四葉真夜と七草弘一の子供(非公式)ってハード過ぎない⁉︎ 作:例示
だけど負けるとお母様に詰められる。
なので少ない手札で勝つ、縛りプレイを強いられているんだ!
そのはずなんだ…
決勝戦は草原ステージに決まった。
遮蔽物の全くないステージなので、完全に砲撃戦向け。
一応倒す以外の選択肢を探すために幹比古に聞いてみる。
「精霊を飛ばして入力するとしたらどれくらいかかりますか?」
「少なくとも一分…いや、二分は必要だよ」
「ですよね…」
つまりコード入力で勝つなら、二分間ほぼ一人で相手チームの攻撃を防ぎ切る必要がある。
それなら、倒した方が早くない?
そして達也が持ってきた精霊魔法がかかりやすくなるローブ。
渡された幹比古は絶句していたけど、がんばってほしい。
みんなの応援を背に、モノリスの前に立つ。
向こう側には三高チームがかろうじて見える。
こんなに広い草原の向こう側だと、人なんてほとんど点にしか見えない。
けれど、その中でも特別に存在感を放っている人が先頭に立っていた。
見えないけれど、睨まれているのを
……さて、一条と四葉の戦いをみんなに見せてあげようか。
試合開始のブザーと同時に、互いの陣地に空気弾が殺到する。
その全てが陣地に展開された防壁で防がれるも、連続して撃ち続けられる空気弾。
十師族同士の試合は、同じ手での力の測りあいから始まった。
「…予想より強いですね。達也さん、すみませんがあまり援護はできそうにありません」
「そうか。ならこちらでなんとかしよう」
やば、倒した方が早いとか思ったけど、普通に強い。
やっぱり十師族で、しかも実戦経験があるからか魔法防御を抜くのが上手い。
十文字先輩ほどとは言わないまでも、七草先輩には十分匹敵する。
テクニックだけでいえば、深雪より脅威度が高いかもしれない。
こちらも防御を再展開しつつ攻撃してるから均衡を保っているけど、あまり他のことはできなさそう。
「タイミングはお任せします」
「ああ。だが少しでも揺さぶりをかけられないか?」
「では、仕掛けてみましょう」
さっきから撃ち出している弾を空気弾からドライアイス弾へ変更する。
すぐに対応されて陣地の周りに落着するけど、狙いは打撃じゃない。
昇華した二酸化炭素が含まれる空気を相手陣地に吹き込むと、それに気づいた一条は反対側から空気を入れて吹き飛ばした。
ならば、ということで上空で『ニブルヘイム』を使用。液体窒素の霧を作ってぶつけ、相手陣地ごと凍りつかせようとする。
これも途中で吹き飛ばされてしまって効果なし。
けれど、その隙に酸素の多い空気で草を燃やして炎を作り、火災旋風で相手陣地を包み込む。
それに対して、強制的に周辺の空気を冷却して鎮火させた一条。
反撃として、空気塊を温度を指定せずに移動させて冷風としてこちらにぶつけてきた。
対熱・対物シールドで防御したけれど、さらに圧縮して高温になった空気弾もぶつけてきた。
同時に、地面からも魔法の兆候。
加重系魔法で圧力を加えられた土が飛び出して、こちらを襲う。
同時に『不可視の弾丸』も発動された。
けれど、魔法は領域干渉で無効化。
空気と土は停止魔法で障壁内に入ってくる前にブロック。
お互いに全ての魔法を防ぎ切った。
「さすがにやりますね…」
だけど、今のでこちらの準備も整った。
私の左手には、今日はまだ使っていなかった特化型CAD。
その先にいたはずの達也は地面に落ちた土砂と共に消えていて、敵陣のモノリス直上に現れていた。
同時に、敵陣に襲いかかる暴風。
これは『擬似瞬間移動』で通常拡散させる空気を、移動先に圧縮するように改変した術式で、移動と攻撃を同時にできるようにしたこの試合のためだけの魔法だ。
とはいっても、真空チューブ作成の工程が少し変わるだけなので、競技用の低スペックCADでも特化型ならそれほど難しくない。
そして、突然のことに対応が遅れた相手チームを前に、モノリスに『鍵』を撃ち込む達也。
同時に、貼り付けていた精霊が再活性化してコードを読み取れるようになった。
「幹比古さん、隙を見てコードを入力して下さい」
「うん! でも、攻撃が…」
「達也の方にも流れるはずです」
実際、こちらに照準していたディフェンスと吉祥寺が達也を狙っている。
それを『術式解体』で無効化している達也は距離を保ちつつ逃げ回って攻撃を分散してくれている。
混乱している今がチャンス!
