『イジメ』 『イジリ』この2つは極めて似て異なるものである。
イジメとは許されぬ犯罪ではあるが、加害者側は基本的には遊び感覚でイジメている自覚が無い者もいる。
イジリとはまぁ芸や笑いなどでも使われるもの。日常でも使う人は恐らく人類全員そうなのだろう。
この2つは紙一重、最終的に罪なのか罪でないかは言われる側になるのだ。人が傷付けばイジメ、面白がっているならばイジリ。
だが俺はこう思う、イジリはイジメだと。
この世界からイジリなど無くなった方が早いのかも知れない。別に良くないか?イジメによって人は死ぬ場合もある。
人の命より大切な娯楽ものなどないだろう?
「はぁ、はぁ…」
今、
傍から見れば信じられないだろう?クジラが逃げる。なんて…
今からちょうど3時間前。デザイアロワイヤルを勝ち抜いていた俺・和也・八雲・紅葉・桜の5人は今まで通り強制移送されデザイア宮殿に集められていた。
だが今回はゲーム説明だけではなかったのだ。
しかも、今回のゲームはデザイアロワイヤルの最終戦だ。
最終戦で
「みんなに、追加エントリーの発表でーす!!」
突然そんな事を言い出され困惑したよ、要は敵が増えるってことだからな。当然反論がない訳もなく。
「は!?確か今回で最後のゲームだって言ったよな?」
「最終戦にいきなり追加エントリーなんて有り得ないだろ?」
実際そんな事今まで一度もなかった。というより、そんな事は普通に考えて有り得ない。
しかも、追加エントリーしてきたのは、またもや俺たちの中学時代の同級生だったんだ。(もう狙ってるよねこれ)
「紹介するね」
──────────そいつが厄介な奴だったのだ。
「仮面ライダーレオ
獅子山雄星。モチーフ動物は名前と性格に合ってる、百獣の王と呼ばれているライオンだ。
ツムリの話だと、雄星がデザロワにエントリーするのはこれが初めてじゃない。こいつは今まで一度も負けたことがない、『不敗のデザ神』と呼ばれている。
「よぉ、久しぶり。おぉメグル、元気だったか?」
「あぁ。なんとかな」
んでもって、小学校から中学校に掛けて俺をイジメてた野郎だ。相変わらず目立つ髭だな。
身長は俺より少し高いくらいで、小学校ではバスケ、中学校では柔道をやってる。その強さと体格で俺に若干の恐怖を与えたり。何よりこいつは言葉の暴力による精神攻撃で俺を苦しめた。
卒業後の5年間何してるのかと思えば、まさかデザロワで勝ちまくってるとはな。
と、この話はまた今度だ。
それより今はデザロワについて、ツムリが改めてゲーム説明を行う。
「これよりデザイアロワイヤル最終戦 王様ゲームを始めるね♪」
「まずはこれを見て」
ツムリが見せたのは宝石のような綺麗な石だった。
中にはクワガタムシが入っている。例えるなら化石かな。
「『シュゴットソウル』っていうの。これは合計20個ある、今からみんなにはエリア内に隠してあるシュゴットソウルを集めてもらうわ。
そして一番多く回収した者には、『誰か一人を指名し脱落させる権利』を与えるわ。戦い合いながらシュゴットソウルを集めて、そして最後の一人になった者がデザ神となり理想の世界を叶えることができまーす!!」
なぜ雄星が突然エントリーしたのかは説明されなかったが、どうでもいい。勝たなければならないということには変わりはない。
それに誰が何の世界を願おうが無駄だ。必ず、俺が勝つ。
だが、現実はそう甘くはなかった。
開始早々俺は雄星に狙われた。奴は全てのハズレバックルを与えられていた。ハズレでも使う人次第では強力な武器となりゆる。
その時はニンジャフォームだったこともあり、何とかドロンと逃げられたが奴はその後、
幸い桜のビートバックルとマグナムバックルは紅葉に渡され雄星には渡らなかった。だが、あの強さでブーストバックルとかマジで有り得ない。頭おかしいって…
現在、プレイヤーが所持しているシュゴットソウルは
となると、あとエリア内には1個残っている。
このゲームの期限は3日間。このままだと雄星が王となり誰かを脱落させる。アイツの性格上俺の可能性も十分にある。
俺が和也と紅葉と共闘、または奪い取れば同点となるが…
とにかくあと1つは何としても手に入れなければならない。
1日目が終了した。
そこにツムリが笑顔でやってきた。相変わらずどこか気味の悪い奴だ。
「1日目からやるわねあなた?まさに百獣の王、ライオンのライダー。ゲームというより、まるで動物狩り」
「だろ?俺、負けたことねぇから」
「今までもこうやって、あなたは色んな世界を叶えてきたわよね」
ツムリがテーブルに俺が今まで書いてきたデザイアカードを並べてる。カードには『DoNe』の文字が書かれた赤いハンコが押されてる。
「あなたも欲張りね。『金持ちになる』『俺が一生働かなくても暮らせる世界』『どんな病気にもならない身体』これ全部叶えたのに、これ以上何を望むのかしら?」
「別に?願いなんてもうなんだっていい、俺はデザロワが好きなだけ。
好きなだけ色んなやつをボコれるし、戦えるし、それによって捕まることもない。最高じゃん?」
ホント、デザイアロワイヤル様々だな。
しかも今回はメグルまでエントリーしてるときた。
メグルは脱落じゃなくて、退場にしよっかな〜?
