四葉真夜と七草弘一の子供(非公式)ってハード過ぎない⁉︎   作:例示

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チートスペックを持った主人公がクソボケムーブしてるとどう思われるのか、わかりやすく達也視点でお届け。


入学式当日夜〜達也視点〜

 

「……あの、すみませんが治してもらっても?」

「……」

 

無言で『再成』を使い、彼女の負傷を治す。

治った腕を軽くさする間も、彼女の表情は変わらず無表情のままだ。

俺や深雪が知らなかった四葉の一族。

こうして直接観ると間違いない。

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父親が誰なのかは分からないが、真っ当な生まれではないだろう。

 

「真夜様……お母様から、手紙を預かっています。こちらです」

「頂こう」

 

高級な封筒にされた封を破って中身を読むと、彼女の詳細がわかった。

基礎魔法理論の研究で名を馳せている相模原の研究所。

その裏では、倫理や禁忌を無視した人体実験が繰り返されていた。

有力な魔法師の遺伝子を使った調整体魔法師の製造を始めとして、魔法の強制同調による能力強化、妖魔などの精神構造体の寄生や魔法師の魔法演算領域の抽出、移植など。

ありとあらゆる禁忌に手を出すことで、魔法についての研究を進めた研究所は、とうとう『究極の魔法師』を製造することにした。

素体として、四葉真夜と七草弘一の遺伝子から作り出した受精卵を調整した調整体魔法師を製造する。

そして、そこにこれまでの研究成果を詰め込み、魔法の素質と必要な能力を限界を超えて向上させる。

最後に、魔法を扱う上での最適な精神として……

 

「っ…」

「お兄様? どうかされましたか?」

「……彼女の中には、司波深夜の精神が宿っているらしい」

「まさか…⁉︎」

「『ええ、久しぶりね。深雪、達也。私もこんな形でまた会うとは思っていなかったのだけど』」

 

それまで無表情だった彼女が、不敵な笑みを浮かべる。

それは去年までよく見ていた、俺たちの母親のソレと全く同じだった。

 

「『真夜が私を処分しなかった理由がコレよ。流石に自分の姉を殺したくはなかったみたいね』」

「どうやってそんなことができるのかはわかりませんが……手紙によれば、母上の精神を隷属させるためのメイン人格があるそうですね。ですが精神構造干渉ならそれも塗りつぶして完全に掌握できるのでは?」

「『最初はそうしようと思ったのだけど、メイン人格の方も研究所には批判的だったのよ。おそらく妖魔を呼んだり還したりした時に次元の穴から、他の世界の人格が紛れ込んでしまったのね。私としてもこんな大変な身体で生きていくのは疲れるし、協力的ならそのままにしておくことにしたの』」

「つまり彼女のメイン人格と母上の精神は別々ということですか」

「『ええそうよ……基本的には、私はアドバイスをするくらいで表に出たりはしないわ。四葉として生きるのは一度経験すれば十分よ』」

 

それだけ言うと、彼女から笑みが消えた。

また無表情に戻り、少し躊躇うような間を置いて俺に向き直った。

 

「達也さん、深雪さん。私は貴方達を守るためにここにいます。貴方達が怪しまれないように私は四葉を名乗り、力を示し、四葉の次期当主として活躍します。すぐにとは言いません、私を信じて協力してくれませんか?」

「……四葉の次期当主というのは他の分家も納得しているのか?」

「深夜様がいる時点で納得せざるを得なかったようです。それに、深夜様なら達也さんを抑えることもできると」

「そうか。次の質問だ、この家に入ってきた時の魔法はどのような魔法なんだ? 実体があるから化生体などではない。だがどこか別の場所から入ってきたようにも見えない」

「……その説明がまだでしたね。私の両親が理論上発見して、私に発現した新しい魔法系統、それが『空間の切断・結合』と『時間の加減速・正逆転』です。さっきは私の研究所とこの家の空間を、スクリーンを媒体に『結合』して行き来出来るようにしました。つまり、本当の意味での『瞬間移動』です」

