四葉真夜と七草弘一の子供(非公式)ってハード過ぎない⁉︎   作:例示

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ぶっちゃけCADとか電子魔法書だよね?


言うほど魔法と科学は融合してない

「それでは、試製魔法スーツver2.3の試験を開始します」

 

研究所の実験室で、恋路にダミー人形を倒すように指示する。

今回は身体加速最大で運用してるけど、システムの方も追従できてるみたい。

 

「熱に対する影響も想定内に収まっています」

「耐衝撃性能、基準をクリア」

『動きやすさも問題ないよー』

「大丈夫そうですね。次のバージョンに進みましょうか」

 

実験しているのは、レリックと魔法の機械的発動を組み込んだパワードスーツ。

レールガンで魔法の機械的発動については安定して使えるようになったので、次のステップとして『戦闘時に必要な魔法の統合的運用』を行うことに。

まずは一々CADを操作しなくても、脳波アシストとAI学習で戦闘行為に紐付いた魔法を自動発動できるようにしてみた。

内容としてはかなり単純なシステムで、ナイフを振ったら『圧斬り』発動とか、腕で顔を庇ったら前面に障壁発動とかだけどね。

実はこの動作関連アシストシステム自体は、医療用パワードスーツから拡張して作業用外骨格としてすでに運用中。

ただ倉庫整理や建築みたいなゆっくりした動き用のシステムを、戦闘にも使えるように発展させるのは大変だった。

夏雲や恋路の使い方が荒っぽ過ぎて、高電圧負荷や高温での破損が頻発。特に恋路は腕が変な方向に曲がって重傷になることが何度もあったしね…

エリカやレオにもモーションキャプチャーには協力してもらって、調整を繰り返してようやく実用レベルになったよ!

 

「しばらくはこの状態で運用して、レリックに一時保存する魔法の使用データを集めましょう。起動時の想子消費も効率化が必要ですし」

「四葉家に提供するのですか?」

()のステップには必要でしょう」

 

今のバージョンでハード的にやりたいことは詰め込めたので、あとはソフトの改善が主になる。

軍用の戦術データリンクシステムを魔法を組み込んだ形で統合するのが最終目標だから、先は長いけどね…

ひとまず次のバージョンでは『視点』の共有を実装する予定。

前線で敵を発見したら後方の魔法師に直接座標データを共有したり、逆に知覚系魔法の観測結果を共有したりしたいね。

 

「レリックの研究は進んでいますか?」

「はい。現在は書き換え速度と安定性の両立を重点的に取り組んでいます」

 

今のところ、レリックの魔法発動はパターン化したもののみ。

これは書き換えがCADの変更以上に時間がかかるからなんだけど、そのせいで機械発動できる魔法の種類が少ないし、レリックもたくさん必要になっている。

高性能なレリックは製造コストも高いけど、書き換えが高速でできるようになればレリックは少なくて済むから結果的に低コストになるはず。

最終的には戦闘中に後方から魔法を『配備』できればいいね。

 

「月面基地での運用も問題ないんですね?」

「建築用無人ポッドとして数十機が運用中。運搬・自動建築システムとの連携も順調です」

「耐久試験は30日の目標を達成しました。破壊実験のため10機が常時月面で稼働中です」

 

月に作った基地については、基本的な生活区間は充足したので本命のロケット発射基地の建築に取り掛かっている。

外から見えないように偽装しながらだから時間がかかるけど、地上より小さいロケットで地球軌道から離脱できるから作らないわけにいかないよね。

建築はだいたい設計図に沿って自動で行われてるんだけど、微調整は必要だからそこは人間が監視してる。

でも宇宙服を着て出るのは色々と効率が悪いので、パワードスーツを内部にフレームと動力系を追加した作業ポッドに改造、基地内の操作室から操縦する方式で運用。

一応きちんと宇宙服として機能するようにはしてるけど、無人で問題ないならそれに越したことはないからね…

これも後の檜扇シリーズが活動するための布石として、宇宙服技術の習得のためにやってみてる。

月面で長期間動かしてみて、隕石や宇宙線リスクがどの程度あるのか調べないとだし。

あと火星・金星にマーカーを送り込むロケットも早く打ち上げたいな…

 

「射干シリーズの基本設計も完了しました。鷲見シリーズの結果と仕様を考慮し、対物作用を重視しつつ発展性を確保してあります。現在は檜扇シリーズのシミュレーションを行い最終調整を行なっています」

「教育が今まで以上に重要になるでしょう。時間加速の使用はやむを得ませんが、悪影響を最小限に抑えるようにカリキュラムを立ててください」

「かしこまりました」

 

実際、鷲見シリーズはすでに時間加速による成長の影響が出始めている。

これは時間・空間系の魔法資質を持っていることも影響してると思うけど、加速空間とそうでない空間の区別がついているだけでなく、『再成』による想子情報体の違和感にも気づくようになってきた。

毎日加速空間と通常空間を行き来しているからとも思うけど、四葉本家での訓練の時とは違って研究所内では『外と比べる』ことはないはず。

それでも時間の流れの違いに気づくのだから、なにか普通とは違う感性が育っているのかもしれない。

たぶん空間の湾曲度とかを感じ取ってるんだと思うけど、パッシブにできてるのなら外に出た時に変なことを言わないように注意させないと…

時空魔法のネイティブがどう育つかは、まだまだわからないことだらけだからね…




幕間回その一、研究所の開発関係でした。
正直魔法科世界の魔法って発動媒体が変わっただけで、魔法と科学技術はあんまり融合してないんですよね。
もっとバリバリ魔法スーツみたいのが活躍してもいいんじゃない? と思って入れてみました。
まあ原作で危惧されていた、魔法兵器そのものですが…

次の話はぜんぜん考えてません!w
キグナス新刊出たのでそれも読まないと…
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