四葉真夜と七草弘一の子供(非公式)ってハード過ぎない⁉︎   作:例示

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計画は慎重に!


序盤は本のように

『……以上が作戦計画です』

「なるほど。こちらで把握したものと概ね合致していますね」

 

最初は警戒心がヤバかったニューメキシコ艦内だったけど、私が近くにいることと海軍研究所についてはこちらも研究阻止の意向であることを知らせると、すぐに協力関係が成立した。

とはいえ、私自身は部隊を持って来てないから情報共有レベルだけど。

ただ、この話の中でUSNA軍が民間人の存在を把握していなかったことがわかったので、それは修正できてよかった。

リーナとか最終手段で島ごと吹っ飛ばすつもりだったからね…

USNA軍の襲撃タイミングがわかったので、これに合わせて調整体と研究員を私の研究所へ移す。

研究員は出来る限りだけど、幸い()()()()は最近出来たし、隕石衝突防止にはぴったりだからがんばって働いてもらおう。

 

「終わったか?」

「ええ、良い情報が入りました。九亜ちゃんは今はどうしていますか?」

「深雪やほのかが世話している」

 

通信が終わるとすぐに達也が入って来た。

たぶん観ていたんだろうけど、それでもちょっとびっくりするよね。

一応遮音フィールド張ってたんだけど、まあ達也相手には無駄か…

 

「それで、内容は?」

「USNA海軍が研究所を襲撃予定です。それに乗じて調整体と研究員を確保しましょう。どちらも私の研究所で働くアテがあります」

「詳しく教えてくれ」

 

達也が展開した南盾島のマップに、USNA軍の作戦計画を加えていく。

それから研究所の詳細図面と、実験内容について。

 

「廃棄軍事衛星の軌道離脱実験だと…⁉︎ 責任者は正気か?」

「内部でも意見が分かれているようですね。私のところに逃げたいという連絡が責任者の一人からありました」

「仮に落ちてきたとして、真昼は対処可能か?」

「マーカーも無い大気圏外の物体を指定するのは難しいです。『瞬時崩壊』で粉々にすることは可能ですが、劣化ウランはどうにもできません。全質量をエネルギーに変換したら確実に広範囲に影響が出ますし…」

「空間を別の場所に繋いで飛ばしてしまうことはできないか?」

「一番遠くて月の裏ですが、速度はそのままですから軌道的に地球か月のどちらかに落ちてしまう可能性が高いです。かといって落下速度が速くなるのを待つと衛星分解の可能性が高まります」

「核種変換魔法は?」

 

あ、やっぱりその魔法バレてるんだ…

まああーちゃんに見せたCADにも使ってたし、わかっちゃうよね。

確かに核種変換魔法で劣化ウランを鉛とかパラジウムに変えるのは可能ではある。可能なんだけど…

 

「核種変換魔法は指定した核種しか変換できません。劣化ウランはウラン系列の放射性元素の混合物ですから、全ての核種と量を把握するのは現実的ではないかと」

 

それに、結局降ってくるのが放射性元素から重金属になるだけで、毒性という面ではそんなに変わらない。

数十トンの重金属が大気に放出されるとか、大事件だよ…

 

「……そうか。では、こちらでなんとかしよう」

「何かあるのですか?」

「ミスト・ディスパージョンのバリエーションに原子核まで分解するものがある。実験段階ではあるが、それを使うしかない」

 

確かベータだっけ?

核種が変わってるのにエネルギーが増減しないってすごいよね…

普通なら大爆発になりそうだけど、それが起きないってエネルギー収支どうなってるんだろう…?

 

「では、脱出手段についてはこちらで用意しますね。それから防衛用の人員も」

「ああ、頼む」

 

さすがに調整体だけじゃなくて、研究員もとなるとそれなりの規模の移動手段が要る。

最悪研究員は空間魔法で直接送ることも可能とはいえ、全員飼い殺し対象ではないし、アリバイのためにも準備は必要。

そのために色々と手配をしていると、外から飛行機の音がした。

七草先輩が来たみたいだね。

食堂に行ってみると、服を着替えてさっぱりした九亜と七草先輩が話していた。

 

「真昼さん…」

「七草先輩、渡辺先輩もこんばんは」

「ああ。四葉も動いているのか?」

「私個人としてはそうです。四葉家としては師族会議の決定以上のことはしないつもりですが」

「元々は私の問題だったのに、色々とごめんなさい。それで、何をするつもりなの?」

「USNA軍が秘密研究を察知して強襲計画を立てています。これに乗じて調整体と研究員を保護します」

「USNAだと⁉︎ それは確かか?」

「本家に確認しましたので。護衛の人員は研究所から出します。問題は輸送手段ですが、そちらもなんとかします」

 

私の計画を話すと、七草先輩だけでなく達也達も驚いた顔をしていた。

ただ現実的に大人数を輸送できる手段を一日ちょっとで用意するのが難しいので、このまま行くことに。

大丈夫、少なくともわたつみシリーズだけはちゃんとした船で運ぶから…

 

「保護した後はどうするの?」

「わたつみシリーズと研究員は別々の部署に、と考えています。現在研究所では宇宙開発研究をしていますから、まともな研究員についてはそちらで働いてもらおうかと。わたつみシリーズについては……まず一般常識の勉強と、可能であれば高校進学ですかね」

 

一年で詰め込むのは大変だけど、それは『和音』や『綾目』の経験でなんとかなるはず。

ただ外見が似てるからその辺は何とかしないとかな……進学先をばらけさせるとか…

 

「マトモじゃない研究員は?」

 

渡辺先輩がそう聞いてくるけど、さすがに永久隔離です。とは言えない。

なので、いつも通りにはぐらかす。

 

()()()()()対処するだけ、ですよ」




次回、島がドンパチ賑やかになる模様。
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