「時空に直接作用する魔法ということか…」

 

非常に危険な魔法だ。

認識できればどんなところにも繋げられるということは、秘匿すべきどんな場所にも侵入でき、どんな拘束下からも逃げられることになる。

時間を操れれば、自分の時間を加速して複雑な魔法を一瞬で発動することも、相手の時間を減速して実質的に止めてしまうこともできる。

気付かないうちに時間を止められてしまえば、こちらはなす術がない。

 

「新魔法系統の開発、万能で究極的な魔法的素質、魔法を扱う上での最適な精神。これらが揃ったことで両親は私を『究極の魔法師』と定義しました。魔法師のたどり着く先、魔法の最果てだと」

 

そう話す彼女は深雪の前まで歩み寄る。

魔法力のみの比較であれば、彼女は深雪より優れている。

たとえその身体が貧弱で、俺どころか深雪の攻撃にも耐えられないとしても。

 

「私は魔法師として深雪さんの代わりになれます。抑止力として達也さんの代わりになれます。当主として真夜様の代わりになれます。私がそうなることで、他の人が定められた運命から解放されます」

 

ですから、それでよいのです、

そう話す彼女はどこまでも無表情で、世の中の全てを諦めたような顔をしていた。

 

「……それで貴女は良いのですか…? 他人に定められた役割で、自分の意思を制限されて…」

「……そうですね。確かに不自由な面はあるかもしれません。けれど、深雪さんや達也さんがそれで自由になれるなら、私はそれで満足です」

 

その言葉に嘘は感じなかった。

だからこそ、俺や深雪には不気味で、かつ遣る瀬無い気持ちになった。

魔法師の権利を保障するために、ありとあらゆる権利を奪われた少女を生み出していいのか?

本人の意思を持ちようもない環境で育った魔法師の幸せを、他人が決めるべきなのか?

俺たちは、自分の権利のためにあのような少女に全てを押し付けることが許されるのか?

彼女が帰った後、俺も深雪も感情を整理できなかった。

 

「お兄様……あの、真昼さんは…」

「深雪…」

「お兄様。私は、お兄様が1番大切です。お兄様が自由になれるなら、どんなことでもできる、そう思っていました。ですが、あんなことが…あんなことを、許して良いのでしょうか?」

「深雪。それはすぐに結論の出ることじゃない。これから時間をかけて考えなくてはいけないことだ。それに、俺たちの思う幸せを押し付けることが正しいとも限らない」

「そう…ですね。申し訳ありません…」

「俺もこの件についてはすぐに結論は出せない。四葉本家もどう考えているか不明だ。しばらくは様子を見るしかない」

 

戦力としての魔法師を救うために、より強力な魔法師を社会の犠牲にして良いのか。

今の俺たちには、答えられない難問だった。




真昼「お兄様と深雪のためなら四葉ムーブもがんばれるよ!」
達也「実験体として作られた魔法師だからそうとしか思えないのか…」
深雪「私はお兄様さえ良ければと、なんて浅はかなことを考えていたの…」

真昼さん、メンタルが読者視点なので周囲の人に理解されない。

真昼の特異魔法
時間・空間系統魔法
時間と空間そのものに干渉する魔法。
時間については特定空間内の時間を早く進めたり、遅くしたり、逆行させることができる。
ただし逆行については閉鎖空間で、かつ空間のすべての情報がわかっていないと不可のため自由にできるわけではない。
空間への干渉は、空間を切断・結合してワープしたり、空間を拡張して大面積の部屋を簡単に作ったり、空間ごと削除することで相手の干渉力に関係なく魔法を破壊することができる(イメージとしてはキャンパス=空間、絵の具=干渉力、で空間に干渉する魔法はキャンパス自体を破るようなもの)

はい、そうです。襲撃の時に慌てず騒がず自分の時間を加速すれば魔法を使い放題で余裕で勝てるんです。
真昼さんはまだ常在戦場の四葉メンタル身につけられてないので仕方ないね!
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