翌日―。
『総員起こし5分前』
のアナウンスで、
桃田に挨拶しようと、
「
と、執務室のドアをノックすると
「いいぞ。」
と、桃田の声がした。
「おはようございます。」
と、
「
と言う深海。
「お前達は、このあと、黒野の鎮守府…
…いや、黒野の邸宅に行ってもらう。」
と言う桃田。
「大鳳が案内してくれる。」
と言う深海。
「わかりました。
短い間でしたが、お世話になりました。」
と、
「しかし…
いまだに信じられん…。
ガンプラが殺人兵器になるなんて…。」
と言う那智。
「そうね…。
きっと、荒潮も悔しがっていると思うわ…。
深海棲艦と戦って轟沈したのならまだしも、ガンプラに殺されたなんて…
死んでも死にきれないわ…。」
と言った足柄を、桃田が
「そういう言い方はするな…!!」
と諫めた。
「申し訳ありません!!
失言でした。」
と謝る足柄。
「しかし…
未来にガンプラがあるというのも驚きだが…
艦娘を殺せるほどの兵器になる
というのは、どういうわけだ?
なぜ、そんな事をする必要がある?
未来のガンプラバトルは、そんな恐ろしいことをしているのか?」
と言う深海。
「だとしたら…
嫌な未来
だ…!!」
と、吐き捨てるように言う桃田…。
その後、着替え終わった桃田達は、荒潮の葬儀が行われる講堂に向かった―。
◇
見送りに来てくれた艦娘達に別れを告げて、
《あの…
妙な事を訊きますが…?〉
と、前を進む大鳳からの通信が入った。
「何ですか?」
と訊く
《未来では、海原市も海の底なのですか?〉
と訊いてくる大鳳に
「はい。
というよりも、日本列島はほとんど海の底で、残っているのはわずかです。」
と答える
《未来には…
私達艦娘や深海棲艦もいないのですよね?〉
と訊いてくる大鳳。
「はい。
そのかわり、海獣という巨大生物がいますが…。」
と答える
《それは…
深海棲艦とは違うのですか…?〉
と訊いてくる大鳳。
「はい。
元は、おとなしい生き物なんですが『ブラッドウィング』という悪の組織が凶暴化させているんです。」
と言う
《何者なのですか?
その、ブラッドなんとかとやらは?〉
と訊く大鳳。
「人間に恨みをもっている海娘の組織です。
ただ、なぜ、人間に対して敵対しているのかは、わかりません。」
と言う
《そうですか…。
私達艦娘や深海棲艦がいなくなっても、戦いは続いているのですね…。〉
と言う大鳳…。
たしかに、
(でも…
わずかに深海棲艦が生き残っていて…
そいつらが
地球の大異変
を起こしたとか…?)
と考える
地球の大異変―。
それは
ある日突然、海面が上昇し、陸地の大半が海に沈んだ
大災害―。
(そして
ブラッドウイングは深海棲艦の子孫
なんじゃないのかな…?
だって
深海棲艦とブラッドウイングの行動原理が近い。
それとも、それは、たんなる偶然なんだろうか…?)
と考える
◇
まもなく、大鳳と
海岸の崖に開いた洞窟に向かう大鳳について行く
洞窟の中を進んでいくと、船着場のような施設が見えてきた。
「ここは?」
と訊く
「ここは、みか…黒野提督の鎮守府だった場所です。
そして、ここは、かつて、艦娘の出撃ゲートだった場所です。」
と言って、岸壁に上がる大鳳。
そして、艤装コマンダーを取り出し、カバーを開いて、中のボタンを押す。
すると、大鳳の艤装は艤装コマンダーに収納された。
そして、大鳳について行く。
階段を上がりながら
「14年前、ここで私は生まれました。」
と言う大鳳。
「14年前?
大鳳さんって、14歳なんですか?」
と訊く
「一応、そうなりますね。」
と言う大鳳。
「えっと…
つまり…
大鳳さんは
深さんの娘
ってことですか?」
と訊く
「その認識は、あながち間違いでもないですね。
私は、ここの建造ドックにおいて、一番最初に建造された艦娘です。」
と言う大鳳。
「建造って…?」
と訊く
「提督から聞いていませんでしたか?
私達艦娘は
人の姿をした軍艦
なのですよ。」
と言う大鳳。
「たしか、那智さんが言っていました…。」
と言う
「もっとも、大戦中に
人間を艦娘にする技術
が考案され、人間の女性が艦娘に改造された
人造艦娘
なんていうのもいましたが…。」
と言う大鳳。
「人間を艦娘に…!?」
と驚く
「大戦中盤辺りから、人造艦娘が戦力の中核を担うようになりましたが…
私達のような、純粋な艦娘に比べて、性能で劣っていました。」
と言う大鳳。
(人間を艦娘に…って…
まるで海娘と同じじゃないか…!?)
と思う
海娘も
人間の女性に海洋生物の遺伝子を融合させた改造人間
だ―。
階段を昇り終えると、まるで、学校の校舎のような廊下に出た。
「かつては鎮守府でしたが、今はみか…黒野提督の邸宅です。」
と言って、左に歩き始める大鳳。
「これから、食堂で朝食です。」
と言う大鳳。
「えっ?
いいんですか?」
と訊く
「提督から、そのように仰せつかっています。」
と言う大鳳。
たしかに、朝起きてから、何も食べていない。
なので、遠慮なく、いただくことにした―。
食堂に着くと、大勢の女性が席に着いていた。
「はじめまして☆
僕は、提督の妻の時雨といいます☆」
と、
「どうぞ、こちらに☆」
と、席に案内する時雨。
「あの…
みなさんは、ここのお手伝いさんか何かですか?」
と訊く
「違うよ。
みんな、僕達の家族だよ☆」
と言う時雨。
「紹介していくね☆
まずは、娘の
そして、提督の妹の夜空
提督のお母さんの空母水鬼
元戦艦娘の長門
元戦艦娘のビスマルク
元重巡洋艦娘のプリンツ・オイゲン
元軽巡洋艦娘の夕張
元工作艦の明石。」
と紹介していく時雨。
「僕は、フグカンパニーの社長の
と名乗る
「社長秘書の立花舞 千代です。
錦鯉の海娘です。」
と名乗る千代。
「社員の
桜とお呼びください。
私は、イルカの海娘です。」
と名乗る桜。
「アカガニの海娘の桃子だチョキ☆」
と名乗る桃子。
「イソギンチャクの海娘の塚原 葵です。」
と名乗る葵。
「ト…トビハゼの海娘のトートです…。
よろしくおねがいします…。」
と名乗るトート。
「じゃ、自己紹介も終わったことだし、朝食を始めよう☆」
と言う時雨。
全員そろって
「「いただきます」」
と言って、朝食を食べ始めるのだった―。