四葉真夜と七草弘一の子供(非公式)ってハード過ぎない⁉︎   作:例示

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真昼さんのターン!


時には開き直ることも大切

「…ということで、すみませんがお願いします」

 

作戦開始前。

私は司波家で深雪と達也に作戦を説明していた。

今回達也達に頼みたいのは囮。

ちょうど背格好が近い二人に、甜奈と恋路の代わりになって貰いたかった。

幻影自体は『仮装行列』で作るんだけど、それが破られた時の保険が欲しい。

けど研究所からは戦力を割けないし、生半可な人では一瞬でやられる可能性がある。

なので二人に頼むことになった、というわけ。

まあ四葉と関係があると思われるデメリットはあるけど、そこはクラスメイトということでなんとか…

ダメならエリカと幹比古に頼む予定だったけど、そっちは千葉家を巻き込んじゃうからね。

 

「四葉家の命令なら仕方ないが、大丈夫なのか?」

「位置はずらしますし、幻影と分かればすぐに撤退するはずです。それどころでは無くなるはずですからね」

「……真昼は大丈夫なの?」

「研究所の戦力をほとんど連れていきますから。むしろ空になった研究所の方が心配ですね」

 

そんなわけで戦力を集中させることができた私は、作戦開始前には横須賀基地の上空3000mにいた。

研究所で作成した木製グライダーを黒く塗って、さらにレーダー探知や赤外線センサーも誤魔化せるように魔法で上昇後に滑空して来た。

本当に最低限の装置しかないのでめちゃくちゃ寒い機内には、操縦と機体防衛役の和音シリーズ10人。

基地強襲班として私、甜奈、遠夜と烏羽シリーズ6人全員。

前線支援班として綾目シリーズ5人全員。

合計24人と武器その他が乗っていた。

 

「では最終確認です。爆発確認後、強襲班がドローンと共に基地へ落下。着地寸前に魔法で減速して展開し周辺を制圧。その後に支援班が降下し十重と共に基地の制圧を進めてください。強襲班は通信傍受により状況を確認しながら、司令部を目指して足を止めずに進み続けます。司令部への突入は改造『クラウ・ソラス』を使いますが、射界制限が厳しいのと監視のために基本的には突破は烏羽に任せます。司令部襲撃後、本家の部隊が確保した太平洋上の空母に向かうため私と甜奈、遠夜の三人は輸送機に敵司令部を乗せて飛びます。そのため他の人達は支援班、強襲班の順に上空待機しているグライダーに飛んで戻って来てください」

 

その言葉に全員が了解を出したのを確認して、通信監視に戻る。

私の作戦の概要は単純。

USNA軍が攻撃を偽装するのなら、本当に攻撃してしまえばいいというもの。

どうせ後で冤罪をかけられるんだろうし、それならそれを利用して大々的に動いてしまって、こちらに有利な状況を作る。

それにこの作戦なら暴れるだけでいいから、烏羽の全戦力を投入できるしね。

足りない戦力は試作中の廉価人型ドローンを銃座として大量投下して、それを綾目シリーズの娘たちに群体制御させる。

これで少なくとも一時的には基地を制圧できるはずだから、その間に輸送機をジャックして現地司令部を丸ごと拉致するという作戦。

四葉の作戦としてはかなり雑で派手な作戦だけど、後で脱走兵のせいになるから大丈夫!

殺しすぎなければ、内部反乱の即座処刑で済まされるしね!

