四葉真夜と七草弘一の子供(非公式)ってハード過ぎない⁉︎   作:例示

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発表回になります!


発表はいつでも緊張する

午後も各校の発表を見ていって、とうとう一高の発表順になった。

やっぱり核融合はテーマとしてインパクトあるよね。

断続的核融合の実験機を見ながら、戦闘に備える。

発表が終わって、三高が発表前に始まるはず……

 

「それでは、次に三高の発表です」

 

……あれ?

なんか普通に進んでるんだけど?

もしもし大亜連合さん? まだ準備に時間がかかる感じですか?

そんな感じでちょっと集中しきれず話半分に聞いていた三高の発表も終わり、とうとう私たちの番に。

あれー? と思いつつも、席を立って準備を始める。

 

「がんばってください!」

「ええ、ありがとうございます」

 

光宣の応援を受けて壇上に立つ。

機材は甜奈と遠夜が準備してくれたので、最後に旗見先輩と軽く確認した後に発表を始めた。

 

「私たちが魔法の発動に使用する道具、一般に法機と呼ばれる補助具は歴史的に様々な形態を取りつつ進化してきました」

 

スライドで簡単に魔法史を示しつつ、使用されてきた法機の画像を出す。

そして初期のCADに進んだところで次のスライドへ。

 

「現代では魔法発動速度と使用可能魔法数を重視し、電子データとして魔法を圧縮保存したCADが一般的になりました。そして、その形態は大きく二つに分類されます。一つは魔法ストレージとしての機能を突き詰めた汎用型CAD、もう一つは演算補助機能を突き詰めた特化型CADです」

 

甜奈と遠夜がそれぞれ汎用型と特化型のCADを装着しているところを見せ、画面はそこをズームする。

 

「状況に合わせた汎用性を取るか、得意魔法を突き詰めた特化型かという違いはありますが、どちらも格納する魔法を効率化するのが重要である点は変わりません。この点に関して近年の発展は大きく、魔法式構築に必要な想子量や展開速度の改善はこのグラフが示す通りであり、そのため魔法発動に必要な適性のハードルは下がり続けています」

 

研究所で撮影した昔のCADと現在のCADの比較動画と解析結果を再生する。

 

「しかしながら、この効率化は機材の進化と魔法の単機能化によるものが大きく、魔法式そのものの改善は特に重要度の高い魔法以外はあまり行われていませんでした。そのため工程数の少ない戦闘用魔法については高効率で使用できる一方、多工程・多系統複合の魔法についてはCADの性能を上げるというハード面での場当たり的な対処になっているのが現状です」

 

旗見先輩に指示して機材を壇上に提示する。

機材というか、標的というかだけど。

甜奈がCADでその標的、金属と炭と硫酸が入ったガラスケースに魔法を作用させると、中で一瞬プラズマ化して中央で再結晶化していく。

 

「今使用している魔法はマイクロチップレーザーを作成する魔法です。現在は一般的になったフォトニック結晶と超伝導LEDを使用する発振機ですが、魔法を使用すればこのように短時間で高精度な部品製造が可能です」

 

話している間にできた部品に電気を流すと、的の鋼鉄を焼き切るぐらいの高出力レーザーが出力された。

ちょっとざわめく会場。

 

「この魔法に必要な段階は三段階。まず原材料のプラズマ化、次に適切な化合物の生成、そして単結晶と回路の生成です。そのためには放出・吸収・収束・移動と多数かつ多種類の工程が必要になります。これを全て満たせる魔法師は貴重であり、魔法を分割すると部品精度に影響を与えるため採算性の悪化をもたらします。そこで今回の研究では、魔法式の特性と結果に着目することで、同等の効果を発揮しつつ系統と工程数の削減を行う方法を汎用的にまとめました」

 

この言葉に、特に魔法大学や魔法産業関係者が驚きの声を上げていた。

スライドが切り替わり、今回の魔法の起動式の簡易フローチャートを示す。

 

【挿絵表示】

 

 

