これはメグ君こと仮面ライダーボエールが
僕は彼を部屋に招き入れていた。
ここはオーディエンスルームといって名前の通りオーディエンスがデザロワを鑑賞するために用意された部屋だ。
「あ、メグ君いらっしゃーい!!ほらそこのソファー座って」
「何の用だ、ニヤリ?」
あ、自己紹介まだだったね。僕の名前はニヤリ。
メグ君のサポーターだ、よろしくね?
オーディエンスの中にな推しライダーにアイテムを送ったりシークレットミッションを用意したりするサポーター、要は支援者がいる。僕もその中の一人さ。
僕の部屋にはメグ君グッズが大量に並べてある。
アクリルスタンドとかタペストリーとかボエールのフィギュアとか♪
「毎度思うんだけどこれどこで売ってんだ?」
「細かいことは気にしないで。ほらほら、お菓子もあるよ?マカロンにアップルパイにミルクティーもあるし。
メグ君甘いもの好きでしょ?」
「・・・・・・いただきます」
メグ君がマカロンをパクッと食べて紅茶を飲む。
可愛いとこあるね〜♪ま、それはそうと。
「
「・・・・・・そうか」
「一応聞くけど〜。本当にやるの?ていうかやれる、
「ありがとうニヤリ。でも話し合ったはずだ。
俺は、やる。俺がやらなきゃいけないんだよ」
メグ君の決意は固いね。なら、僕もサポーターとして全力で支援しなきゃ。
「んじゃ、作戦を教えます!まず今回のデザロワでは言った通りメグ君が勝ってね。次のゲームでシークレットミッションを使って
「紅葉と協力して助ければいいんだよな?
んで、俺が和也たちを倒してデザ神になって願いを叶える。そして今度はアイツら51人全員をエントリーさせる」
「『理想の世界』って甘い蜜を撒けば昆虫のように寄ってくるはずだよ」
「んで、エントリーさせた後はどうすればいい?」
この時は僕もまさかレオがエントリーするとは思わなかったけど、メグ君は計画通り見事
その後デザロワでメグ君がやってもらうことは1つ。
「──────────第1回戦で
デザイアロワイヤル。理想の世界を叶える為に命を掛けた危険なゲーム。そんなゲームに
しかも紅葉だけじゃなくて、他の同級生全員。
なんでこんなメンバーになったんだろう…
なんてことを考えてる間に敵がやってきた。
「どこかしら〜?」
仮面ライダーグレア
メグルが脱落した通知が来たらすぐにゲームマスターがうちらのところにやってきて今車の影に隠れてるところ。
今ここにいるのは、友達の紅葉。
あとは、同じく同級生で友人の
「みんな、どうする?」
うちらがいるのは廃車置場、しかもご丁寧に出入口は1箇所しかない。その先にはゲームマスター、もう逃げ場はない。
となるともう手段は1つしかない。
その手段は緋奈ちゃんが言ってくれた。
「迎え撃とう。ゲームマスターを倒して出口から逃げるしかない」
全員がコクリと頷いて覚悟を決めて車の影から外に出た。
「あら!自分から出てくるなんていい子ね。お姉さん嬉しいわ♡」
全員それぞれ貰ったバックルをベルトの右側にセットして、
『変身!!』
って(上手く揃って)言ったらほぼ同時にバックルを起動した。一瞬で身体にスーツが定着されて仮面が顔に装着される。
『
愛咲 桜 仮面ライダーパピヨン アームドシールド
『
姫川 紅葉仮面ライダーグルービー ブーストフォーム
『
星宮 命 仮面ライダーウズラーク アームドプロペラ
『
菓彩 梨実 仮面ライダーシャーキー ゾンビフォーム
『
歌佳 緋奈 仮面ライダー
変身が終わるとうちは
えーっと、みっこはうずら。梨実はサメ。緋奈ちゃんは・・・・・・・マナティ?・・・・・・・ん!!??
「え、ティマナ!?」
最初にその名前を言ったのは紅葉だった。
そう。緋奈ちゃんが変身した仮面ライダーはあのティマナだった。
前のデザロワで迷宮脱出ゲームをやった時にメグルとペアを組んでた運営スタッフのライダー。
勿論うちと紅葉は緋奈ちゃんに問い詰める。
「え、なに?2人ともどうしたの?」
「いや、なにって…」
「肩マントにその仮面…やっぱりティマナだよね!?」
「──────ねぇ?」
「なんで緋奈ちゃんが!?」
「運営スタッフってこと!?」
「は?なんの話?」
「─────ちょっと!」
「なんで運営スタッフなのにエントリーしてるの?」
「だからスタッフってなんの事?」
「──────────ねえぇっ!!!」
あ、ゲームマスターのこと忘れてた。
「もう、酷いわ!お姉さんのことを忘れてティマナちゃんに夢中になるなんて。あなたたち全員、お・し・お・き、よ!!」
ゲームマスターの身体についてる仮面パーツが五つ外れると浮遊したままこっちに向かってくる。
ギリギリで全員避けるけど仮面はまたこっちに向かって来ると今度はビームを撃ってくる。
「きゃっ!!」
「危ないっ!」
「・・・・・・っ!」
すると、緋奈ちゃんがスゴイ行動を取った。
向かってくる仮面パーツをジャンプやバク宙で回避しながらボウガンから矢を撃って仮面を攻撃する。
そして隙をついてゲームマスターにも矢を撃った。
顔面に命中してゲームマスターは少し怯む。
更に緋奈ちゃんは走る、ゲームマスターの腹部に回し蹴りでキックを蹴り込む。また近づいて至近距離から矢を放つ。
「え、すご!?」
緋奈ちゃんってあんな強かったっけ…?
