四葉真夜と七草弘一の子供(非公式)ってハード過ぎない⁉︎ 作:例示
「それでは、お返事を伺っても良いですか?」
週末、再びの北海道。
かわいいアリサと相変わらず警戒中の茉莉花、そして無言で構えている十文字先輩。
先週の答えを聞くために、今度は最初から同席してもらっていた。
「……私は、魔法を制限してもらいたい。と思います。魔法師としての責任と言われても、よく分かりませんし…」
「アリサさん、それは」
「十文字先輩、少し待ってもらえますか? アリサさん、それはよく考えてのことですか?」
「はい…」
「ご存知かはわかりませんが、一般的に魔法の訓練は14歳以降に行うのが良いとされています。魔法の訓練のし過ぎが成長に悪影響を与えるとの説があるためですが……そこで、ひとまず14歳までは封印を行って、その間に魔法科高校へ行くかどうか決める、というのはどうでしょうか?」
私の提案に、ちょっと顔色が良くなるアリサ。
たぶんわからないことだらけで、一週間じゃ短かっただろうしね。
「もちろん、茉莉花さんも同じです。高校を普通科にするか、魔法科にするかはその間に考えてください」
「えっと、私もその封印が必要なんですか?」
「アリサさんほどではありませんが、『リアクティブアーマー』もオーバーヒートの可能性はありますから、封印しておいた方が安全ではあると思います」
興奮したら暴発して、リミットがあるとはいえ限界まで稼働してしまうのは問題だよね…
「ちょうど良いので、アリサさんと茉莉花さんで相互に制限をかけましょう。お互いに相手の許可がなければ魔法を強く行使できないようにします。これで当面の危機は凌げるでしょう」
「そんな簡単にできるものなのですか?」
「少々複雑なのですが……封印の術式自体は私が行使してその負担をお二人に分割する、という方式なのです。術式への適性は必要ありませんが、封印する魔法力に比例した負荷がかかります。お二人ならそれほど魔法力に差がありませんし、釣り合うかと」
私の提案に、アリサはまだ不安がっていたけど茉莉花が身を乗り出して賛成してくれたので『誓約』をかけることに。
お互いに封印とその鍵を持たせて、魔法力にリミッターをつける。
あくまでオーバーヒートを防ぐためなので、日常程度の魔法は使えるようにしてるけどね。
「これで大丈夫です。それほど頻繁に観る必要はありませんが、年に一度くらいは顔を合わせてくださいね」
「はい! ありがとうございます!」
うーん、茉莉花ちゃんもかわいい。
というか前衛型の魔法師だから、やっぱり私より体格がいいんだよね…
たぶん初見で見た人は、私の方を年下だと思うレベル。
魔法科世界は全体的に発育いいけど、魔法師は特にその傾向がある気がするよ…
「十文字先輩。時間は作りましたから、説得ならその間にお願いしますね? 私も、茉莉花さんを研究所に勧誘したいと思っていますから」
「えっ?」
「ふふ、まだ先の話ですけどね」
アリサの説得には、時間をかけるべきだと思う。
十文字先輩も悪い人じゃないし、アリサも善人ではあるからきちんと説明すればわかってくれるはず。
とりあえず、十文字関係はこれで一段落かな…
「四葉、話をまとめてくれて感謝する。予想以上に穏やかな話し合いになった」
「それでしたら幸いです」
「そこで話は戻るのだが、対パラサイトのために協力してくれないか。四葉家としてでなくてもよい」
帰りの道中で再びその話になる。
うーん、七草家とか……
「七草家が正式に要請すればやぶさかではないですが、その際はパラサイトをその場で滅ぼすことが条件ですね」
「…できるのか?」
「精神干渉魔法は効果がありますから、致死級の魔法であれば」
ふむ、と考え込む十文字先輩。
でもたぶん、七草家……というより弘一さんが拒否するんじゃないかな。
七草家は九島家と組んでパラサイトの研究をしようとしてるからね。
まあ絶対にさせないけど!
「わかった。こちらから七草へ伝えよう」
「私は私で動きますので、現場では争わないように配慮はします」
「すまないが頼む」
十文字先輩と別れて研究所に着くと、メールが入っていた。
業務系をさくさくと捌いていると、一つプライベートに届いているものがあった。
え? 光宣?
「お久しぶりです、光宣さん」
『お久しぶりですね。寒い日が続きますが、体調はどうですか?』
「忙しくしていますが、健康ですよ。光宣さんも、元気そうでなによりです」
さっそく通信してみると、受験で忙しいだろうにすぐ出てくれた。
なんか前より鍛えられてる気が……ああ、体調が良いから身体を動かす機会が増えたのかな?
「メールを読みましたが、吸血鬼事件についてですか」
『はい。はっきりした根拠はないですが、今回の事件はパラサイトによるものだと思います。真昼さんも、それは気づいているんですよね?』
「ええ、既に何体か退治していますから」
『……さすがですね。もし大変そうならお手伝いしようかと思ったのですが』
「お気持ちだけ受け取っておきます。光宣くんも受験が近いでしょうし、そちらに集中してください。私は大丈夫ですから」
『そうですか……わかりました。合格したら一番にお知らせしますね』
「ええ、楽しみにしています」
断っちゃったけど、今九島に頼るのはまた面倒なことになるしね。
老師はともかく、現当主は野心から色々やらかしそうだし…
さて、パラサイトをどんどん退治しよう!
ちょっとだけキグナスin
結局しばらくは封印しつつ様子見になった二人の未来はどっちだ。
光宣くんはこっちの心配しないで勉強に集中して…
まあ光宣くんなら余裕で合格するだろうけど。