・・妖怪にも色々あるんだね」
「じゃあ、それは私がやろう!カイトはアリスの家で先に飯食べてろ!」
「僕もいくよ!全部任せっきりにはできないし!」
「・・・いや、あなたは行かないほうが良いわ」
「え、でも・・・人手は多い方がいいんじゃない?」
「それがね・・・あの子は捨てられた人形に怨念が集まってできた存在なの。だから、あの子は人間に強い恨みを持っている。魔理沙は何回か会ってるからまだしも、初めてあったあなたには牙をむくかもしれないわ」
「そ、そっか・・・」
「それに、こっちはこっちでやってもらいたいことがあるしね。ご飯を食べた後でいいから、協力してくれる?」
「もちろんだよ!・・・あ、でも肉体労働とかはちょっと・・・」
「安心して、そんな過酷なことはさせないわ」
「ほんと?よかったぁ」
「じゃあそろそろ行ってくるな!確か無名の丘は・・・あっちか!」
「魔理沙、気をつけてね」
「おうよ!じゃ、行ってき・・・」
「あっ魔理沙だ!おーい!」
「ん・・・あ!チルノじゃねーか!久しぶりだな!」
森の中から、チルノが顔をのぞかせた。
魔理沙に声をかけられると、チルノは足早に森から出てくる。
「ここにいるなんて珍しいな!遊びに来たのか?」
「そうだよ!・・・ってそんなことより!あたいから重大発表があります!」
「ん、なんだ?」
「聞いて驚け!・・・最近、空飛んでる鳥を凍らせることができるようになったんだ!」
「おー!カエル以外も凍らせることができるようになったんだな!」
「いや元からカエル以外も凍らせられるけど・・・。まあでも、これであたいのさいきょー伝説がまた一つ増えたってわけだ!・・・そーいえば、お前誰だ?」
「・・・えっ、僕?」
「うん、そう。なんだか珍しい人間だなーって」
「珍しいかな・・・?僕はカイトだよ。えっと、チルノ・・・だっけ?」
「そうだぞ!・・・ってカイト!?お前がカイトなのか!?」
「えっ、そうだけど・・・」
「そうなんだ!実は、前メイコって奴に会ったことがあるんだ!」
「メイコ!?えっそうなの!?」
「ああ!能力がうんたらって言ってたな!・・・あと、お前のことが大切っていってた」
「そうなんだね。・・・大切かぁ」
「・・・もしかして、カイトはメイコがすきなn」
「えっちょっ違うからね!?別にそういうことじゃ・・・」
「へーそうだったんだな」
「魔理沙!?だから違うって・・・!」
「だってお前、顔真っ赤だぞ?」
「えっ!?だ、だって急にこんなこと言われたら・・・!」
「ふふ、良かったじゃないの」
「アリスまで!?」
「・・・なるほど、これが『つんでれ』っていうやつか!」
「だからちがぁぁぁう!」
「カイトのことをつんでれという・・・これであたいの賢さも上がったな!」
「なんか微妙にちがくないか?まあいいか」
「どうしてこうなるの・・・」(´・ω・`)
「あっそうだ!アリス、メディスンって今いる?」
「え、メディスン?」
「うん。ここに来たんだし、メディスンと遊びたいなーって!」
「・・・言いづらいのだけど、実はメディスンが行方不明になってて・・・」
「えっ、そうなの!?大丈夫かなぁ・・・」
「今探してもらう所なんだけど・・・そうだ、あなたも探してくれないかしら」
「もっちろん!あたいがいれば百人力だ!」
「・・・でも、いいのか?せっかく遊びに来たのに、こんなことにつきあうことになって・・・」
「いいのいいの!よわきを助け、つよきをくじく!これがさいきょーだから!」
「そうか・・・そうだな。お前がいると心強いよ!」
「よーし!早速行くぞ!あ、あとカイトも連れてくねー」
「・・・え、僕?」
「えっうん。連れてくけど」
「おいおい、カイトをメディスンに会わせたら襲われるんじゃないのか?そしたら、めんどくさいことに・・・」
「それは大丈夫!なんたって、あたいはさいきょーなんだから!」
「ええ・・・でもよ・・・」
「・・・私は構わないわ」
「えっまじかよ」
「見たところ、あなたにもある程度の戦闘力はあるみたい。メディスンは弱い子じゃないけど、私よりかは強くない。あなたとチルノなら、対処できるでしょうね」
「えー・・・ほんとにいいのかよ。それに、家でやってほしいことがあるって言ってたじゃないか」
「そうなんだけど・・・正直に言うと、別に誰でもいいのよ。ただの実験だから」
「そう・・・なのか?」
「ほら、アリスもこういってるし!」
「・・・しょうがないなぁ。ま、カイトを実験に使わせるのはちょっと嫌だしな。ただし、しっかりカイトを守るんだぞ、チルノ」
「もっちろん!」
「・・・うーん、でも、ちょっと心配かも」
「そう言うと思ってたわ。はい、どうぞ」
アリスはカイトに小箱を渡した。
「これは・・・?」
「完全回復薬、エリクサーよ」
「エリクサー!?な、何か強そう」
「ま、まじかよ!?あの魔法使いなら誰でも憧れる、超絶すごい薬じゃんか!完成したんだな!」
「ええ。ただ、まだ一個できた程度よ。それに、完璧とは言えないし」
「こ、これ開けてもいい?ちょっと・・・気になる」
「駄目よ、その箱には厳重な魔法がかかってる。さっきも言ったでしょ、完璧ではないって」
「え、どういうこと?」
「その箱を開ける・・・つまり、箱にかかった魔法を解くと、エリクサーはすぐに駄目になってしまう。一分ぐらいは持つだろうけど」
「なるほど・・・」
「あなたが死んでいない限りは、どんな傷だって治るわ。骨が折れたって、半身が吹き飛んだって、内臓が全部破裂したって。全部治る。絶対に約束できるわ」
「おー、やっぱりすごい。これ持ってれば安心できそう。ありがとう、アリス。絶対メディスンを連れ帰ってくるから!」
「頼んだわよ。カイト、チルノ」
「まっかせなさい!さ、行くぞカイト!」
「そうだね・・・って引っ張らないで走れるから!」
「いってきまーす!あ、かき氷作っておいてねー!」
「だから引っ張らないでー!」
カイトとチルノは森の中に消えていった。
「・・・気になったんだが、エリクサーのこと、なんで絶対って言い切れたんだ?」
「昔の文献を読みまくり、素材も完璧。色もできた量も同じ。これで何が完璧じゃないと?」
「・・・まあ、そうだな。これ以上言うのも野暮ってものか」
「そうね・・・さ、入りましょ。かき氷の氷も作らないとね」
「・・・そうだな!あー、早く飯くいてー」
アリスと魔理沙は、家の中に入っていった。