でもまだ油断はできないゲームマスターがゆっくりと起き上がると…
「ティマナちゃんやるじゃない…なら、お姉さんも本気だそうかしら♪」
ゲームマスターは右手の親指を自身のドライバーの上部をタッチした。
『
それと同時に仮面パーツが2つみっこと梨実に向かっていく。
「え、なに!?」
「なんでこっち来んの!?」
みっこと梨実の仮面にゲームマスターの仮面パーツが体当りして2人の仮面外れる。
そして代わりにゲームマスターの仮面パーツが2人の頭に装着される。
『あああああああぁぁぁぁぁぁ!!!』
2人が頭を抑えながら悲鳴を上げる。
「みっこ!!梨実!!」
なんだか様子がおかしい…
まるで意識が消えたように2人の悲鳴が治まる。
すると、
「さぁウズラークちゃん、シャーキーちゃん?行きなさい」
突然、2人がうちと紅葉に攻撃してきた。
みっこが紅葉にプロペラで斬り掛かり、梨実がうちにチェーンソーで斬り掛かってきた。
「2人ともどうしたの!?」
うちは状況から何が起こったのかすぐに推理できた。
「もしかして、洗脳…?」
「だいせいか〜い♪万が一プレイヤーがゲームマスターに反抗してきた場合に備えたプログラムなの。
お友達同士で喧嘩してなさ〜い♡」
ふむん… 苦戦してるようじゃのう。
せっかくブーストをプレゼントしたというのに使い方がまだ分かっておらぬようじゃな。
「紅葉よ。お主に既に相応しいバックルを用意した。
シークレットミッションをクリアしてみるがよい」
どうすればいい?せめて前みたいにニンジャバックルが欲しい…。
「きゃっ!!」
「っ、桜!!」
梨実はレアアイテムを使ってる。桜はシールドバックルでギリギリ防いでいる状態だったから今にもやられそうだ。
梨実が倒れた桜にチェーンソーを振りかざす。
うちは両腕のパーツからジェット噴射で加速して梨実を突き飛ばす。何とか桜を助けた。
「大丈夫?」
「ありがとう、紅葉…」
『シークレットミッション クリア』
うちのスパイダーフォンに通知が来た。
これは、シークレットミッションだ。取り出して確認すると画面に表示が出ていた。
足元にピンク色のミッションボックスが現れる。
蓋をスライドして開けてみる。
中に入っていたのはニンジャバックルだった。
「よし、これなら!」
ベルトの上部にあるスイッチを押してベルトを180°回転させてニンジャバックルを右側にセットする。
『
仮面ライダーグルービー ニンジャブーストフォーム
「緋奈ちゃん!退いて!!」
うちはニンジャバックルのレバーを引いて押し込んで、ブーストバックルのハンドルを2回回してジャンプする。
『
ハンドルをもう1回回して右足に力を溜めてゲームマスターに向かってキックする。
「え、ちょっと!?」
「はあぁっ!!」
「ウズラークちゃん!シャーキーちゃん!きてぇー!!」
『
そのままゲームマスターにキックをうち込んだ。
と思ったら…
「っ!?みっこ!梨実!!」
直前でみっこと梨実がゲームマスターの盾になったことでうちのキックを2人が受けて吹き飛ばされてしまった。
「あ、危なかったわ…セーフね…」
みっこと梨実は変身が解除された。
2人は痛そうに周りを見渡す。「あれ、うちなにしてたの…?」といってる。
どうやら洗脳も変身と一緒に解けたみたいだ。
「グルービーちゃん。やるわねあなた?この洗脳を解いたプレイヤーなんて珍しいわ。でも、洗脳だけが取り柄じゃないのよ?」
ゲームマスターがカードをベルトの右側にスキャンする。
『
ヤバい、必殺技じゃん。どうする?
みっこと梨実がまだ動けない、2人に当たったら間違いなく死ぬ。威力が分からない以上うちらで2人を守り切れるかどうか、まともに喰らったらうちらが死ぬかも…
と、その時。まさに鶴の一声が聞こえた。
『しゅうーりょーー!!!前半戦はここまで!
