四葉真夜と七草弘一の子供(非公式)ってハード過ぎない⁉︎   作:例示

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将輝視点です!


紅と白

「……そうか。将輝、昨日はよく頑張ってくれた」

「一条としては当然のことだ。それより、他に侵攻の気配はないんだよな?」

 

横浜の事件から一日。

臨時休校で時間ができた俺は、昨日の詳細について親父に話していた。

俺もあの後の三高が大丈夫だったのか聞いたが、それは大丈夫だったそうだ。

ジョージに聞いてはいたが、改めて安心した。

そうなると次に気になるのは、これに便乗した他国の動きだ。

 

「その事だが、今日未明に鎮海軍港で大規模な魔法攻撃が行われた。侵攻準備をしていた艦隊は軍港ごと壊滅したそうだ」

「軍港ごと…⁉︎」

「衛星画像でも確認した。これにより大亜連合の海軍戦力は壊滅的損害を受けた。再び侵攻可能になるまでには時間がかかるだろう」

「その魔法攻撃の詳細はわかっているのか?」

「わからん。状況から見て高エネルギーを一瞬で発生させる魔法であることだけはわかるが、魔法の仕組みも術者も不明だ」

「高エネルギーを発生させる魔法か…」

「将輝、心当たりがあるのか?」

 

親父の鋭い視線に、俺は答えるべきか少しの間悩む。

だが、結局は見たままのことを答えるしかない。

 

「四葉さんが使用していた魔法の一つに、空気をプラズマ化させてその爆風で敵を攻撃するものがあった。見た目は『ムスペルスヘイム』に近かったが、どちらかというと高エネルギーを発生させた結果としてプラズマ化しているように感じた」

「……将輝、これはまだ噂に過ぎないことを念頭に置いてくれ。今回の魔法だが、三年前の沖縄侵攻の際に用いられたものと同じではないかと考えられている」

「あの謎の大爆発と…?」

「その上で聞きたい。四葉のその魔法は戦略級に繋がると思うか?」

 

親父の言葉に、昨日のことを思い出して考える。

そして、横浜で起きた敵艦への爆発についても。

 

「……戦略級まで高めることは可能、だと思う。ただ、三年前の沖縄と同じかはわからない」

「なぜそう思う」

「偽装揚陸艦が房総半島沖で撃沈されたとき、その魔法攻撃は確かに四葉さんの魔法と似ていたと思う。ただ、あの魔法は広い範囲を高温にするもので、一点に超高温を発生させる沖縄の魔法とは違うと感じた」

「そうか……まあ、その件についてはこれから聞くとしよう」

「四葉さんは直接説明に来ると言っていたが、いつ来るんだ?」

「今日の午後だ」

 

は?

そんな話聞いてないぞ⁉︎

 

「そんなの聞いてないぞ⁉︎」

「今言ったからな。昨日四葉殿からそう連絡された。うちに一泊していくそうだ」

 

聞いてないことばっかりだぞ!

というか、四葉さんもそんな簡単に他家に行っていいのか?

 

「事情説明は早い方がいいし、交際を申し込んだ手前問題ないだろうということだ。部屋はもう準備させてあるから、失礼のないようにな」

「俺は問題ないが、茜たちは大丈夫か?」

「女同士なら気が合うんじゃないか?」

 

親父ぃ……

そんな簡単に行くか?

四葉さんはウチの連中とは違って弱々しいんだぞ?

……いや、昨日の戦闘では結構積極的に戦っていたから、そうでもないのかもしれないが。

そして、午後三時ごろに彼女はやってきた。

 

「こんにちは。一条さん、お邪魔します」

「どうぞこちらへ……護衛の方は?」

「先に帰らせました。明日帰るときに迎えに来てもらうので大丈夫ですよ」

 

それは護衛の意味がないんじゃないか?

いや、こっちの負担を考えてくれたのか…?

