四葉真夜と七草弘一の子供(非公式)ってハード過ぎない⁉︎   作:例示

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このパーティで毎年少なからぬ遠距離カップルが生まれる(原作)


ダンスパーティは九校戦唯一の男女攻防戦

当然のように十文字先輩が無双して優勝したモノリス決勝。

私の空気弾失神よりヤバいのでは? と心配になる吹き飛ばされ方をした相手選手だが、魔法治療があるのでいいのかもしれない。

そもそも魔法があるのに直接打撃で意識を奪うって危なすぎない? 

……死ななきゃ安いの価値観怖い。

そんな十文字先輩は表彰式で一高代表として総合優勝のトロフィーを受け取っていて、高校生離れした貫禄を見せつけていた。

私と深雪は新人戦と本戦の優勝メダルを貰ったけど、男子競技で優勝した私の方がギリギリ上の目立ち方してたかな。

そして、ホテルでの交流会。

私は市原先輩と共に、深雪のガードに努めていた。

 

「四葉さん、今回のご活躍は見事でした。日本の魔法界も安泰ですな」

「ありがとうございます。お褒めに与り光栄です」

 

私は大会スポンサー関連のお偉いさんや軍の高官にずっと挨拶されていて、それも相まってメディア関連の注目は私に集まらざるを得なかった。

深雪をどうにかして単独で映したそうにしていたけど、させないよ?

ダンスパーティの時間まで真面目な役職の人との会話を続けて、どうにか乗り切った。

深雪としても、私の横で笑顔で立ってればいいので楽だったはず。

 

「お疲れ様。深雪、真昼」

「お兄様! いえ、私はほとんど話はしていませんから」

「深雪を一人にするのは、猛獣の檻に兎を放つようなものですからね」

「そうだな。ありがとう」

 

達也の感謝を受け取りつつ、さりげなく一条の方へ足を向ける。

向こうもこちらに来ていたので、すぐに対面することになった。

 

「二日ぶりですね、一条さん」

「…ええ、身体の方は大丈夫でしたか?」

「防御自体は間に合っていましたから、怪我はありませんでしたよ。お気遣いありがとうございます」

 

うん、四葉式実戦訓練では銃創ぐらいは出来てたからね。

さすがに達也と違って元通りに治したけど、逆に死なない程度に厳しくなったのは……やっぱり四葉だね!

 

「司波さんと一緒に話をしていましたが、普段から仲が良いのですか?」

「ええ。深雪とは同じクラスですから、実習のペアはいつもお願いしています。達也さんは深雪のお兄さんですので、そちらとも仲良くさせていただいています」

「えっ…⁉︎ 司波、お前兄妹だったのか⁉︎」

「…今まで気づかなかったのか?」

 

達也が呆れた声で返す。

いやまあ……似てないというか、深雪が美人すぎるからね。

名字が同じだけと思っても不思議じゃないんじゃないかな。

 

「ふふっ……一条さんには、わたしとお兄様が兄妹に見えなかったのですね」

「えっ、いや、その……ハイ」

「……いつまでもここに固まっているのも邪魔だし、深雪、一条と踊ってきたらどうだ?」

 

一条が感激して深雪と共にダンスを始めるのを見送って、私と達也に一瞬無言の間が流れる。

周りを見ていると、ほのかの熱い視線が達也に注がれている。

それに、私にも少なからず視線が来ているようだ。

 

「では、達也さん。私はこれで」

「ああ。体調に気をつけてな」

 

少しの間一人で歩いていると、遠目にほのかが達也とダンスを踊っているのが見えた。

がんばって、ほのか。

心の中で応援を送っていると、深雪と一曲終えた一条がまたこちらに来た。

 

「もうよろしいのですか?」

「はい。次はリベンジをしてからにしようと思います」

 

あれ? 達也と直接戦ってはいないけど、そうなるんだ。

まあ仲良く? なったみたいでよかった。

 

「四葉さん、よろしければ踊りませんか?」

 

……え?

