ガンダムビルド艦隊これくしょんナビ少女   作:星龜

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ブラッドウイングの最期④


 

なっ…何だ、あれは…!?

と、海獣に変化したロメを見上げるしかない深海。

 

如何に深海といえども、海獣にはかなわない…。

 

 

ななななな

何ですか、あれぇーっ!?

と、レ級にしがみつく電。

 

何だありゃ…!?

あんなのありかっ!?

と、レ級も海獣を見て驚愕していた…。

 

 

冷静なのは、未来から来た(カイ)達だけ…。

 

 

ロメが変化した三首海蛇の海獣は市街地に向かう。

 

「社長様!!

あのままでは…!!」

と言う桜。

 

「千代!!

プラフスキーフィールドだ!!

と叫ぶ(カイ)

 

「了解!!」

と、千代は懐から

直径5センチほどの球体

を取り出し、それを空に向かって投げた。

 

「何をするつもりだ?」

と、普段の姿に戻った深海が(カイ)に訊く。

 

「もちろん、あの海獣を倒すんです!!」

と言う(カイ)

 

「どうやって倒す!?」

と訊く深海に

 

ガンプラを使うんです!!

と答える(カイ)

 

「な…なんだと…?」

と、首をかしげる深海。

 

「プラフスキーフィールド、展開完了!!」

と報せる千代。

 

「社長様!!

ここは私にお任せを!!」

と志願する桜。

 

「頼む!!」

と、(カイ)に言われた桜は市街地に向かって走る。

 

「おい、いいのか!?

あの女、まさか、刀一本であの怪物に斬り込むつもりか!?」

と驚く深海に

 

「半分は当たりですよ。」

と、あっさり答える(カイ)―。

 

 

突如現れた三首海蛇の海獣に、市街地は大パニックになっていた。

 

逃げ惑う人々を横目に、桜は三首海蛇の海獣に向かって走る。

 

そして、桜は懐からガンダムバルバトス桜花を取り出し

バルバトス・ダブルファイト!!

と叫んで、ガンダムバルバトス桜花を空に向かって投げた。

 

すると

ガンダムバルバトス桜花はプラフスキー粒子を吸収し、巨大化

していった―!!

 

桜の周囲には、ガンプラの操縦スペースが出現し、球状操縦桿を握り

「桜月 至!!

ガンダムバルバトス桜花、参ります!!」

と叫ぶ―。

 

 

三首海蛇の海獣の前に立ちはだかる、全高18メートルにまで巨大化したガンダムバルバトス桜花。

 

逃げ惑っていた市民達も、突如出現したガンダムバルバトス桜花を見て、足を止めていた―。

 

 

さすがの深海も、巨大化したガンダムバルバトス桜花を見て仰天していた。

 

「おいッ!!

何だ、あれはッ!?」

と、(カイ)に詰め寄る深海。

 

プラフスキー粒子でガンプラを巨大化させた

んです。」

と、冷静に答える(カイ)

 

巨大な海獣に、巨大化するガンプラ…。

 

未来の世界観に、さすがの深海も理解が追いつかない…。

 

 

「行け!!」

と、操縦桿を動かす桜。

 

すると、ガンダムバルバトス桜花は太刀を構えて、三首海蛇の海獣に斬りかかる。

 

三首海蛇の海獣は、3つの口から水流を吐く。

 

水流の強さは、ガンダムバルバトス桜花の突進を止めるほどだった。

 

だが、ダメージは微々たるものだ。

 

ガンダムバルバトス桜花はジャンプすると、三首海蛇の海獣の背後に着地する。

 

そして、振り返って太刀を振るい、三首海蛇の海獣の中央の首を斬り落とした。

 

三首海蛇の海獣の咆哮とともに、斬り落とされた中央の首の傷口からは、青とも緑ともつかない色の血が、噴水のように噴き出す。

 

続いて、右の首を斬り落とし…

 

最後に左の首を斬り落とすガンダムバルバトス桜花。

 

全ての首を斬り落とされた三首海蛇の海獣は、紫色の粒子となって消滅した…。

 

 

ガンダムバルバトス桜花の勝利に、市民達は大歓声をあげた―。

 

 

「やったよ☆

桜が海獣をやっつけたよ☆」

と喜ぶ千代。

 

「これで一件落着かな。」

と言う(カイ)

 

「社長。

プラフスキーフィールドを強制解除する時の

プラフスキーバースト

が発生するよ。」

と言う千代。

 

「うん。

可能な限り、詳しい状況の記録を頼む。」

と言う(カイ)

 

「何だ?