後半戦までゲームエリアか
ツムリちゃんのアナウンスがエリア内に放送された。
ゲームマスターは攻撃をやめると同時に変身を解いた。
驚いた。仮面の下はスゴイ美人の女性だった。
「みんな頑張ったわね。じゃ、後半戦までにシャワーでも浴びようかしら。またね、チュッ♡」
うちらに向かって投げキッスをしてその場から消えた。
あの人、ちょっとキショいな…
それにしても、まさか前にデザ神になったメグルが最初に脱落するなんてね…
前半戦終了後、
「ゲームマスター?ちゃんとメグルを最初に脱落させたんですよね?」
『えぇ、なぁに?気になるの彼のことが』
扉越しにウィンクさんの声が聞こえてくる。
「いえ。むしろ退場して欲しかったです」
『あらあら。昔何かあったのかしら?』
「緋奈のことより、聞きたいことがあるんですけど。
メグルを落とすくらいなら、メグルの願いを却下すればよかったんじゃ?」
デザイアカードは普通のカードじゃない。運営のシステムと繋がっていて不可能な願いなら上の人間が却下することも可能。
まるでメグルの思い通りにさせていたような気がした。
『さすがは緋奈ちゃん、頭がいいのね。
そうよ、メグルちゃんをあえて泳がせてたの。
何が目的なのか尻尾を…ふふ、いえ。彼の場合ヒレね』
どっちでもいい。
『あの子、自分のサポーターとよく会ってるって情報があったのよ』
それなら緋奈も聞いたことがある。メグルみたいなやつにもファンがいるんだとその時は思った、超レアなオーディエンスだ。
「その人が何か問題なんですか?」
『ほら、普通はオーディエンスのことは参加者の子達には明かさないでしょ?まぁ、絶対に禁止って訳でもないけど。なのにあんなに深く関わろうとするのが気になったのよ』
なるほど… まぁでもメグルは無事に脱落させた。
記憶は消えてるからもうデザロワにも関われないはずだ。
せっかくだから緋奈もデザ神になろっかな。
「ところでメグルは何を願ったんですか?」
『んー、それがね──────』
・・・・・・・・は?
メグル。あんたは一体何がしたかったの…?
昔から気色の悪い上に気持ち悪い奴だとは思ってたけどこういう意味不明な行動とるの本当にやめて欲しい。
とりあえず友達のみんなを待たせてるから緋奈もそろそろ休憩所に戻らないと。
早歩きでシャワールームを後にした。
『あ、そうだ緋奈ちゃん。お姉さんタオル忘れちゃったのよ、取ってきてくれないかしら?
・・・・・・・・・・・・・・・あら?緋奈ちゃん?
緋奈ちゃんいる?緋奈ちゃん!緋奈ちゃーーん!!
え、嘘でしょ!?早くしないと後半戦始まっちゃう…!
ツムリちゃーん?ツムリちゃーん!?』
そして、後半戦では誰も脱落せずに終わった。
結果的に脱落者はメグル1人、残った参加者は緋奈を含めて51人。
尻尾取りゲーム終了後。
参加者たちにはデザイア神殿に集まってもらった。
ただ、今回のデザロワは今までとは違う。
「みんなに大事なお知らせがあります。
今日から参加者のみんなには、ここで
『・・・・・・・・・・・はああああぁぁぁっっ!?』
全員デカイ声を上げて驚いてる。うるさい。
ていうか、驚きたいのはこっちよ…。
でもゲームマスターの意向だから私も参加者たちも逆らえないのよね。
といっても、当然これには理由がある。
「今回、デザイアロワイヤルの勝敗は『最後の1人まで戦い合う』ではなく、『オーディエンスの支持率』で決まるの。
つまり、仮面ライダーの私生活も支持率に入るってこと。
最終戦で勝ち残って、最終的に支持率が最も高い仮面ライダーがデザ神となりまーす♪」
結果だけじゃなく、ゲームを勝ち抜いた際の過程も重要になる。どれだけオーディエンスを盛り上げられるかが今回のデザロワで勝敗を分ける。
「ちなみに現在の支持率トップはゲームマスターを圧倒していたティマナとレオ。他のみんなも活躍すれば支持率アップできるから頑張ってね!
これに勝てば、世界は君の思い通りよ」
ツムリちゃんの招集後、運営からみんな
(紅葉ちゃんちょっといいかしら?あなたに会いたいって人がいるんだけど。くれぐれも粗相がないようにね?)
部屋は和室。床には畳が敷かれて中央にはテーブルが置かれている。テーブルの上には小さな犬のぬいぐるみ。
でも、この部屋には誰もいないみたい…
『よく来たのう。靴を脱ぎ座るがよい』
「え?」
どこからか若い女性の声が聞こえてきた。
もう一度部屋を見るけどやっぱり誰もいない。
「え、どこから?」
『ここじゃよ』
声がした方をすぐ見ると、そこにあるのは犬のぬいぐるみだけだ。
『このぬいぐるみじゃ』
このぬいぐるみから声が聞こえてくる。
中にスピーカーでも入ってるのかな?
「えぇっと、あなたは?」
『妾の名はペロリ。姫川紅葉、うぬのサポーターじゃ』
オーディエンスの
次回 走れ!マラソンゲーム!!