四葉真夜と七草弘一の子供(非公式)ってハード過ぎない⁉︎   作:例示

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真昼さん(の仕事スケジュール)はキツキツ


一日二十四時間じゃ足りないとはよく言うけど、増やした結果の地獄

次の日!

私ではなく光宣自身の魔法力で『誓約』が維持されていて、かつ問題がないことを確認した私は九島家の人達(+響子さん)に見送られて奈良を後にした。

ゆっくりしたいのは山々なのだけど、仕事が…

時間加速は研究所内でしか使えないから、対外的な会議とか色々入れると一日が三十時間ぐらいになってるんだよね……睡眠時間抜きで。

本当はもっと余裕もあるんだけど、この後雫の別荘に行くこととか、達也さんを研究所に招待したりとかを考えると時間は作っておきたい。

そのせいで私だけ八月が三十二日どころか五十六日ぐらいあるよ…

 

「お帰りなさいませ、お嬢様」

 

丁寧な言葉で研究所のお手伝いさんが迎えてくれたけど、既に仕事のタブレットを持っている。

…夏休みはどこ? ここ…?

七草先輩や双子と遊びたい、文弥とかとも会いたいし……あ、でも本家に行くと訓練になりそう…

 

「お嬢様、九重様へのお伺いを立てました。明後日であれば時間の都合をつけてくれるとのことです」

「論文コンペ用の実験機材にいくつか損傷があります。補修と強化をお願いします」

「基地祭ですが、こちらがタイムスケジュールになります。資材と警備に関しては例年通りですが、挨拶回りの方は確認して変更等あれば早めにお願いします」

「秋の学会提出用の論文一覧です。この後二十一時から検討会になります」

「全部確認するので、ひとまず置いてください」

 

ひえぇ……仕事が多すぎるよぉ……

まず、九重先生については『パレード』の術式の件で話をする必要がある。

うん、まあ……『精霊の眼』で研究のために術式を解析して使えるようにしちゃったんだよね。

研究所の中なら誤魔化せるんだけど、横浜侵攻の前には話をつけておきたい。

それから、論文コンペには個人で参加する。

これは別にコンペの規定で認められていることだから、私としては手加減せずに特別枠で出る。

どうせ発表順は回ってこないだろうけどね。

基地祭はここの研究所が元々首都防衛対空基地だったときの名残りで呼ばれているだけで、正式には研究所見学発表会。

研究所の新人確保と、地域の人たちとの融和のために格安で食品の屋台を並べるお祭り。

もちろんスパイなども来るので警備が大変になる。

最後に魔法学会の論文準備。

基礎理論研究だからややこしい上に間違うと大変なことになるので気が抜けない。

担当者はそれぞれいるんだけど、最終決定は私だから仕事量がエグい。

うーん……七草家と一条家は後で行こう! 時間がないというか、あっても気力が持たないよ!

本当に夏休みの宿題なくてよかった……いや、九校戦の時間があれば宿題やってもお釣りがくるな…

 

『後継者はいるのよね?』

 

いませんけど?

強いて言うなら私が後継者だったのを、四葉家の襲撃で強制引き継ぎさせられたからね!

いっそのこと深夜様を適当なボディに移して手伝ってもらうか…

 

『分かってると思うけど、絶対にそんなこと嫌よ』

 

そうだよね……

元実験体たちの教育が進めば、もうちょっと楽になると思うんだけど…

そうだ、呼んでみよ。

 

甜奈(No.17)遠夜(No.14)を呼んでください」

「かしこまりました」

 

数分後。

研究所内の作業服に着替えた二人がピシッと礼をしてやってきた。

甜奈は私の一つ上の女性で、黒髪ショートの美人さん。

遠夜は二つ上の男性で、茶髪で細マッチョの和風イケメン。

どっちも私より年上なんだけど、それを差し引いても()()調()()()()()()()()()私が小さいのがなんか納得いかない。

……まあいいか。ともかく、仕事を手伝ってもらう。

 

「甜奈は学会資料、遠夜は基地祭の確認をお願いします」

「「かしこまりました」」

 

ぴったり揃って返事をして、機械のような正確さで仕事を始める二人。

……やっぱり、ここは情操教育にはよくないのかもしれない。

かといって、四葉本家はもっとダメだし……

いっそのこと、雫の別荘に一緒に連れ出す?

いきなり社会に出すよりは、ある程度事情を知ってる人達で慣れさせた方が…

 

「真昼様、こちらはいかがしますか?」

「ああ、研究テーマの絞り込みですね。甜奈はどれが良いと思いますか?」

「真昼様のご意見を尊重します」

「……そ、そうですね、これとこれはまだ検証不足ですから、今回は見合わせましょう」

「はい。わかりました」

「真昼お嬢様、ご挨拶に伺いたいとの方のリストをまとめました」

「はい……あの、申し込まれた全員分ありますが、絞り込めませんか?」

「真昼お嬢様の意向が最重要ですので」

「……過去の寄付額と訪問数で並び替えておいてください」

「はい。了解しました」

 

……ホント、どうしようこの子達…

『私』がインストールされる前の私もこんな感じではあったんだけど、深夜様のコントローラーになればいいやの精神で研究員たちは推し進めてたんだよね。

でもさ、作るだけ作った中から最高性能を示した調整体を使って、他の調整体は護衛や戦闘用の手駒として使えればいいからって、情操教育サボりすぎじゃない⁉︎

四葉の戦闘員とかスターダストだってもうちょっとまともだよ?

こんな状態じゃ、学校とかに連れて行けないよ…

応答が明らかにおかしいもん。

そこさえなんとかなれば、実力はあるから護衛問題が解決するのに…

……まあ、魔法で自我を構築したらもっと大変なことになっちゃったけどね。

負の遺産の返済が大変すぎる…

 

「二人とも、雫の別荘へのお誘いに同行してもらいたいと思っているのですが、どうしたいですか?」

「「お嬢様がそうお望みなら、ご一緒します」」

「……そうではなく、自分の考えで答えてください」

「これが私の考えです」

「俺もそうです」

「……」

 

……うえーん!

なんでここの研究員は自我崩壊させちゃったの!

本当にどうしよう……どうにかなる? これ…

誰か助けて!




真昼さんの仕事の一日です。
同時に研究所の負の遺産も少しだけチラ見せ。
当たり前ですが、真昼さんが最終的に選ばれただけで候補に残った遺伝子組み合わせやその前の実験体はたくさんいます。
その中でまだ生き残っているのもいるので、なんとか外に出せるようにしたいと頑張っています。いるのですが……情緒が死んでいるのが大問題です。
その点だけでもなんとかなれば、ガーディアンになれる実力はあります。
……なんとかなれー‼︎
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