東方歌謡録   作:みかみりん

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もやしっておいしいよね!(そう・・・か?)
・カイトさん復活!
・いちご味の毒とはこれいかに
・魔理沙がやばいらしいぞ!やばいね!(そうだね)


譲れない物

カイト達がメディスンを探しに行った後。

魔理沙はアリスの家の中にいた。

 

「邪魔するぜ~。・・・あれ、なんか薬品増えたな」

「そりゃそうでしょ。私だって、日々進化してるもの」

「・・・おお、これは回復薬か。これは・・・魔力増強剤?」

「ちょっと・・・勝手に触らない。・・・でも、見るだけで分かるようになったのね」

「へっへん。日々進化してるのは、お前だけじゃないからな!」

「はいはい。とりあえず、そこに座って」

 

魔理沙はアリスに指さされた椅子に座る。

 

「それはそうと、腹が減った!なんか作ってくれ!」

「もう・・・相変わらず図々しいんだから。・・・でも、ご飯は一旦お預けよ」

「はぁ!?さっき飯作ってくれるっていったじゃんか!」

「ご飯は作るわ。先に実験に付き合ってもらうだけ」

「え~、聞いていた話と違うんだが~?」

「そんぐらいいいでしょ、ご飯を作るだけでも感謝してほしいのに。何当たり前のようにご飯出してくれると思ってるのか」

「ちぇ~。・・・で、その実験って何なんだ?早めに終わらせてくれよ」

「分かってる分かってる。・・・はい、これ」

 

アリスは魔理沙が座ってる椅子の前のテーブルに、黒く丸い何かをおく。

 

「・・・なんだこれ?魔道具?にしては魔力を感じないが・・・」

「ちょっと特殊な道具よ。・・・で、これを耳に付けて」

 

アリスはその黒い何かから生えている物を、魔理沙に差し出す。

 

「・・・?これ、耳に入れるのか?」

「ええ。痛くないから、安心して」

「なんか嫌だな・・・まあいいか」

 

魔理沙は言われたとおりそれを耳の中に入れる。

 

「おー。思ったよりすっぽり入ったな。・・・え、これ取れるよな?」

「取れるに決まってるでしょ。取れなかったら大問題じゃない」

「あーよかった。お前ならやりかねないからな」

「は?」

「で、何すりゃいいんだ?暇なんだが」

「少しぐらい待ちなさいよ。えっと、確かこれを・・・」

 

アリスはどこからか持ってきた円盤を黒い何かの中に入れる。

 

「おー、レコードか?にしてはつやつやだな」

「まあ似たようなものよ。・・・えっと、ここを押して・・・こうか」

ポチッ

 

その瞬間、魔理沙の耳に入れた物から声が流れてきた。

女性の歌声のようで、メロディーは無いものの、かなり綺麗な歌だった。

 

(なんだこれ、少しミクの声に似ているような・・・気のせいか?にしても、綺麗な声だな。・・・というか、これが実験?何の実験だよ、これ)

 

最初は普通に綺麗な歌だった。

しかし、段々様子がおかしくなってくる。

それはその歌がじゃない。魔理沙自身がだった。

 

(・・・なんか、眠くなってきた・・・ただ眠くなるというより、何かに引っ張られてる気が・・・流石にまずい気が・・・)

 

魔理沙は耳に入ってる何かを抜こうとした。

しかし、うまく手が動かない。

 

(おいおい・・・これ、本格的にまずいんじゃ・・・とりあえず・・・早く取らねえと・・・!)

 

必死で手を動かそうとし、何とか耳に入ってる物を掴む。

そして引き抜いた。幸いすぐに外れた。

その瞬間、体が少し軽くなる。その勢いで、もう片方も引き抜いた。

 

「っはあ!あっぶねぇ・・・」

 

疲れがぐっとこみ上げる。

魔理沙はかなり息が荒くなっていた。

 

「はぁ・・・おい、アリス。何やらせようとしてたんだよ・・・何かは知らんが、やばいやつだろこれ!」

「・・・」

「・・・おい、黙ってないで何とか言えよ!あれは何だったんだ!」

「スペルカード発動、蒼符『博愛の仏蘭西人形』」

「っ!?」

 

