裁けない罪   作:仮面ライダー運命

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邂逅F 終わりの始まり

もしも、どんな願いも叶えると言われたらあなたは何を願いますか?

誰かと戦い、誰かを蹴落とせばどんな願いも叶えられると言われた時、あなたは何を願いますか。

金か?健康か?愛か?それとも能力や力か?

まぁ、「普通の人」ならまずはこれらを思い浮かべるだろうな。

 

俺は、そんな「普通の人」が大嫌いだ。

 


 

雄星(おれ)が衝撃波で和也を倒し紅葉を吹き飛ばしたら今度はメグルが突然現れた。

と思ったら持ってるはずのないバックルまで使っている。

 

仮面ライダーボエール モンスターフォーム

 

モンスターバックル。あれは俺も一度だけ使ったことがある。

レアアイテムの中でも一番攻撃力の高いアイテム。専用の武器とかはない、主に両手のグローブを使う肉弾戦用のアイテムだ。

ブーストバックルを使っていた敵を一撃で倒したな。

 

「お前、そのバックルいつゲットしてた?」

「ついさっきだ。和也と紅葉は気付かなかったみたいだけど俺2人の後をつけてたんだよ。

んで、雄星が現れて戦うのを待ってな。雄星の必殺技でピンチになったところで出てきて紅葉を助けてシークレットミッションをクリアしたってわけだ。えーっとね、ほらこれ」

 

スパイダーフォンの画面を俺に見せてくる。

画面に『シークレットミッション 他プレイヤーを助ける クリア』とある。なるほど、それでドロップしたのがモンスターバックルだったって訳か。

 

「それよりいいのか?ブーストバックル」

 

メグルが俺のベルトを指さす。俺のベルトにセットしてあるブーストバックルから煙が吹き出すとベルトから勝手に外れて炎を吹きながらどっかに飛んでった。

ブーストバックルはどんなバックルも強化できる激レアアイテム、だだその代わりに必殺技を一度使うと二度と使えなくなるという欠点がある。

まぁ、俺にとってはあってもなくても関係ないけどな。

 

「さぁ、こいよ!」

 

俺の挑発と同時にメグルが向かってくる。

メグルが右手でパンチ。右手で受け止める。

がその隙に左足で俺の腹にキック。

次は俺の右頬にパンチ、これは少し痛い。

 

「仮面ライダーはどんなに弱い人間にでもまともに戦える力を与える。つまり、今の俺は変身前よりも強い」

「ははっ、お前がなんに変身しようがな、昔となにんにも変わんねぇ雑魚なんだよっ!!雑魚はとっとと死んだ方がいいの、分かる?」

「さぁ分かんないね。猫の理屈なんて!!」

 

なるほど、どうやらこいつは死にたいらしい。

こっちも本気でいくか。右側のハンマーバックルを取り外してドリルに変える。

 

『SET(セット)!』『ARMED(アームド) DRILL(ドリル)!』

仮面ライダーレオ アームドドリル

 

右手にに装備したドリルを回転させながらメグルに殴り掛かる。メグルは避けながらパンチをしてくる。

 

「このっ!」

 

メグルが回し蹴りをしてくるが俺は地面に伏せて回避する。

ドリルの先端をメグルの腹部に当てて、

 

『DRILL(ドリル) STRIKE(ストライク)!』

「っ!」

「はい残念」

 

一気に回転させて抉るように腹に強く押し当てる。

メグルはその威力に吹き飛ばされた。

 

「あああぁぁっ!!」

「うるせぇな、声でけぇよ!」

 

思った通り弱すぎる。ま、その方が楽しめるか。

まだ脱落はさせない、じっくり痛め付けてから紅葉と一緒に送ってやるよ。俺優しいだろ?

 

「なぁ、雄星」

「んー?」

「お前が普段見下してるモブや雑魚にもな人生がある。自分の意思と感情で行動する。予測不可能な行動を取るのが人間だ」

 

・・・・・・・は?急になに?

