四葉真夜と七草弘一の子供(非公式)ってハード過ぎない⁉︎ 作:例示
「お待ちしておりました、真昼さま」
「葉山さん、お待たせしてすみませんでした」
「いえ、お話は伺っておりましたから」
週末。私は急遽巻き込まれた部活連の訓練で、存分に生徒を叩きのめしてから四葉本家に向かった。
部活連に入るなら協力しろと言われたら仕方ないよね…
そんなわけで、本来なら授業が終わってすぐに向かうはずだった予定は変更になってしまい、夕食前ギリギリのタイミングになってしまった。
普段なら着替えてから向かうのだけど、それより早く来て欲しいということで本家で着替える。
……なんかめちゃくちゃレースとかついてるドレスなんだけど?
あれ? これ室内着で合ってる?
これから夕食なんだけど汚さないように食べるの大変だよ?
え? それも教育の一貫? そっかぁ……
「お待たせしました」
「あら、似合ってるわ真昼さん。さ、こちらに座って?」
真夜様が上機嫌で隣の席を勧めてくる。
うーん、やっぱり趣味じゃないのかな?
なんとなく真夜様の服も似てるし……スタイルは全然違うけど。
私はともかく、深雪も将来的にあんなナイスバディになるのかな?
いや、どちらかというと亜夜子の方が似てるか…
ほぼ実子の私や深雪より似るって、本当に遺伝って不思議だね…
「そうそう、ガーディアンの件なのですけど。真昼さんの方で戦力を整えてくれるなら都合はつけられますわ」
「そうなのですか?」
「ええ、『桜』シリーズの子で、すこし戦闘力には不安が残るのですけどよく仕えてくれると思うわ。歳も一つ下ですから来年一高に入学させましょう」
「ありがとうございます」
よかった……かな?
なんか監視目的が強い気もするけど、でも四葉の護衛を堂々と校内に入れられるのはいいよね。
あ……でも今教育中の『綾目』シリーズはどうしようか……いや、別に護衛は一人だけって決まってるわけじゃないし。
深雪も勝成さんもガーディアン二人連れてるもんね、大丈夫!
「今週末は月曜日の朝までいるのでしょう?」
「ええ。来週以降は論文コンペの準備で忙しくなると思いますので」
「そうね。その件なのだけど、やはり大亜連合が侵攻してくる可能性が高いわ。どうせ発表は中止になるのだし、当日は研究所にいたらどうかしら」
真夜様がちょっと心配そうにそう言う。
うーん、それは考えたんだけど…
「相手は私の動向を注視していますから、あからさまな動きは逆効果になるかと……事前に工作部隊を片付けることも考えましたが、所詮は斥候部隊です。大損害を与えない限り今回は手を引いたとしても、また何度も侵攻を企てるでしょう」
「そうねぇ……確かに、三年前の沖縄から懲りていない相手ですからね」
そしてその時に私がうまく対応できるかはわからない。
だからまだ予測が立つ範囲内で大亜連合には動いてほしい。
「先日の戦闘もその仕込みかしら?」
「はい。挑発込みでわざと逃したのですから、面子のためにも必ず私に復讐してくるはずです。大亜連合にはこの機会にしばらく動けないほど弱体化してもらいます」
「……そう、まあきちんと準備しているのならいいわ。貴女の好きにしなさい」
「ありがとうございます」
「…ああ、そういえば白川さんがお風呂で準備しているそうよ」
…え?
「最近の真昼さんを見て、色々と揃えていたみたいだから……ゆっくりくつろぐといいわよ」
「いえ、それほど…」
「今日真昼さんが来ると聞いて、白川さんたってのお願いですし……当主として、部下のお願いは聞き入れませんとね。真昼さん、白川さんの指示に従いなさい」
ええ……
ちょっと気合い入ってる白川夫人のお手入れ大変なんだけど…
「御当主様。準備が整いました」
「そう。では真昼さん、寝室で待っているわね」
その後、白川夫人の謎の凄テクでなんかすごいツヤツヤになった私は、真夜様の抱き枕になって寝た。
なお用意されたパジャマはなぜかめちゃくちゃふわふわだった。
次の日、またみっちりツヤツヤに整えられた私は、四葉家に来た時の仕事として研究施設で失われた四葉の魔法をコード化してデータベースに追加、見込みのある魔法師の前で実演するいつもの作業をしていた。
地道な作業だけど、分家で次期当主としては候補になれなかった同世代が働いていたりするので、仲良くなっておいて悪いことはない。
真夜様世代と仲良くなるのも大事だけど、長い目で見れば同世代の方も無下にはできない。
あとは実働部隊ともね。
真夜様も次期当主としての実績を積むために人心把握はしろって言ってたし、できるかぎり名前を覚えたり力を見せつけたりしている。
「真昼さま。真夜様から昼食後は分家との会議に出てほしいとのことです」
「了解しました。内容は聞いていますか?」
「相模野の研究所についてと聞いております」
定期報告はしてるんだけどね…
やっぱりもっと情報がほしいとかなのかな…
「真昼さま。単刀直入に申し上げますと、相模野研究所に四葉の研究員を派遣して研究内容を共有したいのです」
「研究内容の共有ですか…」
「そうですな。真昼さまを確保した時に一応研究所にも攻め込みましたが、表の研究所以外には侵入できませんでした。いったんは真昼さまに管理をお願いしておりましたが、そろそろ組織も把握できたでしょうし本家の研究機関と協力度を上げて行きたいのです」
あー、そういう話になっちゃうか…
どうしよ。正直あんまり研究所の闇部分は流出させたくないんだよね。
たとえ四葉であっても……いや、むしろ既に力を持っているからこそ、なるべくなら今のままにしておきたい。
研究所の技術は文字通り異次元、次世代のものだからね。
「研究所に四葉の人員を入れるにしても、時期が問題です。今は大亜連合が探り回ってますから、あまり刺激したくありません」
「ではその後であればよろしいですかな」
「外国に限らず、監視の目が緩んだタイミングが良いかと思います。世間的にはまだ相模野の研究所はクリーンなイメージを保っていますから」
「ふふふ、それを真昼さんが言うのもおかしい気はするけれど……そうね、研究所に人を入れるのは既定路線としても時期は考えましょうか」
「御当主様がおっしゃるのであれば」
真夜様の一声で、なんとかすぐに四葉の研究所化することは避けられた。
でも真夜様も研究所の中身に興味津々なんだよね…
調整体がガーディアン目的で量産されないように、技術流出は特に注意しないとね。
本家でツヤツヤした後にピリピリ会議でシナシナになる真昼さん。
結果的にはちょっと回復して学校に帰ってきます。
そろそろ関本先輩来るか…?