四葉真夜と七草弘一の子供(非公式)ってハード過ぎない⁉︎ 作:例示
「真昼さん! 絶対に行くからね! 約束!」
「…真昼さん、またね」
「ええ、歓迎しますよ」
「真昼さん。色々とありがとうございました」
「こちらこそ、前衛をしていただき助かりました。今度は普通に会いにきてくださいね?」
「う……は、はい…ソウデスネ」
次の日。
朝ごはんもまた一緒に頂いた私は、茜ちゃんや瑠璃ちゃんと再会の約束をして別れ、迎えにきた甜奈と一緒に研究所に帰った。
将輝をからかったのは……まあ、交際を申し込んだ対価として我慢してほしいな!
研究所は仕事が溜まってたけど、甜奈や遠夜が手伝えるようになってきたから前よりも楽だ。
「お嬢様、研究チームから『
「またですか…」
うんざりしながらその要望書(電子ペーパー)を見る。
檜扇、及び
元々研究所の調整体は全ての系統の魔法に高い適性を持つことを目的にしていたのだけど、どんなにがんばっても戦略級レベルの能力は二つが限界だった。
まあ達也や他の戦略級魔法師でもそんなものだし、遺伝子的な限界がそこなんだと思う。
そして無理して作られた調整体魔法師である和宮シリーズはよく暴走した。
唐突に発生する体調不良からの衰弱死や魔法演算領域のオーバーヒート、そもそも精神が崩壊していて暴れるので実験をさせるのも一苦労。
そんなわけで本命の研究を行うために、性能より安定性・耐久性を重視して実験用に作られたのが和音シリーズ。
だから私がここまで成功してしまうのは研究チームの予想外だったし、この結果を本命に反映させたいというのも当然のことではあるんだよね。
というか綾目シリーズは和音シリーズの魔法演算領域の融合という成果を反映させたものだし。
だから鷲見シリーズの成果である精神構造干渉を適応したいっていうのも分からなくはないんだけど…
「結局製造目的は技術検証以外ないのですね…」
「はい。高出力魔法や高難易度魔法といった理由は却下されていますから」
うん、戦略級魔法をいくつも使える魔法師で何するのか? に対する答えが『作りたいから!』しかないのが問題なんだよ!
絶対作った後に困るやつじゃん! 第二の達也コース確定だよ!
だいたい、綾目シリーズだって高性能過ぎて正直困るぐらいなんだよ?
それに和音シリーズが一般魔法師どころか十師族平均より上の性能があるんだから、それで使えない魔法なんて実用性がないでしょ。
将来的な魔法の発展だって、一般魔法師の性能は世代交代でしか上がらないんだから。
平均値が和音シリーズレベルになるまで何十年かかると思ってるの?
だから少なくとも私が実権を握ってから製造したのは鷲見シリーズのファーストロットだけだった。
でも、そろそろ許可しないと不満が溜まって反抗されそうだし……どうしよう…
「……仕方ないですね。こちらから条件を付けて許可を出しましょう」
他のチームにも指示があるから封印区域に向かう。
なんか熱烈な出迎えを受けたけど、無条件の許可じゃないから!
「檜扇シリーズですが、こちらから目標を設定します」
「目標、ですか? それは魔法性能についての…」
「それもありますが、方向性を決めます」
放っておくと暴走する研究員の言葉を遮って、スクリーンに資料を映す。
それは計画中の檜扇シリーズの性能と、目標との差について。
「檜扇シリーズに求めるのは、以下の性能です。
1.超長距離照準能力
2.大質量・超高速物体への干渉を可能とする高魔法力
3.極限環境への対応として、過負荷がかかってもある程度は継戦可能かつすぐに回復できること
4.低重力・高機動時でも正確に自分の位置を認識できる空間認識能力
これらの性能を全て満たした調整体を製造してください」
「真昼様、それは…」
「まずは月、そして火星を目指します」
私の言葉に静まった室内は、次の瞬間歓声に沸いた。
宇宙開発は戦争を機にほとんど中止されているから、ここの人達にはそもそも宇宙関連の発想がなかったのかもしれない。
けど、正直高性能調整体の使い道を考えるとそれが一番というか……それしかないというか…
大気の薄い月や火星は、地球より隕石や太陽フレアの脅威が大きい。
持ち込める資源に限界があり、インフラも整備されてないところで行う宇宙開拓では、エネルギー保存則に見かけ上縛られない魔法はコストパフォーマンスが高い。
魔法マーカーさえ打ち込めれば空間魔法で行き来はできるから、まずは月面に基地を作ってそこから火星に向かう。
別に星全体のテラフォーミングなんか目指さなければ、地下基地を作るのはそう難しくない。
この闇研究所も四葉に見つかった以上、他の十師族にバレる可能性も少なくない。
もちろん籠城はできるけど、ずっと囲まれて暮らすのも嫌だし内戦なんかしたくない。
なら他の避難場所を用意するのは決して無駄ではない! と思う…
「調整体の設計と並行して月基地計画を進めます。第一段階として魔法マーカーと探査機を兼用したローバーを月へ打ち上げます。一機分落とせば後は空間を繋げて送り込むので、軌道計算と術式の準備をしてください」
「「「了解しました!!」」」
「それから可変口径銃についてですが、実戦データから最適化を行います。まず信頼性の向上のためにある程度の対応範囲の縮小と組み換えモジュール化を…」
調整体チームはしばらくいいとして、他のチームにも指示を出す。
まず銃については拳銃からライフルまで弾薬対応させるのは完全に無駄なので、拳銃・アサルトライフル・機関銃の三つそれぞれに対応した機関部を作り、それを現場で選ぶ方式にした。
前の戦争で弾種がかなり絞られているから、世界的にもこれでほとんど対応できる。
プラズマと通常弾のセレクトは、上部のスライドを前に伸ばすかどうかの機械式に変更。一回の発射弾数も引き金で選べるようにする。
ここまですれば、刻印魔法でもなんとかなるはず。
アンティナイトみたいに、想子さえ流せれば非魔法師でも使えるように設計してもらおう。
後はドローン。
研究所ではH3を高性能にしたアンドロイドとか作ってるけど、量産できるように徹底した低コスト化を行った廉価モデルを設計してもらう。
とりあえず下の街で使えるような、地上用と空中用のメンテナンスドローンを依頼。
今のマルチコプタードローンは一部住民から「雰囲気に合わない」って不満が出てるんだよね…
だからレトロフューチャーというか、スチームパンク的な感じを目指してほしい。
そんなこんなで研究所の業務を片付けること数日。
今度は七草先輩と五輪家から連絡が来た。
内容としては五輪家が面談を望んでいるとのことで、七草先輩は仲介してくれたみたい。
五輪家とは交流がなかったけど、たぶん澪さんの出征の件かな?
OKを出してすぐに連絡が来たところを見るに、かなり気を揉んでるみたい。
「四葉さん、この度は突然の訪問申し訳ありません」
「いえ、構いませんよ。どうぞこちらへ」
防諜を考慮して研究所の敷地内で会談することにしたので、入り口で二人を出迎える。
そこには緊張している男性と、車椅子の少女。
日本唯一の公認戦略級魔法師・五輪澪がキラキラした目で研究所の中の街を見ていた。
ロリ(小6・小3)とロリ体型(高1)と合法ロリ(26)が出てきてしまった…
実際澪さんの結婚問題は深刻そう。
次回、戦略級魔法師の対談(見た目…)