 

「お前の敗因教えてやるよ、モブを舐めてたことだ」

「お前さっきからなに────────」

 

と、次の瞬間。俺の背中に激痛が走った。

 

「っ!?」

 

いや、これは大きな刃物で刺されたような感覚だ。

ゆっくりと振り返るとそこにいたのは…

 

「おはよう、雄星」

「くれ、はぁっ!?」

 

犬の仮面を付けた紅葉だった。

 

「メグルの作戦上手くいったね」

仮面ライダーグルービー ニンジャフォーム

 


 

昨晩。紅葉(うち)はメグルにスパイダーフォンで公園に呼び出されていた。

 

「・・・・・・モンスター?」

 

メグルの話だと、青と黄色の帽子をかぶってるクマみたいな形をしたレアアイテムがあるらしい。

 

「それが雄星に勝てる方法なの?」

「確実じゃない。でも、このバックルは俺が使えば効果がある」

「効果って…?」

「各IDコアにはレイズバックルとの相性がある。

例えば、八雲や紅葉ならニンジャ。俺ならこのモンスターバックルを使えば攻撃力が通常よりも増幅する。

まぁ当然、その力を使いこなせるかどうかは本人次第にもよるけどな」

 

メグルはうちに和也に内緒で共闘を持ちかけてきた。

うちと和也が雄星に襲われてギリギリのところでメグルがうちを助けてシークレットミッションをクリア。モンスターバックルをゲットするって作戦だ。

 

「なんで和也には言わないの?」

「あいつが雄星と共闘する可能性はあるし、雄星を倒しても和也は後々厄介になる。雄星にやられて脱落させればいい」

「うちが雄星と協力するとは思わないの?」

「その可能性は勿論ある、だからその前に俺と手を組んで欲しいの。俺がモンスターバックルをゲットすれば雄星に勝てる、お前も雄星にやられたダメージが回復したら手を貸せ。ほら、これやるから」

 

そう言ってメグルが渡してきたのは迷宮脱出ゲームの時にゲットしてたニンジャバックルだ。グルービーのIDと相性がいいやつ。

うちはそのバックルを受け取ることで共闘の話に乗った。

 

「でも、なんでうちなの?」

「それは・・・・・・内緒♪」

 

なんかキモい…こいつ昔からどこかキモいところがあるんだよな〜。

 

「あ、そうだ。メグルこれ食べる?」

「何それ?」

 

うちはカバンから友達にあげるために作ってたクッキーを取り出してメグルにあげた。ニンジャバックルのお礼かな?

 

「え、ありがと。じゃあさっそく、いただきます。

・・・・・・・・・・美味しい」

「ありがと、じゃあね」

「あぁ、気を付けてな…」

 

うちはその後すぐに帰宅して明日に備えて眠りについた。

それにしても和也を騙したり、雄星を騙したり、メグルと協力するとか、なんかややこしいことになってきたな…

 


 

雄星の背中には紅葉がニンジャデュアラーを刺している。

これで雄星はまともに動けなければ鉄球も投げられない。

チャンスだ。メグル(おれ)は雄星に近づいて腹部に数発パンチ、更に回し蹴りを喰らわせる。

 

「紅葉、せっかくだニンジャの力は全部使え!」

「分かった!」

──────────ドロン!!

 

バックルの使い方は初めて変身した時大体自然に分かる。

当然紅葉も同じだ。紅葉は一瞬でその場から消えた。

かと思ったら雄星の背後に再び現れ背中を斬る。

 

「っ!チッ、この野郎!」

「ふっ!」

──────────ドロン!!