その

プラフスキーバースト

とは?」

と訊く深海。

 

プラフスキーフィールドを強制解除する時に発生する、プラフスキー粒子の暴走

です。」

と言う(カイ)

 

「その、プラフスキーバーストが起きると、どうなるんだ?」

と訊く深海に

 

今から1時間前までの記憶が消えてしまう

んです。」

と言う(カイ)

 

「記憶が消えるだと!?」

と驚く深海に

 

「はい。

ただ

プラフスキーバーストは、どういうわけか、海娘には効かない

ので、1時間前までの出来事を記録してもらうんです。」

と言う(カイ)

 

 

深海は考えた―。

 

1時間前までの記憶が消えるということは、つまり

海原市が殺人ガンプラに襲われた事も

海獣が出現した事も

ガンダムバルバトス桜花の事も

みんな、忘れてしまうということだ…。

 

それが良いことか、悪いことか―?

 

 

「社長!!

プラフスキーバースト発生!!」

と叫ぶ千代。

 

海原市の上空で、ライムグリーンの閃光が発生した。

 

プラフスキーフィールド強制解除時に発生するプラフスキーバーストだ。

 

ライムグリーンの閃光が海原市周辺に広がり…

 

人間達の記憶を消していく…。

 

 

 

 

「あれ…?

千代…

どこだ、ここは?」

と訊く(カイ)

 

「社長。

プラフスキーバーストで社長の記憶が消えちゃったんだよ。」

と言う千代。

 

「プラフスキーバースト?

この時代に海獣が出現したのか!?」

と驚く(カイ)

 

「詳しくは、黒野さんの家に帰ってから話すわ。」

と言う千代。

 

「わかった…。」

と答える(カイ)

 

「にわかに信じがたいが…

しかし、ふざけているわけでもなさそうだな。」

と言う深海。

 

「え?

深さん?」

と言う(カイ)

 

「プラフスキーバーストとやらだが…

俺は、はっきりと覚えているぞ?

と言う深海。

 

「「えっ?」」

と、同時に驚く(カイ)と千代。

 

「街が殺人ガンプラに襲われた事…

海獣が出現した事…

バルバトスが出現した事…

何一つ忘れていない。」

と言う深海。

 

「そんな…!?

黒野さんは人間じゃないの…!?」

と驚く千代。

 

「俺は、人間と深海棲艦とのハーフなんだ。」

と言う深海。

 

「オレも記憶は消えてねぇぞ?」

「私も記憶は消えていないのです。」

と言う、レ級と電。

 

「お前達は強化兵士だからな。

どうやら、プラフスキーバーストは純粋な人間にしか効果がないようだな。」

と言う深海。

 

「あれは…アンジェラ…!?」

と、アンジェラの死体を見て、驚く(カイ)

 

「あぁ、あいつらか。

俺が殺した。

たとえ誰であれ、俺の家族に手を出したヤツを、俺は許さん…!!」

と言う深海。

 

「とりあえず、黒野さんの家に戻ろう…。

そこで詳しく話すから…。」

と千代に促され、(カイ)達は深海の家に向かった―。

 

 

夜―。

 

深海の邸宅の食堂で夕食を食べることになった。

 

深海の家族だけでなく(カイ)達フグカンパニーの面々、佑真と良太郎、そして深海の義姉の瑞鳳も一緒だったため、夕食というよりも、ちょっとした宴会状態だった。

 

深海の邸宅は山の中で、なおかつ、プラフスキーバーストの範囲外だったため、記憶を失っている者はいなかった。

 

人間である佑真と良太郎は、ここに避難したからか、殺人ガンプラのことは覚えていても、海獣と巨大化したガンダムバルバトス桜花のことは知らなかった。

 

 

「千代から話は聞きました。

いろいろと、ご迷惑をおかけしました。」

と、深海の向かいに座る(カイ)が謝罪する。

 

「まったくだ。」

と、茶を飲む深海。

 

そんな深海を見て苦笑しつつ

「夕食のあと…

未来に帰る方法を考えます…。」

と言う(カイ)

 

「そうか。」

と答える深海。

 

「深さんのおかげで、ブラッドウィングの戦力を削ることができました。

感謝します。」

と言う(カイ)

 

「テロリストに人権は無いからな。」

と茶を飲む深海。

 

「ま、とりあえず食え。

時雨の飯は絶品なんだ。

残すことは許さんぞ★」

と、笑顔を見せる深海と、深海の隣に座る時雨。

 

「はい…!!」

と、(カイ)は料理を口に運んだ―。

 

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