四葉真夜と七草弘一の子供(非公式)ってハード過ぎない⁉︎   作:例示

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妨害についての一高プチ師族会議とほのかのバトルボード戦になります。



水面への干渉(水の動きに干渉するとは言ってない)

午後、ほのかのバトルボード予選は第六試合と少し遅い時間になる。

なのでその前に本戦バトルボードで起きた妨害について、七草先輩と十文字先輩に情報共有のため緊急会議をすることになった。

これは十文字先輩に呼ばれたからだけど、やっぱりいくら棄権にならなかったとはいえ、だから問題なし! とはならなかったみたい。

本部テントではなくホテル内の会議室を借りて、盗聴対策をしてから本題に入る。

 

「渡辺先輩は呼ばなくてよろしいのですか?」

「妨害対象であり、まだ競技が残っている以上知らせるかどうかはこちらで判断する。まずは情報の整理からだ」

 

……十文字先輩もモノリスが残ってるんだけどね。

 

「昨日午後の解析で、七高のCADへの工作と水中の精霊魔法による妨害の可能性については指摘されている。四葉の方で何か掴んでいることはないか?」

 

……直球で聞くね、さすが十文字先輩。

私が知っていることは多いけど、言いたくないことがほとんどだから知らないフリしよっと。

まずは今どういう認識なのかを確認しないとね。

 

「……CADへの工作といいますが、どうやって行ったのですか? 大会委員が買収されているのでしたら、そちらを先に調査すべきでは」

「大会委員が関与している可能性も否定できないが、肝心の妨害方法が分からない。問い詰めるにも工作の手段の特定が必要だ」

 

なるほど、達也は電子金蚕のことを話さなかったんだね。

もしくはタイミング的にデータを見れなかったのかな?

それならこちらから情報を出せる。

 

「具体的にどのような工作なのでしょうか?」

「五十里くんと達也くんが解析してくれたけど、七高の選手のCADの減速と加速の術式が入れ替えられていたのではないか、とのことよ。どうやってバレずにそれができたのかはわからないようだけど…」

「四葉、使用者本人にも気づかれずにCADの術式を入れ替える方法や魔法は何かあるか」

「少々お待ちください」

 

一応探すフリだけはしようと、研究所用のオフラインデータベース端末で術式を検索する。

まあ、そんなことができる魔法って限られているけど。

 

「もう一つの妨害が精霊魔法であることから、妨害に使われたのは『電子金蚕』である可能性があります」

「電子金蚕…?」

「有線回路を通じて電子機器に侵入し、動作を狂わせる精霊魔法です。規模が極めて小さく、発動時にしか活性化しないため現代魔法師にはたとえ発動したとしても感知が困難な魔法です」

 

七草先輩の疑問混じりの呟きに追加で説明をすると、十文字先輩が腕を組みながら質問を重ねてきた。

 

「聞いたことがない魔法だが、どの流派の魔法だ?」

「戦争時に大亜連合の広東軍が使用した記録が残っています。おそらくその係累の犯罪組織かと」

「…大亜連合か。対策はあるか?」

「精霊避けの結界か祓いの呪法が必要ですが、どちらも古式の適性が必要です。そもそも他校のCADに仕掛けられたらこちらでは対策しようがありません」

「やはり元を断たないと解決しないか…」

 

目を瞑って考え込む十文字先輩。

一方で七草先輩の方は気になることがあるみたい。

 

「春の一件とは関係があるの?」

「直接的な関係があるところは全て殲滅しましたから、今回の件とは関係ありませんよ」

「そ、そう…」

 

ちょっとどころではなく引かれたけど、実際昨日の作戦も直接手を出してきた、もしくは手を出そうと準備してきた組織を優先して殲滅したから、嘘は言ってない。

ただ全ては伝えていないというだけだ。

 

「四葉家の方には何か今回の件についての情報はないか?」

()()()()()()()()()()()()特に情報はありません。私も選手ですから、お母様が配慮したのだと思います」

 

うん、本家からは何も知らされてないよ。

だって全部私が調べたからね!