 

再びドロンと消えると今度は木の上にいた。

 

「こっちだよ!」

「この野郎、これで行くか!」

『ARMED(アームド) ARROW(アロー)!』

仮面ライダーレオ アームドアロー

 

雄星はすぐにバックルを変えて紅葉に向かって矢を放つ。

が、また紅葉はドロン!と消え別の木の上に乗っていた。

 

「ほらほらこっち!」

「っっ!!」

 

こりゃあ雄星もキレるわな。

ヒッヒッヒッ、俺の事完全に忘れてる。

 

「雄星」

「あ?痛てっ!?」

 

至近距離で雄星の顔面を殴ってやった。

すぐに雄星は俺に向かって矢を放とうとしたので足でボウガンをキックする。ボウガンが雄星の手から離れる。

俺はその勢いで顔面をパンチ、腹部にキック、もう一回顔面にパンチ!

 

「メグル!!」

「今だ紅葉!」

 

俺の合図に応じて複(・)数(・)の(・)紅葉が一斉に雄星に襲いかかる。忍者と言えばやっぱり、分身の術だな。

 

「紅葉!武器に手裏剣みたいなの付いてるだろ?それを回せ!」

「OK!」

 

紅葉たちがニンジャデュアラーの真ん中部分にあるディスクを3回回す。

 

『ROUND(ラウンド) 3(スリー)!FIVER(フィーバー)!』

 

「一気にいけ!!」

「はあああぁぁぁぁっっっ!!」

 

『TACTICAL(タクティカル) FINISH(フィニッシュ)!』

 

雄星を全方向から同時に斬り裂く。

紅葉は少し疲れたせいか一瞬で1人に戻った。

 

「はぁはぁ、流石にスゴすぎる…」

 

どうやらまだニンジャバックルの力についていけてない。

だが、まだ俺からプレゼントがある。

 

「紅葉、そろそろトドメだ。これを使え」

「・・・・・・・え。これって、ブーストバックル?」

「さっきお前を助けたらモンスターと一緒にゲットした。

いいか、同時攻撃だ。まずは俺が行く」

「分かった」

 

俺はモンスターバックルの頭を2回叩いて起動させる。

両手のグローブにパワーを溜めて溜めて溜めて…。

 

『MONSTER(モンスター) STRIKE(ストライク)!』

 

溜まったところで雄星に向かって走り出す。

雄星は迎え撃とうと回し蹴りをしてくるが、俺は伏せて回避する。右手でパンチ、更に左手でパンチ。

最後に腹部にキツイ一撃!

モンスターフォームのパンチは痛いぞ…?

 

だがこれで終わりでは無い。トドメの、

 

『DUAL(デュオル) ON(オン)!NINJA(ニンジャ) AND(アンド) BOOST(ブースト)!』

『BOOST(ブースト) TIME(タイム)!』

仮面ライダーグルービー ニンジャブーストフォーム

 

姫川紅葉によるライダーキックだ!!

・・・・・・・本当は俺がやりたかった。

 

『NINJA(ニンジャ) BOOST(ブースト)!GRAND(グランド) VICTORY(ビクトリー)!』

「はああああぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!」

 

少し高く飛んだ紅葉は右足にニンジャバックルの風とブーストバックルの炎を纏わせそのまま雄星に向かってキックを喰らわせる。

大きな爆発音と共に雄星は吹き飛ばされた。

 

「どうだ…?」

 

倒した、のか?紅葉は雄星に受けたダメージと共に戦った為地面に着地した瞬間倒れた。

俺の目の前をブーストバックルが横切っていく。

まだ立てるなら状況的にこっちはヤバいぞ…。

 

「─────────ハハ、アハハハハっっっ!!!」

 

雄星の笑い声が聞こえてくる、雄星のやつ変身は解けたようだがまだ立っている。さすがライオンというべきか?

──────────だが、

 

「メグル、紅葉。お前らの勝ち、みたいだな…」

 

雄星の身体が消えかかっている。

 

「お前らのどっちが勝つのか、気になるな」

『RETIRED(リタイア)』

 

その言葉を最後に雄星の身体は消えた。

そしてその場には雄星が集めたシュゴットソウルが入っていると思われる袋と、IDコアの無いデザイアドライバーのみが残った。

・・・・・・・・勝った。百獣の王に、勝った。

 

獅子山雄星 仮面ライダーレオ 脱落 残り2人

 


 

『みんなー!!ナビゲーターのツムリだよ♪

どうやら今期のデザ神が決まったようね。

 

優勝は、仮面ライダーボエール 海界メグル!!

