四葉真夜と七草弘一の子供(非公式)ってハード過ぎない⁉︎   作:例示

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勝てないし、勝った後無事でいられる保証がない。

今回はリーナ視点です!


一番相手にしたくない組織、四葉

「それでは、報告をしてください」

「はい。昨夜の追跡中に発生した『崩壊領域』と思われる魔法の解析結果ですが、エネルギーの放出はほとんど確認されなかったものの、重力波の微小変動が観測されました。そのため、九割以上の確率で同系統の魔法であると推測しています」

 

臨時作戦本部にて、私はシルヴィの報告を聞いていた。

昨日パラサイトを仕留めて次を追っている最中、近くで追跡中の戦略級魔法を観測したという報告が入ったからだ。

すぐに追跡班を向かわせたものの、相手も即座に対応して逃げてしまったために確保することができなかった。

ただし、全く収穫がなかったわけではない。

 

「顔の照合はできましたか?」

「二人のうち一人は特定できました。相模野魔法研究所の甘草甜奈、四葉真昼の護衛です」

「やはり四葉ですか……戦略級魔法の使い手である可能性は?」

「ゼロではありませんが低いかと。どちらかといえば、観測手として発動のアシストをした可能性の方が高いです」

 

もう一人も特定できなかっただけで、研究所の戦力であることはまず間違いないだろう。

そうなると、やっぱり『崩壊領域』の術者は……

 

「戦略級魔法師は、四葉真昼で間違いない。ということですか」

「現段階では、そう判断しています。国防省では今後の対応を検討中のようです」

「さすがにすぐに確保や抹殺、といった命令は出ていないのですね。安心しました」

「安心するには早いと思いますが、私も同感です」

 

いくらUSNA軍が強大とはいっても、相手は()()四葉だ。

たった一人の少女のために、一国の魔法戦力を滅ぼした悪夢のような出来事。

私がその話を聞いた時は何かのフィクションかと思ったぐらいだけど、上層部の人達は現場での下積み時代にその経過を見てきている。

今の大国である大亜連合と、少なくとも魔法戦力では拮抗していた大漢の崩壊とその結末を。

だからこそ、こちらにも四葉との戦闘は慎重にするように通達が出ていたわけだし。

 

「総隊長は授業で一緒なのでしょう? 魔法力について何か特徴などはわかりませんか?」

「私を超える魔法力であること以外にはあまり……特に不得意な魔法系統もないようです。逆に特別得意な系統も見ていませんが、精神干渉系はそう簡単に使える魔法ではありませんから」

「その辺りは仕方ないですね……しかしシリウスを超える魔法力となると、また上が色々と騒ぐでしょうね」

「さすがに四葉と正面衝突なんて私は嫌ですよ。実力的にもそう簡単に決着が着くとは思えませんし、まだ暗殺の方が可能性があります」

 

授業中の対戦経験から、真昼の方が干渉力に関しては明らかに上。

そうなると得意魔法であっても無効化されてしまう可能性が高い。

こちらは『仮装行列』で攻撃を躱せたとしても打つ手がないから、結局どちらかの魔法力が尽きるまで勝負が着かない。

なにより、仮に勝てたとしても常に四葉からの報復を恐れて生きるなんて嫌すぎる。

 

「……ひとまず、パラサイトの処分に専念しましょう。幸い、こちらには四葉も妨害をしていないようですから」

「ええ。でも、それならなぜ近くに居たんでしょうか」

「それに関してはダラスの研究所の見解があります。要約すると、今回の戦略級魔法は時空の穴を空けることで、パラサイトの本体を追放できるのではないか、とのことです」

 

その言葉に私は視線が鋭くなるのを抑えきれなかった。

 

「どういうことですか?」

「『崩壊領域』がマイクロブラックホールを生成するのであれば、ダラスの実験と同じようにパラサイトが発生してもおかしくありません。それがないということは、術式にそれを防ぐ記述(コード)が入っていると考えられます」

「それがどう関係するのです」

「時空の穴を塞ぐことができるということは、逆に空けることも出来るのではないか、ということです。そして、空けた際にどちらにエネルギーが流れるかは空間中のエネルギー差によって決まるそうです。つまり、戦略級魔法による高エネルギーを利用して、パラサイトを魔法次元に押し込んでいるのではないか、と研究者は予測しています」

「……そういうことですか」

 

はぁ……と、肩の力を抜く。

もしかしたらパラサイトのみを消滅させられるのかと思って期待したけど、そんな都合のいい魔法ではなかった。

それを知っていて教えていなかったら、抗議の一つでもしようかと思っていたけれど…

 

「ということは、昨日はパラサイト本体の処分のために待機していた四葉の部隊と交戦しかけたわけですか…」

「予想が合っていれば……」

「シルヴィ、各部隊に改めて四葉との交戦回避を厳命して下さい。少なくとも脱走者の一件が終わるまで、余計な交戦はリスクが大きすぎます」

「了解しました」

 

個人的な感情を抜きにしても、四葉とは……真昼とは戦いたくない。

たぶん不意打ちの一撃で決めれば勝ち目はあるかもしれないけど、その後私のことをUSNA軍が守り切れるか…

そのことを思うと、今はただ交戦命令が出ないように祈ることしか、私にはできなかった。




USNA軍「術者もシステムもわかったし、これで終わりにしない?」
USNA高官「それじゃ外交上の優位が保てないだろ!」
USNA軍「でも四葉が本気で報復したら、たぶん暗殺防げないぞ?」
USNA高官「軍がそれ言ったらおしまいだろ!」

たぶんこんな感じで会議が踊ってると思います()
原作と違って、明確に四葉と分かってるので両者慎重にならざるを得ないですね…
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