むしろ私が本家に情報を出している立場なのだけど、やっぱり知らせる必要はないから教えない。

 

「そうか……」

「地域の管轄としては七草ですから、そちらで掴んでいなければ()()()()()調()()()()()()()、時間的に大会終了までには間に合わないかと」

 

実際、いくら四葉でもゼロから調べたら大会終了までに裏まで調べられるかは微妙だと思う。

今回は私が一ヶ月前から調べてたから、仮にも何も全部知ってるんだけどね!

ただ七草先輩的には責任を感じたのか、ちょっと落ち込んでいた。

 

「そうよね……ごめんなさい、ウチが本来対処すべきなのに」

「それを言い出したら軍と魔法協会の責任ですから、私としては特に何も思っていませんよ」

 

本当に、買収されたり工作員の侵入を許したりどうなってるの?

面子の問題なんだから軍は本気出そうよ!

 

「了解した。時間をとってすまなかったな。妨害手段の目処がついたことについては有意義だった。今後も何かわかったら俺でも七草でも構わない、いつでも連絡してくれ」

「はい、それでは失礼します」

 

十文字先輩に一礼して会場に戻る。

でもこの件に関しては私の思惑もあるから、こちらから情報共有することはないかな…

ともかくほのかのレースを見るために観客席に行くと、エリカ、レオ、美月、幹比古の4人が真ん中の一席を空けて並んでいた。

そういえば、深雪や雫はほのかと直前まで話しているから別行動なんだっけ。

 

「次はいよいよほのかさんのレースですね」

「なんでサングラスしてるんだ?」

「皆さんもこれを着けてください」

 

人数分用意したサングラスを配ってみんなに着けさせる。

不思議そうにしてはいたけれど素直に着けてくれたので、スタート時のフラッシュでみんなの目が眩むことは避けられた。

まだまともに前が見えない人達(選手と観客のほとんど)を尻目に、トップを独走するほのか。

 

「……マジかよ」

「これって反則じゃ…」

「一応フラッグは上がってないけど…」

 

うん、みんなも呆れつつ戸惑っているね!

やっぱりこの作戦はかなり捻くれていると思うよ?

見たままの魔法なんだけど、一応解説する。

 

「バトルボードのルールでは、水面に干渉する魔法は他の選手に多大な危険を与えない限り認められています。水面への干渉は、波や相転移だけでなく光の反射も含まれますから規則上は問題ありません」

「……それはそうかもしれないけどよ、じゃあなんで今まで誰もやらなかったんだ?」

「光学系の魔法はボードの移動に直接影響しませんから、妨害と移動を両立させることが難しいです。多くの場合はどちらかが中途半端になってしまうので、これまで有効に使用されませんでした。この魔法も、光波振動系に適性のあるほのかだから使えるレベルになるだけで、他の人では十分な出力が出ません」

「これも達也くんが考えたの?」

「術式は達也さんが考案して、中条先輩にほのか経由で提案したそうです」

「……次から次へと、よく考えつくね」

 

幹比古の言う通りだと思う。

まあ……悪知恵が、と一言付きそうなのが透けて聞こえるけどね。

明日はアイスピラーズブレイクとクラウドボール。

深雪が無双するから私としてはヒヤヒヤするところ。

お願い、私の本戦での活躍でなんとか印象を薄めて、目をつけられないようにして…!




というわけで、九校戦一番の悪巧みであるバトルボード戦でした。
でも中心は妨害の話し合いになってしまった…

真昼さん、情報共有ですっとぼける。
電子金蚕の情報出したし良いでしょ、のスタンスです。
仮に四葉で組織を殲滅したのがバレても、真昼がその作戦に参加していることは厳密に伏せられているので『本家が勝手にやった』と言い訳できます。
そもそも休んでるホテルからだと、物理的に移動が間に合わないのでアリバイバッチリです(白目

しれっと優等生時空のほのかバトルボード。
原作だと過去に誰もやってないことになってるのですが、優等生時空だと成功例がないだけで試した選手はいることになっています。
まあ最初にきちんと成功した、というのは間違いないのでそんなに気にすることでもないのですが…
どちらかというと、今後の深雪さんの活躍を真昼の魔王っぷりで霞ませることができるかが主人公最大の課題です。
次回からしばらくは観戦と悪巧みパートなので三高との絡みも入れたい所存…
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