「いいよな、ゲームマスター?」
俺たちは3人で一緒に戦うことになった。
ただ、メグルはなんだか乗り気じゃないようで、
「メグルお前、俺らと組んだ方が絶対いいって!」
「ヤダよ〜。だって3人で行動したら一網打尽じゃん?
あと紅葉さ、デザロワ棄権した方がいいんじゃない?」
「は、なんで?それこそヤダよ折角ここまで生き残ってきたのに…」
「だってさ、雄星のやつ平気で矢は撃つし、水道管で殴ってくるし、盾でも殴ってくるし、ハンマーで叩いてくるし、爪で心臓エグろうとしてくるし、プロペラで斬ってくるし、ドリルで心臓狙ってくるし、んで平気で鉄球投げてくるやん。
その上八雲の奴がやられちまってブーストバックルを奪われるなんて…あのスカポンタヌキめ。
アイツもう阿呆やん?ヤバいやん?んで俺挑むやん?殺されるやん?死ぬやん?」
『・・・・・・・・』
「あ!ほらビビった!!」
「ビビってねぇよ別に!」
メグルのやつ、ここまで平気な顔して来たのに雄星来た途端にこれかよ…
でも確かにメグルの言うことにも一理はある。
アイテム的にはこっちが有利だけど戦闘能力的には雄星の方が圧倒的に上だ。
取り敢えず今俺たちがやらなきゃいけないのは最後のシュゴットソウルを手に入れることだ、雄星が手に入れたまま時間がくればあいつの勝ち。
「ま、お前らは2人で組んでやりな。俺には俺で考えもあるし」
その言葉と自分が集めたシュゴットソウルを全て俺たちに渡しメグルは自宅に帰って行った。
俺と紅葉は一緒に行動することにした、まだ捜索してないエリアにシュゴットソウルがある可能性かもしれない。
ここで俺と紅葉も今日は自宅に帰った。
(絶対に負けない。ここまで来たからには絶対に勝つ。
デザ神になって理想の世界を叶える…)
だけど俺は気付かなかった。
俺たちがもうメグルの策略にハマっていることに…
翌日 12時14分
最後のシュゴットソウル(タランチュラソウル)は恐らくここにある可能性がある。 岩や石の下にあるかも知れないからさすがに大変な作業だ。
「きゃっ!?」
足を滑らせて顔から川に転んだ。もう、最悪…。
何十分もかけたメイクが台無しだ…。
「ちょっと待て。お前命懸けのゲームに挑む前にメイクしてたのか?」
「女の子はみんなそうするよ」
「んー、まぁそういうもんか…」
なんてことを話している間にもう5分は経っていた。
川自体もまぁまぁ広いし長いからかなり時間は掛かりそう。メグルもいればもう少し助かるんだけどな…
今頃メグルはどこでどうしてるかな?
なんか考えがありそうな感じだったけど。まさか雄星と手を組むなんてことしないよね?・・・・・・シナイヨネ?
