四葉真夜と七草弘一の子供(非公式)ってハード過ぎない⁉︎ 作:例示
「光宣さん、どうしますか?」
「どう…とは?」
困惑している様子の光宣。
それは状況への不安というより、単純に何をしていいのかわからないように見える。
「私はこれから義勇軍として、周辺の敵を殲滅しつつ魔法協会に向かおうと思っています。途中で他の勢力と合流しつつなのでまっすぐに、とはいきませんが……」
私としては一条と合流していきたいと思っている。
原作でも単身敵陣を突破して、幻術を強引に突破するとか無茶をしてるからね。
他は十分過ぎるほどの戦力持ってるし…
「他の方と避難されるなら地下通路へ、遠夜と一緒なら七草先輩についていってください。七草先輩には響子さんも後ほど合流すると思いますから、どちらでも構いませんが」
「そうですね……」
さすがにこんな事態は初めてのようで、考え込む光宣。
けれど、そこはやはり十師族というべきか。すぐに結論を出した。
「僕は真昼さんと一緒に行きたいです。CADも持ってきていますし体調も問題ないですから」
「……わかっていますか? 私はこれから人を殺すのですよ? 一緒に行動するということは…」
「敵を、でしょう? それは十師族として産まれた者の義務ですから。それに、僕はどんな形でも役に立てることが嬉しいんです」
こんなときでも純粋な笑顔を浮かべる光宣。
私としてはあんまり共感できない考えだけど、戦力としては頼もしい。
「では、これからは私の指示に従ってください。基本的には甜奈を前衛に進みます。甜奈、私と光宣さんを護衛しなさい」
「かしこまりました」
「光宣さん、遠距離から致死性の攻撃はできますか?」
「『スパーク』でいいですか?」
「十分です。行きましょう」
この後のことも考えると、なるべくなら魔法力を温存したい。
そう考えて攻撃を任せてみたけど、思ったより光宣はすごかった。
すごいというか、容赦がないというか。実戦経験がないので隙だらけではあるのだけど、それは甜奈がガードしているので問題なし。
むしろ護衛されることに慣れている分、私より堂々としている。
そしてまるで無機物の標的を倒すように、無慈悲に魔法で敵兵の命を刈り取っている。
恐怖も気負いもなく、淡々と。
「これで終わりましたか?」
「ええ、周辺にはいません。敵は南……魔法協会支部近くの港から機動兵器を揚陸しているようです。また、それに呼応してゲリラも蜂起しています」
「ゲリラはどの程度浸透していますか?」
「範囲は広いですが、軽装備ですね。注意するべきはやはり揚陸された主力部隊であると思います」
甜奈のガードがあるから、私も安心して『精霊の眼』が使える。
一応距離の近い私の研究所もゲリラの攻撃を受けてはいるが、普通に警備が撃退しているようだ。
まあ横浜港からは流石に距離があるしね。
戦力的にはこちらに主力を当てるのがベストだろうし、当然かな。
そうして状況を確認しながら、会場周辺の敵を掃討しながら南へ進む。
そして大型車両専用駐車場にたどり着くと、特に激しい交戦音がしていた。
「味方がいるようですね。私が敵を一掃します」
一言告げて『流星群』を発動する。
すでに日が沈みかけて薄暗くなっている空が、一足早く星空に染まる。
そこから降り注ぐ光のシャワーが、遮蔽物ごと敵を貫く。
数秒の後、そこには『敵だったもの』が散乱していた。
「……四葉さんか?」
「一条さん、ご無事でしたか」
三高のバス方向からの声に応える。
一条は意外そうな感じでこちらに駆け寄ってきたが、他の三高生は今の惨劇に目を背けている。
まともなのは吉祥寺くらいかな。
「どうしてここに…」
「会場周辺の敵を掃討していたらこちらに。周辺の安全を確保したら義勇軍として魔法協会方面へ向かおうと思っています」
「そうですか。そちらの方は?」
「九島光宣です。義勇軍として真昼さんと一緒に行動しています」
「光宣さんは私たちの一つ下ですが、魔法力や戦闘能力は九島家の名に恥じないものです。ここまでの戦闘でも十分その実力は見せてもらいました」
「そうでしたか。一条将輝だ。光宣くん、君の決断に感謝する」
「いえ、十師族として当然のことですから」
紹介が終わったところで、周辺の警戒をしていた吉祥寺も合流した。
バスのタイヤはやっぱりやられてしまったみたいだけど、あと少しで交換が終わりそうだ。
「将輝、とりあえずもう周辺に敵はいないみたいだよ」
「そうか。援軍が来ないうちに出発できるといいが…」
「敵の主力は魔法協会に集中しています。こちらへは側面確保の部隊とゲリラしか向けられていませんから、来たとしても少数の部隊かと」
「敵の情報がわかるのか…⁉︎」
「ええ。サイコメトリー系の能力と思っていただければ。隙が大きいので、使う際は甜奈に守ってもらう必要がありますが」
『精霊の眼』のことは説明がややこしいので、そう言ってごまかす。
重要なのは相手のことがわかるってことで、その方法は重要じゃないからね。
「敵の総兵力と目的は?」
「総兵力は二千から三千人ほど。事前に潜伏したゲリラが陽動として後方撹乱と人質の確保をした上で、港湾内の偽装揚陸艦4隻に搭載された機動部隊が侵攻する予定です。目的は魔法戦力の漸減と魔法協会に保存されている現代魔法の研究データです」
ゲリラはそんなに多くないけど、機甲戦力が多い。
会場に降ってきたミサイルも歩兵が使えるような小型のものじゃなくて、艦載の大型ミサイルだったしね。
私に対する殺意を感じるよ。
「つまり敵は魔法協会周辺にしか展開していない?」
「主力部隊はそうです。小規模なゲリラは広範囲で活動していますが…」
「いや、それが分かれば十分です。情報提供、感謝する」
たぶん三高の皆が避難できるかの確証が欲しかったんだろうね。
それを確認できた一条は、吉祥寺としばらく話した後で三高の皆が乗り込んだバスを見送った。
「……では、行こうか」
「国防軍は保土ヶ谷から南東へ向かっています。地形を考えると野毛山か久保山に本陣を置くと思われます。また魔法協会も義勇軍を編成して自衛行動に入っています。敵の目的から避難民を人質に取ることが考えられるので、桜木町駅のシェルターを経由しつつ幹線道路沿いに魔法協会へ進みましょう」
「わかった。俺が前に出ます。甘草さんは四葉さんと光宣くんの護衛を頼む」
「甜奈、一条さんの指示にも従ってください。一条さん、機甲部隊に対しての攻撃はお任せします。光宣さん、歩兵の小部隊に対する攻撃を引き続きお願いします。大部隊が来た場合は私が殲滅します」
さあ、どんどん敵を倒すよ!
……これ私いらないぐらい過剰戦力なんじゃ?
実質戦略級が三人みたいなものなので確実に過剰戦力です()
しかもシェルターで戦力を補充する気満々…
敵も原作より増えていますが、焼け石に水かな…