四葉真夜と七草弘一の子供(非公式)ってハード過ぎない⁉︎   作:例示

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前半リーナ視点、後半真昼視点です!


いざ、来日!(外国からだと…渡日?)

「はあ……」

「総隊長、ため息などすると幸せが逃げますよ」

「それは迷信ですよ……はあ……」

 

ベンからマグカップを受け取りながらも、私の憂鬱な気分は晴れなかった。

日本の戦略級魔法の調査。

しかも相手は()()四葉家の魔法師。

調べた限りでは約三年前に突然養子として四葉に迎えられた以前の情報はゼロで、血統についても謎が多い。

けれど九校戦やこの前の横浜事変から、少なくとも『流星群』や加重系魔法を使いこなしているのは確実で、精神干渉魔法についてもおそらく使えるだろうと情報部は予想している。

そして、あの大爆発についても。

崩壊領域(decayed area)』という名前だけ分かったその魔法は、日本政府は公式に認めていないものの非公式の戦略級魔法に間違いない。

三年前の沖縄の爆発とも関連があるのではないか? とも考えられているけど、発動プロセスや観測結果が若干異なる。

なので技術者からは威力調節を可能にした改良型なのではないか? と予想されていて、鎮海軍港の爆発については先日行ったマイクロブラックホール生成・消滅実験によってエネルギー放出のプロセスが判明した。

ただ、日本に侵攻していた大亜連合の偽装艦を撃沈したのはニュートリノの観測によって対消滅によるエネルギー放出だと推測されているので、術式の詳細はまだ解析中とのこと。

そんな相手に、高校生として一人で学校に潜入しろ、というのは無謀過ぎないだろうか?

命令だから従わないといけないけれど、場合によっては威力偵察を命じられそうで。

その時のことを考えると、ため息の一つも出る。

 

「まあまあ、相手が世界最強と呼ばれる四葉相手だからこそ総隊長が選ばれたとはいえ、同盟国と戦争になるリスクを安易に犯すとは思えません。任務は高校生として潜入することなのですから、普通に生活して友好を深めればいいのですよ」

「相手は四葉で、しかもなかなか気難しそうですが…」

「それならそれで周囲の人から話を聞けばいいじゃありませんか。それに相手がこちらのことをわかっているのなら、逆に何もしないことで動きを誘えるかもしれません」

「そう……かもしれませんね」

 

気休めの要素が強いけれど、一理あるかもしれない。

それにしても、と思う。

プロフィールを見る限り、対象はローティーンと比べても変わらないような貧相な体格しかない。

そんな子が、三年前に戦略級の魔法を使えるものだろうか?

いや、私がそれを言うのは違うのかもしれないけど…

見た目で侮ってはいけないのは分かるけど、どうしても第二候補の司波兄妹の方が強そうに見える。

あーもう、考えなきゃいけないことが多すぎるのよ! どうすればいいの⁉︎

 

            

 

「四葉真昼様、おなーりー」

 

本家の使用人の呼び声に合わせて頭を下げる。

普段なら時代劇みたいな光景に笑っていたかもしれないけど、ここ数日真夜様や白川さんに美容のためのマッサージやらなにやらを叩き込まれ続けた私には、もう精神的な体力が残ってなかった。

肉体的には体力が有り余ってるのに、精神が疲れ切っているのはなかなかつらい…

そんなわけで、もうとにかく早く終わらせるために案内通り真夜様の隣に座って姿勢を整えると、満足した真夜様が新年の挨拶を始めた。

 

「皆様、改めて新年おめでとうございます」

「「「「おめでとうございます」」」」

「昨年は色々なことがありましたが、四葉としては躍進の年になりました。今年も良い年になることを願っています」

 

ちらり、と私を見る真夜様。

うん、まあ確かに躍進したよね。

私が観てコード化し直した昔の術式だけで、結構な実績になるもんね。

 

「もうすでに実績を積んでいるので、反対される方はいないと思いますが改めて……相模野研究所の調整体である筑城真昼を、正式に四葉真昼として私の養子に迎えます。また、それに伴い研究所の管理を一任させます。もちろん、今まで行っていた四葉の魔法研究についても同様に協力してもらいますけどね」

「かしこまりました」

 

私が一礼すると、周りから拍手が起きる。

うん、まあ今まで通りのことの再確認って感じだね。

 

「それから、師族会議を通じて十文字家と一条家から交際の申し込みが来ています。今のところは黙認、ということにしていますが、最終的には本人の意思を尊重したいと思っています」

 

え、真夜様それも言っちゃうの?

案の定どよめく室内で、ちょっと慌ててる貢さんと文弥が亜夜子に窘められているのが面白かった。

 

「戦略級魔法『崩壊領域』については、『質量爆散』と混同させたまま使い手を真昼さんと匂わせることにします。今回のスターズの諜報には対抗できるでしょうし、派遣したガーディアンもそろそろ使えるようになっているでしょうから」

「少しよろしいでしょうか?」

「あら、なにかしら」

「戦力的な面で言うなら、相模野研究所に居る他の調整体も十分な魔法力を持っているはずです。そちらを使うわけにはいかないのでしょうか?」

「真昼さん、意見はあるかしら?」

「結論から申し上げますと、戦闘経験が少なすぎて外での任務は無理です。脱走兵程度ならどうにかなると思いますが、スターズ相手では経験不足かと」

 

今ようやく研究所の防衛が出来るかどうか、ってレベルなんだよね。

外では使える魔法や戦闘自体にも制限がかかるから、より高い実力が必要になる。

そもそも魔法力を抑えて魔法行使を隠す事自体がまだ私しかできないし、バレたら不味い他の魔法師開発研究所の技術を隠さず使ってるからその時点でダメ。

 

「現在は護衛の二人に加えて、あと二人追加で外に出せるように訓練中です。それ以外は短く見積もっても実戦投入は春以降になるかと」

「そうですか……時間加速で短縮できませんか?」

「根本的には技術というより精神的な問題ですので、これに関しては時間がかかるかと」

 

うん……正直自我が薄い『和音』と暴れ過ぎの『烏羽』ならまだ『和音』の方がいいんだけどね。

それでも情操教育は魔法の訓練と違って、黙々と練習すればいいわけじゃないから時間加速が使いにくいんだよね。

というか、下手に使うと精神崩壊するし。

なのですぐに投入できそうなのは夏雲と恋路ぐらいかなぁ…

 

「では、堅苦しい話はここまでにしましょう。真昼さん、皆さんに挨拶してきなさい」

「はい、お母様」

 

この後、四葉家の親戚を回ったけれど思ったより好印象を持たれているようだった。

当初反対していた人とかは逆に恐縮していてこちらが困るぐらいだったけど…

まあ、うん。とりあえず敵対するようなことは避けたいから仲良くしたいね……今度こそ研究所が血祭りになりそうだし…




真昼「みんなの振袖姿送って…」(瀕死
甜奈「こちらです(美月の恥ずかしそうにポーズを決めている写真)」

真昼の精神力が回復した!


真昼さんはその気になればお手伝いさんに毎日お世話させられますが、そんな考えがないのと機械が便利なので基本的に一人で身支度はしています。
なので四葉家で多数のお手伝いさんに渾身のお世話をされて精神的にくたびれました()
美貌の代償に真昼の精神を捧げる!
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