四葉真夜と七草弘一の子供(非公式)ってハード過ぎない⁉︎   作:例示

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手に負えなくなってから相談するのはヤメロッテ!


オヌシをインタビューする!

「なるほど、戦略級魔法の開発ですか…」

『はい。その実験体が逃げ出していまして、研究の続行が危うく…』

 

内容は、研究所がやばそうなので私の研究所で匿ってくれないか、ということだった。

なんていうか、私の研究所はヤバい研究をしていた研究員を引き抜いたりしてた過去と、『あの』四葉家ということで謎の信頼があるらしく、たまにこういう電話が来る。

今回の相手は上司の様子がおかしいことを見てなんとなく悟ったらしい。

うーん、これはしぶとく生き残る優秀な悪役だね…

 

「わかりました。こちらで席は用意しておきますので、資料の準備はお願いします」

『ありがとうございます! すぐに用意しますのでここを発ち次第またご連絡させていただきます!』

 

電話を切って、エリカ達と合流する。

とはいっても、MPが慌ただしくしてるからすぐに帰るんだけどね。

飛行機に乗ると、やっぱり中に乗り込んでいる調整体が一人。

とりあえず気づかないフリして座ったけど、エリカに任せちゃっていいのかな?

 

「あんた達、何の用?」

「げっ…! エリカお嬢様…⁉︎」

 

おぉ……すごいね、エリカの威厳? は。

私だと四葉って知られないと威厳も何もないからね。

睨むだけで凄みが出るのは実際かなりスゴイ。

エリカの恫喝で無事に離陸できた私たちは、ようやく侵入者の少女と対面することに。

 

「こんにちは。こっちへいらっしゃい」

「…はい」

 

エリカのそばを名残惜しそうに離れた少女は、おずおずと私の隣の席に座った。

このために買っておいたジュースを渡して手懐けつつ、『精霊の眼』で情報を読み取る。

名前は綿摘未九亜、年齢14歳。

調整体わたつみシリーズNo.22、『隕石爆弾』に最適化された魔法演算領域。

強制同調による自我崩壊の前兆あり。

研究所の情報は……

 

「……様、お嬢様!」

「…ああ、もう着きましたか?」

「みんなもう降りました。先ほどの女の子も」

 

危ない危ない。

また『観る』のに集中しすぎて周りが見えてなかった。

菜摘ちゃんにお礼を言いつつ荷物を運んでもらって、帰ってきた達也と共に皆で事情聴取。

とはいっても、私がだいたい読み取っちゃったけどね。

 

「それで、この娘は?」

 

エリカとほのかの間でジュースを飲む九亜に、達也の視線が向く。

怯えてエリカに縋り付いているのを宥めつつ、私が代わりに答える。

 

「海軍の研究所から脱走した調整体魔法師です。帰りの機内で読み取った限りでは戦略級魔法の秘密研究のようですよ」

「調整体…」

「そんな…!」

 

ほのか達がショックを受ける中で、私は達也のために話を進める。

 

「名前は綿摘未九亜、14歳。わたつみシリーズ製造No.22で、今日盛永さんから脱走を指示されて来た……合ってますか?」

 

こくり、と九亜が頷く。

 

「盛永さん……研究員の一人に七草家との関係があって、その伝手を使って保護を求めた。それも合ってますか?」

 

再び九亜が頷く。

……あれ? これ七草家の問題に知らず知らずのうちに首を突っ込んでない?

ちょっと冷や汗が出て来たような気がしつつ、気合を入れて話し続ける。

 

「たまたま同型機でしたし、こちらが近かったので間違えたのでしょう。深雪、あとで連絡をお願いしてもいいですか? 私だと少し……その、角が立つかもしれませんから」

「わかりました」

「脱走させた理由は?」

「非倫理的な実験のため、ですね。この戦略級魔法は元々前の戦争時に日米合同開発で実験が進められていました。しかし強制同調のリスクを解決できなかったことと、術式そのものの危険性のために開発は中止されています」

「なるほど……それはつまり、まだ九亜と同じような調整体がいる、ということなんだな?」

「はい。九亜を含めて九人、それが現時点での術者総数です」

 

重苦しい空気が漂う。

うん、絶対に高校生が扱っていいレベルの事件じゃないね!

大人しく師族会議とかに任せてほしい…

 

「……あの、お姉さんは、七草家の人じゃない……んですか?」

「私は四葉真昼、四葉家の人間です。七草家とは個人的に交流はありますが…」

「……私達を、助けてくれないの…?」

 

うっ……そんな目で見ないでー!

だって勝手に暴れると師族会議が大変なんだもん!

しかも相手がテロ組織とかならともかく、一応は正式な海軍の研究所だし考え無しに吹っ飛ばせないんだって!

……あれ? ちょっと待って?

 

「すみません、少し席を外しますね。確認することがあるので」

「それは師族会議にか?」

 

達也の視線が刺さるけど、ちょっと違う。

 

「いえ、本家と()()()に連絡を」

「わかった。その間こちらでも九亜から聞き取りを行う」

「はい。お願いします」

 

黒沢さんに案内してもらって、別荘の電話を借りる。

まあ電話を使うのは形だけで、中身は空間魔法で繋げるいつもの防諜バッチリラインだけど。

 

『真昼様、いかがされました』

「葉山さん。先日のUSNA軍との契約は既に発効しているのですよね?」

『はい。その通りでございます』

「何か連絡はありましたか?」

『いえ。真昼様に関係のあるようなものは何も』

 

やっぱり。

まああの契約は秘密に行動すること自体を禁止するものじゃないしね。

見つかったらヤバいよってだけで。

 

「南盾島近辺でのUSNA海軍の動きについて何か掴んでいますか?」

『いえ。少なくとも海上艦艇は出動しておりません。潜水艦については本土の港湾付近しか捕捉しておりませんので…』

「わかりました。こちらから現場の部隊にコンタクトを取りたいと思いますが、構いませんね?」

『何か、問題が起きましたか』

「海軍研究所で戦略級魔法の秘密研究を行っていた調整体魔法師が、七草家を頼って脱出してきたところを保護しました。こちらから仕掛けるのは難しいので、()()()()を利用できればと」

『なるほど……それでしたら、真昼様のご判断で動いて頂いて構いません。奥様にもお伝えします。ただし、戦闘に加わる際には一報を入れて頂きたく』

「了解しました。お母様にもよろしくお願いします」

 

本家との通信を切った後、次に私はリーナの痕跡を追って現在地の情報を取得する。

ちょっと時間はかかったけど、普通にプライベート端末にかけても出なかったんだから仕方ない。

潜水艦の司令室スピーカーとマイクに繋いで、電話代わりに通信を試みる。

 

「……こんにちは、ニューメキシコの皆様。私は四葉真昼。四葉家を代表してお聞きします」

 

   今、そこで何をしているのですか?




アイエェェ⁉︎ ヨツバ、ヨツバナンデ⁉︎
突然のインタビュー! コワイ!
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