四葉真夜と七草弘一の子供(非公式)ってハード過ぎない⁉︎   作:例示

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日本のSPはニンジャ、米国は肉壁らしい…
後半は真由美視点です


護衛は見せるべきか隠すべきか

いよいよ選挙まで一週間を切って、校内にも緊張感が……なかった。

いや、私の周りはちょっと勧誘とかで騒がしかったけど、それだけ。

校内的にはあんまり普段と変わらない空気が流れていた。

 

「それでは、今日はこれで」

「は、はいっ! お疲れ様でした!」

 

まだまだ緊張が解けない旗見先輩と仕事を終えて帰る。

論文コンペを部で出るために、色々と手続きしないといけないのでそれ含めた作業でちょっと忙しかった。

生徒会の業務もあるしね。

深雪がいるから大丈夫だけど……いや、むしろ深雪がいるから私にいて欲しいのかな?

その辺りは来年からは達也にお任せしたい…

 

「真昼さん? 部活の方は終わったの?」

「はい。七草先輩は……一人ですか?」

「ええ、一緒に帰る?」

 

それに頷くと、なんか周りの空気が変わった気がした。

念の為、『精霊の眼』で見てみる。

……うわ、本当にファンクラブとかあるんだ。

すごい見られてる…

 

「? どうしたの?」

「いえ、なんでもないです。校門で護衛が待っているので一緒でもいいですか?」

「いいわよ。それなら急ぎましょう?」

 

たまたま今日の護衛が甜奈でよかった。

遠夜だったらトラブルになったかも。

最近やっと外に出せるようになったから、車じゃなくてこっちの方式に変えたばかりだったんだよね。

今は二人だけしかできないけど、ゆくゆくはできる人を増やしていきたいね。

 

「お嬢様。お疲れ様でした」

「ありがとう、甜奈。今日は七草先輩と一緒だからついてきて」

「はい。七草様、甘草甜奈と申します。よろしくおねがいします」

「ええ、よろしくね」

 

三人で駅まで歩く。

甜奈はファンクラブの視線に気づいてちょっと警戒状態だったけど、たぶん大丈夫……だと思うよ?

さすがにお姉様に近づくな! みたいなのは無いはず……ないよね?

 

「それにしても、四葉の護衛は近い年の人をつけるのね。かなり若いけど何歳なの?」

「今年で17歳になります」

「あれ? それだと高校は…」

「高校の勉強内容は自宅学習でやってますよ。他にも研究所の仕事を手伝って貰ってます。どちらかというと、四葉ではなく研究所の護衛を連れてきているので」

「ああ、そっちなのね。魔法研究所だし、そういう仕事なのかしら」

「そうですね。甜奈はあまり適性の偏りがないので助かっています」

「光栄です」

 

うん、かなり会話がスムーズになってる!

甜奈の成長にちょっと感動している私に対して、七草先輩はちょっと思案顔。

 

「研究の仕事をしているのに、護衛なの?」

「普段はテスター業務が主なので。とは言っても、最近ようやく護衛としてのレベルに達したのですが」

「はい。今でも訓練は欠かさず行っています」

「ふーん? だから車じゃなくて駅から帰るようになったのね」

「それは私の体力がついてきたのが理由です」

「そ、そうなの」

 

まだ体育には参加できないけど、これでも少しは身体も強くなってる。

というか四葉の戦闘訓練で強制的に鍛えられてるから、魔法を使っていても自然と体力がついた。

これでちょっとぐらいならぶつかっても骨が折れなくなったし!

そして、その戦闘訓練を研究所にフィードバックしているので護衛の二人の能力は確実に上がっている。

他の調整体にもやるかどうかは検討中。

『和音』シリーズならいいけど、他は性格的にちょっと……うん…慎重に考えよう。

そんな話をしていたら、すぐに駅に到着した。

そこには前にも会った名倉さん。

 

「四葉様、お嬢様と一緒でしたか」

「たまたま一緒になりまして。甜奈、こちらは七草先輩の護衛の名倉さん」

「甘草甜奈と申します。よろしくお願いします」

「お嬢様がお世話になりました。ありがとうございます」

「もったいないお言葉です。ありがとうございます」

 

うん、いいね!

初対面の人との会話、応対もできてるし。

やっぱり強制的にでも人と交流させたのがよかったのかもしれない。

研究所でもそういうプログラムを導入しようかな…

 

「それじゃあね、真昼さん」

「はい、また明日」

 

ぺこり、と私の横でお辞儀をする甜奈。

あとは護衛としての戦闘経験かな…

横浜事変前に仕上げておかないと。

 

            

 

真昼さんと別れてキャビネットに乗る。

考えるのは、今日初めて会った真昼さんの護衛。

四葉の次期当主なら、毎日車での送迎でも不思議ではないと思っていた。だから護衛をつけての登下校も普通のことだ。

問題があるとすれば、その人選。

彼女……甜奈さんと名乗ったその護衛からは、相当強い魔法力を感じた。

それこそ、いつも高度に制御している真昼さんより強いくらい。

そんな魔法力を持った護衛をつけられるのは、さすが四葉家だなと思っていた。

けれど、真昼さんはそれを否定した。

四葉家ではなく、研究所の護衛だと。

……なぜわざわざそんなことを?

研究所の仕事がメインとはいっても、四葉から派遣されている護衛ならそんなことは言わないはず。

彼女の振る舞いは護衛として完璧だった。

だからそこに嘘があるとは思わない。

ということは、本当に研究所が独自で持っている護衛ということになる。

そうなると逆に、あんなに高レベルの魔法師を持っていることが不自然になってくる。

……考えられるのは二つ。

一つは、何かしらの事情で欠陥のある魔法師、または調整体魔法師を雇っていること。

もう一つは、四葉の研究で魔法力を強化された魔法師であるということ。

どちらにしても、『訳あり』には違いない。

そう、名倉さんと同じように。

 

「はぁ…」

 

……嫌になっちゃうわね。

お父様には、四葉の護衛と伝えておきましょうか。

また変な企みをしそうだし…




はじめてのごえい!
甜奈と今回出ませんでしたが遠夜もだんだんと外に出るようになってます。
真昼さんはいつもドキドキしてますが…
さすがに名字無しだと色々疑われるので、外では適当な名前を名乗っています。

真由美さんからすると、いきなり出てきた十師族並みの魔法力を持つ魔法師なので警戒されるのは当たり前です。
しかも甜奈(No.17)は七草家の遺伝子も使われているので、そういう意味でも訳ありですね…
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