達也に防御を破壊してもらった隙に攻撃を通す!
「えっ…⁉︎」
……一条の防壁の再展開が間に合った⁉︎
そっか、私のタイミングが合ってない!
攻撃が達也なら『精霊の眼』で防壁がなくなった瞬間に攻撃できるけど、私や幹比古じゃタイミングを合わせられない。
私が『精霊の眼』を使ってもこんな高速で展開される魔法戦にはついていけないし、時間加速をこんなところで使うわけにもいかない。
魔法を乱打してラッキーパンチを狙おうとしても、こちらにも攻撃が集中している以上難しい。
それに、こちらへの攻撃の手数が増えた?
そっか、達也の攻撃は大した事ないから、ディフェンスを牽制に張り付けて二人で攻撃してるのか!
正直吉祥寺の攻撃はそこまで強力ではないけど、それでも『不可視の弾丸』はやっかいだし普通に優秀な程度の攻撃速度はある。
幹比古も攻撃はしてくれてるけど、真正面からの攻撃では簡単に対処されてしまう。
ここにきて連携不足が出ちゃったか…!
「真昼さん!」
「……コード入力を優先します。達也さんは引き続き撹乱、幹比古さんは『視覚同調』でコードを入力してください」
「でも…! ……わかったよ」
幹比古は一瞬迷っていたけど、攻撃を止めてコード入力を始めた。
こちらの攻撃が緩んだ事で、さらに相手の攻撃が増す。
もう幹比古が透視でコード入力ができることは知られているから、そちらに攻撃が集中している。
自分自身の防御ならともかく、他人の防御を競技用デバイスでやるのはかなり難しい。
さらに一条はこちらも本気で狙っているし、ほとんど防戦一方だ。
これは不味いかもしれない…
いっそのこと私も突っ込む? そうすれば達也と連携も取れるし…
「真昼さん! やっぱりこのままじゃ!」
「そうですね……達也と連携が取れる距離まで近づきます。飛ばしますよ」
「…! うん!」
幹比古の言葉を聞き終わる前に『擬似瞬間移動』を連続発動。
何もない空間をダミーとして移動させて、暴風の弾幕にして相手を攻撃しつつ、その中に私と幹比古を交ぜて敵陣の後方に飛ばす。
そして、私は暴風を起こさない
一条と吉祥寺の攻撃が空振ったのを目の端で見ながら、『小通連』を伸ばして振り抜く。
その刃先が当たる瞬間、振り返った一条が空気弾を撃ったのがわかった。
「あ…」
吹き飛ばされる一条を確認する暇もなく、防御デバイスをとっさに発動する。
次の瞬間、とんでもない衝撃とともに視界がすごい勢いで回った。
外側がカチカチでも中身がシェイクされたらおしまいだぁ!
原作より粘る三高チーム。
たぶんプリンスが舐めプしなければ、連携の差でこんなもんだと思います。
幹比古と真昼さんの連携が弱いのも難点ですね…
あと達也さんも魔法無効化は強くても攻撃が弱いので、手がバレてれば魔法が無効化されても怯まず撃ち続けて近づけさせないのは十分可能だと思います。
まあお兄様スイッチが全力で入ってないのも原因ではあります。
次回で決着をつけたい…