私?

なんで?

深雪のことが好きなんでしょ?

……ああ、まあそりゃあ深雪とだけ踊るわけにも行かないもんね。

びっくりした…

 

「はい、よろしくお願いします」

 

一条の手を取って、ホールの中心近くで踊る。

身長差のある私に配慮してくれたのか、ゆっくりなペースだ。

 

「昨日、試合結果を知った父から叱責と提案がありました」

「勝った私が言うのもどうかとは思いますが、高校のスポーツの勝敗ですからそこまで気にすることもないのでは?」

「いえ、そこではなく。十師族としての力を見せるような試合をしろということでした。四葉さんはきちんと勝ちながら派手な魔法を見せているのに、と」

 

ああ……それは気をつけてたからね。

深雪や達也より目立たないといけないし。

 

「それで、提案というのは?」

「……せっかくの縁ですから、四葉さんとお付き合いしたらどうか、と」

 

……えっ⁉︎

いやまあ、十師族だしそういう話になるのは分かるけど、本気?

 

「一条さんは深雪のことが気になっているのでは?」

「え⁉︎ いや、まあ、否定はしませんが……別に今すぐ将来を決めろという話ではありませんし、今後も交流を続けましょうという程度の話です。そのあたりは父も強制はしないそうなので」

「そうですか。私としても婚約などではないのであれば、断る理由もありません。連絡先を交換しますか?」

「はい。詳しい話は大会後に」

 

……ふぅ。

焦ったけどなんとかなった。

まあ、あれだけ活躍すればこんな話もあるよね。

四葉だからビビって直接は来ないと思ってたよ。

十師族なら仕方ないことかな。

あーびっくりした…

ダンス後に連絡先を交換して別れる。

ちょっと落ち着きたいな……と思っていると、スッとグラスが差し出された。

 

「お飲み物をお探しですか?」

「エリカ……ありがとうございます」

「一条と連絡先交換するなんてやるじゃない。婚約とかするの?」

 

チェシャ猫のような笑みを浮かべてからかってくるエリカ。

深雪と一条のダンスも見ていたから余計におもしろいのだろう。

うーん。でも深雪は興味ないし、一条は私にはあんまり興味ないから…

 

「どうでしょうか。今のところは友人から、という感じですし」

「真昼的にはタイプじゃないの?」

「顔も性格も良いとは思いますよ。でも他の女性を見ている男性にアプローチをしようとは思いませんね」

 

私の一条に対する感情はこれに尽きる。

正直イケメンでかっこいいけど! でも深雪ラブが出まくってるのにこっちからアタックするのはなんか違う気がする。

 

「まあそうよねー。私でも今の一条はこっちからお断りよ」

「見ている分にはおもしろいですけどね」

「あれ? 結構真昼も性格悪い?」

「四葉ですから」

 

ジョークに笑ってくれたエリカに飲み終えたグラスを返す。

少し緊張がほぐれたし、やっぱりエリカはよく見てくれてる。

そうして油断していたのがいけなかったのか。

気づいたら、十文字先輩が近くに来ていた。

 

「四葉、少しいいか?」

「? はい、構いませんが」

 

ホテルの中庭に連れ出され、中の喧騒が遠くなる。

まさか、十文字家からも婚約の話が⁉︎

どうせ後で断ると思うからいいけど、困っちゃうなー。

 

「身体の方は大丈夫か」

「ええ、怪我もありませんでしたから」

「そうか……単刀直入に聞く」

 

  四葉は今回の一連の妨害に関与しているのか

正に巌のような厳粛さで、十文字先輩は私にそう問い詰めた。




プリンス「深雪さん美しい……四葉さんとうまく付き合えって、どうしたらいいんだ…」
真昼「やっばい! 真面目な話だった!」

一条のことが一瞬で吹っ飛びました。
さすが十文字先輩……ファランクス並の打撃力ですね…
次回で九校戦編はラストにしたい!
本当は今回がラストだったはずなのにどうしてこうなった…
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