この空はあんたに続いてるか 作:アハハヒフミサンペロロスキー
会長が行方不明、そう聞いて俺は驚いて七神に問い詰めたけど本人も知らない様子だった。
それなら…仕方ないと無理やり言葉を飲み込んで七神の話を聞いた。
聞いたのだが!
「なんでこんなことにぃぃぃぃぃぃ!」
俺は絶賛敵からの銃弾を盾で受けている最中である。
曰くこの騒動を治めるにはビルから30km地点にあるシャーレの部室まで行かないといけないらしいがなんか大変な事になってる!!
「ごめんねソウスケ!スズミ閃光弾!」
先生の指揮のもと俺たちはなんとか進んでいるが数が多い!
どんだけ連邦生徒会のこと恨んでんだよ!あいつらだってあいつらなりに頑張ってんだぞ!ばーか!
「くっそ盾から出てこいや!男のくせにコソコソしやがって!」
「玉付いてんのかよ!」
「芋野郎がよぉ!」
「うるせぇ!」
盾で防ぎながらサブマシンガンで相手を撃って意識を俺に向けさせる。
俺は別に敵を倒す必要はない、後ろの羽川達がやってくれるから。
「よく見たらあれトリニティのバカじゃね?」
「あーあれな!なんの才能もないから連邦生徒会長のパシリして点数稼いでるっていう!」
「他の男は優秀なのに一人だけ何も出来ねぇカスだっけ!?ははは!だから盾持って使い捨てにされでぇっ!?」
事実だから何も言い返せねぇ…ぐぬぬっ!
って思ってたら後ろからの狙撃で頭撃ち抜かれてる。
うわ痛そ…
「バカなのは認めますが流石に不愉快です」
出来ればバカも否定してもらって良いっすかね羽川さん?
そのあと先生の指揮で無事にこの区画は制圧した。
疲れる…こう言う集団戦苦手なんだよなぁ…
「ありがとな先生、先生居なかったらやばかった」
「いいのいいの、先生なんだからこれくらいやるって」
先生にはヘイローがない。
キヴォトスの外から来た人間は弾丸一発でも致命傷だって聞いた。
それなのにこんな前線に出るなんてどんだけ怖いか、俺にはわからない。
それでもこの人はついてきてくれるんだな。
あの人が見込んだだけあるよほんと。
「羽川もありがとな」
「別にあなたの為ではありません。問題児とは言えうちの生徒が貶されているのが我慢ならなかっただけです…先生、何をニヤニヤしているのですか?」
「別にぃ?素直じゃないなぁって思っただけ」
「ツンデレですか」
「違います!」
「ソウスケさん、正面に出るなら閃光弾を」
「あー、持っておいたほうがいいか?」
俺投擲ってどうも苦手なんだよなぁ…
まあ貰うだけ貰っとくか。
シャーレの部室までもう少しだな…それにしてもアイツらなんでこんなにシャーレを攻撃するんだ?
「みんな凄いわね〜優秀な子達で助かったわ」
「当然です!ミレニアムのセミナーなんですから、これくらい完璧に出来ますよ」
「…なぁ、早瀬だっけ?」
「なによ?」
「セミナーって…なに?部活?」
なんだか空気が凍りついたような気がするけど気のせいだろうか?
「せ、セミナーを知らないですってぇぇ!?あんたキヴォトスの学生でしょ!?」
「ユウカ、知識面で彼に期待しないで下さい」
「こんなの常識の範疇よ!キヴォトスの外から来た先生ならまだしも!」
えっ!?そんなに有名なのセミナーって?知らないの俺と先生だけ?
羽川さん!?そんなに頭を抱えないで下さい!?火宮と守月に至っては言葉を失わないでくれ!
えぇ、こいつマジで言ってるの?みたいな顔されたら傷つくんだよ!?
「じゃ、じゃあ上坂さんも言わせてもらいますけどねぇ!?他校の部活なんて知るわけないでしょうが!お前らと違って一般生徒なんだよこっちは!」
「セミナーは部活じゃなくて生徒会よバカ!ミレニアムの生徒会!私はその会計なの!覚えてなさい!」
またまた凄い剣幕で俺に迫ってくる早瀬、そんなに怒らなくても良くない?悪かったよ!