スペルが唱えられた瞬間、魔理沙は反射的に窓を突き破り、外に出る。

それと同時に、家の中から青い服を着た小さな人形数人が、ナイフを持って襲いかかってきた。

魔理沙はとっさに弾幕を放ち、人形を撃墜した。

 

「おいおい・・・どうしたんだよ、アリス」

「どうしたって、何が?私は何も変わってないわ」

「何言ってんだよ・・・少なくとも、家の中でスペル放つ乱暴者じゃなかっただろ」

「しょうがないでしょ。失敗した以上、消さないとだし」

(これ・・・間違いない。カイトの時と同じだ。おそらくは、霊夢が言ってたもう1人の奴が・・・)

「・・・はぁ、早速動き始めたのか」

「何か言った?」

「別に。・・・ってちょっと待て。どこからそうなってたんだ?」

「・・・?さっきも言ったでしょ。何も、変わってないわ」

「まあ、そう言うだろうけど。・・・もしかして・・・メディスンの事、嘘じゃないのか?」

「・・・厳密には嘘じゃないわ。ただ、協力してもらうだけ」

「っ、まじかよ・・・!」

「最初はあなたを向かわせるつもりだったのだけど・・・まあ、メディスンなら大丈夫でしょ。きっと、綺麗に始末してくれるわ」

(・・・アリスを相手している場合じゃねぇ。まずはチルノとカイトのとこに行かねえと!)

「ならその前に行かせてもらうぜ!スペルカード発動!恋符『マスタースパーク』!」

 

アリスに向かってビームを放つ。

 

(これである程度見づらくなったはず・・・!今のうちに・・・)

シュッ「あら、どこに行く気?」

「はっ!?」

 

いつの間にかアリスは目の前にいた。

 

「瞬間移動くらい、使えないとね。あと、わざわざ言ってくれてありがとう」

「逃がす気はないってことか・・・」

「・・・まあ、もう手遅れかもしれないけど」

「メディスンにやられてってことか?そこまであの2人は弱くないと思うが」

「それもそうだけど・・・ねえ、私が何を渡したか、覚えてる?」

「渡した・・・確か、エリクサーを・・・って、まさか・・・!」

「そう、あれはエリクサーなんかじゃない。毒よ」

「っ!?で、でも、お前はエリクサーそのものって・・・!」

「そりゃあ嘘付くでしょ。「毒です。飲んでね」って言いながら渡す馬鹿じゃないわよ、私は。わざわざ箱に入れたのだって、色がばれないようにするため。聞いたこと無いでしょ、箱から出したら効力を失うって。箱にかけた魔法だって、ただの結界魔法だし」

「まじかよ・・・!」

「まあでも、ある意味あなたがここに残って良かったかもね。だって、少しの延命ができたもの」

「・・・は?それ、どういう・・・」

「元は、あの人のご飯に毒を混ぜる予定だったわ。いちご味だし、ジャムとかに混ぜて。・・・でも、あの人が行くといいだした。最初は、そのまま行かせてあなたのご飯に混ぜるつもりだったのだけど・・・」

「だった・・・?」

「・・・あなたは使えそうだった。だから、毒はあの人に渡して、あなたを仲間にしようとした。こんな事もあろうかと、箱に入れといて良かったわ」

「まさか、あの歌が・・・」

「そうよ」

「・・・なあ、あの歌を歌ってるやつは誰だ?」

「さあね・・・自分で考えなさい」

(口を割らない・・・言うなとでも言われてるのか)

「・・・ああそうか。じゃあ、自分で考えさせてもらうよ」

(逃がしてくれる様子でもない。・・・正直2人の事が不安だが、やるしかない)

「もういい?話すのも飽きたし」

「・・・ああ、いいぜ。だが、1つだけ言わせてくれないか」

「まあ・・・別にいいわよ」

「・・・私は、負ける気は無いからな。ってか、絶対負けねぇ。なにせ、譲れないもんがこっちにはあるからな」

「そう。・・・言ってればいいわ」

(前と同じなら・・・一回気絶させれば戻るはず。アリス、この戦いばっかりは・・・譲れねぇんだよ!)

 

「始めようぜ。久しぶりの・・・本気の弾幕ごっこをよ!」

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