四葉真夜と七草弘一の子供(非公式)ってハード過ぎない⁉︎   作:例示

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とうとうヤツが…


人を呪わば穴二つ

「このまま攻め上がるぞ!」

「「「おおー‼︎」」」

 

次々に襲いかかってくる敵兵を倒し続けること数十分。

士気の関係で死体を残した方が効果的だと判断した私は、『重力波』をメインに使って死体の山を築いていた。

そして、もう一つ。

研究所で開発した精神干渉魔法で相手部隊の同士討ちを狙う。

この魔法は、一時的に相貌失認に似た現象を引き起こして敵味方の区別をつかなくする。

元々は調整体の制御用として、研究員の顔を覚えられて復讐や脱走計画を立てられないように作られた魔法。

この魔法の作用対象はあくまで対人の認識なので、武器の操作などは問題なく行えるし、現状の認識もできる。

戦場の真ん中で、いきなり敵に囲まれた状態だと気づいた時にどうなるか?

その時手に銃を持っていて、相手もそうだったら?

その答えは、敵部隊から聞こえる悲鳴と銃声が物語っていた。

 

『なかなか使える魔法ね。相手の集団行動を妨害できるから、四葉で破壊工作に使えそうだわ』

 

深夜様は上機嫌だけど、これは範囲型の魔法じゃないから大変だよ?

まあ、数人でも同士討ちする人が出たら大変だから、有効なのは確かだけど。

ただ、この魔法は予想以上の効果があった。

元々ここに私がいるということがわかってからは、敵の攻撃は激しいけどどこか焦り気味というか、余裕のない感じだった。

それが同士討ちを発生させてからは、明らかに逃げ腰というか、及び腰で少し戦ったらすぐに逃げてしまうようになった。

後続部隊がそれを止めようとしたところで両方の部隊に数人ずつ魔法を発動すると、混乱が広がって指揮統制を離れて潰走し始めた。

無線の内容を傍受すると、どうも四葉の名前が広がって恐慌状態になってしまったらしい。

しかも結構ひどいあだ名もつけられてた。

悪魔は達也が予約済みだったので、私のことは『妖鬼』やら『地獄の門』やら『カーリー』やらひどい言われよう。

いや、さすがにカーリーは不名誉なんだけど⁉︎

 

「この先は中華街か…」

「いろいろと良くない噂を聞く場所ですね」

 

一条と光宣の言う通りだよ。

撤退した兵士が逃げ込んで、門が閉じる。

内通していたのは確かだしこのまま撃ってしまおうか……とか考えていると、一条の呼びかけに応じて門が開いた。

 

「周公瑾と申します…」

「周公瑾? 三国志の?」

「本名ですよ」

「……失礼した」

 

一条と周公瑾が話している間に、遠夜の影から『精霊の眼』でしっかりと確認する。

……実体として見えているのはフェイク。本体は……拠点の店の中か。

中継点として敵兵を捕らえた手下に牌を持たせているんだね。

よし、やるよ!

時間加速を最大展開。

ほぼ止まった時間の中で、空間魔法で周公瑾の前まで進む。

そして、準備しておいた呪法用の手袋を研究所から()()()()()、呪文を唱える。

こんな悠長なことが堂々とできるのも時間加速あってこそだよね。

呪文を唱え終わったら、手袋に『瞬時崩壊』を薄く纏わせて一気に周公瑾の胸を貫く。

 

「がはっ…⁉︎ これは…!」

「貴方の主人共々、消えてもらいます」

「四葉……そういうことですか……これは、見逃して……」

「大漢の亡霊、四葉の因縁もこれで終わりです」

 

しっかり顧傑への呪法のラインが生きているのを確認して、周公瑾を一気に焼き尽くす。

最後の抵抗で呪詛返しがあったけど、それも予想済み。

この手袋は相手と縁のある一人にも同じダメージを与える、類感呪法を元に開発した魔法具。

時間をかけてしっかりと顧傑を指定したから、今ごろ心臓停止するようなダメージを負っているはず。

まあ、あっちは時間が止まっているから本当に死ぬのは少し後だけど。

そして、この手袋には呪詛返しの相手を捻じ曲げる効果もある。

これ自体が『怪我を別の相手にも与える』ものだから、これが触れている限り呪詛返しはこちらが指定した相手になるんだよね。

もちろん、顧傑にかけられている自動反射術式も周公瑾に返ってくるようになっている。

これが私がこの戦いでやりたかったことの大きな一つ。

私も散々命を狙われたし、四葉としても復讐対象だから当然だよね。

 

『それで、始末したのはいいけどこの後はどうするの?』

 

深夜様、周公瑾と顧傑の精神情報をいったん保存できる?

ダメなら研究所の方でもいいけど。

 

『まあできなくはないわ。今すぐは使()()()()けど』

 

それで大丈夫。

どうせ今表にでてる周公瑾は偽物だから、その術式は乗っ取ってしまおう。

これで後は適当に話を合わせればいいんじゃない?

 

『それは無理よ。この幻影は古式魔法だから貴女は使えないわ。他の術式だとバレるでしょうしね』

 

えっ……

……まあ、どうにかなるよ!

とりあえず元の場所に戻って、魔法の痕跡を消して……よし! 時間加速解除!

 

「私たちも……!」

「なっ⁉︎ 何が起きたんだ!」

 

幻影が術式の強制終了で歪に歪んで消える。

後ろの周公瑾の手下も動揺しているし、どうしようかな…

 

「……私の前で幻影を使うとは。今度はどんな手を使うつもりだったんですか?」

「四葉さん?」

「周公瑾は今回の侵攻の手引きをしていた関係者の一人です。中華街の実力者がそうしていた以上、このまま内部を徹底的に調査します」

「そうなのか…? なら、なぜ先に情報を…」

「すみませんが一条さん、詳細は後で。皆さん、中華街を占領してください」

 

く、苦しい…!

けど、実際に周公瑾はゲリラの手引きをしていたんだから正当な言い訳のはず!

現時点では物的証拠はないけど、今調べれば確実に証拠がみつかるからね。

その私の言葉に即座に銃を構える黒服達を即座に『流星群』で無力化し、障壁魔法で中華街四方の門を閉鎖する。

絶対に逃がさないからね。

ここで中華街は滅ぼすぐらいの勢いで掃除するから!




とうとうやってしまった……
ちなみにこれは完全に真昼さんの独断なので、四葉本家は慌ててると思います。
やった後で後始末を丸投げするとか……いや、お兄様もそんな感じだから大丈夫か…
がんばれ四葉の実行部隊!
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