四葉真夜と七草弘一の子供(非公式)ってハード過ぎない⁉︎   作:例示

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本家の跡継ぎとして養子に迎えられた、遺伝子上の実子……
改めて考えると複雑な関係だ…

今回は真夜様視点です!


四葉本家の愛娘(養子(実子

仕事を終えて少し固まった身体を伸ばす。

時計を見ると、思ったより時間が経っていたようだ。

夕食の時間にはまだ早いが、かといって午後の休憩というには遅い。

とりあえず葉山さんにお茶でも淹れてもらおうかしら。

 

「あら…?」

 

外に意識を向けたからだろうか。

それまで感じなかった魔法の気配に、私は興味を引かれた。

 

「お呼びでしょうか」

「仕事が終わったから、お茶でも淹れてもらおうかと思ったのだけど……外で誰か訓練をしてるのかしら?」

「今は真昼様が分家の方々を鍛えているようですな。魔法力強化の実践順がようやく回ってきたとか」

「ああ……そうだったわね」

 

姉さんの精神構造干渉は、前はそれほど便利な魔法ではなかった。

都合の良いように変えてしまうと拒絶反応で廃人化の危険性があったし、姉さん自体への負担も大きい。

しかし、真昼が来てからは状況が変わった。

精霊の眼、それから干渉力の理論解明。

それによって効率的に精神の改造を行えるようになったため、今ある魔法力を伸ばす程度ならほとんどリスクなしにできるようになった。

当然最初は囚人を使っての実験から始まったけれど、調整体にも実施して効果が確かめられたので、いよいよ分家にも施術することに。

そろそろとは聞いていたけど、今日だったのね。

 

「このままでよろしいのですか?」

「なにがかしら?」

「真昼様は未だ相模野研究所の成果を隠しています。動向に注意を払うべきかと」

「姉さんのことを信じられないのかしら?」

「万が一ということがあります。死者を呼び戻せるのなら、逆もできましょう。それに、情報面ではあちらが上です」

 

葉山さんの懸念はもっともで、もし真昼がクーデターでも起こしたら防ぐことは難しいだろう。

けれど、それは単純な戦力だけの話。

組織としてはそうではない。

 

「真昼さんは確かに強いし、知りたいことを全て知れるけれど……だからといって全知全能ではないわ。四葉の戦力を消すことはできても、四葉を乗っ取ることは現時点ではできない」

「そうでしょうか。秘匿している組織の規模によっては可能では」

「一時的に支配することや、戦闘員を()()()()ことはできるでしょうね。けれど、四葉が積み上げてきた外部との関わりや立場の全てを力で奪うことはできないわ。もしそれができるなら、私たちは真昼を手に入れることは出来なかったはずだもの」

 

研究所としてはともかく、戦闘組織としての相模野研究所は未熟である。というのが私の認識で、これは間違っていないと思う。

少なくとも四葉が襲撃した時はそうで、それから一年と少ししか経っていない。

個々人の技量と違って、戦闘指揮は実戦の数が重要。

その点で、片手で足りるほどしか実戦経験がない彼らには四葉家ぐらいの規模の組織を飲み込む力はない。

もし強引に吸収するとしたら、()()()()()()()()でないと無理でしょうね。

それに、一番大事なことは…

 

「そもそも真昼さんにも姉さんにもその動機がないわ。正確には作らせなかったのだけど。しつこく研究所を探ろうとする分家への粛清ならともかく、本家に対して乗っ取ってまでしたいことはないはずよ」

「真昼様は対外的な次期当主であり、本命は深雪様だと思っていましたが」

「ふふふ、そうね。今のところはそうなっているわね」

 

今はほとんど表立って言う人は居なくなったけど、外部の実験体を当主にするのか? という反対があったのも事実。

分家当主の中には、未だにそう思ってる人もいるかもしれないわね。

だからこそ、次期当主『候補』であるわけだし。

ただ、この点については深雪さんの方が問題があるのよね…

 

「深雪さんには達也さんが居ますからね。二人が繋がっている状態では、真昼さんの方が支持を集めるのも仕方ないでしょう」

「そうですな。実力的には深雪様を選んでも問題はないと思いますが、分家の方々はそこが気になるようです」

「だからといって、真昼さんが安全というわけではないはずなのだけどね」

 

葉山さんの言う通り、姉さんがどこまで行動を制限できるか、そもそも制御してくれるかは……はっきりとはわからない。

現実として研究所への探りを跳ねつけていることからも、無制限に従っているわけではないことは明らか。

そんな疑いを持たれつつも信頼を得ているのは、姉さんのお陰なのか真昼が元々人の扱いが巧いのか…

どちらにしても、方針は変わらない。

 

「真昼さんにしても達也さんにしても、方針は変わりません。反抗させないように注意しつつ、四葉家のために働いてもらいましょう」

「分家への牽制を含めて、ですな」

「そうね。既に同世代の支持は集めているようだから、現分家当主に対して影響力を示してもらおうかしら」

 

遠くない未来に、分家は結託して本家の指針に反対するか、相模野研究所に対して強硬手段に出るはず。

どちらにしても、真昼は四葉本家と協力して対応せざるを得ない。

そうすれば四葉と真昼の結びつきはより強固になる。

たとえ当主にならなかったとしても、四葉を離脱するようなことがなければそれでいい。

実の娘……と言えるのかはわからないけれど、私は真昼を手放す気はないのだから。




うーん実に四葉!
真昼さんを取り巻く情勢はまあまあ複雑です。
葉山さんはスポンサーの件もあり、特にパラサイト関連で研究所の内情を把握したい意向があります。
真夜様はゆっくり確実に包囲網を構築中。
分家も世代間で意見が食い違いつつ方向性は定まりつつある感じです。
四葉継承編がヤバそう(小並感
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