「今回の魔法を例とすると、四系統の魔法を振動系統一つにまとめることが可能です。改善された魔法では、最初のチャンバーで原材料をプラズマ化する温度まで加熱します。この初期加熱は魔法でも機械でも構いません。プラズマ化された物質は魔法によって温度を適切に維持しつつ、目的である化合物が生成された場合半周期で定義した振動魔法で第二チャンバーへ移されます。第二チャンバーでは指定位置に化合物を配置しつつ『魔法式に記載しない限り温度変化と共に気体の密度が変化する』魔法式の特性を利用し、温度によって密度を調整しながら単結晶化を行います。この魔法には高精度の観測が必要ですが、系統をまとめたために特化型CADシステムが使用可能です。照準補助システムとして外部の観測装置を接続することは既に実用化済みの技術であるため、このような魔法系統の変更による魔法式改良は応用の幅が広い技術であると考えます」

 

製造モデルの機械を今度は遠夜が動かして、連続的に部品が製造されていく。

それに感心の声が上がるのを聞きながら、最後のスライドを出して説明を続ける。

 

「こちらが今回まとめた各魔法系統の関係図になります。詳細は今後研究所で発行する論文に述べますが、基本的に振動系統が統合先としては汎用性があり、特に基本的な物体の移動に必要な『加速・移動・減速・停止』の四工程を『半周期振動』という概念で一工程に削減できることが大きな利点です。この研究を進めることで、産業分野における魔法の活用がより進むと信じています。ご清聴ありがとうございました」

 

最後に皆で礼をすると、会場から大きな拍手が返ってきた。

ふう……やりきった……

いや、これからも大変だから!

そう気合いを入れ直した途端、ようやく監視していた入り口に敵が入ってきた。

バレないように時間加速を使用して、敵の位置や武器を把握する。

そして、作戦計画も。

……なるほど、アンティナイトを壁越しに発動して無力化。同時に突入してハイパワーライフルによる殺害。

さらに心拍計と連動して全滅時にはそのままここに直撃する巡航ミサイルか…

確かに時間加速が使えなければ、無傷じゃすまなかったかもね。

 

…0.1秒経過。

上空の巡航ミサイルが存在する領域に『瞬時崩壊』を発動。全弾爆破する。

 

0.2秒経過。

壁向こうのアンティナイトを、指ごと『流星群』で破壊する。

 

0.3秒経過。

ライフルの機関部のみを狙撃して破壊する。

 

0.4秒経過。

兵士の四肢を撃ち抜いて完全に無力化する。

 

0.5秒経過。

時間加速終了。

 

「「「「ぐああぁぁ‼︎⁉︎」」」」

「⁉︎ な、なんだ⁉︎」

 

現実の時間に戻ると、一瞬で無力化された兵士の叫びと遠くで聞こえる爆発音。

それに驚いた皆が困惑してざわめいていた。

 

「え? ……え?」

「旗見先輩、ひとまず一高の皆と合流しましょう」

「は、はい」

 

まだ状況がわかってない先輩を促す。

その間も追撃が無いかはしっかり見張っているけどね!

最初の襲撃部隊とミサイルが無力化された敵は、慌てながらも別のミサイルを発射したみたいだ。

また、複数の入り口から堂々と大部隊でここを目指している。

 

「真昼、何があった」

 

達也にそう聞かれたけど、周りの人達も聞いてる中で説明できない。

……そうだ。

 

「まだ詳しくはわかりませんが……すみません、手を貸して頂けますか?」

 

壇上から降りるために達也に支えてもらう。

その時に、四葉家で仕込まれた『魔法の照準情報を想子パターンで伝える』方法で倒した敵の位置とミサイル発射位置、侵入者の交戦場所を伝える。

 

「…! そうか、まずは情報を得ないとな」

「私は四葉家として、警備隊と協力しつつ会場の外を見回ります」

「わかった。皆には伝えておく」

「甜奈、遠夜。一緒に来なさい」

「「かしこまりました」」

 

二人と共に部屋の外に出ると、素早くミサイルを迎撃する。

第二波だからもしかしたら他に対処できる人…十文字先輩とかがいるかもしれないけど、念の為だ。

……さて、戦争が始まるよ。




とうとう始まる侵攻。
そしてお兄様の銃弾掴みはカット。
あのやべー速度の手の動きは魔法じゃないのか…?
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