RIDDLE JOKER 投影使いの学院生活 作:izuki
昔書いたものを投稿しました。
今のところ続きを書く気はないですが、気が乗ったら書くかもしれません。
2/25 今まで投稿していた分を書き直しまして新しく数話追加して執筆しました。
長くは続くかないと思います。
それでもよければ、よろしくお願いします。
ビルの屋上、吹き抜ける夜風が身に纏う外套を揺らす。
俺は能力を介した視覚で、数キロ先の倉庫内——任務に奔走する義弟、レヴィ6の様子を「視て」いた。
「……苦戦してるな」
ターゲットは単なるバイク窃盗犯のはずだった。
だが、蓋を開けてみれば敵は8名、情報の倍近い。
おまけに、アストラル使いが混じっている。
バットや鉄パイプなどの武器を構えた連中に囲まれ、暁の動きは精彩を欠いていた。
「全く。終わったら基礎から叩き込み直しだな、これは」
ぼやきと同時に、耳元のインカムが電子音を鳴らす。
『こちらレヴィ9!レヴィ6が追い詰められてるの、お願い、援護に向かって!』
「こちらレヴィ4。状況は把握している……1分後に援護射撃を開始すると伝えろ」
『了解』
軽く返事をして通信を終了する。
さて、やるか。
「――――
脳内の設計図を現実に引きずり出す。
漆黒の洋弓、そして先端に「重み」だけを持たせ、殺傷能力を削いだ特殊な矢。
刺さらずとも、時速数百キロで放たれればとても強い衝撃を生む。
矢を番え、弓を引き絞る。
ここから目標場所まで、常人なら標的を確認することすら不可能な距離。
さらに倉庫の窓ガラスが弾道を阻む。
だが、問題はない。
「狙い撃つ」
暁sid
不味いな情報よりも数が多い、ここまで手こずるなんて。
それに警察がもう動き出しているらしい。
焦燥が思考を鈍らせる。
『レヴィ6!聞こえる!?』
「ああ聞こえてる。どうした?」
返信しながら、敵からの攻撃を紙一重で回避する。
『レヴィ4が、あと1分で援護射撃を開始するって』
「レヴィ4が……?了解」
それぐらいなら光学迷彩もあるし余裕で耐えられる。
そう考えながらやり過ごしていると、突然頭上の高窓が鋭い音を立てて砕け散った。
「ガァ!?」
突如飛来した黒い影が、暁を追い詰めていた男の腕を正確に弾き飛ばした。
ライフル弾を叩き込まれたかのような鋭い衝撃を伴って、男の手首から獲物を奪う。
「どうした⁉」
「なんだ⁉何が起こった⁉」
「わからない⁉」
次々と窓を抜けてくる黒矢が、正確無比な矢の雨となって敵の武装や急所を的確に突いていく。
(……相変わらず、バケモノじみた精度だ)
数キロ先から、一つの窓という極小の射線を通し、乱戦の中で味方を外して敵だけを射抜く。
その異能に尊敬と同時に寒気すら覚えながら、俺は一気に距離を詰めて男の鳩尾に拳を叩き込んだ。
制圧完了。
役割を終えた矢は、霧となって暗闇に溶けて消えた。
「レヴィ6無力化に成功、帰還する」
『了解。急いで警察がもうすぐそこまで来てるよ』
「わかった」
すぐに倉庫から抜け出す。
兄貴がいるはずのビルの方角を一度だけ見上げ、すぐにその場から離脱した。
今回、なんでこの小説を新しく書き直したかって言うとですね……試験勉強という現実から逃げたくて無意識に手が動いてました。
こういう時だとなんでか手が進むんですよねえ。なんでだろ?
次話 19:00投稿予定。
ちなみになんですけど、ヒロイン誰が好きです?
-
三司あやせ
-
在原七海
-
式部茉優
-
二条院羽月
-
壬生千咲