おめでとう!!デザ神、降臨よ!!』

 

突然、ゲームエリアにツムリちゃんのアナウンスが鳴り響いた。身体中が痛くて全く動けなくなった紅葉(うち)は困惑していた。

どういうこと?まだメグルと紅葉が残ってるでしょ?

 

「─────残念ながら紅葉。お前は脱落なんだよ?」

 

まるでうちが考えてることを分かってるようにメグルが答えた。

 

「はぁはぁ…なんで?まだうちが─────」

「『病気や怪我など、緊急の理由で参戦不可能となった場合 脱落となる』デザロワのルールだ。お前、もう戦えないだろ?つまり王様ゲームはもうシュゴットソウル関係なく俺の勝ちだ」

 

あ。まさかこいつ、こうなることを見越してうちに重症を負わせたの…?最初から利用されてたんだ…。

でも、もう疲れて怒る気力も無いや。

 

「あはは。負けちゃったか」

「大丈夫だ紅葉。お前、いや、俺たちはまたデザロワで会うことになるだろう」

「・・・・・・・そっか、まだチャンスはあるんだ」

 

身体が消えかかってる。それに伴って意識も薄れる。

数秒でうちの意識はここで途絶えた。

 


 

メグル(おれ)が、勝った。

地面に落ちてる紅葉のデザイアドライバーを拾う。

 

終わった。短いようで長い。長いようで短い。

戦いが終わった。終わったんだ。

 

「─────はぁ、やっと終わったか」

 

紅葉のベルトをその辺に投げ捨てると俺はア(・)イ(・)ツ(・)に連絡を入れる。

 

「あぁ、俺だ。お前の考えた作戦のおかげだ。それよりなんで雄星が途中エントリーしたんだ?・・・・・・ま、そりゃ分かんないか。それより、準(・)備(・)は進んでるか?

・・・・・・よし。なら次のデザロワで実行するんだな?」

 

いよいよだ。長かった。アイツら、どんな顔するかな?

 

・・・・・・・ごめんね、5年も待たせて。

でももう大丈夫。俺がカタをつけるよ。

 

さぁ、創り変わるぞ。俺の理想の世界へ!!

 

──────────新しい世界への鐘が鳴る。

 


 

ボエールがデザ神となり理想の世界へと創り変えられ、デザイアロワイヤルが終了となった。

ゲームマスター(わたし)はSALON(サロン)の休憩所でその様子を全て見ていた。

──────────と、そこへ。

 

「ゲームマスター。ホントにあの世界叶えてよかったんですか?」

『勿論。それがデザイアロワイヤルのルールだ』

「でも、絶対メグル何か企んでますよ?」

『分かっている。頼めるか、テ(・)ィ(・)マ(・)ナ(・)?』

 

私に話し掛けてきた女(・)、仮面ライダーティマナは溜息を着く。

 

「分かりました。ていうか、いつまでその喋り方なんですか?仮面取ったらどうです?」

 

そう。ゲームマスターは基本的には顔を明かさない。

赤い鳥のような形をした仮面を被っているのだ。

更に私の場合は素顔と仮面装着時では話し方を変えている。

 

『そうだな』

 

私は仮面のロックを解除しデーブルの上に置いてフードとコートを脱ぐ。

 

「ふふふ・・・・・・メグルちゃん?

見せて貰うわ。あなたが願う世界と、その先を♡」

 


 

デザイアロワイヤル ルール

 

ゲームに勝(か)ち抜(ぬ)いたデザ神(しん)は

理想(りそう)の世界(せかい)を叶(かな)えられる

 

 

 




次回 5年ぶりの再会

これで邂逅編は終了となり、次回からは策略編が始まります。
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