メグル《おれ》はとある屋敷の中にいる。
ここはかなりの豪邸だ。綺麗に掃除されてるし、値段が高そうな絵が飾られているし、今俺がいるメインホールにはシャングリラもあるし。
まぁ当然だ、この屋敷の所有者は財閥の娘だからな。
15歳の頃に親に誕生日プレゼントととして貰ったらしい。
最初聞いた時、正直イカれてると思った…。
この場には俺以外にも5人の女がいる。
1人は俺のサポーターニヤリだ。あいつが俺たちの正面に立って俺を中心に横に2人づつ並んでいる形だ。
ニヤリは今俺たちにゲームの説明と『敵』の説明をしている。
『敵』というのは今デザイアロワイヤルに参加している俺の同級生たちのことだ。
「みんな、もうすぐ決行するよ。『執行人』になる覚悟はいいかい?」
俺たちは全員こくりと頷いた。
そう。俺たちは明日から『執行人』となる。
これは打ち合わせの為の集会、覚悟の示し合わせだ。
男性
女性
はーい!ナビゲーターのツムリだよ♪
第1回戦 尻尾取りゲームでは前回デザ神となった仮面ライダーボエールがまさかの脱落!?残る仮面ライダーは50人。
それから1ヶ月経った。
これより第2回戦 マラソンゲームを始めるね♪
ルールは実に簡単。スタートから10kmにあるゴール地点に行けばクリア、今回はチーム戦。
途中運営ライダーも妨害するけど、もちろん参加者同士で妨害し合ってもOK!
手段は何を使っても結構よ、スタート地点に色んな乗り物を用意したから是非使ってみてね?
Aチーム
伊藤八雲 仮面ライダータイクーン
桜木凌雅 仮面ライダーバッファ
新羅真志 仮面ライダーギンペン
村田宣明 仮面ライダーナッジスパロウ
風谷隼人 仮面ライダーダパーン
石川真白 仮面ライダーシロー
安西穂花 仮面ライダーレター
水野乃蒼 仮面ライダーワリカ
海野ひかり 仮面ライダーダーフィン
氷菓真実 仮面ライダーガンモモ
と、いうわけで。
そこにはツムリが言ってた通り、色んな乗り物があった。
トラック・大型バス・スポーツカー・軽トラ・バイク・自転車・一輪車・人力車・馬車、さらには大型のヘリコプターまである。
まぁ、選ぶまでもなく車だな。トラックなら荷台を使えば全員乗れる。問題は誰が運転するかだけど…
「早く乗れ」
凌雅が名乗り出た。免許を持ってるってことだ。
荷台の中にはご丁寧に椅子が置いてある。全員乗れそうだ。
「よし。じゃあ行くか」
トラックが動き出した。もちろん多少揺れるが壁際に取っ手が付いてるから大丈夫だ。
到着まで暇だからトラックの中にいる奴らと話をして時間を潰す。
前にデザロワに参加してたからどういう感じだったのかとか、メグルたちがどんな感じだったのとか、アイテムのこととか聞かれた。結局ほとんど喋ってたのは俺だった…。
なんて話をしている内に10分くらい経過した時だった。
「それで桜のやつがな─────ってうおぉっ!?」
突然大きな爆発音と共に車が揺れた。敵が来たようだ。
運転席の凌雅に急ぐように伝えた。
『分かってる!しっかり捕まってろ!!』
トラックの速度が揺れながら速くなっていった。
トランクの中からは外で起こってる爆発音がまだ聞こえてくる。
『っ、舐めんな!!』
ここからだと分かんないけど多分今凌雅は凄いドライブテクで敵の攻撃を交わしてるに違いない。じゃないと…
「うおぉっ!?ちょっ!!あぶねっ!ギャッ!!ぐへっ!!」
「きゃあっ!?八雲お前どこ触ってんだよ!!」
「ぐはっ!!」
こんなに揺れてるわけが無い。ここシートベルトないんだぞ。・・・・・・・おえぇっ、酔った…。
しかもゆかりに殴られた…。俺悪くねぇのに…。
と思ったら今度はトラックが急に止まって俺たちは前方の壁にぶつかった。
『ヤバい、囲まれた!!』
囲まれた?ってことは敵は一人じゃないのか。
このままだとトラックごと爆破されるかトラックに押し入れられて終わりだ。よし、それなら…。