 

「四葉さん、この度はご足労頂き感謝する」

「こちらこそ、御子息にはご協力いただき大変助かりました」

「不躾で申し訳ないが、早速聞かせてもらいたい。今回の侵攻に関して四葉家は情報を事前に知っていたのか?」

 

応接室で形式的な挨拶をするとすぐに本題に切り込む親父。

年頃の女子にとっては割と威圧感を感じると思うが、四葉さんは平然としていた。

 

「まず端的にお答えすると、侵攻計画については知っていましたがこちらの通信も監視されていたためお伝えできませんでした。この件については大亜連合の特殊工作部隊の暗躍や別の組織の工作もありましたので、そちらから説明しないとわかりにくいかと思います。少し長くなりますが、よろしいですか?」

「ああ。将輝、お茶を持ってきてくれ」

 

親父に言われて緑茶のポットを持っていくと、四葉さんは一口それを飲んでから話を始めた。

10月から横浜、東京で大亜連合の特殊部隊が活動していたこと。

その入国を手引きしたのが中華街の周公瑾であったこと。

そして、その裏で暗躍していた顧傑という大漢の魔法師が、インターネット上での情報収集能力に長けているということ。

 

「四葉でもこの情報収集については、何を調べたのかは分かってもそれを防ぐことができませんでした。そのため、事前の情報共有は極力控えて当日の不意打ちを行うことになりました」

「師族会議の通信は極秘として暗号化も強固に行われているが」

「既に複数回、魔法協会支部の通信を傍受されたことがわかっています。相手は四葉の追跡を今まで逃れてきた老練の魔法師です。油断はできませんでした」

「……そうか。では、横浜沖と鎮海軍港の爆発についてお聞きしたい。将輝から、四葉さんが高エネルギーを発生させる魔法を使ったと聞いた。それとの関連性はあるのか?」

「すみません、そのことに関しては国防軍より軍機として口外無用を指示されていますので、お答えできません」

「横浜での戦闘中に使用していた魔法についても?」

「そちらは術式の機密に触れますので、効果についてしかお答えできません。最大範囲や威力上限についても秘密です」

 

明確な拒絶に親父が腕を組むが、理由が理由だけに非難もできない。

会話が一旦途切れて微妙に居心地の悪い雰囲気が流れる中、四葉さんがぬるくなったお茶を飲み干して話を再開させた。

 

「機密の関係でお話できないことは心苦しく思います。ですが今回のことは国防のため、日本の社会維持のために行ったことであるということに関しては信じて頂きたいのです。四葉は性質上どうしても極秘の作戦が多くなってしまいますが、その思いは軍や他の十師族の皆さんと同じです」

「いや、こちらこそ無理を言ってすまなかった。そして詳細な説明をしていただき感謝している」

「そう言っていただけると幸いです」

 

こうして、やや緊張感のあった会談は終了した。

その後、四葉さんが使う客間に案内して他にも色々と説明をしていると、廊下の先から視線を感じた。

振り返ると、そこには茜と瑠璃。

 

「なにしてるんだ?」

「え、兄さんの彼女を確認しようと思って」

「バッ、お前四葉さんに失礼だろ!」

 

あんまりな茜の発言に慌てて声を荒げるが、肝心の四葉さんは平然としていた。

 

「交際中なのですから、彼女でも間違いないのでは?」

「いや、それはそうですが…」

「それから口調も気を使わなくて構いませんよ。私は普段からこんな口調なのであまり他人のことは言えませんが」

「ほら、四葉さんもそういってるじゃん」

「真昼でいいですよ。四葉では色々と大仰すぎますから」

「ホント⁉︎ じゃあ私のことも茜でいいよ! こっちは瑠璃!」

「はい、よろしくお願いします」

 

あっという間に距離を詰めた茜に唖然としながら二人の会話を眺める。

瑠璃がボソリと「ヘタレ」と言い残して会話に加わったのを見て、本当に女というのは分からない……と改めて思い知った。




真昼さんお泊り!
なお護衛の二人を返したのは色々と持っていた武器を研究所に返すのと、二人のことを聞かれるとマズいからです。
茜ちゃんはグイグイ行っていますが、真昼さん的にはもっとヤバい奴らをいつも相手にしているので微笑ましいと思っています。

次も幕間回ですかね…
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