 

「……始まりましたね。では、作戦開始」

 

基地の爆発を見て、そこへ向かって皆で落下する。

ドローンコンテナは地上1000mで展開して、収納状態のドローン多数を放出。

それらを夏雲と詩納斗が減速させながら位置を調整して、爆発の対処をしている基地衛兵の真横に展開させた。

 

「なんだ⁉︎」

「手を挙げて伏せろ!」

「がっ⁉︎」

 

ドローンが弾を吐き出すと同時に、着地した烏羽が次々と銃を取り出して衛兵を無力化する。

当然反撃は来るけど、甜奈と遠夜は防御に専念しているし詩納斗、十重もシールド強度だけならそれ以上に強い。

 

「し、司令部! 敵魔法師が…」

「あら〜? それはダーメ♡」

「電波干渉完了。通信阻害と偽装は計画通り可能です」

 

小夜那の精神干渉で敵兵士に誤認と混乱を発生させて、夏雲が放出系魔法で無線の通信を制限。

この連携によって、敵司令部に状況を隠しつつ制圧を進めることができた。

 

「支援班、追加のドローンと共に降りて来てください。十重、ここは任せますよ」

「りょーかい〜。早く終わらせてね〜」

「司令部は北西です。行きますよ」

「らじゃー! ……ねえ、やっぱりナイフ使っちゃだめ?」

「敵が使ったら良いですよ」

「うう〜〜……早く来てー!」

 

恋路が何度もナイフのホルダーを確認しながら先頭で駆け出す。

まあ強行突破とは言いつつ、基本的には戦闘せずに進むんだけどね。

小夜那に認識阻害を使ってもらいながら、全員で司令部まで走る。

途中で出会った部隊は走りながら倒すけど、基本的には移動最優先。

そして、何度目かの曲がり角を曲がると、広い道路の向こうに司令部の建物が見えた。

 

「夏雲、『強制放出』」

「かしこまりました」

 

夏雲が敵司令部が通信に使っているアンテナに対して魔法を使うと、建物内の明かりが消える。

発動したのはパラサイトの時に使った『強制停止』の魔法の別バージョン。

というかこちらが元になっているので、あっちが別バージョンかもしれない。

この魔法は『通信網という繋がりがあるすべての電子機器の絶縁を破壊する』というもので、今回の場合は作戦に関わっている部隊すべての通信機が一斉に放電することになる。

もちろん機械は壊れるし、もっと恐ろしいのはヘッドセットから放電されるので、高確率で相手が瀕死の重傷を負うところ。

頭に直接スタンガン当てられたようなものだからね。

さて、これで準備は整った。

 

「司令部への突破口を開けます。全員注意してください」

 

改造『クラウ・ソラス』を構えて魔法を発動する。

これは前に使った『クラウ・ソラス』を『重力崩壊』が使えるように改造したもの。

プラズマでは威力不足の相手に対して指向性と威力を両立させた武装として開発しているのだけど、使用する人造レリックが通常より高額な上に使い捨て、術式の性質上完全な攻撃範囲制御は不可能というまだまだ改善点が多い代物。

それでも使えるから持って来て、試験の時の威力を再現してくれた。

砲身内部のレリックが結界を展開しながら『重力崩壊』を中心で発動。

発生したエネルギーを指定範囲に移動させつつ、エネルギーに変換されなかった残りの砲身と使用後のレリックをプラズマとして消費しながら放出。

これによって以前の『クラウ・ソラス』より圧倒的に高密度・高温・高速のプラズマ流を射出する。

綺麗な円形に抉られた建物外壁を見つつ、赤熱してボロボロになった砲身を『再成』して元に戻す。

私が使う分にはこの方法でいいけど、やっぱり指向性は改善の余地ありかなぁ…

 

「ヴァージニア・バランス大佐、こんばんは」

 

壊れた壁からこんばんは。

部屋の中は案の定大惨事。

バランス大佐は亡霊でも見たような表情。

……完全に私悪役だこれ!




昔の2chで「痴漢冤罪を完全に防ぐ方法ってある?」に対して「とりあえずおっぱい揉んどけば少なくとも冤罪では無くなる」って大喜利があったのを思い出しました。
反乱兵が暴れたことになってるなら問題児連れて行って暴れよう! という逆転の発想。
ちなみにお兄様に行っていた部隊は幻影が消えて混乱している最中に『強制放出』で壊滅しました。南無…
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