俺はニンジャバックルを取り出す。
「ここは俺が引きつける、その隙に全員トラックから出ろ!変身!!」
『
仮面ライダータイクーン ニンジャフォーム
俺は変身して外に出たと同時にニンジャの力で煙を撒きトラックの辺り一帯を煙幕で包んだ。
更に分身の術で敵を抑えた。
「今だ!」
「こっちだ、早くしろ!!」
煙幕が消えた時にはもう俺以外はその場にいなかった。
どうやら敵の運営ライダーもニンジャフォームのようだった。俺と同じなら本体にダメージを与えれば分身は全部消滅するはず。
剣に付いてる手裏剣を2回回す。
『
俺が敵たちを剣で斬ると分身は消滅し敵の数が1体になった。本体を確認して俺も1人に戻る。
後はこいつを倒せばOKだ。敵が俺に斬り掛かろうと向かってくる。俺は自分の剣でそれを受け止める。
この剣、ニンジャ、ニンジャ・・・・・なんとかの使い方はもう紅葉から聞いている。
剣についてるボタンを押して剣を2つに分離して二刀流にする。
分離した片方の剣で相手の腹部を斬りつける。
相手と距離が少し離れた、更に相手の胸元にキックをキメる。
「よし、そろそろ俺、も・・・・・・なんだあれ?」
運営ライダーの背後に、『青い壁』があった。
壁は空高くまで張っていていて空を飛んでも向こう側には行けないだろう。
しかも、その壁はどんどんこっちに向かってきている。
「なんだあれ…?逃げた方が、良さそうだな!」
俺もその場から離れて凌雅たちと合流しようとした。
が、
「げ、
敵は俺にまた斬りかかってきて更には腹部を蹴られて俺は後方に転がった。そう、こっちに向かってくる壁の方に。
俺はすぐに後ろを振り向く、壁はもう目の前まで迫っていた。もう避けられない、ぶつかる!!
「やべ─────」
次の瞬間、俺の意識は途絶えた。
『
伊藤八雲 仮面ライダータイクーン脱落 残り49人
『いっけなーいあの壁に触れたら脱落しちゃうの〜。
言い忘れちゃった。あはは〜、てへぺろ♪』
なんで
でも、もし本当に願いが叶うならやってみようかなと思った。幸い参加者は全員うちの同級生だったから少し安心できる。
Bチーム
浜辺悟 仮面ライダーバブーン
獅子山雄星 仮面ライダーレオ
浜崎悠里 仮面ライダーバール
天童 優輝 仮面ライダーホーク
鹿崎星河 仮面ライダーシーカー
夏川美優 仮面ライダーペリカ
七瀬香奈 仮面ライダーダックン
愛咲桜 仮面ライダーパピヨン
谷澤命 仮面ライダーウズラーク
双葉梨里 仮面ライダースクワール
今うちらはバスに乗って(運転手は星河)目的地まで向かっていた。襲撃を受けながら。
「きゃぁっ!?」
「危ねっ!!」
「おい星河このままだと追いつかれるぞ!!」
「分かってる!!」
「スピードを上げろ!!」
「出してる!スピードはこれでめいいっぱいだ!!」
後方席の窓から襲撃者を見る。
敵(ブーストフォームアームドアロー)は赤いバイクに乗りながらボウガンで矢を撃ってきている。
確かブーストバックルと組み合わせればハズレバックルの威力も上がるって話だった。このままじゃタイヤが狙われるかもしれない。
「おい梨里!撃ち返せ!!」
「分かった!変身」
仮面ライダースクワール アームドアロー
梨里ちゃんが変身して窓から顔を出してボウガンで敵に向かって矢を撃つ。でも敵の乗り物はバイクだから蛇行で避けて撃ち返してくる。
「雄星、どうする!?」
「・・・・・・あ。梨里、今敵どこにいる?」
「え、バスの真後ろにいるけど?」
「OK!星河、ブレーキ踏め!!」
「は、何言ってんの!?」
「いいから早く踏め!!」
星河は言われた通り急ブレーキをかける。
すると敵は突然の停止に対応できずバスに衝突した。
バイクは横転して敵も倒れた。
その隙に星河はバスをまた発進させた。
こいつは、ヤバイ…。
「よし、星河運転代われ」
ここで運転手が星河から雄星に代わった。
(・・・・・・え、なんで今?)