「ねぇ!そういえばメグルってさ、デザロワ勝ったら何叶えるんだろ?なんか聞いてない?」
「いや、聞いても教えてくれなかった。あいつ昔から何考えてるのか分かんないだろ?」
それもそっか。メグルは昔からあまり人に心を開かないというか、親しくしてた友達も特に思い浮かばないくらい影も少し薄かったところもある。
って懐かしんでると、
「あ、あった!!」
タランチュラのシュゴットソウルが岩の影に隠れていた。
これでうちら合わせて合計10個、和也と話した結果全部うちが持つことになった。
でもトップになるには雄星から1個でも奪わないといけない。
「──────────おお、見つけたか?」
「あぁ、後は雄星の・・・・・・っ!?雄星!!」
後ろの森から出てきたのはやけに余裕をみせてる雄星だった。
その様子に対して和也が、
「おいおい、まだ同点なのにもう勝った気か?」
「ははっ、別にこんなもの関係ねぇよ。だって期限が来る前にお前ら3人を倒せば集めた数関係なく俺がデザ神だろ?」
確かに…デザ神になるには必ず自分1人にならないといけない。
だからシュゴットソウルを集めて1人脱落させても、まだ残ってるプレイヤーがいれば必ず戦って勝たないといけない。
「デザロワはな?最後の一人になるまで終わらない。お前らがもし躊躇ってんなら俺がやってやるよ」
『
雄星はベルトにバックルを2つセットした。
右にハンマーバックル、左にブーストバックル。
「はい、変身!」
『
仮面ライダーレオ ブーストフォームアームドハンマー
上半身の右胸にハンマーのマーク、下半身は真っ赤はスーツ。右手にはピンク色の大きいトンカチを装備してる。
見た目だと弱く見えるけど雄星はブースト無しで八雲と桜を倒してる。
うちと和也も変身して立ち向かう。
『変身!!』
仮面ライダーゼルガ ゾンビフォーム
仮面ライダーグルービー ビートフォーム
でも現実はそう甘くはない。
うちらが攻撃しようとしても雄星はハンマーで弾きうちらの身体に叩きつける。
和也は腹部を蹴られ、ハンマーで顔を殴られる。
うちは回し蹴りで頬を蹴らる。地面に倒れるとお腹を踏み付けられる。
「おいおいどうした?」
「っ、この…やろぉっ!!」
和也がチェーンソーの黒いレバーを上げてパワーを溜める。
『
「喰らえ!!」
『
チェーンソーの必殺技で雄星を斬りつける。
さすがの雄星も後方に吹き飛ばされる。
でも、
「あはははははっっ!!!いいねぇ!やっぱデザロワはこうでなきゃ!!!」
雄星はブーストバックルのハンドルを2回回す。
『
ヤバい、必殺技使う気だ。
雄星が持ってる武器のハンマーが一瞬で巨大化している。
「紅葉逃げろ!!」
「遅せぇよバカ」
雄星がハンドルをもう一回回す、
『
エネルギーが籠ったハンマーを地面に叩きつける。
一瞬で辺りに衝撃波が起こった。
「ああああああぁぁぁぁぁ!!!!!」
「きゃああああぁぁぁぁぁ!!!!!」
うちと和也の悲鳴もほぼ同時に辺りに響く。
和也がどうなったのかは分からないけど、うちの意識はここで途絶えた。
龍崎和也 仮面ライダーゼルガ 脱落 残り3人
土埃がすっごい。ゲホゲホ!!
川だったところにはクレーターまで出来ている。
和也は脱落したけど、悪運が強いのか紅葉はまだ生きていた。これで紅葉を倒せば後はメグルだけ。
今度のデザロワもちょろいな〜。
「─────────今、チョロいって思ったでしょ?」
「・・・・・・は?」
土埃の煙の中から聞こえてきたのはメグルの声だ。
「まさか和也まで倒すとはね。だけど、勝負は最後まで分からないぜ?」
煙が薄くなってやっと姿が分かった。
これにはさすがに驚いた。
「お前、そのバックル…」
「波が俺に乗ってきたようだな」
上半身は黄色と青のスーツ、両肩には『星』が付いてる。
あのフォームは俺も一度だけ使ったことがある。
あぁ、これ少しヤバいかもな。
「─────さぁ、ここからがハイライトだ!!」
仮面ライダーボエール モンスターフォーム
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