「ねぇハスミ、ソウスケってひょっとして残念な子?」
「トリニティの恥です」
「そこ!コソコソ何喋ってんだ!」
違うからね!?こいつらが他校に詳しいだけで一般生徒知らないからね!?明日ヒフミに聞いてみるけどぜっったい知らないから!
なんで思ってると突然壁を突き破って何かが出て来た。
「全員遮蔽物に!」
俺は側にいた早瀬を後ろに突き飛ばして盾を正面に突き立てる。
盾は地面に突き刺さったからそのままだったが、まともに食らった俺は衝撃で吹き飛ぶ。
身体中が痛い。衝撃と音で視界が歪む。
早瀬はどうなった?無事か?
そう思ってた時、俺の体はフッと浮かんで盾の側まで運ばれた。
運んでくれたのは先生と早瀬が…
「ソウスケ!?大丈夫!?」
「ありがとな二人とも、早瀬は怪我なさそうだな。よかった」
「あんた、なんで私を庇ったのよ!」
「なんでって、庇うだろ普通。俺盾持ってるし」
「そういう問題じゃ!」
「ユウカ、今は目の前の問題に対処しないと」
先生の目の前には戦車の上に仮面を被った女が立っていた。
「ふふふ、連邦生徒会の子犬達がわらわらと…お可愛らしいこと…」
あの制服もしかして百鬼夜行の生徒か?なんであんなところに?
『総員聞こえますか?目の前に居るのはワカモ、百鬼夜行連合学院を停学になり矯正局から脱獄した、今回の騒動の犯人です!』
「災厄の狐ですか…厄介な!」
七神からの通信から入った。
アイツが原因か…戦車に大勢の敵、羽川の反応的に多分相当厄介な相手なんだろうな。
このままだとジリ貧だ。先生を守り切れるかもわからない。
「羽川!先生のこと頼む!」
「何をする気ですか!待ちなさい!」
俺は降りて来たワカモに銃弾を浴びせながら肉薄する。
「元気なのは良いですが、少々躾がなっていませんねぇ」
「うぉぉぉぉぉぉ!」
ワカモは弾丸を避けながら俺に発砲するが、そんなこと構わない。
防ぎながら接近する俺に銃撃は効かないと思ったのかワカモも俺に接近して銃本体を使い、俺は盾を弾かれた。
それの隙を見逃さず、ワカモは引き金を引く。
無数の弾丸が俺に着弾するたび激痛が走る。
多分ホローポイント弾、いくらヘイローがあるって言っても当たれば傷が残る弾丸。
そんなもん至近距離から乱射されたんだから泣き叫びたいくらい痛いけどそんなの後でいくらでもできる。
「なっ!?」
あっけに取られてるワカモに俺はタックルしそのまま店の中にガラスをぶち破って突っ込んだ。
俺の下で悶えてるワカモのがら空きになった顔面に俺は盾を振りかぶった。
ガシャン!という音を立てて伸びた先端を俺は振り下ろす。
はずだった。
振りかぶった左腕にはワカモの銃についてた銃剣が深々と突き刺さっていた。
こいつ、腕が加速し切る前に二の腕に銃剣を刺して無理やり止めやがった!
「あははははは!惜しかったですねっ!」
下から腹を蹴り上げられて俺は吹き飛ばされる。
「そんな重い盾で殴られたら一溜まりもありません。ふふふ、少々驚きました…連邦生徒会の子犬にしてやられるとは…」
左腕は…かろうじて動くな。盾も持てるけど、振り回すのはキツそうだ。
「うっふふ、その腕では先ほどの様に殴りつけるのは難しそうですねぇ。その盾、かなりの重量とお見受けします』
「うるせぇ…よ…」
実際問題キツいけど、こんなところで終われない。
「時間があれば遊んで差し上げたい所ですが私には今時間がありませんので…早々にお亡くなりになっていただけますか?」
「言ってろ!」
俺は目の前の女へ走った。
通常ワカモ持ってないけど…