星河は特に疲れてもいないようだし怪我を負っている訳でもない。なのになんで運転を代わったんだろう?
単なる親切ってこともあるだろうけど…。
なんだか怪しいような気がした。
それから5、6分くらい経った。
雄星が運転を代わってからバスのスピードは段々落ちていた。
そして今、ゆっくりと停止した。
どうやら渋滞にはまったみたい。ここからは歩きか。
このバスのドアは前方にしかない為後方席にいるうちらも前の方に向かった。雄星がドアを開ける。
「よし、悠里行くぞ」
「あぁ」
最初に降りたのは悠里。
悠里降りると今度は香奈ちゃんが降りようとした、その時
「ちょっと雄星!なん、で…」
いつの間にか雄星もいない。慌てて窓を開けて外を見ると雄星はブーストバックルを取り出してさっき敵が乗ってたのと同じバイクを召喚した。
「じゃあなお前ら!後は頑張れ!!」
雄星と悠里はバイク用のヘルメットを頭から被って後方に悠里を乗せて雄星はバイクを発進させて先に行ってしまった。
「は?え?これってもしかして、裏切られた?」
「星河!ドア開けられる?」
「今開ける!」
星河は直ちに運転席に向かって前方のドアを開けた。
うちらはすぐに外に出た。
でも、その時にはもう青い壁がうちらのすぐ後ろまで迫ってきていた。
雄星がバスのスピードを落としていたのはこれが狙いだったんだ。
「ヤバイ!走れ!!」
優輝の声と同時にうちらは走り出した。
「キャァー!!」
「うわぁっ!?」
後ろからみんなの叫び声が聞こえてくる。
背中から何かが近付いてくる気配がする。
あぁ、これはもう、ダメだね。
次の瞬間。うちの意識は途絶えた。
浜辺悟 仮面ライダーバブーン
天童 優輝 仮面ライダーホーク
鹿崎星河 仮面ライダーシーカー
夏川美優 仮面ライダーペリカ
七瀬香奈 仮面ライダーダックン
愛咲桜 仮面ライダーパピヨン
谷澤命 仮面ライダーウズラーク
双葉梨里 仮面ライダースクワール 脱落 残り41人
『みんなちょっと苦戦してるみたいね〜。
まだ8キロ、ゴールまで辿り着けるのかしら?』
Cチーム
根津泰雅 仮面ライダーチュータ
夜凪高貴 仮面ライダーゲッシー
神崎彩 仮面ライダーガルン
井ノ上音也 仮面ライダーギャーゴ
加藤京也 仮面ライダーランサー
葛城唯華 仮面ライダーゴージュン
熊野真木 仮面ライダーツキノワ
河井佑菜 仮面ライダーカモパチ
陽向玲奈 仮面ライダーミヌエット
猫山凜 仮面ライダーナーゴ
ほぼ猫チームに
あーそのせいかなんか凜の視線が痛い(ような気がする)。
ちょ、いたいいたいいたい…。
あ、それはそうと
途中までは車で移動だったけど百合がさっきある事に気付いた。
ゴールの近くに駅があることに。
それで車を途中で乗り捨てた俺たちは電車に乗り誰も来ることなく順調に向かっている。
「快速見つかって良かったな」
音也が俺に話しかけてきた。
俺は取り敢えず「うん」と答える。
「敵も来てないみたいだし、安全に目的地まで到着するかもな」
とまぁこんな感じで、俺たちは完全に油断していた。
俺らが敵の存在に気付いたのは高貴が右肩を撃たれた時だった。
「高貴!?」
