四葉真夜と七草弘一の子供(非公式)ってハード過ぎない⁉︎   作:例示

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真昼視点でお送り!


レリックがいっぱい

なんか『崩壊領域』を見せてから、二人の雰囲気が暗い。

微妙な空気になっちゃったけど、とりあえずレリック見れば気分も変わるんじゃないかな。

変わってほしいな……変わって!

 

「こちらがレリック保管庫です。今回は私がいるので必要ありませんが、この部屋は空間魔法でしか出入りできないので通常時は入る時と出る時、それぞれ別の鍵となる魔法具が必要になります」

 

()()()()()()()()最深部。

一番警備が厳重な部屋に二人を案内する。

そこは一見ただのタイル敷きの何もない部屋。

けれど、セキュリティカードとパスワードを入力すると床が迫り上がって、数十秒後には三段に分かれた棚が並ぶ資料室に変わる。

例えるなら、三階分の高さのある図書館の移動書架みたいな感じ?

図書館と違うのは棚が横ではなく上に動くので、階段とかコンサートホールのように段々になっていること。

そして、その棚の中には玉石混交のレリックが収められているということ。

 

「これが全部レリックなのか…」

「ええ。ただあまり実用性のないものが多いですけどね。魔法研究的には価値があるのですが」

「例えばどういうのがあるの?」

「相手に高価な紫水晶と認識させるガラス球とか、金を内部に保持しても見た目と重さが変わらない辰砂結晶とかですね」

「……それは、詐欺に使われていたのでは?」

「そういう逸話を調べて収集していたので」

 

深雪がちょっと怖い目で見るけど、本当に神話級のレリックなんてそうそう何個も集められない。

大体は実力はあるけど権威がない魔法師が、生活のために作ったような物が多い。

あとは神話の聖遺物の模造品とか。

科学に追いつかれてしまった物も多いし。

 

「これは炭を置くだけで火がつく火鉢ですね。それから手に持つと光るランプ。あっちは振ると刀の汚れやサビが落ちる鍔飾りです」

「今でも使えるのか?」

「モノによりますが、使えるのもありますよ。刻印型に分類されるものは呼び水として想子供給が必要ですが、魔法式が定着しているものもありますから」

 

今でも魔法式が生きてるのは……これでいいか。

中に入れた水が殺菌される水瓶。

表面に描かれた紋様によって、当たった光を紫外線に変えて内部に照射しているっぽい。

今となってはあんまり使い道がないけど、達也はかなり熱心に見ていた。

深雪は装飾品に興味があるみたいだけどね。

装飾品は偽物・誤認識系が多いんだよね…

ニセ宝石を本物と思わせるとか、人目を惹くとか。

 

「真昼、これは?」

「『美人鏡』、使うほどに美しくなると騙っていましたが、実際は含有しているヒ素が飛散・吸収されることで肌を白くするものです。催眠魔法で健康的に美しくなってると誤認識させるので、死ぬまで気づきません」

「…こっちのティアラは?」

「宝飾品の『美しさ』という概念を着けている本人にも拡張する魔法がかかっています。とある貴族に代々受け継がれていましたが、貴族間での争奪戦によって二桁に上る暗殺を引き起こした曰く付きです」

「もうちょっと怖くないのはないの⁉︎」

「宝飾品はだいたいこんなのばかりです」

 

大丈夫だよ。

まだ魔法師の心臓を抉り出して作った自白用の魔法具とか、数人分のDNAが検出された人革魔導書とか、魔法師の神経をまるまる一人分使って刻印魔法にしている琥珀の塊とか、見せられないものがいくらでもあるから。

美月が来たら倒れちゃうね。

 

「真昼、他に魔法式を保持しているモノは何があるんだ?」

「少々お待ちください」

 

部屋の中でしか使えないタブレット型端末を使って、レリックを検索する。

いくつかヒットしたのを一覧にして、そのまま達也に渡した。

深雪もそちらに行きたそうにしていたけれど、グロいのもあるので行かせるわけにはいかない。

 

「深雪、装飾品ではないですが、おもしろいものはありますよ。ほとんどおもちゃのようなものですが」

「おもちゃ?」

「はい。光にかざすと透過光の色が変わるガラス板や、音程と共に音色の変わる笛など」

 

それに興味を引かれたようで、いくつか手に取って見る深雪。

その後軽食も取りつつ、レリックを一通り見た二人はかなり満足してくれたみたい。

達也に関してはデータを持ち出せないことにかなり残念がっていたぐらいだし。

 

「ありがとう、とても貴重な経験だった」

「喜んでもらえてなによりです。最後に、いま実験中の試作CADを見てもらえますか? レリックの量産使用を考慮した研究なのですが」

「どういう物なんだ?」

「簡単に言えば、プラズマ砲です。魔法によってレールガンの小型化を実現したかったのですが、実体弾では反動問題があるのでプラズマ弾を撃ち出す方式になっています」

 

これも外にはまだ出せない研究だけど、達也には知らせておいた方がいいからね。

隠しておくと余計な疑惑を持たれちゃうし。

案内した先では、軽機関銃のような大型CADに電力供給や計測用のコードがスパゲッティのように繋がっていて、金髪に赤メッシュと青インナーというなんか目が痛くなるロングヘアの少女、夏雲(なつくも)が試射を行っていた。

……やべ、今日は大丈夫かな…

 

「…お姉様?」

「夏雲。お客様の前ですからお嬢様で。あと見学ですからそのまま実験を続けてください。後で相手はしますから」

「わかりました。約束ですよ」

 

よし! なんとか大丈夫だった!

わりと不安定な方の調整体だから暴走が不安だったけど、今日は安定しているみたい。

だから実験してるのかもしれないけど。

そんな彼女が撃ち出すプラズマは、銃口を動かしていないのに角度を変えて違う標的に当たる。

近距離であれば三叉に分裂してそれぞれ別標的を狙ったりと、なかなかいい感じだ。

 

「見ての通り、魔法自体は既存のプラズマ弾と変わりません。この研究で重要なのは『金属のプラズマ化』と『プラズマの移動』を別の魔法式に分割し、この内プラズマ化をレリックの魔法式で行い、全体の魔法力を小さく抑えることです」

「……これはもしかして、FAE理論を使っているのか?」

「はい。1msは人間には一瞬ですが、機械には十分扱える時間です。二つの魔法式の内、一つを機械的に発動できるならタイミングを合わせることもできます。今のところはCADの小型化と魔法式を保存できるレリックの低コスト量産化が課題ですが…」

 

可能ならペンダントぐらいに小型化できると携帯出来ていいよね。

起動式も達也に見てもらって、効率化について研究者も交えて議論した。

やっぱりシルバーの意見はすごくて、取り入れるべき部分がいくつもあった。

夏雲の視線が怖かったけど、後で構ってあげるから堪忍して!




ジェネリック『ブリオネイク』を作ってる真昼さん。
銃口で狙いをつける必要のないプラズマ砲って真昼さん向けですからね…
重い武器は振り回せないし素早く狙いもつけられないので…

これにて研究所編は終了!
次は生徒会選挙編です!
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