四葉真夜と七草弘一の子供(非公式)ってハード過ぎない⁉︎   作:例示

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今回は達也視点です!
真昼が別研究してて原作の流れの外にいるせいで、そろそろ本編の進みがわからなくなりそうなので…


暴走するのはだいたい兄弟姉妹の下の方

「司波くん、このコードなんだけど…」

「そこの記述はこちらの方が早いですよ」

「あっ、ホントだ! ありがとう!」

 

論文の学校提出が終わって一段落したとはいえ、作業はまだ残っている。

次はデモ用の機材や術式の準備に追われていて、多少の配慮はあるとはいえ勉強と並行で行うそれは、残りの日数に比べて短い時間で進めなければならないのであった。

そのためというべきか、学校という特性だからというべきか。

使える人は全て使う勢いで、準備に大量に生徒が動員されていた。

 

「姉さん、こっちは組み終わったよ」

「そう? じゃあ五十里くんに次は聞いてもらえる?」

「うん」

 

平川先輩の妹の千秋もその流れで動員されており、他の一年生に比べれば的確にハード調整を進めていた。

 

「妹さんはハード分野が得意なんですね」

「うん、私がソフト中心だからかな。司波くんはどっちも得意そうだけど」

「自分もソフトがメインですから。ハードはそこまでですよ」

「そうなの? 九校戦ではすごいハードを使ってきたからてっきり…」

「アイデアと中のソフトだけ用意して、ハードそのものは知り合いの工房に頼んだんです。自分であのレベルのハードを一から製造する能力はありませんよ」

 

飛行デバイスについても、テスト機や想子自動吸引スキームは牛山さんの技術力がなければできなかった。

設計は多少できるが、自己完結できるほどではない。

そんな会話をしながら作業を進めていると、演習林に轟音と共に雷が落ちた。

普段なら驚く生徒もいるが、今日だけで10回以上落ちているのでもう慣れてしまっている。

それとともに、警備部の生徒の悲鳴も聞こえた。

 

「すごいね……真昼さんって、魔法力は本当に底なしなんだね」

「体力の方が先になくなるのは確かですね。今日使った魔法は見た目には派手ですが、そこまで威力がないので魔法力の消耗も少ないでしょう」

 

今日は土曜日のため、午後は警備部の生徒の訓練が行われていた。

その相手役として、会頭から真昼が呼ばれたらしい。

理由としては、多種多様な魔法を実戦レベルで使えるため経験を積むのに最適だから、ということだそうだ。

さらに術式を事前公開、という条件付きながら精神干渉系魔法も解禁されたため、幻術や化生体、同士討ちを誘発するなど色々なパターンで参加した生徒は打ちのめされていた。

さっきの雷も、だんだんと魔法で電荷を蓄積した結果だ。

即効性はないものの、規模に対して一定時間内の魔法力が少ないため感知されにくい。

 

「真昼さんも論文書きながらなのに……すごいよね」

「あちらは研究所の協力を得られますから同列には語れません。それに横浜開催ということも考えるとこちらの方が有利かと思います」

「確かに、どちらかといえば基礎研究寄りだよね。旗見さんはかわいそうだけどがんばってほしいな…」

 

遠い目で空を見上げる平川先輩。

今日も授業が終わり次第昼食も食べずに研究所に向かった旗見先輩は、当初は周りからの当たりが強かった。

ほぼ廃部寸前の部活に入っているだけの二科生が、入試首席で将来的に部活連会頭になる人材を特に努力もせずに手に入れた。

しかも他の部との兼部もしないどころか、持ち込んだ論文で部の成果を作ろうとしている。

明らかに唯一の部員である旗見先輩のメリットが大き過ぎ、どうやって四葉に取り入ったのかと陰口を叩かれていた。

だがその後、七草会長の公約への反対運動や勧誘を高圧的に追い払ったこと、そしてテーマが今回の会場にはあまり合っていないことから徐々に見方が変わっていった。

それは『図書管理部ではなく、四葉真昼が部活連としての権力を得るために部活を利用した』ということ。

実際、真昼は部活連に要請されて入ったので事実に近いのだが、それがいつのまにか『四葉が一高を征服するため』という変な話にすり替わってしまっていた。

ありあわせであろうと、とにかく実績を持つ部長として部活連に君臨するなら廃部寸前の方が都合がいい。

しかし誰でも、今まで自分が部で積み重ねてきた実績を飛び越えて新人にトップに立たれるのは素直に喜べないものだ。

旗見先輩は一転して、四葉の被害者として皆から憐れみの目で見られるようになってしまった。

真昼が護衛を校内に入れているのも、余計にその噂に拍車をかけている。

もし旗見先輩が機密を漏らしたら処分するためだとまで大真面目に言っている先輩もいた。

結果として、図書管理部は追加の部員も入らなければ妨害も受けないという腫れ物扱いを受けていた。

 

「司波くんは真昼さんのエンジニアしてたんだよね。真昼さんのエンジニアとしての能力は実際のところどうなの?」

「ソフトの調整は自分でできるようですね。一般的な魔工技師と同等レベルの能力はあると思います。ただそれ以外については基本的に魔法大学生レベル相応です。真昼は基本的に魔法理論に詳しいだけなので、ソフトやハードの設計などの工学分野は専門外です」

「意外……でもないか。魔法研究者だって全員がエンジニアってわけじゃないもんね。特に真昼さんなら他の人に頼めばいいんだし」

「そうかもしれませんね……バグの修正、終わりました」

「相変わらず早いね。それじゃあ次を…」

 

平川先輩は善良なのもあるが、俺の九校戦での活躍を高く買っているようでかなり積極的に話しかけてきていた。

そのせいで若干妹の方には睨まれているのだが…

世間話は適当に流すにしても、技術的な話に関しては真面目に回答せざるを得ない。

市原先輩や五十里先輩もそれぞれ忙しいので、結果として二人で作業する時間が長くなっていた。

作業は進むものの、別の問題も発生しつつあった。

 

「……お兄様、お疲れ様でした」

「深雪、待っていたのか」

「ええ、()()()()()()()()()お話しされていたようで」

「技術的な話がほとんどだぞ」

()()()()ということは、そうでない話もあったということでしょうか? 詳しくお話いただけますよね? お兄様」

 

冷気が漏れる寸前の笑顔で俺を見上げる深雪。

思っているようなことは絶対にないのだが、どうすれば機嫌をなおしてもらえるのか……

コンペ準備より難しいのは確かだった。




平川妹闇堕ち回避!
まあ原因となる出来事が起きてませんしね…

片手間に警備部生徒をいじめる真昼さん。
部活練に入るなら義務を果たせ! と連れてこられました。
たぶん克人さんは恨まれてますw

旗見先輩への評価は手のひらドリル。
だいたい部活勧誘を魔法力ブッパで追い払ってた後から『四葉のために生贄にされたかわいそうな娘』扱いされてます。
本人はラブコメ中なのであんまり気づいてませんが…

兄姉が仲良くて嫉妬する妹ズ。
まーた深雪さんが凍らせてるよ…
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