肩から血が流れている。彩が慌ててハンカチを取りだし被弾した場所に押し当てて出血を止めようとする。ダメだ止まらない。このままじゃヤバイ、しかも敵(マグナムフォーム)はまだ俺たちに銃口を向けている。
「はぁっ!」
すると、唯華が右足で敵の持つ銃をキックした。
銃が敵の手から離れて電車の床に落ちる。更に唯華がまた銃を蹴って奥の方に飛ばす。これで敵は武器を失った。
でも、意味がなかった。
敵は上半身スーツの両腕にあるパーツを展開させると、パーツの先端にある穴から弾丸が発射される。
弾丸は唯華の足に命中した。
「くっ!!」
「唯華!この野郎、変身!!」
仮面ライダーガルン アームドハンマー
『
彩が仮面ライダーに変身して、すぐに必殺技を発動。
武器のトンカチで敵に叩き付ける。
窓ガラスが割れた。敵は外に放り出された。
高貴と唯華は出血が止まらない。どうする?
ことままゴールまで連れていく?
否、撃たれた場所が肩と足とはいえ2人はもう歩きづらい。
病院に連れていく?
否、青い壁が迫ってきている。連れていけば2人もその連れも壁に当たって脱落する。
「みんな、私と高貴は、次の駅で降りるて脱落する」
「諦めんなよ大丈夫だって!」
諦めようとしている唯華を彩は説得する。
「そうじゃなくて…。確かデザロワのルールで『ゲームで追ったダメージやペナルティは脱落、またはゲーム終了すれば全てリセットされる』ってあったの…。」
つまり2人の怪我は脱落すれば治るってことか?
なるほど、それなら2人は助かるだろう。でも…
「いいの?願いが叶うチャンスなんてそうないよ?」
凜がそう言う。そうだ、こんな奇跡みたいなチャンスを手放していいのか?俺なら迷う。
命を懸けてでも叶えたい願いだってあるだろう?
例え死んでも叶えたい願いも…。
「いいよ。死ぬよりはマシだし。高貴、いいよね?」
「あぁ…。降りよう」
高貴の意見も聞いた俺たちはそれを承諾した。
次の駅に到着して電車は止まった。
ただ電車内で問題が起こったからどちらにせよ俺たちは降りなければならなかった。ここからは別手段での移動になる。
「みんな、頑張ってね」
俺たちは2人を置いて駅を後にした。
ここから俺たちは2人1組に別れてタクシーで移動した。
俺は窓から外を見る。背後から青い壁が見えるところまで迫っている。
壁はやがて駅を覆い尽くした。
夜凪高貴 仮面ライダーゲッシー
葛城唯華 仮面ライダーゴージュン 脱落 残り39人
『ゴールまで残り14km。間に合うかな〜?』
「お、逃げてる逃げてる。あはは、滑稽だな〜」
リモコンで映像を切り替えられるから全チームを同時に見ることもできるし1チームずつ見ることもできる。
今は全チームの映像を同時に見てる。
ある者は運営ライダーから、ある者は青い壁から逃げている。
あいつら、逃げてるな。
オーディエンスの人たちはあいつらは何から逃げてるように見えているのだろう。壁からか?敵からか?
でも、俺だけは知っている。俺だけは分かる。
50人はもっと違う、別のものから、昔から今も尚逃げ続けていることを…。
でも、もうすぐだ。俺はアイツらを絶対に逃がさない。
プレイヤー
次回 策略IV ゴーーーーール!!